うつの人は感情をコントロールできないの?
うつの人は感情がコントロールできませんし、うつが重い時期は感情が表に出ません。
よく考えたらわかりますが、感情がコントロールできれば、うつになってもすぐにポジティブシンキングに変えられるので、それはうつ病とは言えないのです。
うつの人は感情がコントロールできない。
従って、感情が表に出て来るようになったら、たとえどんな感情でも喜んであげたいのが基本的な心構え。
何しろ、それが『治ってきている証拠』なのだから、それを喜ばないのは間違いであることがわかる。それが『悪化している証拠』なら喜ばないのは正解だが、違うわけだから、喜ぶべきである。
例えば、
などという感情があらわになって、おどおどしたり、怒りっぽくなるということがある。その状態を喜ぶべきなのである。なぜなら、その状態こそが『治ってきている証拠』なのだ。
ただし、その状態は健常な人から見たら異常である。『なぜそんなに悲観視しているんだ』ということで、ちょっと迷惑である。だから、その状態は『軽いうつ』だ。しかし
『のだから、まずはそこを喜びたいのである。
は、常にネガティブなことしか言わない。また、思春期の少女は、『私なんてどうでもいいのね!』というような悲劇のヒロイン的な発言をすることは日常茶飯事的にある。だから、別にその様な感情のコントロール不足が起きても、それは別に『重いうつ』ではない。そこをまず喜びたいのである。
特に、最初に重いうつになっていた人からすればもっと喜びたい。最初は一切の感情を表に出すことはなかった。しかし、徐々にそうした感情をあらわにするようになった。周りからすれば、(もしかしたら悪化したのか)と思うかもしれない。だが、それは悪化したのではなく、治りかけてきたのだ。感情を取り戻してきた。
だろうか。魚が最初、陸に上げられてピクリとも動かなくなった。自分の本来いるべき場所から引きはがされ、生きる気力を失ったのだろうか。
そしてその後、(生きたい!)と強く願ったのか、急にピチピチと暴れ出して跳ねた。人間は、その跳ねた魚に驚き、翻弄されることになる。しかし、魚が海に戻ると、『水を得た魚』になる。完全に自分を取り戻し、悠々自適に泳いでいった。
この様なイメージで、魚も人間も、自分が今いる場所(心理的な意味でも)によって様々な表情を見せる。いつでも悠々自適に余裕でいられるわけではない。
『まいっか!』がうつの薬になる – Inquiry. |
うつの時は自分のペースを掴むことが大切だ – Inquiry. |
これらの記事が参考になる。もし、自分の言動が全くコントロール出来ないのであれば、それは魚で言えば『もがいている状態』と同じだ。だから、それは喜ばしい。生きようとして必死にもがいているのだ。生きることを諦めて、ピクリとも動かない魚ではない。それよりもよほど健康であり、生きるエネルギーに満ち溢れているのだ。