あがり症を治すためには、どのようなことをすることが有効なの?
あがり症は成功体験の積み重ねによって克服することが出来ます。
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『あがり症を克服する為の考え方。そもそもなぜ克服する必要があるのか』の記事で書いたのは、あがりを生む悪循環としては、
というものがあるわけだ。それなら、あがりを克服する好循環としては、
ということで、
ことで、自分のそれに対する苦手意識がなくなり、あがり症の克服に繋がる、ということである。
これらのことを『
(かそせい)』と言って、可塑性とは、
のことを言うが、もっと簡単に言えば『
』である。
要は、カーナビで案内されると、そのナビ通りに車を動かすだろう。何の疑いもなく、そのナビに従ってしまうはずだ。その様に、『経路』というか、『道しるべ』のような、『足跡』のようなものが脳に出来ると、それを無意識に辿ってしまうのが人間というものなのである。
例えば、『パブロフの犬』とは、ベルを鳴らすとエサをあげる、という実験を積み重ねると、ベルを鳴らしただけでも犬がよだれを垂らす、というものだ。同じように、たとえば子供が、良い事をして親に、
と言われて頭を優しくなでられると、子供の心は幸福感と達成感で充足し、
ようになる。そういう風に、人間の脳には『足跡』のようなものをつけることができ、人は、その足跡によって行動を支配されてしまうところがあるのだ。
可塑性というのは、『脳は足跡がつくんだ。データが刻まれる特性があるんだ』という風に考えればわかりやすいのである。
例えば、自転車や自動車の運転はどうだ。可塑性が働いている。それによって最初はなかったはずの『足跡』がつき、それを辿ればまた運転が容易にできるようになる。つまり人間はこのようにして、一度作った足跡に、大きく影響される特性を持っているのである。
従って、ここで言っている
になる。それがあれば、自転車や自動車の運転のように、実にスイスイとその『成功の足跡』を辿っていくことができ、事故を起こすことなくスムーズな運転が出来るのである。
私の部下の場合は吃音症だが、吃音症の場合も全く同じで、彼は、
と言い、実際に見ているとそうなっている。だが、主体的な意見を求められるとたちまち黙り込んで、
などというどもりが出てしまうのである。この場合においても、
がカギになる。事実、吃音症の改善を考える時にも、この成功体験の積み重ねと可塑性については、大きなカギであると考えられている。