名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!
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考察
いきなりトップスピードで話を始めると、私の部下にいる『吃音症(黙り込んでしまう症状)』の人間は、『利己中の利己』である。何しろ、30分間黙り込んで、場が沈黙しても、尚沈黙を続けるのだ。しかし病気なのだ。れっきとした病気で、健康保険の範囲内なのである。だが、ある吃音症を克服した人間は、こう言い切る。
それに知っているだろうか。小倉智昭、タイガー・ウッズ、ブルース・リー、彼らは皆、この吃音症なのである。小倉智昭などは、それを克服するためにあえてラジオのDJを志願したりする等、今の地位にいることもうなづける勇気を燃やした人間なのである。また、実際にいたジョージ6世の話を基にした映画、『英国王のスピーチ』を見てもわかるが、彼らは確かに、過去に大きな精神的外傷を負った被害者としても、数えることはできる。だが、そんなことを言ったら、この世の誰もが『被害者』ということになるのだ。
私は10代で父親を亡くしている。断り続けた宗教も、29年間実の親に強要され続けた。私も彼と同じように、当時は自分以外の存在に責任転嫁し、よく『甘え』と言われていて、その言葉で更に責任転嫁を悪化させていたものである。何しろ、『本当に自分は被害者』なのに、『それ』を言い張ると、周りに『甘えだ』と口を揃えられて、固められるのだ。誰も信用することは出来なくなったのは想像にた易いはずである。だから私はこの部下の気持ちがよくわかるが、しかし、だからといって、やりたい放題にやっていいという理由にはならない。例えば、子々孫々はどうする。自分が繋いでいく、彼らの命はどうするのだ。
そう考えたとき、自分はやらなければならない。命の灯を、燃やさなければならない。そこまで考えたら、『黙り込んでいる(誰かに手を差し伸べてもらうのを待つ)』暇は、一分も無いのだ。自分の事だけを考えている人は、妥協が早い。だが、自分の限界値を超えているとわかっていても、それを妥協しない人がいるのだ。
例えば、目の前に助けを求めている命がある。それを助ければ、間違いなく自分は死ぬだろう。だが、相手が助かる可能性が飛躍する。そんな刹那、自分が選択する人生の道は何か。見て見ぬフリをして生きながらえるというのなら、そこに『利他』の精神は、ない。そしておそらく、一生の間、そのことがつきまとい、結局は見えない部分で蝕まれ、潰れてしまうだろう。だとしたらそれは本当に、『利己』な選択肢だったのだろうか。
ジョージ6世は最後、吃音症が治った。それは、自分の国が戦争で負けて、国中の人が意気消沈しているのを見て、いたたまれなくなったからだ。王である自分が動かなければ誰が動く。誰が彼らを励ますというのか。そう思った時、彼は国中に流れるマイクの前に立っていた。そしてはじめたのだ。それが『英国王のスピーチ』である。もしかしたらその時だけなのかもしれないが、確かにその時、彼に吃音症の症状は、なかった。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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