紫外線を浴びると薄毛になる?頭皮の日焼けは髪の毛に悪い?帽子をかぶって日焼け対策をしてもいいの?
紫外線によって髪の毛に大きな負担がかかります。
抜け毛が増えるというよりは、キューティクルがダメージを負って枝毛や切れ毛が増えます。しかし、紫外線による乾燥は髪の毛に悪いですし、紫外線を防ぐために帽子をかぶって、度を越えると『ニキビの原因菌が繁殖し、頭皮が炎症を起こして髪の毛が抜ける』ということもありえますので、紫外線対策は手を抜くことができません。
また、頭皮に紫外線が当たると、あまりいい影響を与えません。紫外線のダメージは蓄積されて肌老化につながるので、頭皮が老化すれば、そこにある毛母細胞も、それを土壌にしている髪の毛にも悪影響を与えます。帽子をかぶらないと、むしろ、紫外線によって髪の毛のたんぱく質、アミノ酸の結合が変化し、髪の毛のツヤのもとであるキューティクルがはがれやすくなり、髪の毛から水分が奪われて乾燥による脱毛を引き起こします。したがって、帽子はかぶったほうがいいです。ただ、『過酷な帽子内環境』には注意が必要です。
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紫外線から髪の毛を守る理由はあります。例えば、『帽子をかぶるとハゲになる?』という噂がありますが、下記の記事に書いたように、帽子をかぶらないと、むしろ、紫外線によって髪の毛のたんぱく質、アミノ酸の結合が変化し、髪の毛のツヤのもとであるキューティクルがはがれやすくなり、髪の毛から水分が奪われて乾燥による脱毛を引き起こします。
帽子をかぶらないと、むしろ、紫外線によって髪の毛のたんぱく質、アミノ酸の結合が変化し、髪の毛のツヤのもとであるキューティクルがはがれやすくなり、髪の毛から水分が奪われて乾燥による脱毛を引き起こします。したがって、
のです。その際、以下の点に注意するのが有効的です。
にも書いた様に、太陽の光には、
と呼ばれる紫外線が含まれていますが、そのうちオゾン層を通過し、人間に届くのはUVAとUVB。UVAは地表に届く量がもっとも多く、皮膚の奥まで届きます。雲や窓ガラスも通るので、曇りの日でも室内や電車の中でも髪の毛や皮膚にダメージを与えるのです。UVBはUVAよりも波長が短く、皮膚の表面にとどまって強く作用します。どちらも日焼けの原因となりますが、UVBをたくさん浴びる方が頭皮に炎症を起こしやすいのです。
ただし、2016年6月10日のニュースにこういう記事がありました。(以下抜粋)
毎日新聞 6月5日(日)10時0分配信
頭皮・毛髪や医用工学の専門家が集った「帽子内環境研究会」。早速、ヘルメットをかぶったまま肉体労働をした想定での簡易実験を実施し、頭皮・毛髪がさらされる過酷な環境を示す計測データを公表した。【吉永磨美】研究会によると、国内で「1週間に何らかの理由で帽子を2時間以上かぶる人」は、推計のべ2000万人に上るという。
最多が工場作業員(約740万人)、土木・建築作業員(約400万人)と続く。長時間帽子を着用すると「頭が蒸れる」という感覚は、多くの人が実感しているが、実際に頭皮・毛髪にどの程度の影響があるのかという科学的な検証は、これまでほとんど行われていなかった。
(中略)
運動前、運動後、そして運動後に洗髪した後の計3回、頭皮の血流と汚れ具合、付着している細菌の量をそれぞれ測定した。
◇熊谷市の真夏に匹敵 帽子内の高温多湿
結果、実験当日の都内の気温が最高19~23度だったのに対し、ヘルメット内部は運動開始後30分程度で約30度に達した。湿度も外気は平均31~96%(気象庁観測値)と幅があったにもかかわらず、約80%~100%で一定していた。また頭皮は運動前の状態でも、食品工場や厨房(ちゅうぼう)などで行われる手指の汚れチェックで不合格となる基準よりも汚れていることが判明。
それが
ことが分かった。また細菌検査では、ニキビの原因となるアクネ菌や呼吸器感染症を起こす肺炎桿菌(かんきん)など13種を確認。これも運動によって量は増える傾向にあった。汚れ、細菌とも洗髪によって大幅に減少することも確かめた。
小西准教授は、ヘルメット内の温度・湿度は熱帯のシンガポールやマレーシア・クアラルンプールの年平均、国内で猛暑で話題を呼ぶ埼玉県熊谷市の8月の平均とほぼ等しいことを指摘。不快指数で換算すると「ほぼ全員が不快と感じる」80台に相当し、「運動中、ヘルメットや帽子の中は明らかに不快環境にある」と分析した。
◇不快環境で頭皮の炎症悪化のリスクも
実験結果を公表したセミナーで特別講演を行った齊藤典充・横浜労災病院皮膚科部長は、脱毛症を起こした柔道部員の女子高校生の症例を紹介し、「ニキビの原因菌が繁殖し、
このように炎症がある患者さんが帽子をかぶり、(高温多湿の)不快環境にさらされるとさらに悪影響が出るだろう」と指摘した。
研究代表の佐藤院長は、「今回は帽子、ヘルメットと脱毛の関係を明確には突き止めていないが、実験で明らかになった
」と話し、「今夏は猛暑が予想されており、時折、帽子を脱ぐこと、適度に洗髪をすることが大切だろう」と結論づけた。
ここで出てきている『過酷な帽子内環境』というキーワードに注意しながら、頭皮のケアを最適化していく必要があります。
『ササっとわかる薄毛の悩み解決最前線』(講談社)にはこうあります。
『帽子をかぶるとハゲる』などといわれますが、それでは帽子をかぶることが多い野球選手などはみんな薄くなるということになってしまいます。紫外線をさえぎるためには帽子をかぶったほうがいいくらいです。ただ、頭皮が蒸れると脱毛の誘因になりえます。中が蒸れない風通しのいい帽子を選び、直射日光の当たらない室内では脱ぐようにする工夫が必要です。
ですから、積極的に帽子をかぶったほうがいいんですね。ただし、リンクした記事に書いた頭皮・毛髪や医用工学の専門家が集った「帽子内環境研究会」の、『不快環境で頭皮の炎症悪化のリスク』についてはきちんと目を向けましょう。この本でも『蒸れない工夫をする』と書いてありますが、抜粋したニュース記事にも、同じことが書いてあります。
紫外線から頭皮を守るのはいいですが、頭を無意味に蒸らすということは逆効果になるということですね。その記事では脱毛症を起こした柔道部員の女子高校生の症例を紹介し、
ニキビの原因菌が繁殖し、頭皮が炎症を起こして髪の毛が抜けていた。このように炎症がある患者さんが帽子をかぶり、(高温多湿の)不快環境にさらされるとさらに悪影響が出るだろう
と指摘しています。
『髪の悩みがみるみる解決する100のコツ』にはこうあります。
髪にとって要注意のシーズンといえば、春から夏にかけて。汗や皮脂が頭皮にたまりやすくなるうえ、髪にダメージを与える紫外線が強くなるからです。紫外線とエアコンによる感想は髪の大敵です。紫外線は水といっしょになったとき影響が強くあらわれるので、夏場のプールや海辺では髪が濡れたまま紫外線を浴びないようにしましょう。
日常生活でも、外出するときは帽子をかぶったり髪をまとめるなどして、紫外線を浴びる面積を少なくする工夫を。また、エアコンがきいた部屋は想像以上に乾燥しているため、髪の水分がどんどん失われて、キューティクルがはがれやすくなります。これも枝毛や切れ毛の原因になるのです。
キューティクルは外部の刺激から髪の内部を護るため、毛髪の表面にうろこ状に重なっています。しかし、摩擦や熱、紫外線などの影響を受けると傷つきやすく、しかも一度傷ついたり、はがれたりしてしまうと修復はできません。
紫外線対策はしっかりと行いましょう。
さて、そう考えると別にこの『頭皮の紫外線対策』は、帽子だけに限ったことではないということがわかりますね。
で『前始末』をし、
で『後始末』をする。この両方を最適化することが大事ですね。特に大事なのが『前始末』です。見るべきなのは以下の記事です。
後始末ではすでに遅いんですね。例えば日焼けによるシミで考えた場合でも同じことで、シミができてしまってからでは遅いのです。それがよくわかっている女性たちは皆、白くてきれいな肌を保つために、紫外線対策を万全にしています。
ここには男女の考え方の差がありますね。私は以前、知人の女性と海で遊ぶことについて話をするとき、
と言ったところ、その女性は少し勝気だったので、私にこう反論しました。
彼女は十分勝気ですが、私はそれ以上に勝気な人間なので、一触即発になってしまいましたが、しかし、お互いが本音を言ったということでしょう。ただ、男が、
などと言ってしまえば、少し体育会系のグループであれば、
と言われ、揶揄されてしまいますからね。男女でお互いに、強いられている環境、求められている特性が違いますから、差異が生まれても仕方ないかもしれません。
さて、そんな現実から、女性は『前始末』の重要性をよく理解していますが、男性も同じようにその重要性は理解する必要があります。こと『薄毛』という今回のテーマで考えるのであれば、女性よりも男性の方が圧倒的に割合が多いですからね。女性はシミ対策。男性は薄毛対策として、紫外線に対する前始末を重要視しましょう。
冒頭のニキビと活性酸素の記事にも書いた様に、紫外線はニキビの原因にもなりますからね。紫外線対策をするということは様々な問題を同時に解決することになりますから、ぜひ前のめりにやりたいものですね。また、『ウルヴァリン』シリーズなどで有名なヒュー・ジャックマンは、日焼けによって皮膚がんになりました。彼は言います。
皮膚がんのリスクさえある紫外線に対し、専門家は口をそろえて『百害あって一利なし』と言いますね。男性なら多少日焼けしていた方が精悍な顔つきになり、ワイルドさを演出できますが、やり過ぎないように注意が必要です。
『ウルヴァリン』シリーズ最新作!『ローガン(原題)』予告編
先ほどの記事にも書いた様に、太陽の光には、
と呼ばれる紫外線が含まれていますが、そのうちオゾン層を通過し、人間に届くのはUVAとUVBです。
波長の長いUV-Aは、地表に届く量がもっとも多く、皮膚の奥(真皮)まで届く。雲や窓ガラスも通るので、曇りの日でも、室内や車の中でも髪の毛や皮膚にダメージを与える。
UV-BはUV-Aより波長が短く、皮膚の表面(表皮)にとどまって強く作用する。UV-A、UV-B、ともに日焼けの原因となるが、UV-Bをたくさん浴びる方が頭皮に炎症を起こしやすい。
ですから、
などを用意する際は、
という点に注意を払いましょう。また、
に関しては、時代が進むごとに高性能なものが出ています。今コンビニで売っているものは、髪の毛にも使用できますからね。一昔前まではこういうものはありませんでしたから、ぜひともこうしたアイテムを駆使して前始末をしましょう。
また、直接『髪をバリアする』というサプリメントはないかもしれませんが、バリア機能を高める栄養素や、サプリメントを摂取することも検討しましょう。バリア機能を高めるサプリメントと言えば、『抗酸化物質』ですね。
などがその代表的な栄養素です。これらはサプリメントを摂取することで気軽に必要量を摂取することができます。特にアスタキサンチンなどは、
などに含まれますが、鮭ならまだしも、その他の食品を大量に摂取することはできませんからね。イクラなども食べ過ぎると通風になる危険性があります。それが、サプリメントで気軽に必要量を摂取できるので、安心で心強いと言えます。
紫外線を浴びると活性酸素が増えます。活性酸素が体内に増えると、内臓機能を低下させたり、シミやしわなどの肌老化を招くこともありますから、こうした抗酸化物質を摂取しておくことが大事なんですね。先ほどは紫外線対策によって、
の対策ができると言いましたが、実は、
の対策にもなるのです。今回のテーマは『薄毛』ですよね。紫外線によって活性酸素が増えれば、活性酸素の攻撃によって組織や細胞が変質したり弱ったりして『老化』し、それがEDやニキビ、薄毛の原因となってしまうのです。
紫外線と活性酸素の対策を最適化することで、たくさんの恩恵を得ることができます。ぜひ、有効な『前始末』を日常的に行いましょう。ただし、抗酸化物質をサプリメントで摂る場合は問題があります。詳しくは下記の記事をご覧ください。
また『紫外線に当たり付けなければいいんだ』と思い、外出さえ控えればそれでいいと思うかもしれませんが、実際にはそうではありません。
『美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)』にはこうあります。
曇っていても日陰にいても紫外線を浴びている。UVケアは一年中必要。
紫外線のダメージは蓄積されて肌老化につながる
真夏の太陽がギラギラと輝くような日に外出するとなると、だれもが積極的にUV対策をするでしょう。しかし、それだけでは十分ではありません。紫外線は、冬でも、空が曇っていても、毎日降り注いでいます。UVケアは一年中、どんなときでも必要なのです。
日差しが強いと紫外線も強い、と勘違いしがちですが、紫外線は暑くもまぶしくもありません。そのため、浴びている実感がなく、うっかり日焼けをしてしまうことが往々にしてあります。そんなちょっとしたダメージがすべて肌に蓄積され、ある一定レベルに達すると、シミやシワとなってあふれ出すのです。
美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)
確かに人が外を歩くだけではそう簡単には日焼けしない事実がありますが、その発言に賛同する人は、実は『たまたまそういう生活を送っている人』であり、例えばテニスプレイヤーや、漁師などを考えれば見えてくるように、人によっては毎日の生活を送るだけで肌が日に焼けてしまうのです。
ですから、
と考えて、紫外線対策を怠るのであれば、それは間違った発想だということになってしまうんですね。そう考えると、紫外線対策というものは十分にやる必要があります。『紫外線を頭皮が日焼けするまで浴び続けなければそれでいい』と思って対策をおろそかにしてしまうと、知らない間に紫外線を浴び続け、頭皮にダメージを与えてしまうことにもなってしまいますからね。
また、特に女性になると、ホルモンバランスが変化する、
等は紫外線に敏感になるので、男性以上にケアが必要になります。男性は多少顔が荒々しくても『男らしい』という評価の範囲内に入れることができますが、女性が求められている『女性らしさ』には、シミやシワだらけの老化した様相は含まれていないのが現実です。
そう考えると、女性が美容を意識するのは当たり前ですよね。 男性は往々にしてお金がなければ、そんな妻となる女性や子供の面倒を見れませんから、男性が仕事に夢中になるのも、仕方ありません。これは、男女それぞれが強いられている条件が大きく影響していますよね。ですから男性が女性に、
と言ったり、あるいは女性が男性に、
と言うのは、両方とも愚問だということですね。ただし、紫外線を意識しすぎて過剰に対策をすることは、先ほどの『帽子』の件と同様、問題が起きてしまいます。
『国立環境研究所 地球環境研究センターホームページ『ビタミンD生成紅斑紫外線量情報』にはこうあります。
ビタミンDを生成する紫外線について
紫外線は、人体に有害な成分を多く含む一方で、太陽光に紫外線があることによって、人類は健康を維持してきたと言われています。すなわちB領域紫外線はCIE作用曲線にしたがって体内でビタミンDを生成することができるからです。
ビタミンDは必須のビタミンですが、肉類や植物起源の食糧は、一部のきのこ類を除いてほとんどビタミンDは含まれていないため、高緯度に住む人々は、太陽高度が低く、低・中緯度に比べて相対的に少ないこの紫外線を体内に多く取り入れるため、「メラニンの生成を抑制し肌の色を薄くした」「あるいは肌の色の薄い人々のみが現存した」とも言われています。
また、低緯度に住む人々は紫外線が豊富なためビタミンDは十分に体内で生成され、なおかつ有害な紫外線から身を守るために色素量を増やした (皮膚の色を濃くした) と考えられています。
ビタミンDは人類の生存のために血液中のカルシウム濃度を一定の濃度に保とうとする働きを持ちます。このことによって食物からカルシウムの吸収を促進したり、また、成長期におけるくる病など防止し、正常な骨格の形成を促し、成人に対しては骨量維持を促進し、骨軟化症などの骨の形成異常症を防止することが期待されます。最近では大腸がん、乳がん、前立腺がんなど種々のがんに対する予防効果があるという多くの報告もあります。
参考
ビタミンD生成紅斑紫外線量情報国立環境研究所 地球環境研究センターホームページ
紫外線に浴びなければ、ビタミンDの生成がうまくいかず、骨粗鬆症や、骨の軟化等の問題を引き起こす可能性があります。人類は紫外線をうまく浴びてきて、健康な体を維持してきたのです。
先ほど『紫外線は、百害あって一利なし』と言いましたが、こうして考えると『一利』はありますよね。日に焼けて男性が雄々しくなり、精悍な顔つきになるということ、あるいは女性が健康的に見えるようになることを考えても、それは『一利』です。
もちろんそれでも紫外線の浴びすぎによる、薄毛を含めたあらゆる『害』を考えれば、『紫外線は、百害あって一利なし』と言い切ってしまっておいたほうがいいかもしれません。どちらにせよどんなに対策をしても紫外線は浴びることになりますからね。先ほど、
等の例を出しているのでわかると思いますが、ケアをしても紫外線は浴びます。ただ、浴びすぎるとヒュー・ジャックマンのように皮膚がんになることもありますから、紫外線のケアはあくまでも、『適度に行うこと』が大切だということですね。