うつ病の薬で眠ってばかりいることは良い?悪い?
まず言えることは、眠ることの恩恵はとても大きいということです。また、眠いのに無理やり外に出ることのデメリットも大きいです。
先生
ハニワくん
Contents|目次
抗うつ剤にある眠気を引き起こす副作用について
と併せて考えていきたい。そこに記載した抗うつ薬の副作用には、
抗うつ薬
- SSRI:眠気、吐き気、めまい
- SNRI:のどの渇き、便秘、吐き気
- 三環系抗うつ薬:のどの渇き、便秘、眠気
と記載してあるが、更に書き加えるとこうなる。
第一世代、第二世界の抗うつ剤の副作用
しばしば起きること
- 口の渇き、便秘、眠気、目まい、立ちくらみ、発汗、動悸など
ときどき起きること
- 排尿困難、吐き気、食欲低下、手の震え、体重増など
稀に起きること
- 発疹、痙攣発作、不整脈、錯乱・譫妄など
※四環系は三環系よりも副作用が軽い傾向がある。
SSRIなど抗うつ剤の新薬系の副作用
しばしば起きること
- 吐き気、食欲低下、下痢、不眠、頭痛、不安感、焦燥感、手の震えなど
稀に起きること
- 錯乱・譫妄、発汗、おかん、発熱、痙攣など
出典『よくわかる最新医学 新版うつ病』(主婦の友社)『うつを治す』(PHP新書)
つまり、眠気を引き起こす副作用が抗うつ剤には含まれていることが多い。更に、催眠剤も一緒に処方されることが多いので、そうなると、
という状態になることがわかるわけだ。
だが、それを見た家族が、『寝てばかりいると体に悪いよ』などと言いたくなる気持ちはわかるが、もし、風邪薬を飲んで、眠気が襲ってきて意識がもうろうとしている人に対し、
とどうなると思うか考えたい。
眠いのは、『眠る必要がある』から眠いのだ。眠い状態で運転をすることは絶対に許されないように
、事実、薬を飲んでいるのだから余計に寝ないといけないし、寝ていることが健全なのだ。
だから本人も、家族も、『本当は寝た方が良い』のにもかかわらず、外出をしようとしたり、させようとすることは逆に体に悪いと考えて、焦らず、ゆっくりと体調を回復させていきたいのである。なぜなら、うつにとって最も重要なのは、
に記載したように、
- 重荷を取る
- 焦らない
- 自分のペースを掴む
ことだからだ。
先生
ハニワくん
- 眠いのは、『眠る必要がある』から。
眠ること自体がとても大切なこと
ただし、人間は太陽の光で網膜を刺激されることによって、脳内安定させる脳内物質『セロトニン』の分泌が活発になる。『あがり症に大きな影響を及ぼすセロトニンという脳内物質とその役割』にも書いた様にセロトニンが枯渇すると気持ちはうつになるわけだから、太陽というのは人間にとってなくてはならない存在なのだ。
だから一日中部屋にこもって休息をする中でも、天気の良い日は太陽の光を浴びて、(なんだかいい気分)を味わっていきたい。そうすれば、その(なんだかいい気分)の元であるセロトニンは、『メラトニン』とうい脳内物質に変えられ、良質な睡眠が出来るようになる。
更にそうすると、また次の日に太陽の光を浴びる元気が充電されるので、セロトニンが出る。そうなると、またメラトニンに変化し、良質な睡眠だ。この好循環が生まれるのだ。
だから、『うつ病の薬で眠ってばかりいることは良いのか、悪いのか』ということよりは、
なのだ。そのことを覚えておきたい。
先生
ハニワくん
- うつ病の薬で眠ってばかりいることは良いのか、悪いのか』ということよりは、 。