新・ハーバード流交渉術
■著者:フィッシャー&ダニエル
この本が教えてくれた英知の一つとして挙げたいのが、なんといっても『メタメッセージ』という概念である。
メタ=隠喩
つまり、メッセージに、もう一つの隠れたメッセージが込められているというものを、メタメッセージと呼ぶ。
例えば、ホームパーティの主催者が宴もたけなわの最中、
『ああ楽しい!・・あ、でももうこんな時間か!』
と言ったら、出席者の大半は、(もうそろそろ潮時だ)というメッセージを受け取り、後片付けを始める。
このように、直接的で露骨なメッセージを伝えなくても、メタメッセージとして意思を伝え、コミュニケーションを取る手段があるのだ。
この存在には何となく気付いていたが、この本に出会えたことで、よりそれが明確になった。これを理解できれば、ワーク、ライフ共に、超有効活用できることは間違いない。優しい人は、相手の気持ちを傷つけないよう配慮できる、気のきいたいい人に。厳しい人は、立ちふさがる人生のあらゆる試練という壁を破り、向上していけるだろう。
そんな、人生の強力なサポートの役目を果たしてくれる英知が、この本にはあるのだ。