香水はワキガ対策になる?臭いワキガのニオイと相性が良い香りはない?
香水を使いこなせる場合はワキガ対策となります。
しかし日本人はあまりうまく使いこなせない傾向にあります。相性が合う香りはありますが、素人判断で香水等を使って誤魔化すと逆効果になるということを覚えておきましょう。
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ワキガ対策として香水を使うことは、良い場合もあれば悪い場合もあります。
『ワキガはたった30分で完治します!』には香水についてこうあります。
- 香りは紀元前から利用されてきた
- 紀元前2000年頃のエジプトでは木乃伊づくりの防腐剤として香料が用いられた
- 体臭やいけにえの腐臭を隠すためにも香料が用いられた
- 17世紀ではフランスでなめし皮のニオイをとるために香水がつか合われた
- 入浴の習慣がなかったパリでは貴族が香水で体臭やワキガを隠した
古くから香りや香水というものは、『ニオイ消し』の為に使われていたようですね。したがって、ニオイを香水で消す。ワキガ臭を香水で誤魔化すという発想は、別に悪い筋ではありません。その方法をマスターすることができれば、ワキガ体質の人にとって香水はマストアイテムとなるでしょう。
しかし、日本人には香水を使いこなす技術がありません。それは例えば、 下記のような人種別ワキガ体質の割合を見ると見えてくる事実です。
人種別ワキガ体質の割合
欧米人に比べ、圧倒的にワキガ体質の人がいません。また、『日本産の香水』をあまり見ることがありませんよね。
有名なものはすべて外国産のものです。
サルヴァトーレ フェラガモ インカント チャーム オードトワレ 30mL
ドルチェ&ガッバーナ ライトブルー オーデトワレスプレー 100ML
COURRIER『世界的ブランドが次々と敗れ去っていく日本は「香水砂漠」だった!|フランス紙「ル・モンド」が徹底取材』にはこうあります。
世界中のクリスマス商戦で売れまくる「香水」だが、日本ではさっぱりだという。香水メーカーや販売店はこの現状を打破できるのか、本場フランスから「ル・モンド」が取材を重ねた。そこで浮かび上がってきたのは、「好きな香りを自由にたしなむこと」は「空気を読まないこと」だと考える日本の国民性であった。
日本人は香水より風呂が好き
60歳以上の日本人男性は特別な場合を除いて香水をまったく使用しない。せっかくプレゼントでもらっても、まったく使わないまましまい込んだ、という人も多い。女性は少しずつ大切に使用することもあるが、この状況は業界にとって頭の痛い問題である。フランスはルイ14世の時代から香水文化が発展しているが、日本人は歴史的に香水に対してまったくなじみがないのだ。
参考
世界的ブランドが次々と敗れ去っていく日本は「香水砂漠」だった!|フランス紙「ル・モンド」が徹底取材クーリエ・ジャポン
『日本人は歴史的に香水に対してまったくなじみがない』と出てきましたね。フランス人の記者が日本と香水について調べたところ、日本人と香水の関係性は、欧米などに比べて圧倒的に希薄であるという事実が存在するのです。
『ワキガはたった30分で完治します!』にはこうあります。
体臭の少ない日本人の場合、香水自体のニオイを楽しみますが、欧米人はワキガや体臭と香水の香りをブレンドさせて、自分の個性をさらにアピールしようと考えます。そのため、欧米人はひじょうに研究熱心で、香水を選ぶのも上手です。香水を選ぶ際に気を付けたいのが、自分のニオイと香水の香りとのマッチングです。ワキガの強いニオイを香水のニオイで隠せとばかりに、香水を多量につければ、それはそれで周囲を不快にしてしまいます。日本人にとっては、あくまで香りはほのかな方が好ましいのです。
つまり、日本人は香水を使いこなすことができていないのです。例えば、『箸』を上手に使いこなせる外国人を見ると、珍しいと思いますよね。日本人でも正確に持つことができない人もいるかもしれませんが、外国人となると更に難しいはずです。
正しいお箸の持ち方
それは、『文化ではない』からですね。人は自分の生きる環境に存在する文化に影響されるのです。欧米人は古くから香水が身近にありましたが、日本人はなかった。それに加えて、ワキガ体質の人の絶対数が少ない。これらの理由から、香水をうまく使ってワキガ臭を誤魔化す術を、身につけきれていないのが現状なのです。
例えば、下記のような『香水の付け方』などという動画はありますし、
効果的な香水の付け方【男前研究所】
香水の付け方
『【メンズ向け】女性が喜ぶ おすすめ 香水 15選』という動画もあるようですが、
【メンズ向け】女性が喜ぶ おすすめ 香水 15選
『自分のワキガ臭とうまくマッチングする香水』というテーマでの動画は存在しません。こればかりは経験がものを言いますから、適当に選んだり、自分が好きなニオイということで選ぶだけではだめなのです。
以前私は10代の頃、香水の匂いでワキガ臭を誤魔化す同世代の女性を見ました。それまで女性でワキガ臭を放つ人を見たことがないので最初は気づきませんでしたが、
妙に香水の匂いが強くて独特だなあ
と思うようになり、近づいてみると香水の奥の方にほのかにワキガ臭のような異臭がするのです。私も彼女も未熟な年頃ですから、彼女もそれで誤魔化せると思い込んでいたし、私もその異臭を持った彼女を見て、
ないわ…
と思ってしまいました。お互い悪気はないのです。ワキガとの付き合い方に慣れていない彼女も、ワキガ体質の人との付き合い方になれていない私も、お互いに無知であり、未熟者だったということです。
ただし、私の『異臭だと認知する感覚』は本音です。これも残酷ですが、真実ですね。外国人はワキガのニオイをフェロモンだと感じますが、日本人の私はそうは思いません。それが本音なのです。
『ニオイをかげば病気がわかる』にはこうあります。
ニオイの印象は文化で変わる
(省略)強く感じるニオイと、そうでないニオイというのもあります。たとえば、バナナ、イチゴ、バニラのニオイを溶液に溶かしても、人はわりと簡単に3つの香りを当てることができます。しかしそこにペパーミントのニオイを1滴でも垂らすと、途端にすべてのニオイが判別不可能になってしまいます。このように、ニオイは化学的分析だけでなく、嗅覚の特性や個別の感覚、経験、文化までも同時に考えていかなければいけない世界なのです。
ニオイというのはどこにでもありますが、そのニオイを『良いニオイ』か『悪いニオイ』かを判別するのは各人の手にゆだねられています。ワキガ臭が周囲にあるのが当たり前ではない日本人である私は、ワキガ臭を『異臭』だと捉えてしまいます。これに悪気はないのです。
私の親族にはブラジル人がいますが、彼女が家に泊まりに来るとき、家中に香水の匂いが散漫します。それは、彼女が『ワキガ臭』を持っていることを意味しているのです。香水の匂いの中に、確かにほのかに香る、独特のニオイがあります。私はこのニオイについての知識や歴史を少しは知っていたので、彼女が香水をうまく『ブレンド』させて、体臭とマッチングさせていることを悟りました。
この彼女と、10代の頃の女性との差は、やはり『ブレンド』です。ブラジル人の彼女は『ニオイがミックスされている』という印象ですが、日本人の10代の女性は『ニオイで誤魔化している、上塗りしている』という印象でした。そのあたりの使いこなし方は、やはり双方の文化や歴史の違いということになるでしょう。
無知ということも大きいですね。私も中学生の頃、『便のニオイの上に香水をまき散らせば、香水の匂いが勝つ』と思い込んでいて、それでトイレのニオイを消そうとしたことがあります。しかし実際はトイレの悪臭が完全に消えることはなく、香水のにおいと混じってかえって臭くなりましたね。当時の私の考え方も、無知そのものだったわけです。
『体臭・口臭・便臭 ニオイ対策介護テクニック』にはトイレのニオイケアで『ニオイを弱くする方法』として、こうあります。
水やお茶、コーヒーを張っておく
通常のポータブルトイレに水を張っておくだけでも、ニオイは減少する。そこに、家庭用の漂白剤を少量入れると、より効果的である。水の代わりにお茶やコーヒーを張っておくのもよい。お茶に含まれるカテキンには強力な招集作用があるので、効果的である。コーヒーの場合は、香りがするのでコーヒーが好きな高齢者には、排泄が楽しみとなるだろう。
水やお茶、コーヒー等でトイレのニオイをカモフラージュすることはできるのですが、香水との相性はよくないんですね。そういうことも全く知らなかったのです。
ただ、正直そのブラジル人の『ニオイとうまく付き合っている人』のニオイを嗅いで、私は『良いニオイだ』と感じることはありません。これが正直な本音なのです。これはもちろん、外国人から見た日本人もおそらく同じことなのでしょう。
以前私は中国に行ったとき、中国人の女性からニラのニオイがしたとき、幻滅しました。中国では朝からニラが入ったパンなどを食べるのが当たり前で、意外なことにニラのニオイがする人が多いのですが、日本人からすればニラというのは異臭の原因であり、それについて『良いニオイだ』と思うことはないのです。
この日本で、香水やその他のニオイでワキガ臭を『誤魔化す』ことができたとしても、相手がそれで『良いニオイだ』と思うかというと、またそれは別の話かもしれません。
また、トイレの場合、水を張っておくだけでもニオイは減少するんですね。これは私もわかります。トイレが古いと、少々綺麗ではない話ですが、大便をすると水が撥ねてしまって嫌な思いをすることがあります。そこで、便器の水にトイレットペーパーを敷いて便をすると、その対策になります。しかし、そのトイレットペーパーのせいで、便のニオイが水に直接するよりもダイレクトに来るのです。そのような経験からも、この話が真実であることがわかります。また、
を使ってトイレのニオイをカバーすれば、トイレの悪臭は消せます。私などはこれらのニオイが全て好きですから、このあたりの飲み物やスープが残ったときにただ捨てるのではなく、トイレの消臭剤として使えば、無駄にならずに済みますね。
ただ、ここで気を付けたいのは、あくまでもそれらは『トイレの水に張っておく』とか、『トイレの床に流す』というものであって、『大便の上にふりかける』のではないということです。ですから、大便の上にお茶やコーヒーをかければ、大便のニオイが消えてなくなるということではないので、間違ってはなりません。つまり、この『ニオイを感じるメカニズム』を考えるとわかるように、ニオイを誤魔化す、あるいはニオイをさせないためには、ニオイの元を絶つことが最善の選択肢なのです。
ですから、専門家たちは香水でマスキングすることを批判し、デオドラント剤等も、ニオイがするタイプのものよりも、無臭や無香性のものにした方が効果的だと主張しているんですね。
ワキガというのはきついニオイなので、それを違うニオイで誤魔化そうとすると、逆にニオイが更にきつくなってしまいます。ですから、下記の記事に書いたように香水やアロマオイルといったニオイのついたものを上にかぶせると、下手をしたらニオイが混ざって逆効果になります。
リラックス効果で自律神経を整えるアロマはワキガ対策になる? – Inquiry. |
たしかにワキガ体質ではない人で、例えば女性であれば下記の動画のようなyoutuberが紹介してくれているものが参考になるでしょう。
【女子力UP!】香りもの全て紹介♡シャンプー、柔軟剤、香水…etc
しかし、ワキガ体質はまた別の次元で考えることが必要になるのです。
そしてこれはデオドラント剤でも同じことです。『気になる口臭・体臭・加齢臭』には『デオドラント剤に求められる基本的な作用』を次の5つに大別しています。
中にはこの『快い香りでマスキングする』ことを目的として、デオドラントスプレーを使って香水代わりに使う人もいるかもしれませんが、そもそも、見るべきなのは以下の表です。
種類別デオドラント剤の概要
スプレータイプ | ワキガではないけれど、ワキの汗や汗臭さを抑えたい場合。 |
---|---|
パウダータイプ | ワキガではないけれど、ワキの汗や汗臭さを抑えたい場合。 |
ふきとりシートタイプ | 急な発汗を抑えたい場合。 |
殺菌作用の強いタイプ | 皮膚のかぶれや黒ずみの原因となるので注意が必要。 |
ロールオンタイプ | アポクリン腺の汗を抑制する効果があり、抗菌殺菌作用が強い。 |
スティックタイプ | アポクリン腺の汗を抑制する効果があり、抗菌殺菌作用が強い。 |
クリームタイプ | アポクリン腺の汗を抑制する効果があり、抗菌殺菌作用が強い。 |
香りがするものは往々にしてスプレータイプですが、スプレータイプは、ワキガではないけれど、ワキの汗や汗臭さを抑えたい場合に使うべきアイテムであり、ワキガ臭がする人が使うべきものではありません。
ワキ汗パットはワキガ対策になる?どれくらい効果があるのか解説 – Inquiry. |
本にはこうもあります。
無臭や無香性のものを選ぶことも大切です。ワキガ臭とデオドラント剤の香料が混ざると、自分では気づかなくても、周りにとってはいやなニオイに感じられることもあるからです。
ニオイがするタイプのものよりも、無臭や無香性のものにした方が効果的だということなんですね。私も以前、知識が今よりも全くない10代の頃、『大便のニオイの上に、大量の香水を撒けばニオイはかき消される』と思って、消臭代わりに香水を使ってみたことがあります。しかし、愚かな考え方でしたね。大元の大便を処理せずにそこにニオイをかぶせても、ニオイの元が消えない限り、逆に悪臭となってしまったのです。下記の記事に書いたように、
ワキガのニオイを抑える服装はある?2つの重要なポイント – Inquiry. |
『体臭・口臭・便臭 ニオイ対策介護テクニック』にはこうあります。
ニオイを感じるメカニズム
ニオイ物質が鼻に入ってから、どのように『ニオイ』と判断されるのだろうか。鼻腔の上面には切手くらいの広さの鼻粘膜があり、そこに、ニオイの受容器である嗅細胞が約500万個も並んでいる。嗅細胞の先端にある嗅線毛にニオイ物質が付着すると、電気信号が出され、嗅神経を通じて大脳の嗅覚野に達し、ニオイとして識別される。
専門的に考えるとこうなりますね。簡単に言うと、とにかく『ニオイ物質が鼻の奥に届かなければ臭わない』ということになります。そのために、ニオイの上にカバーをすることでニオイに『蓋』をすることが出来るということですね。
ワキガ臭のような強いニオイの場合は、
のではなく、
という選択肢に目を向けるべきだということです。そう考えると、ワキガのニオイを消すためには直接塗り込むクリームや、ロールオンタイプが有効です。『気になる口臭・体臭・加齢臭』にはこうあります。
デオドラント剤と上手に付き合おう
(省略)一般的にスプレータイプのデオドラント剤には、アポクリン腺の汗を抑制する効果はあまりありません。ワキガ臭には抗菌殺菌作用が強く、皮膚に直接塗るロールオンタイプやスティックタイプ、クリームタイプなどのほうが効き目があります。
先ほどの表にもありましたね。
ワキガ臭に有効なデオドラント剤の概要
ロールオンタイプ | アポクリン腺の汗を抑制する効果があり、抗菌殺菌作用が強い。 |
---|---|
スティックタイプ | アポクリン腺の汗を抑制する効果があり、抗菌殺菌作用が強い。 |
クリームタイプ | アポクリン腺の汗を抑制する効果があり、抗菌殺菌作用が強い。 |
このあたりのデオドラント剤を使って『ニオイに蓋をし、殺菌して消臭する』方が、ニオイのメカニズムから考えても、つじつまが合うのです。
また同じくこの本にはこうあります。
自然な香りを身につける
体臭対策を考える場合、ストレスはもっとも避けるべき要因のひとつです。ストレスを解消し、心身ともにリラックスできるのが、エッセンシャルオイル(植物の精油)を使ったニオイ対策です。
冒頭にも載せた、アロマオイルですね。
リラックス効果で自律神経を整えるアロマはワキガ対策になる? – Inquiry. |
このアロマは、『香水として使う』のではなく、記事に書いたように、『リラックス効果を得るために使う』ということです。そのように、『外から強引に』ではなく、『内から自然と』ニオイ対策をしていく、という考え方がとても大切になります。
さしずめ、『西洋医学と東洋医学』の考え方と同じですね。『薬で強引に治療』する西洋医学と、『漢方等で自然治癒』させる東洋医学です。ときには外からの強引な力が必要なときもありますが、人間にとって最も自然で健康的なのは、内に秘められた偉大なる力を解放させることですからね。
例えば、『奇跡が起こる半日断食―朝食抜きで、高血圧、糖尿病、肝炎、腎炎、アトピー、リウマチがぞくぞく治っている!』にはこうあります。
断食は世界最高の健康法
断食をすると、体の余分な水分や脂肪が取れ、肥満が解消し、引き締まった体になります。ダイエットにも最適です。実際、半日断食を実行して、体がスリムになった人はたくさんいます。
しかし、断食は単なる肥満解消、ダイエットの手立てにとどまるものではありません。本来は、病気は不健康な体を根本から治す治療手段なのです。不快な症状が解消して体調がよくなり、疲れも少なくなって、スタミナがつき、病気になりにくい体になります。現代医学で治療がむつかしい難病が改善することもけっしてめずらしくありません。断食は、病気にならないための世界最高の健康法であると、私は確信しています。
このような内から治癒する考え方が、東洋医学の考え方です。香水を使って無理矢理ニオイを誤魔化そうとすると、逆に『不自然』な結果になることがあると、覚えておきましょう。
人とニオイというのはどのような関係があるでしょうか。
『ニオイをかげば病気がわかる』にはこうあります。
足のニオイと抗酸化作用
(省略)きっと読者のみなさんは、アロマテラピーなどのイメージから、『良い香りをかぐとリラックスしてストレスが解消され、反対にいやなにおいを嗅ぐと不快な気分になりストレスは増える』と思っているのではないでしょうか。しかし、一概にそうとはいえないことがわかったのです。
(中略)ニオイをかいでいるときは作業能率も高まり抗酸化物質も増えているのですが、ニオイをかぐのをやめた途端に、以前の数値に戻ってしまうのです。さらに、長い間ずっとかいでいると、鼻が馴れてしまうのか、抗酸化物質が増えにくくなってしまうこともわかりました。(中略)さらに、いいニオイでも濃度が高いとストレス軽減効果が半減することもわかっています。ほのかに漂う芳香レベルが、一番リラックスして抗酸化物質が増えていました。
良い香りをかぐとリラックスしてストレスが解消され、体内の抗酸化物質が増えて心身にいい影響を与えます。ワキガ臭が発生する原因と流れを見てみましょう。
この、『脂肪分やたんぱく質等が皮膚にある細菌に分解され腐敗臭を放つ』というところは厳密に言うと、『分解・酸化され』です。抗酸化物質が働けば、この酸化を抑えることができ、それだけでもワキガ臭を抑えることに一役を買ってくれます。
しかし、『いいニオイでも濃度が高いとストレス軽減効果が半減する』んですね。ですから、ニオイの上にニオイを上乗せした『かなりきついニオイ』は、人の不快指数を上げることにつながるのです。このあたりのニオイのメカニズムを理解して、『外から強引に』思考を転換したいですね。
先ほど言ったように私の知り合いにブラジル人の女性がいますが、家でも香水をつけています。確かに彼女からする香水のにおいは、日本人のワキガの女性がつけていた香水のにおいと比べて、うまく『ブレンド』させている印象でした。
周りにワキガ体質がいるのが当たり前の環境で育っている彼女は、香水との付き合い方も上手いと言っていいでしょう。しかし、私がその匂いを『良いニオイだ』と感じたかというと、残念ながらそうではありません。
『ほのかな香り』を好む日本人である私は、そうであってもそのニオイは異臭でしたね。自分がうまくニオイを香水で誤魔化せたと思って、周りの人がそれをどう思うかとうこととはまた違う話だということを覚えておきましょう。
私にも彼女にもどちらにも悪気はないのです。全ては、生まれ持った特性や環境がこのような価値観の違いを生んでしまっているだけで、ここにあるのは差別的な意識でもなんでもなく、ごく自然な、心から出てくる感想なのです。