『プロテイン・たんぱく質・アミノ酸・生卵』の摂取はハゲる原因?それとも育毛対策?
育毛対策です。
髪の毛の99%はケラチンとうたんぱく質の一種で出来ているので、それを摂取してハゲるということはありません。ここで考えるべきなのはプロテインドリンクです。ただ、プロテインドリンクもたんぱく質です。筋肉増強剤ではありません。筋肉増強剤に使われるのはテストステロンであることが多く、テストステロンは5α-リダクターゼと結びつけばジヒドロテストステロンとなって、AGAの原因となります。しかし、テストステロンの量がAGAになる可能性を高めるわけではないので、それもそこまで関係性は強くないと言えます。
また、たんぱく質というのはそもそも『20種類のアミノ酸』の組み合わせでできるものですので、そのアミノ酸を豊富に摂れるということは、ケラチンの元を摂取できるということになり、髪の毛にいい影響を与えます。また、ケラチンという一面以外でこのアミノ酸の中で薄毛と関係のあるものは、
が挙げられます。また卵は理想的なたんぱく源と言えます。しかし、『生卵を毎日10個食べる』なら、髪の毛に悪影響があるかもしれません。
Contents|目次
『プロテインを摂取するとハゲになる』ということがあるでしょうか。それなら、この世にいるすべての人がハゲですね。なぜなら、
だからです。 たんぱく質を英語で言ったのがプロテイン(protein)なんですね。髪の毛のとって特に必要なのは『たんぱく質(プロテイン)』です。『亜鉛』の力を借りて変換されるタンパク質の一種である『ケラチン』は、髪を育毛させるのに必要となる栄養素の99%を占めています。そんなプロテインを摂取するとハゲるなんて、言ってることが支離滅裂ですし、もう全員ハゲですよね。三大栄養素の一つですし。
ただ、おそらく『プロテインドリンク』のことを言っているのでしょう。日本人がプロテインと言ったら、まずそれですよね。しかし、プロテインはよくて、プロテインドリンクになるとハゲるということはあるでしょうか。
答えは、Noですね。
プロテインドリンクというのは、たんぱく質を多めに摂る必要があるアスリートらの為に開発されたもので、すべては筋肉の増強を意識して磨き上げられた優れた栄養補助商品です。例えば、人間の筋肉を増強させるために必要なのは、
の三大原則です。このうち、いずれもないがしろにしてはならず、どれかを怠るのであれば効果は半減以下になると言っていいでしょう。例えば『運動(負荷)』ですが、よく、
と言っている人がいますが、いざ腕立て伏せを見ると、全くフォームが適当であり、
そりゃできるだろ…
というめちゃくちゃなやり方だったりします。そういう人は『運動(負荷)』の要素を満たしていません。したがって、そのようなトレーニングを続けてもほとんど意味はないのです。『無意味ではない』というレベルですね。正確なフォームで負荷をかけている人と比べたら、5倍以上の差が出ます。
事実、私がそうでしたからね。私も15年間ほど本気でトレーニングに向き合っていますが、全て独学でやっていたため、フォームはめちゃくちゃでした。いつの間にか『回数重視』になり、どうしても無意識に楽をしてしまうんですね。ですから、『無意味ではない』にしても、『効果的ではない』トレーニングが続き、その間は自分の思い通りの体型を作り上げることができませんでした。記事を書いている今もまだ完全ではありません。
それは、下記の動画のように、youtubeが発展したことで、トップレベルの人たちの知識とスキルを目の当たりにすることができるようになったので、そういう意識でいられるんですね。
チンニングで背中に効くフォームを作る効果的な練習法
このような動画を見たとき私は、
うん、これで合っている。
などと思いましたが、実際にはそのフォームを正確に理解するのに2年以上かかりました。自分の思い込みや過信、怠惰に負ける心や、思い通りにしようとするエゴなど、様々な足かせが邪魔をし、それだけの時間がかかったんですね。
そのようにして『運動(負荷)』だけを考えても、その要素を正確に満たす必要があり、そうしなければ確実な結果は得られません。その他の要素も同じことです。『栄養』と『休養』ですね。まず『休養』から話すと、人の筋肉は休養、睡眠中に再構築されます。『運動(負荷)』によって体を壊し、それを休養中に修復するんです。ですから当然、運動直後の身体はボロボロであり、それが修復されて初めて一回り大きな筋肉を手に入れる可能性が得られるのです。
そこで『栄養』がポイントとなります。これらの動きを『家の補修工事』のようなイメージで考えたとき、その休養中に修復する大工さんが、『修復用の素材』を探します。その時、その素材がなければ、壊れた家を修復できないんですね。その素材こそが、『たんぱく質(プロテイン)』なのです。
だからたんぱく質(プロテイン)の摂取は、運動をするすべての人にとって、必要不可欠。しかし、そのたんぱく質を摂取したいあまり、食事を食べすぎると、今度は違う問題が出てきてしまいます。
等々といった、ありとあらゆる心身の不調です。往々にして高たんぱくな食事は、高脂肪で高カロリーですからね。
これらの食事は確かにすべて高たんぱくですが、同時に高脂肪・高カロリー食品なのです。筋肉の為にこれらの食事を摂り続けると、違う問題が出てきてしまいますね。それこそ、こっちの方が『薄毛になる』可能性があります。つまり今回のテーマで考えたとき、
ということになってしまいます。
ですからここで登場するのが 『プロテインドリンク』なんです。例えばうちにあるプロテインドリンクの成分は、一回につき、
カロリー | 75キロカロリー |
---|---|
たんぱく質 | 15g |
脂質 | 0.2g |
です。では、かつ丼の栄養素を見てみましょう。
カロリー | 800キロカロリー |
---|---|
たんぱく質 | 25g |
脂質 | 26g |
たしかにたんぱく質が多いですが、カロリーがプロテインの10倍、脂質は130倍です。とんでもない数字ですよね。これでプロテインドリンクの実力がわかりましたね。
ですから、プロテインドリンクを飲むアスリートは、体の補修と増強に必要な多くのたんぱく質の摂取と同時に摂ってしまう、脂肪やカロリーを極限まで抑えることができているのです。20年前まではプロテインドリンクは、とても飲めたものではありませんでしたからね。今ではまるでチョコレートドリンクを飲んでいるような美味しさでこれを飲めますから、素晴らしい時代になったのです。
したがって、
ならわかりますが、プロテインおよびプロテインドリンクを飲んだだけ薄毛になるとういことはないんですね。
ただしこのテーマを考えるとき、いくつかポイントがあります。それは、下記の記事に書いたように、
というポイントです。
まず糖質制限ダイエットですが、記事にも書いたようにその内容とは、 『糖質(炭水化物))を極力減らして、その代わりたんぱく質(プロテイン)を多く摂取する』というダイエット方法です。あの有名な『ライザップ』なども会員にプロテインドリンクを勧めていますから、このダイエット中は高たんぱくを摂取することを意識することになります。
ただ、もしこのダイエットを長期間続けてしまうと、体内に栄養が行き渡りにくくなり、頭髪まで栄養が運ばれにくくなってしまいます。すると、体のホルモンバランスが崩れ、髪にも当然影響が出ます。その結果、抜け毛を増やす原因にもなります。
すると、『プロテインドリンクを飲んでいる人が、ある日薄毛になった』という事実を作り上げる可能性が出てきてしまいます。こういうことに注意し、過度なダイエットを避ける必要があります。
また、筋肉がムキムキな人は、男らしい性格をしています。性欲が旺盛ということだけでは薄毛にはならないし、逆に髪の毛も早く伸びない、ということは記事に書きましたが、しかし、そういう人はしかし、男性ホルモンが強い可能性はあります。
AGA(男性型脱毛症)の原因は、男性ホルモンのテストステロンが、5α-リダクターゼと結びついてジヒドロテストステロンを作り出されることにあるわけですから、『プロテインドリンクを飲んでいる元気で男らしい人が、ある日薄毛になった』という事実を作り上げてしまう可能性はあります。しかしそれは、プロテインドリンクを飲んだからではないですからね。元々その人に男性ホルモンが多く存在していたということです。
最後に筋肉増強剤についてですが、『日経サイエンス』にはこうあります。
その後,州検視官事務所はベノワの遺体に彼が抗不安薬と鎮痛剤のほかテストステロンを注射していた跡が見られたと発表した。テストステロンなどの筋肉増強剤が暴力的行為と関連して語られることがいかに多いかを考えれば,なるほどそうかと思わせる。しかし検視官によると,ステロイドが殺人の一因になったという明確な証拠はなかった。ベノワのテストステロン濃度は通常値の10倍だったが,その程度の上昇が人の思考プロセスや行動の何らかの異常に直結するわけではない。
筋肉増強剤は、テストステロンを使用することが多いのです。すると、先ほど言ったように、テストステロンがジヒドロテストステロンの元になりますよね。すると、『プロテインドリンクを飲んでいるような、そういう元気でトレーニング好きな人が、ある日薄毛になった』という事実が作られてしまいます。実際はプロテインドリンクではなく、筋肉増強剤だったんですけどね。しかし、世の中にはまだまだプロテインドリンクが筋肉増強剤だと思い込んでいる人がいますから、そういう誤解も、この噂を作り上げた一つの要因かもしれません。
また、AGAになるかどうかは、毛乳頭にあるテストステロンをジヒドロテストステロンに変える還元酵素とレセプターの存在によって決まるのです。テストステロンの量が多いか、少ないかではないので、筋肉増強剤でテストステロンの量を増やしたとしても、それで薄毛になるとは限りません。男性ホルモンが多く存在していても同じことです。
育毛にはたんぱく質が必要です。たんぱく質がなければ、髪の毛が成長しません。ちなみにたんぱく質を英語で言うと『プロテイン』となります。したがって、『プロテインを摂ると薄毛になる』という噂を信じている人は、全く見当違いのことを盲信していることになります。この日本ではプロテインといったら『プロテインドリンク』のことですけどね。
しかし、そうであったとしてもプロテインというのは髪の毛の成長にとって欠かせない必要不可欠な栄養素です。たんぱく質は、
を形成する為に必要な、栄養の絶対軸と言えるものです。これが不足すると髪の毛に元気がなくなり、皮膚も乾燥肌になり、頭皮も衰えていくのです。下記の記事を見て育毛に有効な栄養素を確認しましょう。髪の毛に必要な栄養分とは主に以下の通りです。
やはり特に『たんぱく質』ですね。『亜鉛』の力を借りて変換されるタンパク質の一種である『ケラチン』は、髪を育毛させるのに必要となる栄養素の99%を占めています。
ですから亜鉛の摂取も必要になります。
亜鉛はEDの改善にも役立ちますからね。ぜひ積極的に摂っていきたい栄養素です。
ただし、だからといって亜鉛を多めに摂ると『銅』が出ていってしまいます。また、たんぱく質を多めに摂ればいいと思って糖質(炭水化物)をカットすると、栄養が頭皮に行き渡らなくなる可能性があり、頭皮に悪影響を与える、あるいはホルモンバランスが崩れ、薄毛の原因となる可能性があります。詳しくは下記の記事を見て確認してください。
また、『最後に読む育毛の本』にもこうあります。
薄毛体質を食事で改善
血管回復のための食事法をご紹介します。体質、体調を改善するためには開始してからおよそ3か月はかかりますので、そのつもりでいてください。ただ、最初の1か月はあまり変化が感じられないでしょうが、2か月目以降は大きな変化を実感できるでしょう。あなたの身体は、今まであなたが食べてきた食べ物で作られています。薄毛を招く大きな原因の一つは食事なのです。
この本でも、食事の重要性を説いています。食事の最適化で重要なポイントは、
です。そのうち、『育毛に有効な栄養素の摂取』については前述したとおりです。リンクした記事も含めて確認すれば、かなりの知識が身につくことになります。次の『体内毒素を排泄する』ということですが、これを考えるときのポイントは、
という2点になります。『摂取した体内毒素を排泄する』ことですが、髪の毛はある種『排泄物』です。麻薬を乱用した人が髪の毛から成分を検出されることがありますが、それが何よりの証拠ですね。尿や便等から排泄されなかった毒素が、ニキビや髪の毛から排出されます。だからこそ、体に有害な毒素を摂取することは薄毛やニキビの原因となるんですね。
そう考えると下記の記事にも書いたように、
も避ける必要があります。それらはそのものが有害物質ですからね。つまり、
ですね。
『旬のすぎたもの』がなぜダメかというと、保存料が使われているからです。旬のすぎた食べ物を食べようとすると、どこかで保存していたものを食べることになります。これが、旬のものであれば保存する必要はなく、『とれたてのもの』で新鮮なものを味わうことができますが、そうではないものは、どこかで保存しておいたものです。
その保存料は決して体にいいものではありません。だから味も良くないですよね。旬のものを食べたときと比べれば、雲泥の差があります。例えば魚なども、漁港で新鮮なものを食べる人たちは、海鮮の本当のおいしさを知っています。しかし、それをどこか遠い地方へ届けるとなると、その間に鮮度が落ちてしまうので、保存料を使うか、凍らせるしかなくなります。
しかし、その両方の手段とも決して最良のものではありません。やむを得ずそうしています。あくまでも『腐らないよりはいい』ということですから、味は二の次になるんですね。食べ物を凍らせたときで考えても、一度凍らせて解凍すると、食べ物はその質を落としますからね。
ベターホームHP『家庭での冷凍&解凍の基本を、科学的な観点からまとめました。』にはこうあります。
水を凍らせると氷になり、その氷を溶かせばまた水に戻ります。冷凍した食品も、解凍したら元の状態に戻るのでしょうか? 答えは残念ながらNo。一度凍った食品は、冷凍前と同じ状態には戻りません。
肉や魚、野菜などの食品は、平均で60%ほどの水分を含んでいます。これらの食品を生の状態で冷凍すると、食品細胞の一部の水分が凍り始め、「氷の核」ができます。氷の核は、まわりにあるより小さい氷や水分を抱えこみ、体積を増やして「氷の結晶」に変化していきます。すると、膨張した氷の結晶は、食品の細胞膜や細胞壁を押しつぶしたり、こわしたりしてしまいます。
解凍した食品を食べて、生のものを調理したときよりもやわらかいと感じたことはありませんか。冷凍した食品を解凍すると、細胞内の氷が溶けて水になり、傷ついた細胞から流れ出ていきます(この水分を「ドリップ」といいます)。水分を失い、組織がやわらかくなった食品は食感が失われて、フニャッとします。また、ドリップには食品本来のうま味や栄養も含まれているので、味わいもぐっと落ちます。
保存料も冷凍も、やむを得ずやっているのです。添加物も精白も全て、やむを得ずですよね。それを含めないと食中毒なんかのもっと大きな問題が起こります。『そうなるよりは』ということでやってるんですよね。
しかし、こと『厳選された食事は何か』という、今回のようなテーマで考えた場合、これらの物質は体によくありません。髪の毛にもよくありません。ですから、いくら『髪の毛にたんぱく質がいい』といっても、これらが豊富に含まれた食事を摂り続けるというのは、逆効果になる可能性があり、とても危険です。
それだったらプロテインドリンクを飲んで、良質なたんぱく質を摂った方がまだいいですね。ちなみに私は15年以上プロテインドリンクを飲み続けていますが、薄毛とは無関係の人生を送っています。その他の食事をかなり最適化してますからね。上に挙げたような食事を食べることは、週に一度くらいに留めています。後の日常は、
などをベースとして生活することを心がけています。一日に3,4回プロテインドリンクを飲む時期もありましたが、それでも全く薄毛にはなりませんでしたね。むしろ髪の毛が伸びるのが早かった気さえします。間違いなく『爪』が伸びるのは早かったですね。前述したようにたんぱく質は、爪の栄養分でもありますから。ただ、実はたんぱく質の摂取にはもう一つ注意点があります。下記の記事にも書きましたが、
『最後に読む育毛の本』にはこうあります。
肉よりもバナナのほうがずっと良質なたんぱく質が含まれます。もちろん肉よりも消化も吸収も遥かに良いため、極論すれば、バナナだけでたんぱく質補充も可能なのです。単純に歯ごたえが物足りないので、満腹中枢が刺激されないために空腹感が残るのです。映画界やスポーツ界などで活躍する有名人たちは、実はこのことをかなり知っている人が多いようです。肉を極力避けている、または全く食べない人も少なくありません。
レオナルド・ディカプリオやブラッド・ピット、トム・クルーズ、マドンナ、カルロス・サンタナ、などの有名人は加齢を抑えるためにも肉食はしていないそうです。獣肉を食べると加齢臭の元がつくられやすくなります。それは、肉には動物が排泄するはずだった老廃物を含んでいるためだからです。解体後の動物の老廃物まで取り込むことになります。それゆえ細胞が汚れ、疲労と老化をもたらすのです。
先ほど『プロテインドリンクを飲んで、良質なたんぱく質を摂った方がまだいい』といいましたが、良質なたんぱく質の話をするなら、『肉よりもバナナ』という事実があります。この事実があるのに、多くのアスリートたちはそれでも肉を食べ続けているわけですから、彼らは間違った栄養摂取をしていることになりますよね。
ただし、先ほど挙げたセレブたちは、あくまでも『俳優やミュージシャン』です。アスリートではないんです。実は、鶏肉には『イミダペプチド』という疲労回復成分が含まれています。
日本予防医薬の疲労を科学するコラム『イミダゾールジペプチドの正体』にはこうあります。
聞き慣れないこの成分。実はその発見は意外と古く、1900年までさかのぼります。
最初はほ乳類の骨格筋中で発見されましたが、その後様々な種類の脊椎動物でも発見され、渡り鳥を祖先に持つガチョウの骨格筋中に豊富に含まれていることが分かりました。
中でも『イミダゾールジペプチド』の濃度が高かったのは、羽を動かす胸肉の部分。私たちは渡り鳥が2週間以上も休むことなく飛び続けられる理由(パワーの源)がここにあると考えました。その後、2006年に「疲労」の程度を数値化することに成功したのをきっかけに、『イミダゾールジペプチド』と『抗疲労』の研究は飛躍的に発展します。
渡り鳥が2週間以上も休むことなく飛び続けられる理由(パワーの源)には、イミダペプチドの存在があったのです。したがって、アスリートたちは鶏肉を食べることで、
という極めて重要な条件を満たすことができるので、あながち肉食も捨てたものではない、という結論が現在の解釈ですね。また、先ほど挙げた『プロテインドリンクが良質なたんぱく質』かどうかということについて、『最後に読む育毛の本』にはこうあります。にはこうあります。
たんぱく質は納豆、豆腐、ブロッコリー、プロテインなどから摂取するほうが、獣肉から食べるよりも吸収率は高く、効率的に摂れます。ブロッコリーにもたんぱく質がある、というのは意外かもしれませんが、100g中、約3gのたんぱく質があり、体への吸収性は動物性たんぱく質よりも高いのです。
専門家も『下手な高脂肪・高カロリー食品を食べるくらいならプロテインを飲んだ方がいい』と言っています。たんぱく質が育毛にとって効果的ということは事実ですが、
を崩さないように注意しましょう。
アミノ酸というのは髪の毛にとって重要な栄養素になります。卵が『完全食品』と言われる理由は、卵のアミノ酸の配合率が理想的だからです。アミノ酸のグリシンとプロリンが、肌の弾力を保つコラーゲンを形成しますし、グルタチオンが動脈硬化や肝機能低下を押さえて、白内障などの眼病を防ぎます。
髪の毛の99%はたんぱく質の一種であるケラチンで出来ていますが、たんぱく質というのはそもそも『20種類のアミノ酸』の組み合わせでできるものですので、そのアミノ酸を豊富に摂れるということは、ケラチンの元を摂取できるということになり、髪の毛にいい影響を与えます。
『育毛の真理』にはこうあります。
髪と肌の成分は同じ
髪と肌は、ともにケラチンというたんぱく質を主成分にしてできている。ケラチンは、約20種類のアミノ酸が結合したたんぱく質で、軟らかいものと硬いものがある。髪の毛ができる最初の家庭で、頭皮がへこんで毛穴になるが、この頭皮と毛穴の主成分は、軟ケラチンと呼ばれる、軟らかいケラチンである。
その毛穴の周りの細胞が変化して生まれた毛母細胞が作り出す髪の毛は、脳を護る目的にそって硬いケラチンに変化してつくられる。このように私たちの目には全く違って見える髪と肌だが、その主成分は、ともにケラチンというたんぱく質なのである。
ですから、そんな髪の毛の大元となるアミノ酸の摂取は、健康的な育毛にとって必要不可欠だと言っていいでしょうね。また、先ほど卵が完全食品だと言いましたが、食品に含まれるたんぱく質と、体を構成しているたんぱく質は組成が違い、体のたんぱく質のアミノ酸後世に近いものほど、『アミノ酸スコア 』が高いと評価することができます。
卵はそのアミノ酸スコアが高いんですね。そのため、卵は『良質なたんぱく質』と言うことができます。アミノ酸スコアが高く、良質なたんぱく質を摂取することは髪の毛にとっていい影響を与えますので、育毛と食事で考えるときは、先ほど出た卵や牡蠣(亜鉛)など、あるいは下記の記事に書いたような、
などの、
といった方向からのアプローチと同時に、アミノ酸スコアにも注目するといいでしょう。
主なアミノ酸の種類は、
です。また、主要食品のアミノ酸スコアは、以下のようになっています。
食品名 | アミノ酸スコア | 第一制限アミノ酸 |
---|---|---|
卵形 | 100 | – |
牛乳 | 100 | – |
プロセスチーズ | 91 | 含硫アミノ酸 |
あじ | 100 | – |
いわし | 100 | – |
さけ | 100 | – |
あさり | 81 | トリプトファン |
いか | 71 | トリプトファン |
えび | 84 | トリプトファン |
牛肉(サーロイン) | 100 | – |
豚肉(ロース) | 100 | – |
鶏肉(むね) | 100 | – |
鶏レバー | 100 | – |
精白米 | 65 | リジン |
小麦粉 | 44 | リジン |
とうもろこし | 32 | リジン |
じゃがいも | 68 | ロイシン |
大豆 | 86 | 含硫アミノ酸 |
木綿豆腐 | 82 | 含硫アミノ酸 |
ほうれんそう | 50 | 含硫アミノ酸 |
トマト | 43 | ロイシン |
みかん | 50 | ロイシン |
専門医がやさしく教える注目の栄養素―健康づくりに欠かせない40の栄養成分と症状別摂取法
アミノ酸スコアが高い食事を摂れば、良質なたんぱく質を摂取できるというわけです。
しかし、先ほど『肉食の弊害』について確認しました。従って、アミノ酸スコアが高い食物を摂り入れる場合も、他の食物同様、過剰摂取に注意するようにしたいですね。例えば筋肉をつける場合もたんぱく質が豊富に必要ですが、そのたんぱく質は今言ったように、
などに多く含まれています。だからといってそれを毎日大量に摂取し続けると、たちまちメタボリックシンドロームになってしまうし、言ったような様々な問題を引き起こします。お相撲さんが、脂肪と同時に筋肉を付けますが、あのように最初から脂肪をつけることを覚悟するならまだしも、そうじゃない場合は、逆に不健康になる場合があります。肥満も薄毛の原因の一つですからね。
こういう時の合言葉は、『摂りすぎず、摂らなさすぎず、ちょうどよく』です。
また、ケラチンという一面以外でこのアミノ酸の中で薄毛と関係のあるものは、
が挙げられます。まず、
の3つは、精神安定などの効果があります。うつ症状を改善し、統合失調症などの改善にも役立つので、ストレスからくる脱毛症が原因の場合は、こういったアミノ酸が役立ちます。
イソロイシンは、血管を拡張する働きがあるので、血行不良を改善する効果を期待できます。下記の記事に書いたように、薄毛・抜け毛を解消する2大ポイントは毛母細胞の『血行促進』と『栄養補給』ですので、血行改善されることは髪の毛にとっていい影響を与えます。
シスチンは、有害金属や活性酸素を除去し、毒性から守ってくれます。そのデトックス機能は髪の毛にとってもとてもいい影響を与えます。不純物が集積される量が排泄機能を上回ると、頭皮下に蓄積されていきます。この蓄積された不純物は、毛母細胞にとっては完全な毒素であり、髪の成長を阻害するばかりか、深刻な脱毛症をも発症させてしまうことになるんですね。
スレオニンは、不足すると貧血になることがあります。貧血と薄毛の関係性もありますから、これも大切な役割を果たしてくれます。
グリシンは、冒頭にも書いたように、肌の弾力を保つコラーゲンを形成します。酸化防止作用などがあり、血中コレステロールも下げる働きをしますから、高血圧を防止します。高血圧ということは、血液中に過剰な栄養分が余ってしまい、血液の流れが悪くなる血液ドロドロの状態になっているということですから、それが予防できるということは髪の毛にもいい影響を与えます。
それぞれ、それが含まれている食材はバラバラですので、『バランスよくいろんな物を食べる』ということが大事なんですね。偏食をすると栄養不足になるということも、こうしたことを考えていくと、なるほど確かに納得できますね。しかし多かったのは、
といった食材でしょうか。このあたりの食事は動物性たんぱく質ではありませんし、なるべく摂り入れていけば、髪の毛にもいい影響を与えることができそうです。
たんぱく質と言えば卵ですね。しかし、『生卵を食べるとハゲる』という噂があります。実は、確かにひも解いてみると、そうだと思っても仕方ないような、そういう事実にたどり着くことになります。まず、卵の主な栄養成分を見てみましょう。
これを、髪の毛にいい影響を与えるものと、悪い影響を与えるものに分けてみます。
ですね。アビジンというのは卵白に含まれている栄養素なのですが、これがなぜ髪の毛に悪い影響を与えるのかを見ていきましょう。
ただその前に、まずビオチンについてみる必要があります。
『これは効く! 食べて治す 最新栄養成分事典』にはこうあります。
皮膚細胞予防の物質として発見されたビオチン
- 頭髪を健康にするほか、ガン予防の最新研究も
皮膚炎を予防することから発見されたビタミンで、糖質やたんぱく質、脂質の代謝を助け、エネルギーに変える働きをします。さらにアミノ酸の代謝やDNAの成分となる核酸を作る際にも働きます。
ビオチンが不足すると、脱毛しやすく、早く白髪になる傾向がみられたり、湿疹や脂漏性皮膚炎もあらわれます。(中略)過剰症の報告はありませんから、抜け毛や白髪が気になりだしたら、意識的に多量に摂取するとよいでしょう。
実はこのビオチンが、かなり髪の毛にいい影響を与える成分だと言えるのです。過剰摂取でも問題はないということなので、抜け毛や白髪に悩んだら多量に摂取していいのです。
しかし、この次の文章に注目です。
ビオチンを上手に摂取するなら生卵に注意
ビオチンは多くの食物に含まれていますから、ふつうに食事をしていれば、不足することはまずありません。ただし気を付けたいのは生卵についてです。生の卵白にはアビジンというたんぱく質が含まれており、これが胃の中でビオチンと結びつくと、腸からのビオチンの吸収を阻害します。生卵を毎日10個ずつ食べ続けると、皮膚炎、舌炎、倦怠感、幻覚、筋肉通、疲労感が起こるといわれますが、ふつうに食べている限りは問題ありません。
アビジンは加熱するとビオチンと結合しませんので、ビオチンの摂取量を考えて卵をとるのであれば、目玉焼きなど、加熱調理したほうが効率がよいでしょう。
このビオチンは、卵白にあるアビジンというたんぱく質と結びつくと、腸からのビオチンの吸収を阻害するんですね。従って、『髪の毛にいい影響を与えるビオチンを阻害する』という意味で、このアビジンは悪い影響を与えるということになるのです。
従って、『生卵を食べると薄毛の原因となる』という噂は、あながち的をおおきく外してもいないと言うことなんですね。ただし、今出ているように『生卵を毎日10個食べる』ですからね。そんなロッキーのような人、もうこの世にはほとんどいませんよね。
筋肉の為にたんぱく質を摂りたいと思ったら、今は味が美味しいプロテインドリンクがありますから、あれで余計なものを摂取せず、筋肉にいい成分だけを摂取できるので、生卵の丸のみをする人はもういません。
ただ、あのロッキーのようなやり方を真似していた人は大勢いるでしょうね。ロッキーは1976年の映画で、今からもう40年も前ですが、時代というものは進んだものです。あの頃はいろいろと間違っていたんですね。そしてそれは40年後の未来から今を見ても同じように言うことでしょう。
ただ、本来、卵が持つ栄養素というのは素晴らしいですからね。卵が『完全食品』と言われる理由は、卵のアミノ酸の配合率が理想的だからです。アミノ酸のグリシンとプロリンが、肌の弾力を保つコラーゲンを形成しますし、グルタチオンが動脈硬化や肝機能低下を押さえて、白内障などの眼病を防ぎます。
『あたらしい栄養事典』にはこうあります。
鶏卵 ビタミン、たんぱく質が豊富な安価な完全栄養食品
筋肉や血管を構成する良質なたんぱく質が凝縮されている卵。ビタミンCと食物繊維以外の栄養素をすべて含む完全栄養食品といえます。
今回は髪の毛と卵に関する記事ですから他のことは割愛しますが、例えばコリンは認知症の改善にもつながるなど、言おうと思えば卵のメリットはたくさんあるのです。
それから、髪の毛の99%はたんぱく質の一種であるケラチンで出来ていますが、たんぱく質というのはそもそも『20種類のアミノ酸』の組み合わせでできるものですので、そのアミノ酸を豊富に摂れるということは、ケラチンの元を摂取できるということになり、髪の毛にいい影響を与えます。
ビタミンB2やビタミンB6については下記の記事に書きましたので併せてご確認ください。脂質の代謝や、女性のホルモンバランスなどにも影響してきます。またビタミンB2は、過酸化脂質を除去し、分解するのに欠かせない役割を持っています。過酸化脂質は脱毛を促進することがあるので、ビタミンB2は髪の毛にとって必要不可欠だと言えるでしょう。
ビタミンEは抗酸化作用ががありますからね。コラーゲンの記事にも書きましたが、抗酸化作用というものは、コラーゲンが活性酸素からの攻撃に耐えるために必要なものです。コラーゲンは肌の源のようなものですからね。頭皮には毛細血管や毛母細胞という髪の毛の土壌があるわけですから、コラーゲンが酸化によって老化すれば、髪の毛にはいい影響を与えません。
こんなに栄養たっぷりの完全栄養食品なのですから、ぜひとも毎日1個は食べていきたいですよね。『毎日10個食べ続ける』ようなことをしなければ最高の食物の一つです。
そんな卵を摂るポイントですが、本にはこうあります。
半熟卵が一番卵のポテンシャルを最大限に引き出せるんですね。そして朝食に摂るのが一番いいということです。ある学者も、
と言っていましたが、朝に適量の脂質を摂ることが推奨されていまして、卵の黄身に含まれる少量の脂質はそういう意味でも、適していると考えられています。肥満は薄毛の原因ともなりますからね。また、低糖質ダイエットなどを実践している人は、同時に低脂質食品にも目を向けていると思いますが、そうした人も注目するべき情報です。
確かにボディビルダーには卵の卵白だけを摂って、無駄な脂肪を摂取しないようにする人が多いですが、中には『全卵』、つまり黄身も全て摂取するという人もいます。卵は完全栄養食品ですので、なるべく一日に一つは食べたいところですね。
私も卵は大好きで、本当なら一日3つは食べたいところですが、脂質が6gほどあり、3つだと18g、つまりそれはハンバーガーと同じくらいの量の脂質を摂取することになってしまうので、摂らないようにしています。ですから、たまに卵を食べるときは、
なんてぜいたくなんだ!
と思って、幸せな気分になれます。10代の頃、私が卵好きなのは有名で、知人たちがわざと私の卵入りのパンなどを取って食べ、私が怒るのを楽しんでいたのを思い出しますね。『天空の城ラピュタ』ではパズーが食パンの上に卵を乗せて食べていて、それをみんな美味しそうに見ていました。ハンバーグの上に卵が乗っていると幸せを感じたりと、卵と日本人は、何かと深い絆で結ばれていますよね。
ただし、卵や乳製品の摂取を控えるように主張する分野も存在しますので、アレルギーなどの条件と照らし合わせながら、各人の判断で、最適な量を摂取するようにしましょう。
『油を断てばアトピーはここまで治る―どんなに重い症状でも家庭で簡単に治せる!』にはこうあります。
自分の症状にあった『体内浄化メニュー』
- たとえば『軽症』なら、卵は『生』はダメでも焼けばいい
下関式の食事療法では、いままでの除去食療法のやり方のように、アレルゲンの除去をいつまでも続けなければならない、ということはありません。また、卵や牛乳でも、それが少しでも含まれている加工食品をすべて避ける必要もありません。(中略)たとえば卵では生卵がもっとも影響が強く出ますが、よく加熱した『固ゆで卵』では影響は弱くなり、鶏肉や加工食品などはもっと弱くなります。
アトピー性皮膚炎などのアレルギーでも、往々にして卵や乳製品はタブー視される食物ですが、症状が軽いなら『焼けば』その影響は弱くなります。
そうやって総合的に判断すると、やはり『生卵』は卵のポテンシャルを最大限に発揮しませんし、アビジンの問題もありますし、アレルゲンとしてのデメリット効果も大きくなるということで、あまり推奨されないかもしれませんね。しかし、それも好みです。全くアレルギーではない人にとっては卵かけご飯などの食事はごちそうですからね。私も大好きです。アレルギーなどの条件と照らし合わせながら、各人の判断で、最適な量を摂取するようにしましょう。
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