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勝海舟『何でも大胆にかからねばならぬ。難しかろうが、易しかろうが、そんな事は考えずにいわゆる無我の境に入って断行するに限る。』

名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!

偉人

ふむ…。

運営者

考察

私がこの短い半生を生きてきて、気づいたことがある。それを、勝海舟のこの言葉を見て、ふと思い出した。それは、

『常識人が遠慮している壁を、線を乗り越える人間は、稀代の勇者か、勘違いしている人間かのどちらかである。』

 

ということ。『はじめの一歩』と言うが、それを踏み出してしまうと、案外振り返った時に、そこに壁は無かったことに気づくものである。その『一歩』を踏み出すことが出来るのは、勇気ある者か、ある種の『麻痺』、あるいは『盲目状態』にある人間だけなのである。実に幾多の私がこの目で見て来た人間の話をすることは出来るが、そのほとんどは『勘違いしたヤツ』なので、見苦しい話になる為、割愛する。それよりもわかりやすくて聞き応えのある話がある。

 

かつて『年商日本一』にまで輝いた世界的商社、『鈴木商店』の、金子直吉の話である。一時は三大財閥を超えたというのだから、文字通り日本一の会社、それが鈴木商店だ。その、大番頭である金子直吉は商才に溢れていた。しかし若かりし頃、目を付けた事業が失敗し、会社に大きなダメージを与えてしまった。読みが甘かったのだ。一度は辞めたはずの金子を引き戻すほど金子を信頼していた女主人の鈴木よねは、実兄に借金をして何とかその窮地を乗り切るが、その兄からは、

 

もう潮時だ。これで終わりにしろ。元々ダメだったんだ。女主人なんて。

 

と言われ、よねも、倒産を覚悟した。

 

(このままでは会社は潰れてしまう。)

 

その責任の重さを思い知った金子は、『切腹をして責任を取る』と、騒ぎ立てる。だが、それを見たよねが一喝する。

 

よね

死ぬ覚悟があるなら、取引先の前で腹を切る覚悟を見せなさい!

 

そして、金子と同僚は取引先の元へと行き、腹を割いてわびると言って、刀を取り出した。その時代だ。本当に日本人は、腹を切ると思っている。その取引先は、外国人だった。

 

男性

わかった、もういい!

 

こうして鈴木商店は、命を懸けて詫びを入れることで、何とか絶体絶命のピンチを切り抜けたのである。とにもかくにもこの話のキモは、金子直吉という、日本一の企業に飛躍させたキーパーソンの『生き様』である。この男が『勇気ある者』か『勘違いした馬鹿』かは結果が物を言っているが、しかしとにかく、この男が前に出なければ鈴木商店の飛躍はあり得なかった。出る杭は打たれる。だが、一歩前に出なければ、意志を持ってこの世に生まれた意味はない。

 

 

 

MEMO

※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

 

 

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