AGA(男性型脱毛症)のセルフチェックはできる?
下記項目をご確認ください。
- 男性である
- 抜けた髪の毛が短く、細くて弱弱しい
- 前頭部と頭頂部だけがハゲている
- 母方の祖父が薄毛である
- 成人以降に薄毛が目立ってきた
- 健全な生活習慣を送っているはずなのに薄毛になった
これらの要素を全て満たしていれば、高い確率でAGA(男性型脱毛症)である可能性があります。まずはAGAの原因について見てみましょう。
先生
ハニワくん
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様々な薄毛の種類
AGA(男性型脱毛症)のセルフチェックをしてみましょう。薄毛にも種類がありますから、自分がAGA(男性型脱毛症)なのかどうかということは、ある程度自分でチェックしてわかるようになっています。まず、薄毛の種類には以下のようなものがあります。
薄毛の種類
先生
ハニワくん
チェックポイント
それでは、以下のチェックポイントを見てみましょう。
- 1.男性である
- 2.抜けた髪の毛が短く、細くて弱弱しい
- 3.前頭部と頭頂部だけがハゲている
- 4.母方の祖父が薄毛である
- 5.成人以降に薄毛が目立ってきた
- 6.健全な生活習慣を送っているはずなのに薄毛になった
これらの要素を全て満たしていれば、高い確率でAGA(男性型脱毛症)である可能性があります。まずはAGAの原因について見てみましょう。
AGAの原因
『AGA(男性型脱毛症)』原因は『DHT(ジヒドロテストステロン)』です。男性ホルモン(テストステロン)には、体毛やひげなどに代表されるように、毛を生やす、という作用がありますが、前頭部と頭頂部の毛乳頭に多くある特殊な酵素(Ⅱ型5α-還元酵素)と結びつくと、ジヒドロテストステロン(DHT)という脱毛を促進する物質がつくられるわけです。(ちなみに女性の場合は、アンドロステンジオンという物質からもDHTが生じます。)
これが全てです。これ以外にも脱毛の理由はありますが、ことAGAというならば、すべての根源は『ジヒドロテストステロン』なのです。
では、一つ一つ順番に見てみましょう。
男性である
まず、男性であるかどうかが大きなポイントになります。AGA(男性型脱毛症)は文字通り、男性が主に発症する症状です。ただし、女性でもAGAにはなります。女性の場合冒頭にも書いたように、
- FAGA(女性男性型脱毛症)
- びまん性脱毛症
の2パターンが脱毛症の王道です。
- AGA(男性型脱毛症)
- FAGA(女性男性型脱毛症)
の2つは同じです。『びまん』というの『蔓延する』とか、そういう意味の言葉です。びまん性脱毛症の場合はホルモンバランスの乱れが原因で起こります。
ただし、女性の血中のテストステロン濃度は男性の20分の1から10分の1と言われていますので、圧倒的に女性は男性に比べれば数が、AGAになる確率が低いのです。テストステロンが5α-リダクターゼと結びついてジヒドロテストステロンが生まれるわけですからね。テストステロンの量で決まるわけではないのですが。
しかしその元であるテストステロンが20分の1から10分の1なのであれば、当然、AGAになる確率は少なくなりますよね。そういった意味で、まず『男性である』ということは、それだけでAGAになる確率が『女性と比べて』、ガクンと跳ね上がるということになります。
先生
ハニワくん
抜けた髪の毛が短く、細くて弱弱しい
これに関しては、下記の記事に詳細を書きました。
抜け毛対策と予防!でも、ヘアサイクルがあるから髪の毛は抜けて当たり前!
人間の髪の毛には、ヘアサイクルというものがあります。
ですね。伸びて、衰えてきて、抜け落ちる。そういうサイクルを繰り返しつづけているわけです。古いものが抜け落ち、新しい髪の毛が生えるということです。新陳代謝ですね。古いものが淘汰され、新鮮なものが生き残る。この世は往々にして、そういう新陳代謝が盛んにおこなわれていますよね。特に生命に目を向けるとそれは顕著です。
実はジヒドロテストステロンは、このヘアサイクルを狂わせるいたずらをするのです。つまり、多くの成長期にある髪の毛たちを、無理やり『抜け落ちるだけの休止期』に追いやる。すると、まだ産毛のように細くて弱弱しい髪の毛が抜け落ちたり、あるいは頭皮に残ったりして、薄毛になっていくのです。したがって、抜けた髪の毛が産毛のように短く、細くて弱弱しい髪の毛であった場合、AGAの可能性があるということです。
先生
ハニワくん
前頭部と頭頂部だけがハゲている
AGAというのは、テストステロンが『Ⅱ型5α-リダクターゼ』と結びついて、ジヒドロテストステロンが生まれることが原因です。この還元酵素、5α-リダクターゼは、『Ⅰ型』と『Ⅱ型』の2種類が存在していて、『Ⅰ型』は、
- 頭皮
- ヒゲ
- わき毛
- 陰毛
など毛が生えている部分にくまなく存在していますが、『Ⅱ型』は、
- 前頭部
- 頭頂部
近辺のみに存在しています。後頭部と側頭部の毛乳頭にはこの5α-リダクターゼ『Ⅱ型』の酵素が少なく、DHTと反応するレセプター(受容体)がほとんど存在しない為、脱毛は起こりにくいということなのです。
したがって、前頭部と頭頂部だけがハゲているということは、その原因がジヒドロテストステロンである可能性が高いと言えます。それはつまり、AGAですね。その可能性があります。
先生
ハニワくん
母方の祖父が薄毛である
これは、『遺伝』というキーワードについて考えたときに見えてくる事実です。それについては下記の記事に書きました。
薄毛は親のどちらから遺伝する?遺伝するのは薄毛体質だけじゃなかった!
記事にも書いた専門書にはこうあります。
Ⅱ型の5α-リダクターゼの働きが強いほど、DHTは大量に作り出され、さらにその作用を受けやすい性質の人ほど薄毛は進行しやすくなります。薄毛の原因に遺伝が含まれるのは、こういった性質が親から子へと遺伝するからです。
つまり、ジヒドロテストステロンが作られやすい体質とそうでない体質は、遺伝するということがわかっているんですね。もちろん遺伝の可能性はそう高くはありません。母方の祖父が薄毛でも全く薄毛になっていない人も多いですから、確実ではないんです。
ただし、父方の祖父でも、父方の祖母でも、母方の祖母でもなく、『母方の祖父』の染色体を引き継ぐということは判明していますので、ここもチェックポイントの一つに含まれるということなんですね。
先生
ハニワくん
成人以降に薄毛が目立ってきた
ジヒドロテストステロンというのは、実は成人までは重要な役割を担っているのです。詳しくは下記の記事に書きましたが、
赤ちゃんや子供の抜け毛の原因は?子供の薄毛対策は家族の協力が必要!
そこに書いた専門書にはこうあります。
DHTは発毛サイクルを早めて、産毛から育とうとしている髪を片っ端から引き抜いていく悪者です。ただしこのDHTにも役割があり、成人するまでは、DHTは性器形成に重要な役割を果たしているのです。ところが成人になり、性器が完成したら、DHTは行き場を無くしてしまいます。行き場を無くしたDHTが、あろうことかヘアサイクルを崩す。ここまでは解明されています。
DHT(ジヒドロテストステロン)が成人までは性器形成という重要な役割を担っているわけですね。しかし、成人以降、性器を完成させた後のジヒドロテストステロンは、行き場を無くしてヘアサイクルを崩すという、暴挙に出るのです。
この暴挙を止める方法がわかれば、AGAを未然に防ぐこともできるかもしれませんが、その方法は現段階では実現不可能です。それができていれば、この世からとっくにハゲで悩む人は消えていますからね。解決した人もノーベル賞を受賞しています。ですから、もし『成人までは問題なかったのに、成人後に急にハゲた』という人がいる場合、AGAである可能性が高いと言えますね。
先生
ハニワくん
健全な生活習慣を送っているはずなのに薄毛になった
下記の記事に書いたように、
薄毛の原因
薄毛の原因には、このような問題が挙げられるわけです。冒頭にあげた薄毛の種類『薬害性脱毛症』、あるいはこれら一つ一つを考えていけばわかるように、脱毛というのはAGA(男性型脱毛症)以外にも様々な原因が考えられています。
そのうち、ここで挙げた要素を見ていくと、どれも共通して言えるのは『不摂生、不健全』ということですよね。念入りなシャンプーが健全だと思っていても、実際には不健全です。それは、知識をしっかりと磨き上げればすぐにぶつかる事実ですね。
しかし、もしこれらの要素が全て最適化されていて、それなのに薄毛になるということであれば、それはAGA(男性型脱毛症)の可能性があります。これらの要素は自分でコントロールできますが、AGAは自分の努力だけでは完全に解決できませんからね。
せいぜい、フィナステリドやミノキシジルといった育毛に有効な成分を使用するぐらいのことしかできないのが現状です。
フィナステリド(製品名プロペシア)・デュタステリド(製品名ザガーロ)の効果や副作用は?
ミノキシジル(製品名ロゲイン・リアップ)の効果や副作用は?保険は効く?20代がミノタブを使用してもいいの?
追記:デュタステリドが含まれた『ザガーロ』は、2015年9月に厚生労働省に認可されました。その効果は抜群で、Ⅰ型の5α還元酵素にはフィナステリドの100倍の抑制効果、Ⅱ型には3倍の抑制効果があり、副作用も少なく、安全性が高いと考えられています。
いかがでしたでしょうか。これがAGA(男性型脱毛症)かどうかを知るためのセルフチェックです。 現時点ではAGAの完全な解決策は出ていませんが、医療も技術も、日進月歩ですからね。昔と比べればはるかに進歩している事実を考えて、楽観的に考えることができたら最高ですね。ストレス自体が、薄毛の原因ですからね。
先生
ハニワくん
- 女性でもAGAにはなるが、やはり男性が圧倒的に多い。
- ジヒドロテストステロンは、ヘアサイクルを狂わせるいたずらをする。
- 抜けた髪の毛が産毛のように短く、細くて弱弱しい髪の毛であった場合、AGAの可能性がある。
- 前頭部と頭頂部だけがハゲているということは、AGAである可能性が高い。
- ジヒドロテストステロンが作られやすい体質とそうでない体質は、遺伝する。
- 『母方の祖父』の染色体を引き継いで薄毛になることがある。
- 『成人までは問題なかったのに、成人後に急にハゲた』という人がいる場合、AGAである可能性が高い。
- 薄毛対策の内部要素が全て最適化されていて、それなのに薄毛になるということであれば、AGA(男性型脱毛症)の可能性がある。
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