エタノールやアルコール消毒はワキガ臭を抑える対策になる?デメリットは?
アルコールには殺菌効果があり、ワキガの原因物質を殺してくれるため、ワキガ臭を抑えるためにアルコールを使用すると効果があると考えられます。
しかし、どうしてもワキガ体質の人等で殺菌が人一倍必要になる人は、エタノール消毒液というよりは、『わきの下に特化した商品』を使用して殺菌するのが賢明だと言えるでしょう。アルコールが皮膚の善玉常在菌まで殺してしまう可能性があるからです。アルコールというのはデオドラント製品にも含まれています。したがって、アルコールの殺菌成分はワキガに有効だと言えます。しかし、過度なアルコール洗浄は身体に悪く、控えるように推奨されます。使うならデオドラント製品に含まれるような微量のアルコールにしておきましょう。
ハニワくん
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ワキガ臭を抑えるために、アルコールを使用すると効果があると考えられます。アルコールには殺菌効果があり、ワキガの原因物質を殺してくれるからですね。
ではここで、ワキガ臭が発生する原因と流れを見てみましょう。
『細菌に分解され腐敗臭を放つ』と出てきましたね。その細菌を殺菌してくれるので、腐敗臭を抑制することに繋がるということです。
ハニワくん
消毒液といえば、『エタノール消毒液』を想像する人も多いかもしれません。しかし、消毒液や殺菌剤というのは、昨今の『除菌ブーム』のおかげでたくさん種類が出ていて、わざわざ王道のエタノール消毒液を使って消毒をするという人はあまりいないかもしれません。例えばキッチンであれば、
アルコール除菌スプレー
手の除菌なら、
手ピカジェル
といった具合に、各状況に合った殺菌アイテムというものが出ていますからね。エタノールというのは、
の2種類があります。まずは無水エタノールですが、下記のような商品です。
商品説明にはこうあります。
「無水エタノールP 500ml」は、エタノール(C2H6O)99.5vol%を含有しています。液色は無色透明。冷蔵庫の外側・照明器具のカサ・鏡等、生活用具など殺菌消毒したい部位にお使いください。
等の『物』に使用するのがメインだということがわかりますね。では、消毒用エタノールはどうでしょうか。
こちらの効能・効果にはこうあります。
手指・皮膚の消毒、医療機器の消毒
これなら、肌の消毒をしても問題ないとありますね。その他にもアルコール消毒液というのは下記のような商品があります。
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では、殺菌効果があるからといって、本当に体にアルコールを塗布してもいいのでしょうか。『加齢臭読本』にはこうあります。
ワキ臭を24時間ガードする『銀イオン』スプレーの凄さ
(省略)ところが、もっと効率よく肌の表面で『良い仕事』をしている成分があります。それが『銀イオン』です。商品名『Ag+』は、資生堂が2001年から販売している人気商品です。『Ag+』はワキの下のニオイ防止のために作られ、殺菌作用があります。(中略)風呂に入って、体を完ぺきに洗っても、汗はどんどん出てきます。そして、わきの下あたりで常在菌により分解されて、スッパイの系とんでもないニオイを発し始めます。
そこで『Ag+』の出番です。スプレーで噴射されるのは『銀含有ゼオライト』という成分が入れられたパウダーです。殺菌効果のある銀イオンは、ゼオライトと呼ばれる成分で保持されながら、しっかりと皮膚の表面にい続けます。なんと、噴霧してから24時間たっても、殺菌効果を発揮するそうです。(中略)12時間以上経過すると、夏場などはちょっと危険になってきます。こういう場合は下着を着替えて、さらに使い捨てのボディ用シート(アルコールが染み込んでいます)で拭き、携帯用『Ag+』を噴霧。
アルコールと出てきましたね。つまり、ワキ等の殺菌をするアイテムとして考えられたものの中に、アルコールを使用したものがあるわけです。ですから、アルコールを使用して体の殺菌をしても問題はないということがわかります。
この本の数年後に出た同じ著者が書いた『におわない人の習慣』にはこうあります。
このブランドが、いつの間にか消滅していたことに気づきませんでした。『Ag+』は2016年春にリニューアルを行い、『エージーデオ24』と名前を変えていました。(中略)商品の名称にもなっていた銀イオン(Ag+)は新商品では使われていませんが、リン酸カルシウムに銀を結び付けた『銀含有アパタイト』が入っています。(中略)『リニューアルした商品は、油分で粉末を皮膚に密着させるので、高い効果が期待されます。』
『Ag+』は『エージーデオ24』となり、生まれ変わっていたようですね。
各商品に処方された成分
『Ag+』 | 銀イオン、銀含有ゼオライト |
---|---|
『エージーデオ24』 | 銀含有アパタイト |
それが以下の商品です。
※写真サイズが大きく表示される場合があります
『Ag+』だけでもかなり評価が高かったのに、更に使い心地がよくなりパワーアップしたということですね。ちなみに注意として、
- 顔、粘膜、傷口、除毛直後にはお使いにならないでください。
- アルコール過敏症の方や特に肌の弱い方、乳幼児には使用しないでください。
という記載があります。やはりアルコールを使用していることがわかりますね。ですから、わきのニオイの対策として、アルコール消毒をするということは効果があるということになります。
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ただ、エタノール消毒液の場合であれば、『わきの下に特化した商品』ではありません。持続時間も、せいぜい3~4時間程度でしょう。24時間持続するこの『エージーデオ24』等に比べれば、専門性も効果も劣ると言えますね。
更に、『わきの下に特化した商品』ではないことから、『Ag+』が『エージーデオ24』にリニューアルされたときにパワーアップしたような『肌との相性』も考えられていません。したがって、そのようなアルコール消毒を行うことで、肌が炎症を起こす可能性もあります。
事実、『ワキ汗ワキ臭30分解消法』にはこうあります。
こまめに拭いて、清潔を保つ
(省略)何より注意が必要なのは、殺菌剤を長期間使用し続けると、皮膚に炎症を起こす可能性がある点です。旅行先やちょっとしたパーティの間だけといった、短期間に行うのであれば、殺菌剤はとても有効な方法と言えますが、長期間の使用はあまりおすすめできません。
こういった懸念があるということですね。本では、ワキガの消毒として『ホウ酸』などの例を挙げて、そのデメリットについて書かれています。
ホウ酸は、主にゴキブリを退治する際に使う殺菌剤かつ殺虫剤ですね。やはり、エタノール消毒液やホウ酸といったものは、『わきの下に特化した商品』からして、専門家がそれを推奨しないのは当然かもしれません。
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また、『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった!』にはこうあります。
消毒液はナンセンス
最近、病院はもちろん、銀行や市役所や大手スーパーなど公共背施設の入り口にアルコールの消毒液が置かれています。これらの建物に入るたびに消毒液でシュッシュとしていたら、皮膚を傷めるばかりか、常在菌を減らし、そのせいで、得体のしれない菌がいっぱいついて、手は不潔このうえない状態になってしまいます。インフルエンザやSARS、ノロウイルスなどが流行しているのなら別ですが、そうでないのなら、水で丁寧に洗って、その数を減らせばいいだけの話で、せっけんも必要な石、ましてやアルコールで消毒などしていたら、常在菌が弱ってかえって菌がつきやすく、不潔になります。
基本的に、アルコールで消毒をすることで身体の殺菌効果を得ることはできるのですが、そうなると『皮膚の善玉常在菌』までをも殺してしまうリスクがあります。
これはシャンプーでも同じことが言えます。シャンプー剤の界面活性剤や殺菌成分が頭皮の常在菌にダメージを与え、頭皮を護る『警備隊』を弱らせてしまうのと同じように、アルコールで手や体を拭くのは、危険な行為だという見解があるのです。
アルコールは若はげの原因?それとも薄毛の予防になる?カギはIGF-1 – Inquiry. |
もちろん、わきの殺菌グッズに関してはそのことについても考えてはいるはずです。ですから、先ほどの商品などで言えば、アルコールというよりも『銀含有アパタイト』という成分によって殺菌を行う考え方がメインとなっています。
種類別デオドラント剤の概要
スプレータイプ | ワキガではないけれど、ワキの汗や汗臭さを抑えたい場合。 |
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パウダータイプ | ワキガではないけれど、ワキの汗や汗臭さを抑えたい場合。 |
ふきとりシートタイプ | 急な発汗を抑えたい場合。 |
殺菌作用の強いタイプ | 皮膚のかぶれや黒ずみの原因となるので注意が必要。 |
ロールオンタイプ | アポクリン腺の汗を抑制する効果があり、抗菌殺菌作用が強い。 |
スティックタイプ | アポクリン腺の汗を抑制する効果があり、抗菌殺菌作用が強い。 |
クリームタイプ | アポクリン腺の汗を抑制する効果があり、抗菌殺菌作用が強い。 |
ワキガ臭を抑えるためにはスプレーやパウダータイプではなく、
タイプのものを使うと効果的だと言われています。もちろん、その上にパウダースプレータイプを併用してもいいですし、汗をかいたらふきとりシートで拭いてからロールオンを使ってもいいですね。これらの『体臭・制汗に特化した商品』を使いこなした方が、ワキの下の環境を最適化するには適しているでしょう。
ハニワくん
こうして考えてみると、アルコールで身体を殺菌するということは、基本的には避けたいということ。しかし、どうしてもワキガ体質の人等で殺菌が人一倍必要になる人は、エタノール消毒液というよりは、『わきの下に特化した商品』を使用して殺菌するのが賢明だと言えるでしょう。
基本的にはシャンプーと一緒で、市販のアイテムというものは健康を第一に考えられていません。大量生産をしなければならない過程で必ず妥協点があり、コストカットの際にやむを得ず入れている成分があったり、あるいはなかったりするのです。
例えば一つ一つ手作りで手を込んで作った商品で、とても健康にいいものがあります。しかし、そのようにして本当に健康にいいものをピックアップして作ると、
等に問題が出て、商品として成立しないのです。例えばシャンプーがあの浴室のような湿った空間で、数年間置いておいても腐らないでいられるのは、『殺菌効果のあるもの』が含まれているからです。
その殺菌効果の成分のせいで、頭皮の善玉常在菌までをも殺してしまい、それが原因で頭皮のバランスを崩し、あるいは皮脂を過剰に洗い落として過剰分泌させ、ニオイや薄毛の原因となってしまうわけですね。
ですから、どんなアイテムを使用するとしてもそれを過信せず、賢く使うようにすることが求められますね。
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その他にも、
等、様々なアイテムを使ってワキガを治せると期待する人もいますが、どれもこれもが、『体臭・制汗に特化した商品』あるいは『ワキガに特化した商品』ではないため、その効果はあったとしても一時的か、アルコールのように何らかの副作用があると考えましょう。
例えば、痒み、べたつく、黒ずむなどですね。『ワキガに特化した商品』等であれば、そういうことがないように何度も実験して作られていますから、安全性が違うということなんですね。
これらアルコール消毒液は、多くの人が利用する公共施設やデパートの前などに置いてあることがありますが、その揮発性を利用してウイルス対策ができるので、店側としては、
という2つの選択肢があったとき、前者を取りたくなるでしょう。店側としては、店内でトラブルが起きることを最も恐れるものです。人間とはそういうものですね。
すぐに蒸発する性質。
つまり本当は、店内に入るための玄関に、プールに入る前の『腰洗い層』のように、手洗い場を設ける必要があるんですね。しかしそれだと設計的な問題や、水道代等の問題があるため、申し訳程度にアルコール消毒液を置いてあるということなのです。
つまり『申し訳程度』であり『最低限の対策』のアルコール消毒液は、最初から『最も有効で安全な手段』ではありません。そして『ワキガに特化した商品』でもないのです。
アルコール消毒液は、キッチンアイテムやテーブルの上を雑巾で拭くよりは、はるかに高い消毒効果を発揮します。濡れた布巾には雑菌がたくさんいますから、いくら水道水で絞ったといっても、菌は取れません。その布巾でテーブルを拭けば、逆にテーブルに雑菌が広がってしまいます。
カビキラー アルコール除菌 食卓用 TVCM 子どもは菌を気にしない篇
そういう時にこのアルコール消毒液は有効です。テーブルに常在菌はいませんからね。いたとしてもそれは常在菌というより、『テーブルの上にいる菌』ですから、それを退治したところで人間の身体になんのダメージもなく、むしろ清潔になるのです。
インフルエンザやSARS、ノロウイルスなどが流行しているのなら別ですが、そうじゃない時には、あまりアルコール消毒液は人間の身体には必要ないかもしれませんね。本当にどうしてもそれしかないという場面で、『最低限の一時しのぎ』としてこれらの消毒液を使うのがいいでしょう。
ハニワくん