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考察
イタリア文学最大の詩人、ダンテは言った。
ダンテの言うように、『一度上がってしまった水準が下がったとき、かつての水準を思い出すことは、苦痛』なのである。麻薬やSEXの依存症になる人間の仕組みは、このことを紐解けば、おのずと見えて来るのである。メーターで考えればわかりやすい。例えば麻薬で言えば、普通の人には、右の赤いメーターは『最初から存在しない』が、麻薬をやった人間には、このメーターが出現する。
そして、麻薬の効果が決まっている最中にはこのメーターはフル(満タン)だが、当然、効果が切れるにつれ、メーターが減っていく。SEXを含めた一切の快楽も同じだ。メーターの見方を変えたとき、SEX等の激しい快楽を味わうと、自分の心の満足度のメーターは、『左のメーター』になる。だが、一度それを味わうと、それが『枯渇』したとき、まるで『右のメーター』である様な強迫観念に襲われるのだ。そこで、枯渇した『右のメーター』を潤わせる為に、もう一度麻薬やSEXを追い求めてしまう行動に出るのだ。その行為を俯瞰的に見ると、『依存症』ということになるのである。
下記の図は、ある月のハーバードビジネスレビューに掲載された、人間が『幸福だ』と感じる度合いを図式化したものである。SEXは一つだけ、跳びぬけているのがわかるだろう。麻薬も記載されていないだけで、同じことだ。アリストテレスの言うように、こうした快楽は、非常に刺激が強く、それだけに、依存に陥りやすい。
その二つを合わせた行為で逮捕された有名人の話はよく聞くが、自分の立場が失墜し、積み上げたものが全てパアになったとしても、目の前のその甚大な快楽を欲してしまう彼ら、彼女らの理由も、これで一つうなづけてしまうだろう。だが、『ロングテール』手法を使えば、その『ショートヘッド』に対抗できるのだ。ロングテールとショートヘッドとは、下記の図を見ればわかる。
縦軸が『快楽値』で、横軸が『行いであり、活動』である。左(頭)の『短いとびぬけた数値』が、SEXと麻薬だ。そして、右(長いしっぽ)の『数値は低いが、たくさんある活動』が、その他の活動である。前者が『ショートヘッド(短い頭)』であり、後者が『ロングテール(長いしっぽ)』だ。これを考えた時、『ロングテール』手法を使えば、その『ショートヘッド』に対抗できるのだ。つまりアリストテレス曰くそれこそが、『他の快楽を楽しむこと』である。もし自分がそれらの依存症気味であるということを感じるなら、このロングテール手法を検討してみると良いだろう。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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