ロゲイン・リアップの効果や副作用って?保険は効く?20代がミノタブを使用してもいいの?
男性型脱毛症の治療薬(育毛剤)として米国皮膚科学会や国際毛髪外科学会が効果を認め、薄毛治療の診察ガイドラインで強く勧めている塗る育毛剤はこの『ミノキシジル』だけです。
薬品の取扱に厳しいアメリカ食品医薬品局(FDA)が、薬品分類で唯一『育毛剤』として認定しているのも、このミノキシジル、及びミノキシジルを使った商品のみです。副作用は、低血圧の人には血圧が下がって頭がふらつき、めまいがする人もいます。狭心症、高血圧など循環器の病気がある人は医師に相談をしましょう。
しかし、ミノキシジルは保険が効きません。これら薄毛治療は『美容整形と同じ類』と考えられていて、『命に係わる病気ではない』という判断されているからです。
そもそもミノタブは、ミノキシジルの『内服』です。ミノキシジルは、『外用』だけが効果が認められているのであり、内服だと問題が起きる可能性があります。20代というのは何かと先走りがちになる時期なので、慎重に行動しましょう。
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こちらの記事に書いたフィナステリド(製品名プロペシア)は、育毛への高い効果が認められている。だが、このフィナステリド以外にも高い効果が認められている塗り薬がある。それが、『
(製品名ロゲイン・市販品リアップの主成分)です。
プロペシアの効果が現われない部分にロゲインやリアップを併用するといい。
と、また、東京メモリアルクリニック院長の佐藤明男医師は語っている。※参照『オトコの病気新常識』(講談社)
男性型脱毛症の治療薬(育毛剤)として米国皮膚科学会や国際毛髪外科学会が効果を認め、薄毛治療の診察ガイドラインで強く勧めている塗る育毛剤はこの『ミノキシジル』だけ。薬品の取扱に厳しいアメリカ食品医薬品局(FDA)が、薬品分類で唯一『育毛剤』として認定しているのも、この
です。
1998年に大正製薬から発売された『
』は、発毛効果のある『ミノキシジル』が1%の濃度で入っています。特に頭頂部に有効性が認められ、一般的な育毛剤と同様に幹部に塗布して使う。米国で販売されている『 』には『ミノキシジル』が男性用で5%、女性用で2%含まれています。
リアップは薬局などで買える市販薬ですが、ロゲインは日本国内で発売されていない。プロペシアとロゲインは、クリニックの処方で手に入れるのが正当な手法です。
ミノキシジルはもともと
で、これを投与している患者に発毛効果が認められたことにより、アメリカの『ファルマシア・アップジョン社』によって外用発毛剤として開発されたのが『ロゲイン』。
血管拡張剤として開発されていた中で、『
』が現われて、それで方向転換をしたというわけですね。表皮化細胞の増殖や繊維化細胞の増殖、血管拡張などの作用があるため、こうした働きによって薄毛に効果的な育毛剤として使われています。
ミノキシジルはフィナステリドと違って、特に
傾向にあります。その為、女性が5%溶液を使うと体毛も濃くなる可能性があり、2%の含有量となっている。その後、『カークランド社』からミノキシジル濃度15%や20%といった高濃度の製品も出ましたが、日本の薬事法では認可されていません。
フィナステリドの場合、製薬会社は効能・効果としては『男性型脱毛症の進行遅延』のみをうたっていますが、ミノキシジルも同じ様に、その効果は『
』という程度で、長年使っても髪の毛が濃くなる人はあまりいません。そして、 と言います。
ロゲインの費用は参考価格で、
というところ。
フィナステリドと同じく、これも
があります。使用をやめれば3~6カ月ほどで元に戻ってしまいます。
ロゲインの費用(1日2回(朝・夕)塗布)
1本 | 約5,000円 |
---|---|
1ヵ月(30日) | 5,000円程度 |
1年(365日 | 6万円程度 |
また、ミノキシジルは
なので、自然界の成分では作れない化学合成で製造されています。ミノキシジルを頭皮に塗っている人に多く見られるのが、頭皮の表面の毛細血管がこぶになっている状態。頭の中の脳内部の血管でなく、頭皮の表面の毛細血管なので、こぶが万が一破裂しても命に別状はありません。
しかし、もともと血圧降下剤として製造されているので、低血圧の人には血圧が下がって
がする人もいます。また、 ので頭皮がかぶれたり、痒みが出たりしやすい。海外で購入してもアルコールが多く含まれているため、機内に持ち込めないということもあるようです。また、 がある人は医師に相談をすること。必ず専門の医師の指示に従い、用法・用量を守って適切な服用をすること。個人輸入やネットでの購入の際は、 が必要です。
ちなみに、『カークランド社』から出たミノキシジルはリバウンドの脱毛が激しく、人によっては吐き気や頭痛も生じることが多いという報告があります。
ミノキシジルの副作用
低血圧の人 | 血圧が下がって頭がふらつき、めまいがする可能性 |
---|---|
循環器の病気がある人 | 医師に要相談 |
下記の記事に書いたように、様々な育毛グッズがある中で、育毛に有効な順番というものがあります。
この中で最も有効だと考えられているのが、『医薬品扱いの飲む育毛剤』なんですね。したがって、今回のテーマ『ミノキシジルタブレット』は、その最高位に値する育毛グッズであるということがわかります。
『ササっとわかる薄毛の悩み解決最前線』(講談社)にはこうあります。
つける育毛剤『リアップ』『ロゲイン』は頭頂部にきく医薬品
ロゲインには、『ミノキシジル』という成分が5%(女性用は2%)は言っています。ミノキシジルはもともと血管を拡張して血圧を下げる経口薬で、これを投与している患者さんに発毛効果が認められたことにより、アメリカのファルマシア・アップジョン社によって外用発毛剤として開発されたのがロゲインです。
ミノキシジルはもともと、
であるということがポイントですね。したがって、最初から『飲む育毛剤』でもなければ、『薄毛改善薬』として開発されたわけではないのです。また、それは同じように米国皮膚科学会の男性型脱毛症診療ガイドラインや国際毛髪外科学会の指針で『ミノキシジル』と共に強く推奨されている『フィナステリド』も同じことです。
両方とも、元々の開発目的とは違う形で『副作用』として『毛が生えた』という事実から、薄毛治療薬の方向へと切り替えたんですね。
しかし、『オトコの病気 新常識』にはこうあります。
男性型脱毛症の診療ガイドラインが完成 薬や治療法を5段階で評価
AGAについては、巷に科学的根拠に乏しい治療法や薬が横行しており、効果の期待できない治療を漫然と続ける患者も少なくない。そこで2010年4月、日本皮膚科学会がAGAの『診療ガイドライン』を初めてまとめた。10人の専門医が、考え得るさまざまな治療法について、国内外の論文から科学的根拠の有無を確認し、推奨度を、
- A=強く勧められる
- B=勧められる
- C1=考慮してもよいが、十分な根拠がない
- C2=根拠がないので勧められない
- D=行わないよう勧められる
の5段階に分類した。本文でも紹介したフィナステリドやミノキシジルは最高度のAと判定された。ただし、フィナステリドの女性への
使用はDとした。
専門医たちはこぞってフィナステリドやミノキシジルを『A』だと評価しています。それに関してはどんな専門書を読んでみても同じことですね。厳しい目で薄毛業界について語る専門家も、これらの発毛効果についてはきちんと認めています。
ただ、『そこまでの発毛率はない』という真実の言葉を添えていますけどね。中には『確実に生える』と書いている人もいる中で口調は厳しいですが、そういう人の意見の方が信憑性がありますからね。
また、『本来塗る薬』として出ているミノキシジルを『飲む』ようにするためにタブレットにしている、このミノキシジルタブレットですが、確かに冒頭に書いた順位から考えると、『飲む育毛剤(医薬品扱い)』というのは最も効果的です。しかも、医薬品、医薬部外品とあるなかで、ミノキシジルは医薬品ですからね。
『ササっとわかる薄毛の悩み解決最前線』(講談社)にはこうあります。
医薬部外品
血行促進作用 | 塩化カルプロニウム(医薬品も)、チンキ(トウガラシチンキ、ショウキョウエキス、センブリエキス 他) |
---|---|
栄養補給・細胞賦活作用 | ペンタデカン酸グリセリド、ソフォラ抽出エキス |
抗炎症・抗菌作用 | ヒノキチオール、βグリチルレチン酸 |
毛母細胞、毛乳頭への作用 | 6-ベンジルアデニン(サイトプリン)、t-フラバノン |
その他 | セファランチン(医薬品も、ボタンピエキス |
医薬品
脱毛の進行予防・発毛促進 | ミノキシジル、フィナステリド、塩化カルプロニウム、セファランチン |
---|
医学的な検証を経ていないものは、医薬部外品または化粧品として扱われますが、その分、手に入りやすいという利点もあります。
こうしてみてもわかるように、ミノキシジルは医薬品です。ですから、ミノキシジルタブレットは『飲む育毛剤(医薬品扱い)』という扱いになるわけで、これを見る限りだとその効果も抜群だということになります。
ただし、注意するべきことがあります。それは、
ということです。
まず、日本で販売されている商品ではないので、個人で海外輸入をして手に入れるしかありません。そういう意味で様々なデメリットやリスクがありますね。まず、その商品がまともなものかどうかがわかりません。医師が処方する薬と違って、正規のルートで手に入れているものではないこともあるため、こうした輸入商品を購入する際は、常にそうしたリスクを覚悟しなければなりません。
また、ミノキシジルタブレットは飲んで直接体内に入れる薬ですので、塗るタイプの本来のものよりも副作用が多いという報告があります。
等の副作用ですね。まあこれは正直本来のミノキシジルやフィナステリドでもあり得る副作用なのですが、これがタブレットタイプの方が『強い』という傾向があるようです。
そう考えると、わざわざ強い副作用を覚悟して、あらゆるリスクを負ってまでミノキシジルタブレットを使用する必要はありませんね。飲む育毛剤なら、フィナステリドがあるわけですから。それを公式なルートで処方してもらって手に入れる方が安心で確実です。何しろ、医者が味方に付いていますからね。
個人で判断するというのはいろいろと問題があります。そもそも、それがAGA(男性型脱毛症)かどうかもわかりませんからね。フィナステリドやミノキシジルは、AGAに対して有効な薬です。ジヒドロテストステロンの原因となる、5α-リダクターゼの働きを阻害するのがこれらの薬ですからね。
もしかしたら『そのほかの要素』の方が重要かもしれません。そういう意味でも、知ろうと判断で薬を購入するというのは、どんなシーンでもあまり推奨されませんね。
そして最後に考えるべきなのは、『外用ではなく内服であるということ』です。また、『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版)』にはこうあります。
ミノキシジルの内服は有用か?
- 推奨度:D
- 推薦文:ミノキシジルの内服を行うべきではない。
- 解説:ミノキシジル内服の有用性に関して臨床試験は実施されていない。
ミノキシジルは降圧剤として開発されたが本邦では認可されていない。また,男性型脱毛症に対する治療薬としても認可されている国はない。それにもかかわ らず,全身の多毛症を起こす副作用があることを根拠に,医師が安易に処方したり,一般人が個人輸入で入手し服用することがあるので,医薬品医療機器等法の観点から問題視されている。
多毛症以外のミノキシジル内服薬の副作用の報告は少なく,内服用製剤の添付文書中の市販後調査欄に, 胸痛,心拍数増加,動悸,息切れ,呼吸困難,うっ血性心不全,むくみや体重増加などの重大な心血管系障害が生じるとの記載がある。
以上のように,ミノキシジルの内服療法は,利益と危険性が十分に検証されていないため,男性型脱毛症・女性型脱毛症ともに行わないよう強く勧められる。
参考
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン診療ガイドライン
とてつもない見解が出てきましたね。これはもう正式な診療ガイドラインなので、これ以上信憑性の高い情報はありません。先ほどの副作用に加え、
などの重大な心血管系障害が生じる可能性があります。そして、ミノキシジルの『内服』の推薦度は最低の『D』です。ちなみに、診療ガイドラインとは、10人の専門医が考え得るさまざまな治療法について、国内外の論文から科学的根拠の有無を確認し、推奨度を5段階に分類した評価が見れるものです。
ちなみに、
といった育毛剤を使用することは、すべて『A』評価がついています。ミノキシジルも、本来の用途方法である『外用』には『A』です。しかし、『内服』には『D』がついています。つまり、ミノキシジルタブレットについては、かなり厳しい目で見なければならないことがわかりますよね。
ちなみに最低の『D評価』がついている育毛対策は、
の3つだけです。
『ミノタブ』ことミノキシジルタブレットは、20代からでも使用できます。というか20歳以下の人が使用できませんので、20歳になっている人はもうミノタブを使用できるということですね。
まず、20歳という年齢は、まだまだ多感な時期です。むしろ、色々と『解放された』時期でもあるので、過ちも犯しやすい年代となっています。『大人』という社会的な立場を得たと同時に、社会的な責任も負ったわけです。しかしそのころはまだ、責任よりも権利を主張するような若い男女が多く見受けられます。私もそうでした。
一応責任について語る成人はいても、その責任の人気のレベルはまだまだ幼いものです。口では何とでも言えますし、まだまだ世の中のことを知らず、机上の空論で物事を考えていて、経験値は浅く、説得力や信憑性も低いでしょう。
しかし、吉行淳之介がこう言い、
三島由紀夫がこう言ったように、
若者の特権というのは、
ということですから、それは全くおかしなことではありません。むしろ、それまで学校で学業に勤しんでいたのですから、社会に出ていないのは当たり前。赤ん坊が二足歩行できないことを悪く言う人間など誰にもいないように、若者というものはそれでいいのです。
しかし問題なのは先ほど言った、『過ちを犯しやすい』ということです。多感なこの時期、理性も責任感も自我もしっかりと確立していないことが原因で、異性問題もそうだし、軽はずみな行動もそうだし、自分の能力を過大評価し、人や社会を過小評価し、自分の内にある欲望を抑えきれずに暴走させてしまい、転落することが多いのです。
例えば2017年12月、日本経済新聞のHPにて、にこういうニュースが報道されました。
元少年ら2人死刑執行 千葉4人殺害、当時19歳
法務省は19日、千葉県市川市の会社役員宅で1992年、一家4人を殺したなどとして強盗殺人罪などに問われたS死刑囚(44)=東京拘置所=ら2人の死刑を執行したと発表した。S死刑囚は犯行当時19歳だった。関係者によると、当時少年だった死刑囚の執行は97年のN元死刑囚以来約20年ぶり。2人とも再審請求中だったとみられる。
※名前は伏せています。
これはかなり極端ですが、しかしわかりやすい話ですね。この一昔前、まだ少年が殺人事件を起こしても少年院や少年刑務所で長くても3年の刑期で済んでいた時期、この法律の穴を突いた悪人達が、
と語る光景をよく見ることがありました。それもこの事件も共通しているのは『若気の至り』、いや、そんな言葉では済まないほどの『越権行為』なのです。
つまり、確かに若者の特権というのは、
です。しかし、だからといってこれらの越権行為をすることは許されていません。『ユニクロ』で有名なファーストリテイリング社長、柳井正はこう言っています。
『一人前の大人』であっても、致命的な失敗は絶対にしてはなりません。『大人になったばかりの成人』や、『未成年』であってもそれは同じことなのです。
では、今回の『ミノキシジルタブレットを20代で使うこと』の話に戻りましょう。ではそんな多感で失敗が多い、暴走しがちな過信した若者が、そのミノキシジルタブレットを使用するという判断は、本当に適切なのでしょうか。
例えばタバコやアルコール、SEX、クラブで勢いで悪友から勧められて麻薬をやるとき、その行為は本当に考え抜かれて導き出された行為なのでしょうか。
それは、今も尚、薬物依存で苦しんでいたり、妊娠中絶をして命を無下にしてしまったことを悔い続けているすべての人々の人生を見れば、自ずと見えてくることです。
大げさな話ではありません。ミノキシジルタブレットには、副作用があります。また、国内で買うことができないため、海外から輸入することになります。すると、地に足ついた大人であってもその行為にリスクと責任がつきまとうというのに、20代という成人になったばかりの人間がそれを独断で行って、本当に悔いのない結果に繋がっていないと言えるでしょうか。
まあ、しかし少しは大げさですけどね。ミノキシジルタブレットで死亡したという例が多発しているという事実はありません。薬物乱用や妊娠中絶と比べたら、はるかにその敷居は低く、倫理的にみても問題性は少ないでしょう。
ただし、『実験でマウスや犬に対してミノキシジルを服用させたところ、犬の心臓が破裂してしまった』なんていう物騒な話も存在しているのも事実です。ED治療薬のバイアグラを使用した人が死亡した例がありましたが、それも禁忌を理解していない素人が、素人判断で個人輸入して、間違った併用をしてしまったことが原因。
『パンツの中の健康』にはこうあります。
ED治療薬の心臓への悪影響はない
Q.バイアグラは心臓に悪いのではないか、バイアグラを飲んでセックスをすると心臓発作を起こしやすいのではないか、という見方は今だにありますが…。
A.それは単なる思い込みで、これまでお話ししてきたように科学的に間違っています。たしかに、心臓の発作で亡くなった方がバイアグラを飲んでいたという事例はあります。しかし、その方はバイアグラを飲まなくても発作を起こしたかもしれません。たまたまバイアグラを飲んでいた方が発作を起こしたからといって、それだけで『バイアグラは危険だ』『心臓に良くない』というのは科学的ではないでしょ?
誤解が消えないのは、バイアグラを飲むと心臓の動悸がする方もいるので、それで噂が絶えないのでしょう。硝酸剤との併用は危険だということをご存知の方も多いので、その『危険』という印象だけが、一人歩きしてしまうのでしょう。
バイアグラというのは、ニトロ処方(硝酸剤)との併用は絶対にしてはならないのです。この亡くなったしまった方は、ニトロ処方を受けていました。そしてバイアグラも飲んでしまった。それは全て、この方が独断かつ独自のルートでバイアグラを購入し、軽はずみに薬を併用してしまったからなのです。
薬の使用、併用というのは、本来このくらい大きな問題なのです。ですから、20代のその時期、大人になったつもりでもまだまだ未熟なその年で、個人輸入しなければならないミノキシジルタブレットを購入するということは、なかなかどうして、重く考えた方がいい話かもしれません。
事実、ミノキシジルの『内服』の推薦度は、診療ガイドラインでは最低の『D』です。ちなみに最低の『D評価』がついている育毛対策は、
の3つだけです。
男性型脱毛症の治療薬(育毛剤)として米国皮膚科学会や国際毛髪外科学会が効果を認め、薄毛治療の診察ガイドラインで強く勧めている塗る育毛剤はこの『ミノキシジル』だけです。薬品の取扱に厳しいアメリカ食品医薬品局(FDA)が、薬品分類で唯一『育毛剤』として認定しているのも、このミノキシジル、及びミノキシジルを使った商品のみなんですね。
しかしこのミノキシジルを使った薬品は、保険が適用されません。これはもう一つの有効な育毛剤である『フィナステリド』でも同じことです。なぜなら、これらは『美容整形と同じ類』と考えられていて、『命に係わる病気ではない』という判断されているからです。その他に保険が効かない治療として、
などがあります。これらは全て、言ってみれば『命に係わるものではない』ということなんですね。まあ、ED治療なんかは考え方によっては命に係わるんですけどね。生命に繋がる問題ですし。妊娠中絶もそうですよね。
ただし、これらの『共通点』を考えると、『命に係わるものではない』に加えて、『それをやる必要は本当にあるのか?』という水面下の問いかけが浮き彫りになりますね。まあ、『ある』からやるんですけど、しかし、世間一般の考え方、いわゆる社会通念上の常識から考えて、それを保険適用の範囲内に認めてしまうと問題が起きるわけです。
例えば、妊娠中絶ですよね。これを保険適用の範囲内に認めてしまうとどうなってしまうでしょうか。そのように、様々な観点から考えて、定められているわけですね。
『医師による切らない薄毛・抜け毛・円形脱毛症最新治療―豊富な症例数が信頼の証し』にはこうあります。
血流を良くして発毛を促すミノキシジル
ミノキシジルは、初め高血圧の治療薬として使われていましたが、薄毛やハゲの治療効果が認められるようになって育毛剤として使われるようになった薬です。ミノキシジルは、表皮化細胞の増殖や繊維化細胞の増殖、血管拡張などの作用があることがわかっていますが、こうした働きによって薄毛やハゲに効果的な育毛剤として使われています。
しかしこのミノキシジルには副作用もあるため、医師の指導のもとで正しく使用することが望ましい育毛剤です。女性の脱毛症にはフィナステリドは適応しないケースもあるので、ミノキシジルが治療薬として効果を発揮することが多く見られます。しかし、医師の指導のもと正しい処方で安全性の高い方法で利用することが望ましいことは覚えておきましょう。
このようにして副作用があり、禁忌などもある医療薬ですので、きちんと医師の指導のもとで使用することが強く推奨されています。
『ササっとわかる薄毛の悩み解決最前線』(講談社)にはこうあります。
つける育毛剤『リアップ』『ロゲイン』は頭頂部にきく医薬品
(省略)日本では、1999年に厚生労働省で認可され、ミノキシジル1%の『リアップ』が大正製薬から発売され、一般の薬局で買えるようになりました。しかしロゲインと同じ濃度の製品は国内メーカーでつくっているところはありません。
薄毛治療を行うクリニック以外での入手方法は、個人輸入やインターネットでの通信販売ですが、類似品や偽物に気を付けなければなりません。また循環器系疾患の既往歴がある場合の副作用を考えると、信頼できる医療機関での治療と並行して使用するのがいいでしょう。
ロゲインになると日本では売っていないわけですが、個人輸入をすれば手に入れられる場合があります。しかし、
ということを考えると、やはりこの専門家も『信頼できる医療機関での治療』を強く推奨しています。
ミノキシジルは化学化合物なので、自然界の成分では作れない化学合成で製造されています。ミノキシジルを頭皮に塗っている人に多く見られるのが、頭皮の表面の毛細血管がこぶになっている状態。頭の中の脳内部の血管でなく、頭皮の表面の毛細血管なので、こぶが万が一破裂しても命に別状はありません。
しかし、もともと血圧降下剤として製造されているので、低血圧の人には血圧が下がって頭がふらつき、めまいがする人もいます。また、アルコールが多く使用されているので頭皮がかぶれたり、痒みが出たりしやすいのです。
また、狭心症、高血圧など循環器の病気がある人は医師に相談をすることが必要なので、必ず専門の医師の指示に従い、用法・用量を守って適切な服用をすることが推奨されるんですね。
また、フィナステリド(プロペシア)の場合も同じことです。ことフィナステリドになると、女性および20歳未満には有効性がありません。むしろ、男性ホルモンに直接作用するという薬の性格上、女性や子供への使用は禁止されているのです。特に妊娠中の女性が服用し、胎児が男の子だった場合は性器が奇形になるおそれがあるため、妊婦や妊娠の可能性がある女性は厳禁です。
更に、『ササっとわかる薄毛の悩み解決最前線』(講談社)にはこうあります。
薬での治療は『1年』が目安
プロペシアの説明書には、『6か月投与しても脱毛症の進行遅延がみられない場合は、投薬を中止してください』とあります。プロペシアの処方は薄毛治療を専門としない内科医でも可能ですが、その経過にかかわらず投与を続けている場合もありますので、できれば皮膚科や毛髪専門のクリニックで、発毛状態をちゃんと観察したうえで処方を受けられるといいでしょう。
フィナステリド(プロペシア)の長期的な投薬については、医師と相談することが必要になります。それは単純に値段のこともありますが、あまり効果が見られない場合は長くても1年を目安にしてやめて、別の方法を考えるべきだと専門家は言います。
ただ、こういう意見もあります。『最後に読む育毛の本』にはこうあります。
さらには同じフィナステリド医薬品であっても、プロペシアなどは効能が出やすいけれども、わずか数か月でリバウンドがあり後退しやすい医薬品と認識しています。逆に、プロペシアと同じ成分処方であるにもかかわらず、価格がずっと安い一部のジェネリック医薬品(特許が切れ、同じ処方で安く製造されるコピー商品)の方が性能的に上ではないかと思われるものも実際に存在します。
逆に、プロペシアのジェネリック医薬品の方が効果があるというケースもあるようですね。このような事実も存在しています。また、プロペシアがリバウンドしやすいという原因について専門家は、
という事実があるからだと言います。続けて本にはこうあります。
率直に述べさせていただきますと、AGAが原因で薄毛が傍目に明らかな場合、体質改善をしたり、そこらで宣伝されている話題の育毛剤だけをちょびちょびと塗っていたりしていても発毛しないのです。なぜならAGA要素で長年かけて薄毛になった場合、薄毛因子の影響に支配された状態が強すぎるので、ちょっとやそっちでは改善しないのです。せいぜい後退のスピードを弱めるだけになるのが関の山なのです。数えきれない検証を経て、これはほぼ結論が出ています。
つまり、薄毛の原因がもしAGA(男性型脱毛症)だった場合、
だけではもちろんダメで、その他の要素である、
薄毛の原因
これらを全て最適化したところで、確実に髪の毛が元通りになる、ということはないのです。あるのであれば、もうとっくに『薄毛の治療法』は確立されていて、この世にハゲで悩む人はとっくにいませんからね。
フィナステリド(プロペシア)もミノキシジル(ロゲイン、リアップ)も、完全な薬ではありません。実際に、この薬でなぜ脱毛が止められるかという具体的な理由も解明されていません。AGA治療はまだまだ今後の展開に期待ですね。
追記:デュタステリドが含まれた『ザガーロ』が、2015年9月に厚生労働省に認可されました。その効果は抜群で、Ⅰ型の5α還元酵素にはフィナステリドの100倍の抑制効果、Ⅱ型には3倍の抑制効果があり、副作用も少なく、安全性が高いと考えられています。