住宅ローンの上限額ってどれぐらいなの?
住宅ローンの上限額は、年収のおよそ6倍が目安です。
しかし、実際にはもっと細かい計算があります。月々の返済可能額などを厳密に計算します。
Contents|目次
新築住宅、中古住宅など、住宅を購入する時に頼りになるのが住宅ローンです。住宅はたとえ中古であっても、新築住宅と同じくらいの価格のものもあります。住宅は人生の中でも最大の買い物といわれていますので、購入する際は慎重に行いたいものです。
また住宅を購入する際、多くの方が利用するのが住宅ローンです。銀行などでは様々な住宅ローンを提供していますので、その中から自分に合ったものを選んでください。自分の収入などをしっかり把握して、無理のないような返済計画を立てることが大切です。
そして住宅ローンを利用する場合、自分が借入できる上限額をまず把握しておいてください。住宅ローンを利用する場合、数千万円単位などの多額のローンを組む場合が多いです。普段あまりお金を使わない人から見ると、数千万円というのはとても大きな金額といえます。
数千万円というお金は中々想像しにくいことから、お金に対する考え方にも現実味が出にくい場合があります。また数千万円を借りる場合、月々の返済は比較的少なくなりますので、その点も影響しているのかもしれません。
住宅ローンは多額のお金を借入することになりますので、毎月の返済金額は数万~数十万円程度の方が多いのではないでしょうか。このように実際は多額の借金を背負っているにもかかわらず、毎月の返済があまり多くないので感覚が麻痺しやすいのです。過去に住宅ローン利用の経験があっても、新たに利用する場合は毎月の返済計画をしっかり行ってください。
この章のまとめ
住宅ローンを利用する場合、最初に自分が借りられる上限金額を把握してください。住宅ローンの上限額は簡単な計算で求められます。一般的な銀行のローンの審査では、次のような上限額を規定しています。
銀行では1年間の返済総額を年収の30~40%としており、この割合が返済比率になります。返済比率には今回の住宅ローンだけでなく、他からの借入も含まれます。年収が500万円の人を例にすると、1年間に返済可能なローン総額は150万~200万円程度になります。この場合、ローン総額ではなく1年間の支払い額になります。返済期間については、長期で計算するよりも短期の方が1年あたりに返済する額が増えます。
次に金利を考えない場合で見てみましょう。
3000万円の住宅ローンを10年にした場合、1年間あたりの支払い額は300万円です。そのため年収500万円の人の場合、返済比率をオーバーしますので審査に落ちることになります。しかし10年ではなく30年ローンにすれば、年間の支払い額は100万円になり基準以下に収まります。このように、支払い年数を長くすればするほど多額の住宅ローンを利用できます。
※150~200万円が1年間に返済可能なんだから、300万円ではそれを超えている為、審査は通らない。だが、これが30年ローンなら、1年の支払額が100万円になるため、返済可能と判断され、審査が通る。
さらに契約の際の金利が低ければ低いほど、多額の住宅ローンを利用できるのです。実際に計算してみると分かりますので、これから住宅ローンを利用する方は試してみると良いでしょう。住宅ローンで借りる額は大きいので、事前にしっかりと計算しておくことが大切です。
住宅ローンは支払い期間や金利などによって、実際に借りられる額が大きく変動してきます。金融機関によって返済比率は異なりますが、だいたい同じところが多いようです。また返済比率はあくまでも一つの目安ですので、参考程度にしておくと良いでしょう。実際に住宅ローンを借りる場合、返済比率で計算しておくと自分が借りられる上限を把握できます。
もちろん基準内に収まったからといって、それで金融機関の審査に必ず受かるわけではありません。金融機関の審査に受かるには、もちろん返済比率による計算も大切ですが、その他にも勤務先、勤務年数、勤務態度、年齢など様々な要素が必要です。
上記で計算した数字は、あくまでも金融機関が住宅ローンで貸す額を判断するための年収、と見ておくと良いでしょう。この金額であれば、住宅ローン返済をきちんとできるという目安ではありませんので気を付けてください。
この章のまとめ
住宅ローンを利用して、安心して返済できる金額はとれほどでしょうか?上記で挙げた年収の30~40%という指標は、金融機関側が審査する上でのポイントです。そのため、実際に支払う時の基準は他の要素で判断することになります。
例えば住宅を借りる場合、毎月安心して返済できる金額は月収の約30%以下といわれています。月収の3割という言葉は、住宅選びの時や家賃を見る時によく聞きます。これからを見ると、住居費は月収の3割くらいが安心して返済できる水準ということになります。住宅ローンは家賃みたいなものですので、賃貸費と同じように考えて良いでしょう。
住宅ローンの月々返済額を住居費として計算すると、金融機関の年収の40%という指標は少し高いかもしれません。また住宅を購入するといっても、住宅ローンの返済以外にも様々な支払いがあります。マンションであれば、下記等の様々な支払いが出てきます。
またこれらの費用の他にも、下記のような税金などの支払いもあります。
そして一戸建て住宅の場合は、将来的に必要な補修、改修費用なども頭に入れておく必要があります。
このように住宅にかかる費用は、住宅ローン以外にも様々なものがあります。そのため住宅ローンを組む場合の最終的な負担率は、月収のおよそ20~25%以下というのが一つの目安になります。毎月の給料に余裕がある人であれば大丈夫ですが、余裕がない方は返済計画しっかり立てておいてください。
今は正社員で仕事をしていても、将来も同じように仕事ができる保証はありません。病気やケガで、仕事を辞める人も出てくるかもしれません。しかし、仕事を辞めても住宅ローンは残りますので、毎月きちんと返済する必要があります。将来のことを見据えた住宅設計を行うことが大切です。また将来のことを考え、早い段階から貯蓄をするのも良いでしょう。
この章のまとめ
住宅ローンを借りる場合はもう一つの指標があり、それが年収になります。月収の25%以下という指標は月々の返済額のことをいいますが、次は住宅ローンの総額からのアプローチです。住宅ローンを利用して設定できる金額は、一般的には年収のおよそ6倍くらいが上限といわれています。
例えば年収500万円の人であれば、住宅ローンで組める限度額はだいたい3000万円程度になります。しかしこの年収の6倍というのは、以前のような年功序列や終身雇用の時代の時に該当します。最近の日本は、年功序列や終身雇用制度は崩壊し、能力主義など新しい制度を導入する企業が増えています。
そのため、年収の6倍という指標は通じなくなってきているようです。しかしある程度の目安にはなりますので、これから住宅ローンの利用を考えている方は、一つの目安として利用してみるのも良いでしょう。新築住宅や中古の住宅を購入する時に利用する住宅ローンを、実際に借りる時は返済計画をしっかり行う必要があります。借入限度額や月々返済額など、自分の月収や年収などを参考にして決めると良いでしょう。無理のない返済を心がけてください。
この章のまとめ