男女のフケの原因は?フケが多い人は薄毛になるの?頭皮を保湿させると薄毛を予防できる?
フケというのは、
の2種類があります。男女でフケの原因というのは違いますが、厳密に言うと男女というよりも、それぞれの生活スタイルということになるでしょう。例えば、
という特性があります。普通に考えると、
と言えますが、それはそれぞれの生活スタイルによって異なってきます。フケの原因は、ストレス過多や睡眠不足、刺激物や甘いものの過剰摂取等が考えられます。フケというだけで薄毛になるわけではありませんが、フケが出るような状況は髪の毛に悪いと言えます。フケが原因で起こる脱毛症もあります。
また、頭皮が乾燥するとフケによる脱毛症のリスクが高まるので、確かに頭皮は常に保湿されていることが大事です。しかし、本来『皮脂』というものは天然の保護クリームなので、安易に化粧品に手を出すのではなく、これを駆使することを考えた方がいいでしょう。余計なものに依存するよりははるかに高い効果を得られます。
フケが多いと薄毛になるというのは本当でしょうか。実は、『確かに一理ある』と言っていいかもしれません。それについてはたっぷりと下記の記事に書きました。
これらの記事では、『頭皮の臭い』の原因として、
などを挙げています。それらが頭皮にあると、汗で溶かされ、細菌によってどんどん分解・酸化されていくことになります。このときに発生する脂肪酸などの匂いが『汗臭さ』の原因となるわけですね。
また、フケ症の原因として、
が挙げられています。ということは、フケが出る人はこれらの悪条件をそろえてしまっている可能性が高いというわけです。記事にも載せましたが、下記の記事に詳しく書いた通り、
薄毛の原因
薄毛の原因には、このような問題が挙げられるわけです。フケが出る原因のその悪条件は、すべて『薄毛の原因』と一致しているのです。したがって、フケが多い人は薄毛になる、というのは、一概には切り捨てることができない話なんですね。
対策としては、先ほど挙げた、
これらを最適化するということですね。それに加えて、『シャンプー』も最適化する必要があります。
ストレスの対策をすることは圧倒的な恩恵があります。
と、ありとあらゆる問題を引き起こしますからね。また、更にストレスの害悪について知るためには、以下の記事を読むのがいいでしょう。おそらくネット上でこれよりストレスの害悪について詳しく書いた記事はありません。
睡眠不足についても意識するようにしましょう。仮眠を取ることもおすすめです。例えば私は神経質な方で、上の住人の物音一つ鳴るだけで気になって寝ることができません。何度も苦情を入れるほどですから、どれほど苦痛かということが伝わるはずです。
夜、本当は23時くらいに寝たいのですが、上の人が起きている以上、寝ることはできないのです。12時過ぎ、最悪は2時まで起きていなければならないことがあります。そのくせ、違う家族なのか、起きるのが7時前ということもあります。
これはたまったものではありませんね。23時~7時まで寝ていたい人間が、2時~7時という睡眠へと強制されるのです。睡眠不足で体に力が入らないし、ストレスも溜まるしで、良いことなど一つもありません。
もちろん、暴力的な解決をする選択肢もあります。私は血気盛んな少年時代を生きてきて、剣道、ボクシングとならってきて、34歳に至る今までトレーニングを欠かさない人間ですからね。金持ちがお金の力で物事を思い通りにいかせることがあるように、腕力を持っている者も往々にして、そういう発想が頭をよぎるものです。
しかし、それをすると更なるストレスが自分に降りかかりますからね。それに、相手をタコ殴りにするほど憎んでもいません。では一体どうしたらいいのかというと、じっと耐えるしかないのです。見るべきなのは以下の記事です。
どのような環境に陥っていても、人は自分でその状況を好きに判断できます。それがインサイド・アウトという発想です。
私はそんな中、 『仮眠』という方法を見出しました。普通のようですが、実は私のようなタイプの人間が昼間に仮眠を取るということは、あまり常識的ではありません。たしかにスペインなどでは『シエスタ 』という、『昼寝の為に一度家に帰る』という習慣がありますが、この日本ではありませんからね。その選択肢はなかなか見つけることができませんでした。
しかし、『ホットアイマスク』の登場などをきっかけに、私は仕事の合間に、15~30分ほど仮眠を取ることにしました。元々運動もしていますから、筋肉の回復には睡眠が必要不可欠なので、一石二鳥以上の恩恵があるから、ちょうどよかったのです。
すると、体の調子がよくなりました。そして、深夜に物音がしても気にならないのです。なぜなら別に、最悪は2時まで起きていても『仮眠をしているから大丈夫』だからです。『寝溜め』というわけではありませんが、元々騒音でストレスが溜まっていたのは、
本当はこの時間に寝たいのに、運動もしているから睡眠が必要なのに、どうして邪魔をするんだ!
という発想があったからです。しかし、それが仮眠をすることで一気に悩みが解決し、
いいよいいよ。俺は仮眠を取っているから、人よりも長く睡眠を取っているんだ。
として、深夜の騒音に耐えられるようになったんですね。また、それだけではなく、持病の『口唇ヘルペス』の発症も抑えられました。あれは、免疫力が低下したときに決まって出てくる病気でしたから、仮眠によって免疫力が回復し、ウイルスが暴走するのを抑止することに成功しているんですね。
もし同じように睡眠不足で悩む人がいたら、この話を少し参考にしてみてください。
また、食事ですが、『酸性食品』を控え、『アルカリ性食品』を摂取するように心がけましょう。カルシウム、ナトリウム、カリウムを多く含む緑黄色野菜や海藻類がその代表ですね。そうした『メンテナンスフード』を食べることは、あらゆる問題の最適化に繋がります。
頭皮の臭い対策が、結果としてフケの対策に繋がりますから、以下の参考書の内容が手助けになります。
『からだのニオイは食事で消す —体臭は内臓からの注意信号』にはこうある。
ニオイの原因になる食品
- 肉類の脂肪分が腸で酸化して、悪臭のもととなる
体臭をひどくする食品はいくつかありますが、その最たるものが肉類です。肉類には動物性たんぱく質、コレステロールなどの脂質がたっぷりと含まれていますが、これらの成分をとりすぎると、汗腺類が刺激され、汗とニオイを強くしてしまうからです。肉類のたんぱく質が腸内で分解するときに、インドールやスカトール、フェノールなどの発がん性が強い成分や、ニオイのもおととなる硫化水素やアンモニア、大腸がんの原因となるアミンなどの腐敗毒素が発生することがわかっています。
(中略)つまり、ステーキや焼肉、牛丼といった肉料理をよく食べる人ほど、体臭がひどくなりやすいのです。とくに脂身の多い霜降りの牛肉や豚肉のロース、鳥のもも肉など、脂身の多い肉類の食べすぎにはくれぐれも気を付けましょう。油で揚げたり傷めたりした肉類の場合は、さらに脂質の摂取量をふやすことになります。とんかつや鶏の唐揚げ、ホットドッグ、ハムやベーコン、ソーセージ、ハンバーグなど、油と肉が合体したものには要注意です。
それからもちろん、
など、脂ののったものや、揚げ物、高脂肪・高カロリー食品は全て悪影響を及ぼしますので、注意して食べるようにしましょう。
例えばとんかつのそばにはいつも『千切りキャベツ』がありますが、とんかつを一切れ増やすなら、千切りキャベツをもう一杯食べるとか、そういう対策を施しましょう。キャベツは食物繊維ですから、食べた揚げ物を体に溜めず、なるべく体外に排泄する役割を担ってくれています。
食事と薄毛の問題に関しては下記の記事にたっぷりと書きましたので、併せてご確認ください。
シャンプーですが、下記の記事に書いたように、
念入りなシャンプーは皮脂を余計に洗い落とす結果になります。そうすると皮脂の分泌が過多になり、逆に頭皮が脂っぽくなり、それが脱毛の原因となります。
また、フケは『乾燥性のフケ』もありますから、この皮脂の分泌が過多になる現象が老化などによって起きなくなっても、今度は逆に『皮脂を取りすぎてしまって乾燥してしまう』という現象が起きます。すると、乾燥性のフケが出て、カサカサになった頭皮がボロボロと落ちてしまうんですね。
中高年の方はとくに、頭皮の乾燥に気を付ける必要があります。また、『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! 』にはこうあります。
異常なフケなら皮膚科へ
フケは、頭皮が健康であっても(というより、健康であるからこそ)、多少は出るのが当たり前ですので、あまり神経質にならないほうがいいでしょう。けれど、肩に真っ白く積もるほどフケが落ちるのは、明らかに異常です。何かの原因で、頭皮が皮膚炎を起こしていると考えられます。炎症の原因としてよく知られているのが、マラセチアというカビが原因の脂漏性皮膚炎です。
フケの数が異常だと思った場合は、皮膚科へ行きましょう。めったにありませんが、もしかしたら、
という脱毛症と無関係ではないかもしれません。これらはいずれもフケがその大きな原因となっている可能性があります。
では、男性と女性でフケの種類は違うのでしょうか。
フケというのは、
の2種類があります。基本的には乾燥フケが多いですね。頭皮を乾燥させるとフケの原因菌を増やしてしまい、フケが出るようになります。フケ自体は病気ではないのですが、フケと薄毛は無関係ではないので、注意が必要です。フケの出ないような生活を送ることが望ましいということですね。男女でフケの原因というのは違いますが、厳密に言うと男女というよりも、それぞれの生活スタイルということになるでしょう。例えば、
という特性があります。男性の場合、皮脂の分泌が女性よりも多いのが特徴で、どちらかといえばフケは出にくいのですが、皮脂というのは多く分泌されればいいというわけではないので、これがあまりにも過剰だと、古い角質と混ざって毛穴を塞いでしまったり、脂性フケの原因になることがあります。
頭垢(ふけ、雲脂):Wikipediaにはこうあります。
脂漏性フケ症が起こる主因は主にマラセチア(英: Malassezia、癜風菌)と呼ばれる真菌類の日和見感染症であると考えられている。 皮膚は常に皮脂を分泌している。様々な外的影響により、分泌が多くなった状態を脂漏(しろう)と呼ぶ。 脂漏の状態では皮脂の分泌が多くなることで角質層がはがれ落ち、それがフケとなる。
女性の場合、髪の毛が長いわけですから、それを乾かす際にドライヤーをたくさん当てることになり、乾燥させてしまって、それがフケの原因となります。
頭垢(ふけ、雲脂):Wikipediaにはこうあります。
脂性が頭皮の脂が多いことが原因なのに対し、こちらは脂が少なく肌が乾燥することで頭皮がダメージを受けフケが生じる。アトピーなどの症状を持つ人のフケもこちらに分類される。
ですから、確かに男性と女性とでは、それぞれに与えられたその『基本的な特性』の傾向から見て、
と言えるかもしれませんが、女性の中にも皮脂の分泌が多い人はいますし、男性の中にも髪の毛が長い人はいますからね。
例えば皮脂の分泌が過多になる原因には、やはり何と言っても『高脂肪・高カロリー』の食事の摂取があるわけです。
等、女性でもこういう食事はごちそうですからね。特にスイーツですが、
等、太らないんだったらいくらでも食べたいというごちそうがたくさんありますからね。スイーツの食べ放題を楽しみながら、女子会にガールズトークでうっ憤を晴らす。これは女性にとって、最高のひとときですからね。
ですから決して皮脂の過剰分泌を気にする必要があるのは男性だけではないのです。女性でも当然それを気にする必要があり、そうなると脂性フケを懸念する必要があり、状況が悪化すれば脂漏性皮膚炎や、脂漏性脱毛症等をも引き起こすことを覚悟する必要があります。
また、男性でも髪の毛が長い人や、あるいはドライヤーを長時間使って髪を乾かす人、エアコンやストーブの効いた部屋に長時間いる人等は、乾燥気味になります。私は部屋をエアコンやストーブで温めると、すぐに部屋中のハウスダストが舞い上がってハウスダストアレルギーによってくしゃみが止まらなくなるので、部屋の乾燥には注意をしているのですが、エアコンやストーブをつけるとすぐに空気清浄機の湿度が落ちますからね。
部屋の湿度は60%が最適だとされているのですが、梅雨の時期は70%を超え、冬場は50%を切ることもよくあります。エアコンやストーブをつけるとさらに下がりますからね。それによって乾燥しやすくなるので、様々な問題に気を付ける必要があります。
まず、目が乾燥しますね。ドライアイになりやすくなります。『眼の疲れをとる本―眼精疲労を防ぐ・治す (健康ライブラリー)』にはこうあります。
ドライアイとは、原因になる病気がないのに、涙の量が減って眼が乾く状態をいいます。眼の疲れ、充血、眼に異物感を感じるなどが主な症状で、すぐに白眼が赤くなるほか、眼が熱くなり、目ヤニが増え、光がまぶくしなり、疲れやすくなります。眼が急に痛くなることもあります。コンピューターなどのVDT作業をする人たちに多く見られます。
私はパソコンで仕事をしていますから、パソコン+エアコンになると、非常に目への負担が大きくなります。そうすると下記の記事にも書いたように、
眼精疲労自体が薄毛の原因にもなるわけですから、非常に頭皮や髪の毛に負担がかかってしまうわけです。また、ニキビの原因にもなりますからね。
『美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)』にはこうあります。
大人ニキビは皮脂のせいでできるのではない。まずは生活習慣を見直す
『ニキビは皮脂が多いせいでできる』と思い込んでいる人が多いようです。確かに10代のニキビのほとんどは余分な皮脂が原因です。しかし、20代以降のに匹は、オイリー肌(皮脂の多い肌)の人でなくてもできます。額などの皮脂の多い部分よりも、むしろ、あごなどの乾燥する部分に多いのが特徴です。
美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)
乾燥すると様々な問題を引き起こします。ここで出ただけでも、
ですからね。男女問わずとも、乾燥フケ、脂性フケ、その両方に注意する必要があるのです。また、今のニキビということで言えば、
これらが原因となって、ホルモンバランスが乱れたり、免疫力が低下したりして、ニキビができると、その専門書にもあります。ですから、もうすべてが繋がっているんですよね。これらの要素をないがしろにして生活するなら、薄毛にかかわらず、あらゆる問題を引き起こすことを覚悟する必要があります。
その、
の対処法ですが、どちらも『シャンプーの最適化』が求められます。乾燥している人はシャンプーを『保湿力のあるもの』に変更し、脂性の人は、シャンプーを『しすぎないように』注意することが重要です。
Wikipediaには乾燥対策として、
その他、加湿器を使用する。そのため、洗髪後は、髪の毛が乾かないうちにワセリン、つばき油、オリーブオイルや、リピジュア、ヒアルロン酸などを配合した刺激が少ない保湿剤を肌へ直に塗りこむなどを行う。
とありますが、同じように、専門家が書いた『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! (ノンフィクション単行本)』にはこうあります。
フケが気になるならワセリン
シャンプーのせいで、フケがほとんど出なくなっていた人では、水洗髪に切り替えたことでフケが増えるはずです。それが、頭皮が健康になった証だとわかってはいても、気になるかもしれません。あまり気になるようなら、洗髪のときに頭皮を指先の腹で軽くマッサージして、古くなった角質をある程度落としておくのです。それだけで、気にするほどのフケは落ちてこないはずです。
(中略)ワセリンは皮膚の中へ入っていくことがなく、また、極めて酸化しにくいのが特徴で、酸化するまでに数年もかかるほどです。ワセリンは水炎髪だけでは落とせませんが、多少残っていても害はありませんし、3~4日もすれば、皮膚の新陳代謝によって垢と一緒に落ちていきます。ちなみに、私が皮膚につけていい唯一の油脂と考えているのが、このワセリンです。
ワセリンで乾燥対策をするのはとても有効だということですね。しかし、そのワセリンも『つけすぎ』には注意が必要ですので、適量を心がけましょう。
さて、しかし女性と乾燥の問題ですが、しかし女性は口腔乾燥症、つまり『ドライマウス』になりやすい傾向にあります。またその中には『シェーグレン症候群』という自己免疫疾患によって起きるドライマウスもあり、この病気は、
などの様々な症状を現します。そしてこのシェーグレン症候群は、40歳以上の中年女性に多く、男女比は1対9であり、圧倒的に女性の方がかかりやすい傾向にあるのです。そう考えると、確かに女性はやはり男性よりも『乾燥しがち』ということが言えるかもしれません。
頭皮の保湿は欠かせません。頭皮が乾燥すると、フケが出たり、そのフケのせいで脱毛症を引き起こす可能性があるからです。
という脱毛症がありますが、これは両方ともフケが原因で起きるものです。
乾燥したフケが毛穴を塞ぎ、菌などが繁殖して毛根が炎症してしまう脱毛症
皮脂が過剰分泌し、こびりついたフケやホコリに細菌が繁殖し、頭皮が炎症してしまう脱毛症
粃糠性(ひこうせい)脱毛症の場合はまさに乾燥とフケ。脂漏性(しろうせい)脱毛症の場合は乾燥とは逆ですが、皮脂が過剰分泌して、結局フケなどに細菌が繁殖して炎症することによって起こる脱毛症です。
『最後に読む育毛の本』にはこうあります。
一方、毛根に皮脂が付着している場合、脂漏性皮膚炎や脂漏性脱毛症である可能性があります。皮脂の過剰分泌が原因です。このため洗髪しても、少しするとすぐに頭皮がべとつき、髪も抜けてしまいます。さらに湿疹が伴う場合は症状が悪化している証拠なので、すぐに皮膚科で治療をしてもらう必要があります。
毛根の白い塊については下記の記事に書きましたが、
脂漏性皮膚炎の場合は乾燥ではなく真逆なのですが、しかしそれは『保湿が必要ないくらい潤っている』ということではなく、『皮脂の脂でべとついている』というようなイメージですね。前者が水なら、後者が油のような、同じ水分でもサラサラとオイリーで、だいぶその水質が違うような、そういうイメージです。
確かに頭皮の保湿は大事ですが、その水質がオイリーであると問題になるということですね。あくまでも部屋の『湿度』のようなイメージで、乾燥から遠ざけたいというだけなのです。
しかし、本来『皮脂』というものは、過剰分泌さえしなければとてつもない恩恵をもたらす大切な成分なのです。皮脂の重要性については下記の記事に書きましたが、
『育毛の真理』にはこうあります。
このように、悪玉と誤解されることの多い皮脂は、実は、汗と交じり合って私たちの髪と頭皮を乾燥や細菌の感染などから護ってくれる皮脂膜を形成する、なくてはならない大切な成分である。
私たちの皮膚は、乾燥にとても弱い。空気が乾燥すると肌が荒れるのは、表皮が痛むからである。また、頭皮が乾燥すると細かなフケが発生するのも、このためである。この乾燥に弱い皮膚を護っているのも、皮脂によってつくられる、皮脂膜である。皮脂膜はその役割から保護膜とも呼ばれる。皮脂は頭皮を含む、私たちの全身から分泌されて保護膜を形成しているのである。
つまり、『頭皮を保湿しよう』と言いますが、実際には保湿のために何か化粧品を頭に塗り付ける必要などないのです。むしろ、髪の毛にも頭皮にも体内にも、余計なものは入れないのが正解。必要以上なものはすべて『不必要』ですから、それらは全てデトックス(毒素排出)することになり、そうなるとそうなるで問題が起きます。
たしかに、中には保湿に有効な成分もあるでしょう。例えば、下記の記事に書きましたが、
『乾燥した砂漠地帯で耐え抜いていくために優れた保湿成分を持つようになったホホバ』から取れるこのホホバオイル。これの持つ効果は、
というものです。まさに今回のテーマにうってつけのアイテムですね。しかしこうした要素を取り入れるときの合言葉は、
『やらないよりはやった方がいい。だが、過剰摂取や過度な期待に注意。用法用量をよく守り、適切な方法で、適切な分だけ取り入れる』
です。このことを忘れないようにしましょう。本来は、天然の保護クリームである皮脂があれば十分なのですからね。ただ、
に気を付ければ、皮脂の過剰分泌は抑えられますので、その点だけに注意するようにしましょう。
『10万円のクリームより効く「何もつけない」美肌ケア』にはこうあります。
皮膚のバリア機能とは、外部の刺激から肌を守り、水分をはじめとした皮膚の内部にある大切なものが外に出ていかないようにするための働きのことです。そして、私たちは、皮膚のバリア機能を最良のコンディションに保つことで、『地球上で最強の美肌成分』を十分に引き出すことが出来るのです。この美肌成分は、皮膚が作り出すものなので、どんな高価な基礎化粧品でも代用することはできません。
(中略)そもそも、乾燥肌が気になって化粧水や乳液を使ったとしても、しっとりしていると感じるのは一時的で、使うのをやめるとまた元の乾燥肌に戻ってしまいます。化粧水や乳液に頼らなくても乾燥しない肌になって初めて、肌のトラブルから真に解放されたといえるのです。
このように、物事を突き詰めた専門家の意見を聞く必要があります。育毛剤や化粧品を販売する為に、何とかして商品のいいところをアピールする人は大勢いますが、まるで『塩・胡椒』を買うようなイメージで、『あってもいいし、なくてもいい』という感覚でそうした商品を見るのがいいでしょう。
『化粧水や乳液に頼らなくても乾燥しない肌になって初めて、肌のトラブルから真に解放されたといえる』という言葉は真理です。ここに挙げた二つの専門書の著者は、同じようにそうした『自然治癒能力』の圧倒的な恩恵を知るべきだと、諭しています。
もし皮脂の分泌が過多になり、頭皮が脂っぽくなりすぎた場合、シャンプーと食事を見直すべきだと言いましたが、ここでは食事の栄養素に関して少し付け加えます。注目するべき栄養素は、
です。この3つは繋がっている栄養素だと考えるべきで、すべてが相互作用しています。
『これは効く! 食べて治す 最新栄養成分事典』にはこうあります。
ビタミンB6と相互作用するビタミンは?
ビタミンB群は、互いにかかわり合って働く特徴があります。ビタミンB6が活性型に変わるときは、B2を必要とします。アミノ酸の一つである、トリプトファンからナイアシンが合成されるときは、B6が必要です。いいかえれば、B2が欠乏すればB6も不足し、B6が不足すればナイアシンも欠乏してしまうことになるのです。
これらの3つの栄養素はすべて、『脂質の代謝』ということで共通しています。例えばビタミンB2であれば、こういう働きがあります。
不足すると皮膚や粘膜にトラブル
不足すると、まず皮膚や粘膜が敏感になります。口内炎や口角炎、舌炎、口唇炎ができやすく、肛門や陰部がただれやすくなります。目の充血や、肌荒れ、髪の毛の痛み、脂漏性皮膚炎を起こしたときも、ビタミンB2不足が考えられます。
なんていうキーワードが出てきましたね。まさにこれらの栄養素は、脂質の代謝を促進し、皮脂の分泌を抑制し、正常化させるために役立ってくれます。それぞれの栄養素が多く含まれているのは、以下の食品です。
食事の面からも皮脂の分泌をコントロールし、天然保護クリームを最大限に有効活用しましょう。