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北野武『人間のやることは不思議で、不条理なのだ。俺だって、アフリカで何万人もの人が飢え死にしているっていうのに、映画なんか撮っている。』

名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!

偉人

ふむ…。

運営者

考察

だったらアフリカに寄付しろよ。

 

と言いたくなるが、この北野武という男は、話を聞けば聞くほど、哲学的である。震災の時に寄付した額にも、違和感があった。極めて第一線にいる北野武ほどの人物が、所ジョージと合わせても、海外のタレントよりもその寄付額が少なかったのだ。もちろん、一般の人からすれば桁違いの額だが、それでも、相対的に見て(少ないな)と思ってしまいがちな額だった。

 

しかし、私は『1万円給食プロジェクト』という、彼とゾマホンの人間関係で行われている、ベナンへのボランティア活動の存在を知っている。私はそのボランティアをやったことがあるが、その際、所ジョージが作ったカードが送られてきた。それは所ジョージが、その活動に携わっていることを意味していた。

 

お昼ご飯
画像

 

彼が、単発で放映されたその活動の特番で言っていた言い回しにも、少し違和感があった。『良い方の違和感』だ。悪い方向ではない。何かこう、『深み』のような、そういうものを感じた。例えばその一つに、

 

広告を打って大々的にこの活動を広げようとすると、余計なところにお金が入って、そうなると、何の為の活動何だかわからなくなる。

 

というものがあって、それがなかなか心を打たれるメッセージだったのだ。つまり『誠意』が伝わった。『本気度』が伝わった。人に知られる、知られない、どう認知される、されないなどということは二の次、三の次で、最も重要なのは、パフォーマンスでも体裁でも外聞でもない。ベナンの子供達が、昼食を食べれることだ。この気持ちが伝わったから、私にもそれが連鎖したのである。

 

この後に、震災の寄付の件があった。そこにも私は、間違いなく彼らなりの哲学があるのだと考えたのだ。例えばだ。もしかしたら北野武は映画を撮って、その売り上げをアフリカなり何なりといった、相応しい場所に提供しているのかもしれない。それを、下町気質の『粋』な計らいで、ただ、言わないだけなのかもしれない。以前、PRESIDENTのインタビューで、リブセンス社長の村上太一氏がこう言っていた。

ビジネスって、社会を最適化する1番のものじゃないかと思います。濁った水をきれいな水に変える浄化剤を提供する日本ポリグルという会社があります。その会社の会長がソマリアに寄付で浄水装置をつくったのですが、1年後にいくと、蛇口が壊れていたりしてうまくいかなかったそうです。そこで寄付じゃなくビジネスにしたところ、警備する人や売り歩く人が現れて、普及していったとか。ボランティアを否定するつもりはありませんが、ビジネスにはそうやって社会にインパクトを与えて最適化していく力がある。私はそこに面白みを感じます。

 

寄付一つの行動にさえ首をかしげ、自分の意志と哲学を持って自分なりにそれに向き合う。こういう奥の深さが彼に潜んでいることは、彼の映画一つ観るだけで、想像にた易いはずである。

 

 

 

MEMO

※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

 

 

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