うつ病になる人って、やっぱりどこか弱いところがあるの?
いいえ。うつ病になる人の中には頼りがいのある人がいたりします。自分には関係ないと思うことは危険です。
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『真面目で完璧主義がうつになる。だが、完璧な人間など最初からいない』にも書いた様に、うつになる人の傾向というものがある。それがタイトル通り、 の人だということだ。
また更に私から言わせると、『うつ病の根幹にある『自分の思い通りにしようとする意識』』に書いたとおり、『ある種の思い上がりがあった』ということも言える。そもそも、最初のリンクにもあるように、
という事実があるわけだ。
ドイツの哲学者、ニーチェは言った。
この言葉を、
という言葉だと解釈すると、そこにいるのは、潔癖症の完璧主義な人間であることがわかるわけだ。『
』という事実が浮かび上がってくるわけである。私は同じような考え方をするから、この発想はよくわかる。
だが、それは『勝手に自分がそう思っている』だけで、人間が完璧になることはできない。また、『自分は他の要素をまじりあっていない』と豪語したところで、
ことになる。
また、知らぬ間に影響を受けたテレビ、雑誌、他人の話等から、様々な要素を『無意識に』取りいれてしまうこともある。だとしたら、人間が、『完璧な自分(個)』になることはできない。
ある潔癖症の人は、自分の家に入るのも『2時間』ほどかかる。彼女曰く、
というのだ。だから除菌の時間に2時間かかる。そしてようやく自分の部屋に入り、その中で『完全な無菌状態』を作り、綺麗な体として生活していきたいのである。
だが、残念ながら
部屋を見ると、空中にはたくさんの菌やホコリが存在していて、自分の体には『常在菌』がいる。また、顔には見えないだけでダニがいるのだ。
しかし、それらのダニや常在菌が大切な役割を果たしてくれていることがある。自分では綺麗なつもりで、純粋無垢で清廉潔白だと思っていても、実は混入している。
他の要素とまじりあい、それと共生している。だとしたら、そこにいるのは『完全な個』ではなく、『生物多様性』である。つまり、人間は『完璧な個』になることなどできない。だとしたら、そこに必要な知性と覚悟は、『
』である。
優秀で、あまり落ち度がなく、努力すればある程度のことが出来る、という人が真面目で完璧主義な人に多いわけだ。しかし、だからといって人間の能力には限界がある。例えば、
老化もそうだ。
星の衝突や、太陽の距離を操作することはできない。だとしたら、無知で無力だ。それを受け入れれば、『完璧主義』な人間など、単なる『無知』であり、『思い上がり』であることが浮き彫りになるわけである。
だが、自分は真面目で完璧主義だと思う。それならば、そこにあるのは『知性や覚悟』などではなく、単なる『無知と執着』だ。
だろう。極めて論理的に考えて、それが自然である。