『抜け毛』と『切れ毛』の違いと、その見分け方とは?両方の原因となるのは何?
毛根があるのが抜け毛で、毛根がないのが切れ毛です。
それぞれの原因は実に色々なものがあります。AGAであればジヒドロテストステロンが原因ですし、牽引性脱毛症であれば髪の毛を引っ張りすぎていることが原因です。切れ毛も、カラーやパーマ、あるいはドライヤーによってダメージを与えたり、紫外線や乾燥によっても起こり得る現象です。
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抜け落ちた毛は、
そのどちらなのかわからないと思うかもしれませんが、簡単すぎるので一瞬で解決しますよ。毛根があるのが抜け毛で、毛根がないのが切れ毛です。
ですね。以上でこの話は終わりです。しかし実際には、
という方や、
という抜け毛のパターンがあったりして、わかりづらいと思う人もいるかもしれませんね。更に言えば、実際には『毛根』ではなく『毛球』です。下記の記事に書きましたが、
専門用語を一部記載しましょう。
毛髪のうち、皮下にうまれている部分。
毛根の根元にあり、毛乳頭と毛母を含む。毛細血管に富み、これに栄養を与えて毛根を成長させる。
毛根というのは、結構長いんですよね。皮膚の表面に『出ていない』、皮膚に『埋もれている』部分のことを毛根と言います。毛球というのは、髪の毛を抜いたときにイメージされる、一番下の、根っこのあの部分。球根のように丸みを帯びている、あの部分のことを言います。したがって、毛根があるのが抜け毛で、毛根がないのが切れ毛だと言いましたが、実際には『毛球』ということですね。わかりやすいので毛根という言い方をしましたが、厳密には毛球です。
抜け毛として落ちるときは、毛球まですっぽりと抜け落ちてしまいます。しかし、切れ毛として落ちる、いや『切れる』ときは、『毛球を頭皮内に残して』、その上の部分だけが切れ落ちるので、植物があったとき、根っこから引っこ抜くか、茎を切り落とすか、というイメージを思い浮かべればわかりやすいですね。
また、『最後に読む育毛の本』にはこうあります。
抜け落ちた髪を調べてみよう
(省略)健康な抜け毛の場合、毛根が楕円形になっています。白い球根のようなイメージです。一方、不健康な抜け毛の場合は、芋の根っこのような細い根が伸びているだけで、球根のような形ではありません。根っこも黒っぽい色です。栄養が偏り、血も綺麗でなくドロドロ。また血流が低くなると左ページの図のような委縮毛の抜け毛が出やすくなります。
『健康な抜け毛の場合は、芋の根っこのような細い根が伸びているだけ』なので、こうした『委縮毛』の場合は切れ毛が抜け毛がよくわかりませんよね。しかしその場合は、『その髪の毛だけが委縮毛になっている』ということはないので、他の髪の毛を抜いてチェックしてみればわかります。委縮毛の対策は記事を見て確認しましょう。
そもそも下記の記事に書きましたが、
抜け毛があるのは当たり前です。髪の毛にはヘアサイクルというものがあります。
ですね。全体を通しての抜け毛の本数は、1日に70~120本の毛が落ちるのは正常。また、本数が多いから薄毛になりやすということではなく、もともとの髪の毛の多さや再生サイクルの速さなどによって影響されますので、この程度の抜け毛であれば大きな問題とはなりません。ですから、シャワーの最中や、ブラッシングの最中や、寝起きの枕に抜け毛があっても過度に心配する必要はありません。
ちなみに季節のうち最も抜けやすくなるのは『春と秋』です。しかし、『秋と冬』にもたくさん抜け毛の原因となる問題が存在しますので、一年を通して常に油断していいということはありませんので注意しましょう。また、もしこうした通常のヘアサイクルでは考えられないような抜け毛があった場合は、様々な脱毛症の可能性がありますので注意しましょう。
例えばその脱毛が『AGA(男性型脱毛症)』というならば、その原因は『DHT(ジヒドロテストステロン)』です。男性ホルモン(テストステロン)には、体毛やひげなどに代表されるように、毛を生やす、という作用がありますが、前頭部と頭頂部の毛乳頭に多くある特殊な酵素(Ⅱ型5α-還元酵素)と結びつくと、ジヒドロテストステロン(DHT)という脱毛を促進する物質がつくられるわけです。(ちなみに女性の場合は、アンドロステンジオンという物質からもDHTが生じます。)
このジヒドロテストステロンは、ヘアサイクルを狂わせてしまいます。成長期にある髪の毛を、強引に休止期に追いやるのです。すると、頭皮に残った髪の毛は、細くて弱弱しい産毛のような髪の毛になりますので、それを客観的に見ると『薄毛』状態になるわけです。
もしAGAに罹っているのであれば、それを完全に止める手立てはいまだに確立していませんので、『出来る限りの最善の対策』をとることが推奨されます。その対策は、
等の様々な対策の中から、『診療ガイドライン』の中で毎年常に最高評価の『A』をつけ続けている、
の使用が挙げられます。
この前頭部と頭頂部の毛乳頭に多くある特殊な酵素(Ⅱ型5α-還元酵素)ですが、『ある対策』によって、この酵素の動きをある程度阻害することが可能です。それが、
という成分が含まれた薬の使用ですね。日本でそれが含まれた製品は、
ということになります。
男性型脱毛症の治療薬(育毛剤)として米国皮膚科学会や国際毛髪外科学会が効果を認め、薄毛治療の診察ガイドラインで強く勧めている塗る育毛剤はこの『ミノキシジル』だけです。日本の製品名は『ロゲイン』と『リアップ』ですね。
フィナステリドが含まれた『プロペシア』は、米国皮膚科学会の男性型脱毛症診療ガイドラインや国際毛髪外科学会の指針では『ミノキシジル』と共に強く推奨されており、アメリカ食品医薬品局(FDA)も内服して薄毛を改善する薬として唯一有効性を認めている薬です。
また、デュタステリドが含まれた『ザガーロ』は、2015年9月に厚生労働省に認可されたばかりの新薬です。しかし、その効果は抜群で、Ⅰ型の5α還元酵素にはフィナステリドの100倍の抑制効果、Ⅱ型には3倍の抑制効果があり、副作用も少なく、安全性が高いと考えられています。
しかし、
を女性が使用することは最低評価の『D』。つまり『行うべきではない(無効あるいは有害であることを示す良質のエビデ ンスがある)』と判断されているので注意が必要です。女性の場合はミノキシジルの使用のみが推奨されています。
また、ミノキシジルの『内服』も『D』です。ですから、『ミノキシジルタブレット』等の輸入薬品を個人判断で買って服用することは、大きなリスクを伴うことを覚悟する必要がありますね。
また、AGA以外にも脱毛症はたくさんあります。
薄毛の種類
また、下記の記事に書いたように、
薄毛の原因
薄毛の原因には、このような問題が挙げられるわけです。それらを引き起こす下記の要素は、すべて最適化する必要があります。
そして『切れ毛』ですが、往々にしてその原因は、髪の毛のダメージの蓄積が大きな原因となっています。下記の記事に書きましたが、
『髪の悩みがみるみる解決する100のコツ』にはこうあります。
女性のヘアトラブルは『ホルモンバランスの乱れ』が原因。生活を見直し、適切なケアを
(省略)さらに、『ストレス』、『偏食』、『ダイエット』、『過度のヘアケア』などによって、以前にも増して30~40代という若い時期からの髪のトラブルに悩む人が増えています。
ここに出てきた『過度のヘアケア』は、主に女性によくみられることですが、『髪は女性の命』と言って髪を過度にケアしすぎて、逆に髪の毛を傷めて抜け毛、切れ毛の原因を作らないように気を付けなければいけませんね。
なども悪影響を及ぼしますからね。
『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった!』にはこうあります。
ドライヤーは髪や頭皮を傷める原因にもなります。長いならともかく、髪が短ければ、男性であれ女性であれ、ドライヤーを使う必要はないと思います。ドライヤーのいちばんの問題は『熱』です。毛髪はケラチンとよばれるたんぱく質でできていて、たんぱく質は60度以上になると、変性してしまいます。
ドライヤーは抜け毛、切れ毛の両方の原因になります。
また、『最後に読む育毛の本』にはこうあります。
ヘアカラー剤には、ジアミンやアルカリ剤が含まれており、地肌に触れるとピリピリした痛みが生じたり、髪が荒れることがあります。よく美容室でヘアカラーすると美容師さんから『痛くないでしょうか~?』『ピリピリしますか~?』と聞かれることがあります。まさにそれが化学薬品の影響です。気の効いた美容室では、最初に痛くなりやすいかを聞いてくれ、それに合わせて薬剤を調合しています。ヘアカラーは脱毛を誘発させやすくします。ですから、美容室のプロは、地肌に薬剤を付けないように毛束を分けて塗ってくれるので、必ずプロに任せた方が賢明です。
下記の記事に書きましたが、
私は10代の頃、
ブリーチ剤をつけて寝たら、白髪になるんじゃないか…
と思って、金髪よりも更に洗練された白髪になろうと思い、ブリーチ剤をつけ、サランラップを巻きながら、悪友たちとマージャンをしながら徹夜したことがありました。
しかし、朝起きると自分の髪の毛はまるで『伸びきったゴム』のように変質してしまっていて、一言『髪の毛が死んだ』状態になっていましたね。切れ毛も切れ毛、『死に毛』と言っていい、最悪な状態になっていましたね。
私がそうして実際に経験したからよくわかっていることですので、ヘアカラーやパーマ(縮毛矯正やストレートパーマ)は髪の毛を傷める原因になります。また、間違って頭皮につけると大きな問題を引き起こしますので、必ずプロにやってもらうようにしましょう。