名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!
運営者
考察
ここで考えられる『王国』は、二つある。一つは、すぐに思いつくそれだ。
そしてもう一つは、サアディーの記事、
にも書いた様に、『自分の心』という一つの王国の存在である。だから例えば、奴隷の身分にいる人間が不満を言う時、最初こそ、多くの人間の心を打つ本質の話をするが、しかし、その内彼の心底に隠された禍々しい人間の欲望が表面化し、欲に駆られて、越権行為にひた走るべく、権力を手にしようと画策する。それは、その権力さえ手に入れれば、もう二度と奴隷になって、惨めな思いをすることが無い、という自己防衛の気持ちから来ているのもあれば、単純に、あふれ出る欲望を押さえきれずに、まるで堰が外れたダムの水の様に、そうすることもある。
ここで考えたいのは以下の内容である。
アリストテレスは言った。
つまり、自分の人生の舵を握り、主人となって文字通り、主体的に生きる人は、例え生まれた身分が奴隷であっても、彼は奴隷ではない。だが、自分の人生の舵を握ることを放棄し、舵を握ってくれる主人を探して反応的に生きる人は、例え生まれた身分が自由民であっても、彼は奴隷である。だとすると、まずの段階で『奴隷』だったことに問題がありそうだ。そういう人は、そりゃあ『求める』だろう。しかし、『自由民』なら違った。何しろ彼らは、たとえ生まれた身分が奴隷であっても、奴隷ではないのだ。
その理由は一つだ。彼らは既に、心の中に自分の王国があり、自分がそこの国王であるということを、知っているのである。従って、『最初の段階で奴隷である』ということ、『他に常に不満を持ち、要求している』ことからわかるとおり、彼ら『奴隷』は、自分の人生の舵があるコックピットに座るつもりがないのだ。だから奴隷だったのである。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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