古代ギリシャ哲学者 ソクラテス(画像)
Contents|目次
内省
ソクラテスは、『無知の知』を説いて回った。するともちろん、説かれた方の人間は、自分の無知を知る。 しかし、中には見栄と虚勢を張って生きる人間もいるため、これを良く思わない。ソクラテスは、アニュトス、メレトス、そしてリュコンの三人によって、 冤罪を着せられ、裁判にかけて死刑に処すよう、画策された。
裁判でソクラテスは、メレトスに言った。
ソクラテス
ソクラテスは、国家の祀る神様を信じないで、 別の新しい神霊を教えて、 若者たちを堕落させているから、わたしは不正を行っている。 メレトス。これがわたしの罪なのだね?
その通りだ。
メレトス
そしてこの言葉を言ったのだ。
ソクラテス
君は、私が人間を堕落させたとして裁判に引き出したのだ。”堕落”させる人を見つけたのだからね。だったら反対に、どんな人たちが、若者を善くするのか知っているね。
メレトスは焦り、 振り絞ってこう言った。
法律だよ!
メレトス
真理に従い、真実を追求した人間が、 人間の罪深い感情によって捻じ曲げられ、 捏造され、あるいは隠蔽される。メレトスの言うその『法律』によって、ソクラテスは命を落としたのだ。こういうことがまかり通る世界なのであれば、 それを創った人間など、大した生き物ではない。『罪深い感情』とは、例えば、 キリスト教の7つの大罪では、
- 嫉妬
- 怠惰
- 憤怒
- 傲慢
- 強欲
- 色欲
- 暴食
の7つである。ソクラテスを陥れた人間がこれに支配されていたことは、 言うまでもない。
byゲーテ
注意
※これらの言葉は参考文献『これならわかるソクラテスの言葉』や史実に基づき、自らの生きる糧、自らを戒めるため、内省の為に日々書き留めたものです。史実を正確に把握したい方は正当な書物をご覧ください。