あがり症を治療しないとどうなるの?
あがり症を治療しないで放っておくと、他の病気を生み出す可能性も出てきます。
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あがり症はれっきとした病気か。それとも単なる個性か。 – Inquiry. |
病気だと気づかれないあがり症・うつ病・吃音症 – Inquiry. |
と併せて考えていきたい。その記事にも書いた私の部下は、『吃音症』であると同時に、
の可能性も否定できないような、ほぼそそれに近い行動や態度を取ることがあった。だから私はまず彼を病人だと認識し、本人もそれを認知することで異常性を理解し、つまり『
』という危機感をもたせ、あるいは治療していく覚悟を燃やさせる為にも、『お前にはこれだけの病気の可能性がある』ということを示唆した。
だが、その後彼が『疾病利得』に支配され、(
)、というような甘えを押し出してきたとき、
と力強く説教をした。だが、彼は確かにそこにあげたような症状を見せることがあったのだ。
まず、あがり症と吃音症はほぼセットで発症していた。『あがり症(SAD)の症状と原因から浮かび上がる決定的なポイントとは』にも書いた様に、あがり症と対人恐怖症の違いは、
自分の存在や行動を相手が嫌がっていないか不安が高まる
自分の行動や発言に対して不安・緊張が高まる
ということで、自分が人を不快にさせていないか気になる、か、人に注目されて恥ずかしい、という違いがある。彼は『人のことより自分のことを考える』という自分本位な人間のため、あがり症である可能性が高いわけだ。
これは別に、『
』ということを言いたいのではない。 と言っているだけだ。私の部下の話は書ききれない。彼が私利私欲に突き動かされて暴走し、一線を越えた話など、ここには書ききれないのである。
彼が『人を不快にさせていないか』ということを気にするような人を思いやれる人間であれば、あのようなおびただしい数の暴走はなかっただろう。
彼は、あがり症と吃音症を同時に発症させていた。あがりながら、どもる。どもって、おどおどしながら、
などという言葉を発し続け、もう8年という長い長い時間が過ぎた。この時点で彼は、吃音症をベースに、
的な部分も併せ持っていることがわかる。
また、『部屋を一向に片付けられない』という異常性は『
』、また、映画等を見ていても一切落ち着かず、体の吹出物をぼりぼりとかいてしまうあたり、『 』。また、学ぶことに対する主体性が全く見られず、本も読破することが出来ず、教えられた仕事を何度もミスし、時には『仕事の感想文を書けない』などというような、学習意欲のなさは『 』。
そしてそれは同時に、まるで『穴の空いたバケツに水を流し込む』かのような虚しさがあるわけで、心に穴が空いているなら『
』であると考えても、過言ではないわけだ。事実、 為、彼の心にぽっかりと穴が空いているという話は、つじつまが合う。
つまり、私は『最初に吃音症であることを発見した』ことから、彼のベースが吃音症であると決めてしまっているわけだが、実際のところはわからない。そうなると、あがり症だろうが吃音症だろうがうつ病だろうが、その様な精神的な疾患は、治療せずにそのまま放置していると、
ということになるのだ。
例えば
は、我慢が積み重なると発症すると言われている。あがり症という病気をそのままにしておくと、不安や緊張などの強いストレスがのしかかり、それを我慢することでそうした病気の発症につながってしまうのだ。
また、
の重要キーワードは、
ということだが、そうした我慢が『負荷』となり『重荷』となることでうつ病になるリスクも跳ね上がる。
まだ部下の吃音症は一向に治らないが、未だに試行錯誤で治療は続けている。映画『
』でも、国王級の周りにいる医者たちが何人も吃音症を患ったジョージ6世の治療をしたが、何一つ通用しなかった。
だが、イギリスが戦争に負け、国民が意気消沈としているのを知った時、英国王ジョージ6世はマイクを取り、国中に流ちょうなスピーチをしてみせ、国民を元気づかせたのだ。
このことから、治療というよりも、本人の意志、
でなければ、吃音症は治らない可能性がある。だが、それがいつになるかが予測できないので、試行錯誤で治療は続けているのだ。その中で、
といったことが出来るようになってきた。『落ち着き』も以前に比べれば身についてきているようだ。まだまだ完全ではないが、こうして一つずつ併発していた異常部分も矯正していくことで、いつかは吃音症もあがり症も改善されるかもしれない。
ここで考えたいのは、あがり症等の精神疾患は、他の精神疾患を併発する。つまり、
というイメージだ。