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カミュ『真実は、光と同様に目をくらます。虚偽は反対に美しいたそがれどきであって、すべてのものをたいしたものに見せる。』

名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!

ふむ…。

運営者

考察

真実が眩しく、虚偽が美しく見える。そう考えた時、見えて来るのは、『人間のRAS』である。『RAS(網様体賦活系)』とは、脳にある『フィルター』のことである。何のことは無い。ただのフィルターだ。このフィルターが、自分にとって必要か、不要か、ということで、あらゆる情報の処理判断をしている。

 

 

例えば私は、夜、寝る時に上の階の人間がドタバタとうるさいと、絶対に寝られない性質だ。良く言えば繊細、悪く言えば神経質なのである。しかし、夏の暖かい日差しがカーテンの隙間からほのかに照らす中、外から小鳥のさえずりがチュンチュンと聞こえてきても、あるいはセミの鳴き声がミンミンと聞こえてきても、私は眠りにつける。そこにあるのは、『人間に対する要求』である。

 

(自然は仕方がないが、お前ら人間は、高等生物だろ。意識して音なんて自制できるだろ。しっかりしろよ。)

 

という『要求』が自分の中にあって、人間への期待値が高く、人為的な音に対しては、許すことが出来ない性格なのである。この様にして、人間は、自分の中にそれぞれ個性的な『RAS』を持っていて、(その音は許せる雑音だな)とか、(この音は本来無いはずの暴挙だ!)とか、そうやって情報の分別をカスタマイズしているのである。

 

その他にも、例えば『テレビを買いたい』というとき、テレビのCMを観ると、そのCMがドンドン頭に入ってくるが、別に全く買うつもりがないときは、そのCMが流れていたかどうかすら、覚えていない。ここにも、その『RAS』が働いているのである。

 

 

つまり、『真実が眩しく、虚偽が美しい』というのは、自分がそうしたいからだ。楽だからだ。真実の方に、自分にとって不都合な事実があるからだ。ユニクロことファーストリテイリング社長、柳井正が、『最高の教科書だ』と賛辞する『プロフェッショナル・マネジャー』の巻末に、こうコメントしている。

『エゴチズムの真の害悪は、抑制されない個人的虚栄心が高進すると、その本人が 自分自身の為にこしらえた賛辞を信じ込むようになる。そして自分自身と虚栄心の中にのめり込んで、他人の感情への感受性を失ってしまう。常識も客観性も失われる。そして意思決定の過程を脅かす厄介者となる』

 

エゴチズムの害悪に蝕まれていないか自問し、真実を直視する勇気ある人間になりたい。

 

 

 

MEMO

※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

 

 

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