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オスカー・ワイルド『若いときの自分は、金こそ人生でもっとも大切なものだと思っていた。今、歳をとってみると、まったくその通りだと知った。』

名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!

ふむ…。

運営者

考察

私は幼少期、

 

男性

お金ってなんであるの?

 

と本気で質問したことがある。皆が協力すれば、お金なんて必要ないと考えたのだ。至極純粋に考えて、それが出来ないということは、間違っているのは私の考えではなく、大人の人間であると本気で考えていた。その気持ちは今もまだ持っている。人間が恒久的に未熟であるという考え方は、むしろ成長するごとに、知識を得るごとに増していくばかりだ。だが、同じくらい『人間には事情がある』ことを知った。そして、その『事情』によって『お金』という『価値の尺度、交換(決済)手段、価値貯蔵手段』が必要であり、むしろそれはその『事情』を穴埋めして人々が円滑に暮らしていくための、便利なツールであるということを知った。

 

そしてとてもここには書ききれない、波乱万丈な半生を生き、私は自分の人生を自由に生きるために、拝金的な人生の道を選択した。金はやっぱり良かった。自分の私利私欲を十分に満たせた。しかし躍起になってそれを得る一方で、何かを失っている感覚は常に付きまとっていた。それを人は『良心』と呼ぶこともあるだろう。私にとってそれは『意志』だった。そして私は『意志』をないがしろにして拝金的に生きていく人生を内省した。答えが出るのに、そう時間はかからなかった。私はその数年前に出会ったはずの、インディアンの諺を思い出した。

 

私はお金を必要としていて、しかも重要ともしてしまっていたのだ。私は孔孟教の教えである『義利合一』という叡智を知った。渋沢栄一の『論語と算盤』に、こう書き記されていたのだ。

かの孔子孟子の教えを、孔孟教というが、これは『儒教』のことである。儒教は別名『孔孟教』、つまり『孔子と孟子の教え』だ。)

その孔孟教の誤り伝えたる結果は、

『利用厚生に従事する実業家の精神をしてほとんど総てを利己主義たらしめ、その念頭に仁義もなければ道徳もなく、甚だしきに至っては法網を潜られるだけ潜っても金儲けをしたいの一方にさせてしまった。従って、 今日のいわゆる実業家の多くは、自分さえ儲ければ他人や世間はどうあろうと構わないという腹で、もし社会的及び法律的の制裁が絶無としたならば、かれらは強奪すらし兼ねぬという情けない状態に陥っている。(中略)義利合一の信念を確立するように勉めなくてはならぬ。富みながらかつ仁義を行い得る例は沢山にある。義利合一に対する疑念は今日直ちに根本から一掃せねばならぬ。

 

義利合一

 

私は感銘を受けた。そういう考え方があるのなら、ぜひ私はそういう生き方をしたいと心底から思った。そう、私は結局、『お金が要らない』と思っていた時代から、次に『拝金的』になり、最後に『義利合一』の考え方に至ったわけだが、経験を積んで、金で嫌な思いをしても、『お金が要らない』という考えには戻らなかったのだ。

 

『お金が要らない』なら、寄付をすればいいだけだ。そう考えると、金とは、黙って必ず追わなければならず、かつそれを得るために道を踏み外してはならないという、人間がこの世を『生き抜く』為に必要なエネルギー源であり、指針である。指針が逸れたら人は間違った方向に傾き、破滅し、エネルギー源がなければ、この儚くも虚しい人生を生きていこうと思わない。お金は、否定するべき『諸悪の根源』ではなく、利用する『指針』、あるいは支配する『知恵の造形物』なのだ。

 

指針

 

 

MEMO

※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

 

 

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