うつ病には薬物治療が効くの?
効果があります。しかし、薬物治療だけに依存するよりも効果が高い治療法があります。2017年3月の最新情報です。
『心因性、内因性、身体因性』という原因の分別が、古い考え方であると説明する本がある。心因性と診断された人を追跡調査すると、
、などの理由からである。また身体因性は、治療すべき病気や、対処すべきこと(薬の副作用)が他にあるという理由からである。
最近の研究によって、うつと神経細胞、神経伝達物質という体(生物・化学)の異常と関係があるということがわかった。それにより、目標を絞った開発で、たくさんの
が出てきた。それまで、『精神分析』などの『理論』に重心が置かれ過ぎていたきらいのある研究が、より実証的(科学的に証明され、根拠に基づいた研究)になっていった。
例えば、『車がガソリンがないのに走ろうとしても故障、事故するだけ』。身体的に休ませる、心理的に休ませることで、身体の整備の最適化をすることが必要。これは『身体の負担の軽減』となる。この『身体の負担の軽減』こそが、うつ病患者にとって極めて重要なカギを握るキーワードである。
これらのポイントをないがしろにして薬物投与だけをして治療をしようとすることは、まるで『
』ようなものである。
うつ病に認知行動療法…治療終了から1年後、7割が「無症状」
読売新聞(ヨミドクター) 3/27(月) 11:01配信うつ病に認知行動療法…治療終了から1年後、7割が「無症状」
薬が十分効かなかった中等度のうつ病患者に対し、医師らと面接を重ねて悲観的になりやすい考え方の癖を変えていく認知行動療法を行うと、治療終了から1年後、7割がほぼ無症状になった、との研究報告を慶応大学のチームがまとめた。
治療終了直後よりも改善率が高まったという。
研究対象は、抗うつ薬を2か月間飲んでも中等度のうつ病が改善しない20~65歳の患者80人。うち半分は薬物治療のみを継続、もう半分は4か月間、
を受けた。それから1年後まで定期的に、うつ病の重症度を調べる心理検査を行い、比較した。
その結果、認知行動療法を受けたグループでほぼ無症状になった人の割合は、認知行動療法のプログラム終了直後が43%。その後も徐々に高まり、1年後に
した。
一方、薬物のみのグループでは研究開始4か月後が20%。その1年後は43%だった。
うつ病は時間とともに改善することもあるが、認知行動療法を受けた方が改善率が高かった。慶応大学病院の中川敦夫特任講師は、
「患者さん本人が、考え方や行動の幅を広げる技術を学ぶと、治療終了後も日常生活でそれを生かし、改善が続くのだろう」
と分析している。
それから、心理療法の専門家の『資格』は、様々なものが乱立している。
等。この中で、最も目安になるのは
で、それは心理学と臨床心理学を就学した大学院卒に相当し、臨床実習あるいは臨床経験を積んだ人の資格であることを意味している。だがもちろん、この肩書だけで決めるのは危ういところである。
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精神医学では、うつを以下の4つの時期(病相期)に分けて捉え、てそれぞれの時期に応じた治療を行う。
うつになりかけの時期。この時期に治療を始めれば回復も早いと言われるが、一時的な落ち込みとうつの区別は難しい。
うつのさまざまな症状が現れて『心の不調』だとはっきりわかり、しかも症状が全期間の中でいちばん重い時期。この時期の基本的な治療方針は、何よりも休ませること。そのため、主に向精神剤の投与を行う。
極期を脱して症状が軽快しはじめた時期。薬も使い続けるが、極期に比べると対話による治療法の比重が増す。
社会復帰も果たせるほど回復した時期。まだ薬を使い続けることもあるが、主に対話により治療が行われる。この中間期は、『全快期』と名付けたいところだが、再発の可能性が高いため、そのような名前を軽はずみにつけない。
三歩進んで一歩下がるというのが普通の考え方。だから焦らないことが大切。その時点で
んだから、そこに目を向けられるかどうか。これは病気に限った話ではない。
うつの患者は感情をコントロールできない。うつが重い時期は感情が表に出ない。だが、うつになりかけのときや、少し回復した時は、感情を荒げたり、自分を責めだす。これは治りかけ、軽い、と考えれば明るくなる。
。つまり、病気でいる方が楽、と思わせることは、間違っている。過剰に甘やかすと、疾病利得という心理が芽生えて来る。これは『 』という気持ち。この疾病利得の心理が定着すると、病気は治りにくくなる。だから気を使い過ぎて必要以上に密着したり、甘やかしすぎたりしてはいけない。
この事実を受け止めたら、大きく前進できるはずである。つまり、
のだ。『崩れるようなものに依存していた』のである。
それだけではなく、例えばその『元』が、2年前だとしよう。普通、2年前の自分に戻る、ということに依存する人間は、あまり『人間』には見えない。
人間というものは、老いて、必ず死ぬのだ。その決定的な事実、つまり真理に逆らうようなことを望む者は、人間として失格の烙印を押される。幾多もの人間が不老不死を願い、生まれ変わりを望んだが、墓場のミイラに
のだ。
若返りや不老不死ということだけではない。普通、2年前より現在、現在より2年後の自分の姿に期待しなければならない。
経営の神、松下幸之助はこう言い、
イギリスの探検家、ラポックもピタリ同じことを言ったが、
どう考えたって、うつや、困難に直面し、それを経験し、あるいは乗り越えた人間の方が、
ことを悟るべきである。
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