これからの「正義」の話をしよう
■著者:マイケル・サンデル
何が正しいか。思えば、いつだってこの問いについて考える半生だった。
宗教、中絶、精神疾患、犯罪、思考放棄、理不尽、見栄と欲望、本能と理性、義務と権利。
これらの問題といつでも向き合ってきた半生だった。
きっとこれからも問い続けるだろう。その時に、私は自分の規範意識を貫けるだろうが、それは私一人の力ではない。恩師がいなければ、そして、『会うべき場所ではない場所で、恩師と出会わなければ』それはできなかった。
17歳にして私が辿り着いた答えは、自分の信念を貫くこと。いわゆる、『不撓不屈の精神』である。いまだにその考え方の根本は変わっていないが、最近先人から学んだ言葉に『不易流行』という言葉があった。
今年、いつまでも日本男児の生きる理想とされる坂本竜馬の生き様を初めて見、日本の世界遺産を全てまわって、その『信念』の姿かたちも変わってきた気がする。
きっとこれからも変わっていくはずだ。
しかし、やはりそれでも私はいつも、こう言うだろう。私は、自分の決めた人生を生きる、と。