頭皮の汗と薄毛の関係性は?
頭皮に汗をよくかくからといって、薄毛になるということはありません。
汗をかくのは新陳代謝がいいということですから、好ましいことです。むしろ汗をかかないほうが体に悪いですからね。しかし、もしその多汗の原因が『肥満』であるならば、食生活の乱れなどの違う問題が浮上することになり、それが髪の毛に悪影響を与えます。
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頭皮に汗をよくかくからといって、薄毛になるということはありません。汗をかくのは新陳代謝がいいということですから、好ましいことです。むしろ汗をかかないほうが体に悪いですからね。
『ワキガ・多汗症治療の最前線』(史輝出版)にはこうあります。
汗臭さ、多汗症はワキガと関係するのでしょうか?
- 温熱性発汗と精神性発汗
(省略)私たちが生きるためのエネルギーは食物から得ており、食物を消化・吸収するときには、いろいろな酵素が働いて化学反応を起こし、糖質やアミノ酸を合成したり分解したりしています。この化学反応をスムーズに行うため必要な条件が36度5分前後の体温なのです。
また、私たちの体内で最も盛んに代謝が行われている脳細胞は、体の温度のわずかな変化にも敏感に反応します。脳が発達した私たちにとって、体温を36度5分前後に保つことは正常な生活をするために不可欠なことでもあるのです。以上のことから、体温の調節が私たちが生きてゆく上でいかに重要か理解できるでしょう。
汗をかくということは、ここでいう『体温調節』の役割を果たすわけでですからね。これができないとなると、これらの化学反応がスムーズに行われず、体調不良を引き起こすことになります。また下記の記事に書いたように、
『からだにたまる3大毒素』として、
の排出(デトックス)を考えるときにも、汗をかくということは大事です。体内毒素は、
の割合で体外に排出されます。普通はこのように老廃物として汗や大小便などによって排泄されますが、排泄しきれなかった成分が、残留成分(不純物)として頭皮下に集積すると、髪の毛が抜け落ちる原因となるので注意が必要です。
『毒出し美白ダイエット―美肌・ダイエット・健康回復・便秘解消』にはこうあります。
5つの出口の働きが十分でなければ、どんどん毒がたまる
体内に取り込まれた毒素は、すべてこの5つの出口から排出されます。人間のからだは、もともときちんと排出できる機能が備わっていますが、たとえば便秘などがあると、きちんと排出できなくなり、ほかの機能にも影響を与えます。
すると毒素がどんどんたまっていき、さらに排出の機能が悪化し、いっそう毒がたまるという悪循環におちいってしまいます。こうなると、からだのあちこちに不調があらわれ、ついには生活習慣病やもっと深刻な病気を引き起こすことにもなりかねません。
便と尿が95%ですからね。ここでほとんどの有害毒素を排出できるのですが、『髪の毛』を含めたすべての毒の出口からの毒素排出は、滞ることは身体にとって害でしかありません。特に便秘になると大変ですよね
このようにして、汗をかくということ自体はとてもいいことなのです。例えば下記の記事に書いたように、
寝るときに靴下をはくのは実は逆効果です。体温調節ができなくなり、逆に冷えてしまう可能性があります。専門家は、『足首を温めればいい』と言います。ですから、記事で紹介したようなレッグウォーマーで足首を温めながら寝る方がいいんですね。このようにして、
という役割を持っている『汗』というのは、かくほうがいいのです。ただ、『よく汗をかく』という人は多少の注意が必要かもしれません。
『ワキガ・多汗症治療の最前線』(史輝出版)にはこうあります。
多汗症=ワキガではないけれど…
代表的な汗の悩みの一つに、多汗症とよばれるものがあります。これは俗に言う汗っかきで、それほど運動したわけでも、暑いわけでもないのに、他の人に比べ大量の汗をかく人のことです。一般に元気で新陳代謝の活発な人は汗っかきです。また、太った人は皮下脂肪が厚く、体内で発生した熱が外に放出されにくいので、痩せた人より余計に汗をかく傾向にあります。
この後に『多汗の原因』として、
等の問題や、ワキガとの関連性が本には書かれていますが、ワキガについての詳細は下記の記事をご覧ください。
ここで注目したいのは、『太った人は皮下脂肪が厚く、体内で発生した熱が外に放出されにくいので、痩せた人より余計に汗をかく傾向にある』ということです。つまり、もしその人がメタボリックシンドロームであれば、薄毛と無関係ではないかもしれません。
詳細は上記の記事に書きましたが、基本的に、皮脂の分泌を過多にしてはなりません。特に注意したいのが、
です。これによって皮脂の分泌が過多になり、皮脂腺が大きくなると、それだけで髪の毛には悪影響を与えます。
下記の記事に書いたように、
薄毛・抜け毛を解消する2大ポイントは毛母細胞の『血行促進』と『栄養補給』だということです。この2つが滞っている、あるいはおざなりになっているのであれば、髪の毛に栄養分が回らないため、当然髪の毛は成長しないことになります。
そして皮脂腺が大きくなると、そこに栄養が奪われて、髪の毛に栄養補給ができなくなります。更に、高脂肪・高カロリー食品を食べると血液はサラサラになるでしょうか。それともドロドロになるでしょうか。食事はなるべく酸性食品ではなく、アルカリ性食品を食べるようにすることが、メンテナンスのためには必要なのです。
高脂肪・高カロリー食品を食べると血液はドロドロになり、皮脂腺も大きく育ててしまって、栄養も行き届かなくなる。そうなると、髪の毛にとっていい影響は与えません。ですからもし、その多汗の原因が肥満であり、その皮下脂肪の多さゆえに起こっている現象なのだとしたら、メタボリックシンドロームを改善する必要がありますね。
皮脂腺には良い面と悪い面があります。『ニオイをかげば病気がわかる (講談社+α新書)』にはこうあります。
また皮脂腺は、水銀、カドミウム、ヒ素などの有害物質を排泄する役目も担っています。最近デトックスブームなのか、簡易健康診断と称し毛髪ミネラル検査なるものが行われています。これは髪の毛で体内に溜まった有害物質の蓄積具合がわかるというものですが、皮脂腺が頭皮に集中していることと、有害物質を排泄するという働きを考えれば理にかなっているといえます。
また近年人気の健康法である『岩盤浴』も、この皮脂腺からの皮脂の分泌を促す作用があるということから、有害物質や古い皮脂を排泄し肌を保護する効果が期待できます。その一方で、皮脂が長く皮膚にとどまると脂肪分が酸化し、それが肌表面の微生物に分解され、ニオイのもとになります。
水銀、カドミウム、ヒ素などの有害物質を排泄する役割を担っているのですが、長く皮膚に皮脂がとどまると、ニオイの原因となってしまいます。それだけではなく、毛穴に詰まった皮脂は、抜け毛の原因ともなりますので注意が必要です。ですからなるべく皮脂の過剰分泌は避けるようにしましょう。