『ホホバ・オリーブ・馬油・ゆず油』等をヘアオイルとして使うのは抜け毛対策になる?
何とも言えません。
確かにホホバオイルには、
などの効果を期待できます。したがって、髪の毛に確かに有効だと言えるでしょう。しかし、本来『皮脂』というものは天然の保護クリームであり、それを駆使すればこういったものを使用する必要がありません。皮脂は過剰分泌をすると薄毛の原因になりますから、どちらにせよこの皮脂のコントロールということは、非常に重要な要因となってきます。
馬油も同じです。血行促進作用と抗酸化作用には注目できます。しかし、医薬品のような効果は期待できないでしょう。
ヘアオイルを使用するタイミングは、『お風呂をあがって、髪の毛に水分がまだ付着している状態』ですね。乾かしてからではありませんので、注意が必要です。また『ヘアオイルで髪の毛を保湿して潤いを保つ』という目的自体は、美容の方向として間違っていません。ただし、あれこれと化粧品を使うよりも、
を意識すれば、それだけで十分髪の毛の健康は保たれます。商品は上手に利用し、依存しないようにしましょう。
ホホバオイルとは、ホホバという植物の種から抽出された天然のオイルです。このホホバオイルを使って頭皮をケアすれば、育毛効果があるという話が存在しています。
Weblio辞書『植物図鑑』にはこうあります。
アメリカ西南部のアリゾナ州からカリフォルニア州それにメキシコ北部に分布しています。乾燥した半砂漠地帯に生え、高さは2メートルほどになります。1科1属1種です。雌雄異株で、幹は直立してよく分枝します。葉は長楕円形で、青緑色をしています。春、枝先の小さな花序に黄色い花を咲かせます。この果実から採れるのがホホバオイルで、すぐれた保湿効果があるため、何百年も前から肌や髪に塗って利用されてきました。
確かにこのようにホホバの実力を調べると、乾燥した砂漠地帯で耐え抜いていくために優れた保湿成分を持つようになったことは、つじつまが合っています。
『アトピーは病気ではない』にはこうあります。
陰陽と身土不二を知り、旬ものを食べる
(省略)今では一年中トマトやきゅうりやなすが食べられますが、本来夏でなければ育たないものを冬に食べれば、身体を冷やして病気になってしまうことを知ってください。
(中略)たとえば、私たちは遠く南の国からバナナを輸入して一年中食べることができます。けれどもバナナがとれるような国は熱帯の暑いところです。気候が『陽』のところには『陰』のものが育ちます。バナナもマンゴーもヤシの実も暑い国にしか育たない『陰』の果物です。食べた人の身体を冷やしてくれます。暑い国の人が食べてちょうどよいようになっているのです。
このように、この世に存在する、最低でもこの地球に存在する植物、野菜、果物といったものは、その育つ環境によって大きく生態系を変えています。熱帯地域で取れるバナナやマンゴーなどを食べると体が冷えるんですね。それはそれらの果物が、
暑いぞー!冷やすぞー!
という『意識』を持つとは言いませんが、似たような動きを取るために起こり得る現象なのです。ですから、『旬のものを食べる』というのはただ単に『美味しいから』ではなく、その食材の栄養素を最大限に引き出し、あるいは、余計なものを摂取しないようにするためなんですね。
余計なものとは例えば『保存料』です。旬のものではない食べ物を食べようとすると、『旬の時期に取れて、どこかで保存しておいた食材』を食べることになりますが、その食材は腐らないように保存料を使って保存されています。
すると、それらの食材を食すときに、その保存料も体内に摂取することになるので、身体にいい影響は与えません。それは下記の記事に書いたように、
薄毛の問題にも影響してくるのです。
これらの『余計なもの』を体内に入れることは、極力避ける必要があります。薄毛に限らず、
当、実に様々な問題を引き起こす原因となります。
話をホホバオイルに戻すと、『乾燥した砂漠地帯で耐え抜いていくために優れた保湿成分を持つようになったホホバ』から取れるこのホホバオイルには、このような自然界の流れから考えても、効果を期待できると言っても過言ではありません。ただ、『効果が期待できる』と言っても、『髪の毛が生える』ということではありませんからね。ホホバオイルから期待できる効果は、
というものです。まず、乾燥による弊害については、下記の記事に書きました。
これらが原因でフケが出て、脂漏性(しろうせい)脱毛症や粃糠性(ひこうせい)脱毛症を引き起こす可能性も出ていてしまいます。
また、皮脂の重要性については下記の記事に書きました。
皮脂は本来天然の保護クリームの役目を果たしますから、なくてはならないものです。しかし、それが『念入りなシャンプー』などによって過剰に洗い落とされると、逆に、
まずいぞ!皮脂がなくなった!もっと分泌させなきゃ!
として、皮脂の分泌が過多になってしまいます。すると、皮脂腺が発達してしまい、栄養がそこに持っていかれます。そうなると、髪の毛に栄養が行き渡らなくなるので、結果、髪の毛が育たなくなり、産毛のような細くて弱弱しい髪の毛が増え、薄毛が完成してしまうということなんですね。
また、ホホバオイルの使用方法は、適量を手に取り頭皮につけ、マッサージするというやり方です。ということは、その時に得られる効果は『血行促進』ですね。血行を促進することは薄毛対策にもなりますので、そういった効果を得られるわけです。
しかし、過度なマッサージは逆効果になりますので、注意しましょう。
しかし、こう考えてみるとホホバオイルによってこれらの問題を解決できるなら、確かに薄毛対策には役立つと言えそうです。もちろん何度も言うように、これを使用したからといって確実に『髪の毛が生える』ということではありませんからね。下記の記事に書いたように、
育毛に有効な食事や栄養素
等々、薄毛対策になる栄養素はたくさんありますが、どれもが『薄毛対策の要素の一つ』でしかありませんので、過度に期待するのはやめましょう。過度に期待すると、それが裏切られたときのショックの方が大きく、それでストレスになってホルモンバランスが崩れ、薄毛になってしまうことがありますからね。こうした要素を取り入れるときの合言葉は、
やらないよりはやった方がいい。だが、過剰摂取や過度な期待に注意。用法用量をよく守り、適切な方法で、適切な分だけ取り入れる。
ということを忘れないようにしましょう。
馬油(ソンバーユ)は髪の毛にいいとされていて、古くから皮膚治療の民間薬に用いられてきましたが、医薬品のような効能・効果は認められていません。ですから、これを使ったからといって髪の毛が生えるということではないので注意が必要です。しかし、数ある商品の中で馬油は、
があるということで、そうではない商品と比べれば、『馬油は髪の毛に良い』ということになります。例えばAmazonで『馬油』と検索すれば、たくさん商品が出てきます。
「ソンバーユ 無香料 70ml」は、お顔の基礎化粧品として、そしてボディの皮膚保護用にもお使いいただける馬油100%のクリームです。良質な国内産の馬の脂肪から、真空蒸気精製により抽出された豊富な天然成分が手肌を保護し、うるおいを与えてカサツキを抑えます。独自の技術で油臭を除去しているので、ニオイが気にならず、お顔に使うのにおすすめの馬油です。無香料。70ml入り。
乾燥した冬場に家族みんなで使える大容量型全身用スキンクリーム。動物性の皮脂由来の成分で人の肌になじみ持続の潤い皮膜をつくる馬油配合。使用方法適量を手にとって気になる部分に塗りこんで下さい。
ノンシリコンで髪と頭皮に負担をかけにくい。馬油成分が傷みがちな髪の隅々まで行きわたり、なめらかな指通りに洗い上げます。ノンシリコンで、髪や地肌に負担をかけにくい成分配合で、自然なツヤを与えます。 髪とお肌と同じ弱酸性。
保湿成分が入っていたり、 髪とお肌と同じ弱酸性で出来ているということもあって、それらの部位につけると美容効果がアップするというアプローチで売り出しているということですね。確かに下記の記事『酸性雨』のところにも書きましたが、
髪の毛というものは実は『弱酸性』で、雨も酸性雨も『弱酸性』なので、酸性雨は髪の毛にそう思い悪影響は与えないと言われています。『肌が弱酸性』というのはテレビCMでもよくやっていますから知っているかもしれませんが、髪の毛も弱酸性だったんですね。
では、pHが同じであればそれでいいということになると、そうとも言えません。この美容師の方のサイトによると、
ということになりますが、『温泉はアルカリ性』でり、その温泉は肌にいいと言われています。ですから、髪の毛と同じ弱酸性であれば、髪の毛に優しいというのはそう信憑性はないというんですね。そう考えると、この馬油が弱酸性だからという理由で髪の毛や頭皮にいい影響を与える、ということは、別にそこまで注目に値しないかもしれません。しかし、先ほどの記事でも『ホホバオイル』が保湿成分があって、髪の毛にいいと書きましたが、
等の脱毛症を引き起こす可能性もありますからね。
また、血行促進作用も頭皮と髪の毛にいい影響を与えます。下記の記事に書いたように、薄毛・抜け毛を解消する2大ポイントは毛母細胞の『血行促進』と『栄養補給』ですから、こうした効果は育毛効果があると言えます。
抗酸化作用もいいですね。頭皮が活性酸素の攻撃を受けて酸化すると、コラーゲンが老化してしまいます。これによって肌や骨、関節、血管など、全身の老化が加速するわけですから、髪の毛の土壌である毛細血管、毛母細胞も損傷し、髪の毛には悪影響を与えます。それを阻止できる抗酸化作用があるのはいいですね。
消炎作用もどこまで有効かはわかりませんが、頭皮が何かに感染して皮膚異常を起こし、炎症している場合、消炎作用が必要です。例えばアトピー性皮膚炎の場合、対症療法としてステロイド剤を使用しますが、ステロイド剤には、
などがあり、アトピー性皮膚症状に使用すれば抗炎症作用により皮膚炎はよくなります。もちろんその使い方には注意がありますので慎重に勉強する必要がありますが、消炎剤とは普通、このように炎症した部分にとても有効ですので、馬油にその消炎作用があるなら、一部の人にとって頭皮に優しいと言えるかもしれません。
しかし冒頭でも言ったように、馬油は古くから皮膚治療の民間薬に用いられてきましたが、医薬品のような効能・効果は認められていません。ですから、その効果のほどは過度に期待するようなものではないので注意が必要です。また、抗菌作用ですが、これはむしろ、肌や髪の毛にはいい影響を与えません。それについては下記のようなページで再三説明しています。
肌には常在菌がいて、抗菌作用があるものをそこに塗りたくると、『善玉常在菌』までをも殺してしまうことになります。すると警備員、警察のような役割を果たしていた善玉常在菌がいなくなったせいで『悪玉常在菌』が優位になり、悪さをする可能性があり、そのせいで頭皮や髪の毛に異常をきたす場合があります。
同じように、上記の記事にも書きましたが、『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった!』にはこうあります。
消毒液はナンセンス
最近、病院はもちろん、銀行や市役所や大手スーパーなど公共背施設の入り口にアルコールの消毒液が置かれています。これらの建物に入るたびに消毒液でシュッシュとしていたら、皮膚を傷めるばかりか、常在菌を減らし、そのせいで、得体のしれない菌がいっぱいついて、手は不潔このうえない状態になってしまいます。
アルコール消毒液ですね。あれをすると手が清潔になったような気がします。しかし、そのせいで皮膚を傷め、善玉常在菌を減らし、肌の秩序を乱す可能性があります。ですから、抗菌というのは実はあまり過度に行うものではないのです。したがって、馬油にある抗菌成分が『髪の毛にいい』ということはありません。
また、馬油シャンプーの説明に『ノンシリコン』ということが記載されていますが、ノンシリコンシャンプーにも界面活性剤などの有害物質は含まれていますから、過度な安心はできません。ですから、馬油で育毛効果を期待するのは、あまり推奨されないと言えるでしょう。やり方をよほど最適化すれば、効果はあります。
ゆず油というのは、『保湿』効果を期待できますので、乾燥からくる脱毛症を防ぐには多少の効果を発揮します。Amazonで検索するとこの商品が出てきますね。
説明にはこうあります。
国産ゆず油(保湿成分)をはじめとする植物原料のみでつくった無添加※ヘアオイル。髪だけでなく頭皮ケアにも使用でき、しっとりまとまる輝く艶髪に導きます。ノンシリコン。爽やかなゆずの香り。 ※シリコン/合成香料/着色料/鉱物油/紫外線吸収剤/パラベン 無添加
乾燥するとフケが出て、それが、
等の原因となる場合があります。それを防ぐために、保湿力のあるこういった商品を利用するのは、確かに有効かもしれません。ホホバオイルなどもその意味で、効果があるかもしれないと言いましたね。
ただ、本来保湿というのはこうした人工の物に依存する必要はなく、皮脂という天然の保護クリームを利用すればそれで十分まかなえるので、過度な期待や依存はしない方がいいでしょう。これよりも注意して行いたいのが『念入りなシャンプー』などによる、皮脂の過剰分泌です。こうした商品を使いこなすよりも、皮脂をうまく使いこなす方に重点を置く方が賢明だと言えます。
また、『ノンシリコン』というだけではあまり信憑性がありません。『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! (ノンフィクション単行本)』にはこうあります。
『ノンシリコン』にだまされるな
シリコンはケイ石という鉱物を原料にした化合物で、私が唯一肌につけてもよい油脂と考えているワセリンよりも、さらに害が少ない、比較的安全な物質です。シャンプーできしんでしまう髪も、シリコンを入れておくことえ、なめらかに、指通りよく洗いあげられる、などといわれていました。
そのシリコンを悪者にして、ノンシリコン以上にがいのあるシャンプーがいかにも安全であるかのようなイメージをつくりあげていますが、このようなイメージに踊らされてはいけません。比較的安全なシリコンを排除しながら、界面活性剤やパラベンといった有害な化学物質はしっかりと配合しているのですから。
パラベンなどの強力な防腐剤が入っていれば、髪の毛や頭皮にダメージを与えることになりますからね。しかし、このゆず油に関してはそのパラベンも含まれていないということなので、なかなかよくできていると言っていいでしょう。
『髪だけでなく頭皮ケアにも使用できる』ということは、頭皮につけてもいい、と言っているようなものですから、確かにそのような有害物質が含まれていないなら、頭皮につけることもできます。
主要成分は以下の通りです。
たしかに植物原料のみで作られていますね。添加物が含まれていません。最後のトコフェロールですが、これはビタミンEのことです。
『これは効く! 食べて治す 最新栄養成分事典』にはこうあります。
細胞の酸化、サビつきを防ぐ女性の強い味方 ビタミンE
過酸化脂質を抑え老化現象を遅らせる
ビタミンEはトコフェロールという化合物の集まりで、副腎、肝臓、脂肪組織、心筋、筋肉、睾丸、子宮など多くの組織に分布しています。また、ビタミンEは強力な抗酸化作用をもち、老化の原因となる過酸化脂質の害を防ぎます。
ビタミンEというのは抗酸化物質の代表格みたいなものですからね。もちろんそれよりも強い抗酸化物質の、
というものもありますが、ビタミンの中ではピカイチの抗酸化作用を持つのがこのビタミンEです。過酸化脂質については下記の記事に書きましたが、
過剰に分泌された皮脂、あるいは洗い落とされなかった皮脂が酸化すると過酸化脂質となり、脱毛が促進されることがありますので、『抗酸化』というキーワードには敏感になる必要があります。ですから、その抗酸化作用を持つビタミンEが含まれていることは何のデメリットもなく、むしろメリットになるわけで、確かにこのゆず油というものを利用することは、髪の毛にいい影響を与えると言えるかもしれません。
また、その他のゆず油には、
という肌のバリア機能を高めてくれる成分が入っているものもあります。これらによって『髪の毛が生える』ということではありませんが、スポットライトを当てれば確かに髪の毛にいい影響を与えるかもしれない、ということでしょうね。
髪の毛に使用する美容商品として、
などがあります。このうち、ヘアオイルを使用するタイミングは、『お風呂をあがって、髪の毛に水分がまだ付着している状態』ですね。乾かしてからではありませんので、注意が必要です。
植物性のヘアオイルと鉱物性のヘアオイルがありますが、頭皮に優しいのは前者です。また、ヘアオイルには髪に潤いやツヤを与え、保湿をする効果がありますし、髪に水分や栄養を閉じ込める効果が期待できるので、ドライヤーの熱から髪を守ってくれる効果を期待できます。ですから、ドライヤーをする前にヘアオイルを浸透させるのが有効だと言われています。
しかし、それらの商品を使用すればいいというわけではありません。普通に考えてみればわかるように、まず、『昔の人』はそういうコスメを使っていませんでしたよね。昔の人の方が健康的だったという話があることからもわかるように、なんでもかんでも現代のものを信用して、バンバンそれを取り入れていく、というのはやめたほうがいいですね。
もちろん、昔の人が優れているというわけではありません。例えば、ほんのちょっと前までの日本では、ニキビの治療薬といったら『イオウカンフルローション』でした。イオウカンフルローションは、明治時代、つまり100年も前に発見されたもので、日本ではそれ以来ずっとそれが使われてきたんですね。
しかし、『ニキビちゃんこそ美人になれる』にはこうあります。
でも、どの皮膚科でもニキビの治療は『ニキビは清潔にして、乾燥させるのが第一』と説明をして、ビタミン注射をした後、イオウカンフルローションと呼ばれる黄色い粉が入ったローション上の塗り薬を処方されるというのがお決まりのコース。
(中略)つまり、イオウカンフルローションのせいで、カラスの足跡ができるぐらい、私の肌はバリバリに乾燥して、いかにも新陳代謝が悪くなったような状態になり、肌はくすみ、小じわだらけの顔になっていたのです。
しかし当時は『ニキビといったらイオウカンフルローション』が常識だったんですからね。ちょっと背筋が凍ってきますよね。昔も今も、とにかく言えるのは『商品はまず疑え』ということですね。
それから『洗顔』ですが、間違った洗顔は逆にニキビや肌荒れの原因になります。『!私のニキビクリニックへ―さあ、お入りください。ニキビ完治への最後のドア…』にはこうあります。
一日に4回も5回も洗うと、逆に皮脂の分泌を促し、ニキビをできやすくします。皮脂の分泌が正常な状態では、洗顔後、皮脂は失われますが、その皮脂を補おうと、脳から皮膚を分泌する指令が出ます。そこで一時間もすると皮脂は補われて、しっとりとしてきます。ところが何回も洗顔すると、そのたびに皮脂を分泌する指令が出され、逆に脂っぽくなってしまうのです。
一日に何度も顔を洗う、また、粒の粗い洗顔フォームでゴシゴシと肌を洗うということは、肌にとってよくありません。また、ワキガなどの体臭にも影響してきます。ですから、身体をアカスリなどでゴシゴシ洗ってしまうと、皮膚にある善玉の常在菌も殺してしまい、あるいは皮脂が過剰に洗い落とされ、臭いの原因になります。したがって、
などは、『発売している』だけであって、使用してはならないのです。
また、この話で言うと、『念入りなシャンプー』がまさに薄毛の原因となります。これも上に挙げたことと全く同じ原理です。念入りなシャンプーによって皮脂が無意味に剥がれ落ち、それをカバーする為に逆に皮脂の分泌が過多になる。それによって、大きくなってしまった皮脂腺に栄養を持っていかれ、髪の毛に栄養が回らなくなり、薄毛になってしまうのです。
それと同時に、『薬害性脱毛症』のこともありますからね。あまり有害な薬品系は体内に入れないほうがいいんです。
また、レーシック問題はどうでしょうか。レーシックの被害があったという話を聞いたことがないでしょうか。私はありますけどね。普段何気なく生活しているだけで、テレビやネットのニュースで『レーシック手術による後遺症』という問題が耳に入ってきます。
レーシックはもちろんやり方によっては有効です。しかし、間違ったやり方をすれば一生を左右するほどの大きなダメージを負います。
また、『歯磨き』はどうでしょうか。ある芸能人は『素磨き』をすることを徹底しています。つまり、『歯磨き粉』を使わないんですね。歯磨き粉が販売されているからという理由で、彼はそれを使いません。また、そういう人が芸能人やモデルに何人もいるのです。人に見られる職業であり、美容に関心のある彼ら彼女らは、
等、明らかに『世間一般の大きなうねり』とは逆の動きをしているように見えます。それは、彼ら彼女らがそのジャンルを考え抜いたからですね。その道のトップも、彼ら彼女らと多く関係していることも影響しているでしょう。
歯磨き粉を使うと、それに依存してしまうのです。
俺は歯磨き粉を使っているから、大丈夫だ。
という過信が生まれてしまいます。しかし、素磨きであれば、歯磨き粉に依存しない分、細かく丁寧に歯を磨きます。結果、それで多くの歯垢を取り除くことに繋がり、健康な歯を維持できるのです。
また違った角度から考えると、アトピー性皮膚炎における『ステロイド』を考えてみてもそうです。『アトピー!』にはこうあります。
怖がっていると余計『ステロイド漬け』になる
お医者さんからきちんとソフトランディングの指導を受けていても、患者さんが『ステロイドは怖い』という意識を過剰に持っていると、かえってステロイド依存になってしまうことがあります。強ランクのステロイドを使っていた人が、副作用を恐れるあまり、症状が中途半端に鎮まった段階で、塗るのをやめてしまう…。
本来は1ランク下のステロイドに切り替えねばならないのですが、『一刻も早く決別したい』という思いが強すぎ、薬を塗ることそのものをやめてしまうのです。これが結果として『ステロイド漬け』を招きます。
あまり商品や薬に依存することはよくありません。しかしこのように、だからといってそれらを過度に恐怖してしまうと、逆に依存することになります。
その両方ともが、軽率な考え方だということを知るべきですね。ですから、『最初からそういう薬はできるだけない方がいい』という見解を一つ持つことが大切です。確かにこのアトピー性皮膚炎に対するステロイドと、そのソフトランディング(強ランク→徐々に落としていく)やその他のあらゆる薬物投与が必要な病気には、薬は必要になることがあります。
しかし、往々にして『病は気から』と言いますし、薬なしでも十分健康に生きる人がいるのが実際のところです。ちなみに私が今言った『病は気から』ですが、この言葉は適当に聞いたようなセリフを言ったのではありません。下記の記事をご覧ください。
この記事を本当にご覧いただけたのなら、この言葉の重みがわかったはずです。
また、このテーマで最も重視したいのは、『依存体質からの脱却』なんですよね。
の問題で見えたように、往々にして、これら心身の不調をいつまでも改善できない人は、『アウトサイド・イン』の発想をしています。
つまり、『外の環境が変われば自分も変わる』、あるいは『自分が抱えている問題の原因は、自分ではなく外部にある』と考える発想ですね。しかし、こと薄毛の原因だけで考えても、
このような問題が挙げられるわけです。これらを最適化するのは『自分』であり、決して他人ではないのです。また、『薬』や『化粧品』といった外部要因でもありません。自分の『心がけ』一つで、変えられるのです。
ですから、『ヘアオイル』が髪の毛にいい、という話を一体どこから聞いたかはわかりませんが、それを盲信してはなりません。同じように、世に出ている一切の商品の裏には、『それを売って利益にしている企業の存在』がある、という事実から目を逸らさないようにするべきです。大きな会社、CMを打っている会社が常に正しいのであれば、
等の事実は存在していませんからね。ここまで考えてもまだ、
ヘアオイルを使っているから大丈夫だ。
と思っている人がいるならば、もうちょっとした病気ですね。大丈夫です。私の周りにも同じような病気を患った人間がいますから、そういう人がいても私は気になりません。
また、そこまではいかなくても、
ヘアオイルを使っているからドライヤーをガンガン当てても大丈夫だ。
と思っているような人も、注意が必要ですね。そのヘアオイルがどのような成分で出来ているかはわかりませんが、中には『頭皮に付着させないように注意』と書いてあるものがあることからもわかるように、その物質自体は体に良くない場合が多いんです。ですからなるべくなら、そうした化粧品に依存するのではなく、『それなしでもやっていける』ような生活習慣を送ることが大切です。
例えば、『ジンギスカンを食べると痩せる』なんて言いますが、そんなものを食べるよりも、『食べない』方が痩せるに決まってますよね。ジンギスカンで使用されるラム肉にはL-カルニチンが多く含まれていますから、確かにダイエットとは無関係ではありませんが、ジンギスカンと同時に色々な物を食べたり、調味料や濃厚なタレをつけたり、サラダにマヨネーズやドレッシングがかかっていたり、お酒を飲んでしまえば、あまり効果はないのです。
ただし、『ヘアオイルで髪の毛を保湿して潤いを保つ』という目的自体は、美容の方向として間違っていません。『発毛・育毛の新常識―これだけ知っていればハゲになりません!』にはこうあります。
皮脂は本来、保護膜形成のために分泌されるものであるが、分泌量が多すぎてもよくない。洗髪後の髪にコンディショナーを使用すれば、肌に化粧水や乳液を使用するのと同様の効果が得られ、必要以上の皮脂分泌が抑えられるので、面倒がらずに必ず使うようにしていただきたい。
(中略)実はコンディショナーのヌルヌルが保護膜となって、シャンプー後の髪と頭皮を健やかに保つので、完全に流してしまっては、使用する意味がなくなってしまう。
発毛・育毛の新常識―これだけ知っていればハゲになりません! (B&Tブックス)
コンディショナーを行う目的とは、髪の毛に適当な保護膜を張ることだと考えた場合、ヘアオイルを使用してそれを補おうとするのは、あながち間違っていません。ヘアミルクやヘアクリームとて同じことです。しかし、ここで考えたように、あれこれと化粧品を使うよりも、
を意識すれば、それだけで十分髪の毛の健康は保たれます。商品は上手に利用し、依存しないようにしましょう。