ワキ汗をウェットティッシュ等で拭くのはワキガ対策になる?
ワキ汗を拭くのはワキガ臭や体臭を防ぐために欠かせないことです。
極端に言えば、常にワキがシャワー等の水にさらされていれば、汗が流され、細菌によって酸化・分解されて腐敗臭を出すことがなく、ニオイは出ないと言えます。軽度なワキガであれば、ウェットティッシュで拭くだけで十分効果を発揮します。もしワキガ対策に特化したふきとりシートを使わず、通常のウェットティッシュを使う場合は、ノンアルコールタイプを使用すると安心かもしれません。
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ワキガ対策としてワキ汗を拭くことは効果があります。下記の記事に書いた様々な対策の一つですね。
ワキガのニオイを悪化させない為に行う12の予防と対策 – Inquiry. |
そこにも書きましたが、汗をかいたらとにかくよく汗を拭き取ったり、こまめに洗うことが大切です。その場合、乾いたタオルではなく、濡れたタオルで拭き取ることがポイントです。『気になる口臭・体臭・加齢臭』にはこうあります。
夏の汗対策でニオイトラブル解消
(省略)乾いたタオルは、汗の成分のうち、水分だけを吸収して、その他の成分を皮膚に残すことが多く、それが雑菌の繁殖を招き、ニオイの原因になってしまいます。また、濡れたタオルのほうが、肌のベタつきがとれ、さっぱりします。
つまりまとめるとこうです。
タオルの使い方
乾いたタオル | 汗の水分だけを取る。 |
---|---|
濡れたタオル | 汗の水分や雑菌も取れるし、べたつきもとれる。 |
汗を拭く際は、濡れたタオルで行うのがいいでしょう。ただ、理想の順番としては、
ということになります。デオドラントボディシートには消臭・殺菌成分も含まれていますから、持続性もありますし、効果も高いと言えます。ただし、シャワーを浴びる際の注意点がありますので、下記の記事を見て詳細をご確認ください。
また、
汗ワキパットを使えば、汗を拭く必要がないんじゃないか
と思うかもしれませんが、たしかにそれで汗がすべて吸収されるならいいのですが、それは人によって違いますからね。パットでは収まり切れない場合、効果は見込めません。また、イオン抗菌によってニオイを多少抑えることはできても、それは主目的ではないので、気休め程度になるでしょう。それも、体臭のレベル次第となりますね。
ワキ汗パットはワキガ対策になる?どれくらい効果があるのか解説 – Inquiry. |
汗を拭く際は、濡れたタオルやデオドラントアイテムを使うのが有効ですが、ワキガ対策のアイテムはたくさんあります。例えば下記の記事に書いたように、
資生堂の『エージーデオ』です。2016年に『Ag+』の名前から変更し、パワーアップした商品です。当時から注目されていた商品ですが、更に使い勝手が良くなったわけですね。
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この中に、『ふき取りシート』があります。では、この代用として『ただのウェットティッシュ』でワキの下を拭くのはいけないのでしょうか。ポイントは、そのウェットティッシュの成分です。下記の記事に書いたように、ウェットティッシュにはアルコールが含まれているものがあります。
エタノールはワキガ臭を抑える対策になる?デメリットはないのか – Inquiry. |
では、殺菌効果があるからといって、本当に体にアルコールを塗布してもいいのでしょうか。『加齢臭読本』にはこうあります。
ワキ臭を24時間ガードする『銀イオン』スプレーの凄さ
(中略)12時間以上経過すると、夏場などはちょっと危険になってきます。こういう場合は下着を着替えて、さらに使い捨てのボディ用シート(アルコールが染み込んでいます)で拭き、携帯用『Ag+』を噴霧。
アルコールと出てきましたね。つまり、ワキ等の殺菌をするアイテムとして考えられたものの中に、アルコールを使用したものがあるわけです。ですから、アルコールを使用して体の殺菌をしても問題はないということがわかります。更に先ほどのエージーデオの商品説明には、
- 顔、粘膜、傷口、除毛直後にはお使いにならないでください。
- アルコール過敏症の方や特に肌の弱い方、乳幼児には使用しないでください。
という記載があります。やはりアルコールを使用していることがわかりますね。ですから、わきのニオイの対策として、アルコール消毒をするということは効果があるということになります。
しかし、『気になる口臭・体臭・加齢臭』にはこうあります。
急な発汗には、ふきとりシートタイプで対応しましょう。殺菌作用の強いタイプは、皮膚のかぶれや黒ずみの原因となります。
つまり、ワキの下の消毒としてアルコールは有効ですが、あまりその効果が高いと今度は皮膚のかぶれや黒ずみの原因となり、肌トラブルを招いてしまいます。また、先ほどの記事にも書いたように、アルコールで消毒をすることで身体の殺菌効果を得ることはできるのですが、そうなると『皮膚の善玉常在菌』までをも殺してしまうリスクがあります。
これはシャンプーでも同じことが言えます。シャンプー剤の界面活性剤や殺菌成分が頭皮の常在菌にダメージを与え、頭皮を護る『警備隊』を弱らせてしまうのと同じように、アルコールで手や体を拭くのは、危険な行為だという見解があるのです。
アルコールは若はげの原因?それとも薄毛の予防になる?カギはIGF-1 – Inquiry. |
しかし、デオドラント剤を作っている企業はもちろんそのことを理解して成分を配合しています。ですから、もしワキの下を消毒する場合は、エタノール消毒液のような一般商品ではなく、『わきの下に特化した商品』を使用して殺菌するのが賢明です。わきの下に塗布することを前提として作られているので、アルコール過敏症の人等でなければ、問題が起きないように考えられているのです。ですから、
等の、『わきの下に特化した商品ではないもの』で、無理にワキの下を洗浄することはやめた方がいいかもしれません。
例えば、LIONの『キレイキレイ』には、
の2つがあります。
『キレイキレイ 除菌ウエットシート(ノンアルコールタイプ / アルコールタイプ)』には、ノンアルコールタイプの説明の部分に、
お子様の手・口もとの汚れふきにも安心。
あるいは、
*除菌とは、硬質表面の菌を減少させることをいい、全ての菌を除去するものではありません。
参考
キレイキレイ 除菌ウエットシート(ノンアルコールタイプ / アルコールタイプ)ハンドケア | ライオン株式会社
とあり、後の商品説明は同じです。ノンアルコールタイプは、とてもデリケートな部位にでも安心して使えるウェットティッシュということですね。ですから、もしワキガ対策に特化したふきとりシートを使わず、通常のウェットティッシュを使う場合は、ノンアルコールタイプを使用すると安心かもしれません。本来は、濡れタオルでもいいわけですからね。
料金の比較は以下の通りです。
各商品の料金
エージーデオシート | 約550円(40枚) |
---|---|
キレイキレイ(Amazon) | 約600円(10枚×5個パック) |
キレイキレイ(一般) | 約200円(30枚) |
どこで購入するかによって値段が違いますが、例えば通常で購入する場合は、キレイキレイの方が安いですね。90枚で600円ですから、エージーデオの2倍以上値段がかかります。下記の記事に書いたように、
100円ショップでワキガ対策できるアイテムは買える? – Inquiry. |
清潔さをキープする為には、
等を安く手に入れて、それを頻繁に使って取り換えることが、『常に清潔にする』ために最も効果的で、費用対効果も高いと考えられます。いいものを買って消臭・殺菌効果がわずかに高くても、その持続時間というものは、
等の条件によって異なるわけです。それであれば、最初から『頻繁に使って取り換える』ことを覚悟し、少しでも安いアイテムをたくさん手に入れた方が合理的かもしれません。通常のデオドラントタイプのふきとりシートは、濡れタオルやウェットティッシュよりも効果が高いので、
等が利用するのがいいかもしれません。ただ、『気になる口臭・体臭・加齢臭』にはこうあります。
つけた後、薬剤を乾燥させるようにすると、より効果的です。
とあります。アルコールは揮発性(きはつせい)と言って、蒸発しやすく、乾きやすい特徴がありますが、そうでない場合はそれと比べて『乾きにくい』傾向にあります。ノンアルコールタイプでワキの下を洗浄する場合は、この『乾燥させること』についても考えることが必要になりますね。そういう意味でも、
を求める場合、デオドラントタイプを使用する方がいいでしょう。
ワキガや加齢臭のニオイを改善する保湿ケアの重要性とは – Inquiry. |
また、その記事にも書いた、『種類別デオドラント剤の概要』はこうなります。
種類別デオドラント剤の概要
スプレータイプ | ワキガではないけれど、ワキの汗や汗臭さを抑えたい場合。 |
---|---|
パウダータイプ | ワキガではないけれど、ワキの汗や汗臭さを抑えたい場合。 |
ふきとりシートタイプ | 急な発汗を抑えたい場合。 |
殺菌作用の強いタイプ | 皮膚のかぶれや黒ずみの原因となるので注意が必要。 |
ロールオンタイプ | アポクリン腺の汗を抑制する効果があり、抗菌殺菌作用が強い。 |
スティックタイプ | アポクリン腺の汗を抑制する効果があり、抗菌殺菌作用が強い。 |
クリームタイプ | アポクリン腺の汗を抑制する効果があり、抗菌殺菌作用が強い。 |
今回のテーマであれば、『ふきとりシートタイプ』がピックアップできますね。以下のようなタイプです。
こういった商品は、急な発汗を抑えたい場合にとても役立ちます。これであれば、成分が染み込んでいて濡れていますから、先ほど考えた問題もクリアすることにますし、濡れタオルよりも消臭・殺菌効果を見込めます。もちろん、種類はたくさんありますので、男性も女性も、好きなタイプを選ぶことができます。
その際、アルコールを含んだものを使用する場合は注意点がありますので、下記の記事をご覧ください。
エタノールはワキガ臭を抑える対策になる?デメリットはないのか – Inquiry. |
また、下記の記事にも書きましたが、
ワキガのニオイを抑える服装はある?2つの重要なポイント – Inquiry. |
『体臭・口臭・便臭 ニオイ対策介護テクニック』にはこうあります。
ニオイを感じるメカニズム
ニオイ物質が鼻に入ってから、どのように『ニオイ』と判断されるのだろうか。鼻腔の上面には切手くらいの広さの鼻粘膜があり、そこに、ニオイの受容器である嗅細胞が約500万個も並んでいる。嗅細胞の先端にある嗅線毛にニオイ物質が付着すると、電気信号が出され、嗅神経を通じて大脳の嗅覚野に達し、ニオイとして識別される。
専門的に考えるとこうなりますね。簡単に言うと、とにかく『ニオイ物質が鼻の奥に届かなければ臭わない』ということになります。そのために、ニオイの上にカバーをすることでニオイに『蓋』をすることが出来るということですね。ニオイを誤魔化すためには、
ことが必要になるということです。ですから『トイレの芳香剤』や『部屋の芳香剤』などが存在しているわけですね。
また、下記の記事にも書きましたが、
ワキガは部屋にうつる?ニオイが染み付いた部屋の掃除方法と根本的な対策 – Inquiry. |
本来、染み付いた部屋のニオイを綺麗にしても、その匂いの原因が残ったままだったら綺麗にする意味がありません。トイレが大便臭いと思ったので、『大便を流さずに、それ以外の部分をきれいに掃除する』ようなもので、いくら除菌効果の高い洗浄剤でトイレや床を洗浄し、消臭効果の高い消臭剤をトイレに置いても、肝心のニオイの原因である大便が流れていなければ、そこからニオイは取れません。
ですから、ワキ汗を頻繁に拭いたところで、それは『一時的な措置』でしかありませんので、ワキガの完全治療とはなりませんので、お間違えの無いようにしてください。ワキガの根本解決は手術しかありません。下記の記事を見て、理解を深めてください。
ただ、便をしたとき、お尻を単なるトイレットペーパーで拭くだけで、お尻から悪臭を発することはなくなります。そのまま拭かずに放っておくと臭いますが、拭けばかなりの割合でニオイを消せるんですね。
そう考えると、やはりニオイのする部分を定期的に清潔にすれば、ニオイは常に『一時的に』消滅することになるので、それを一生続けていけば、ワキガ臭対策にはなると言えるでしょう。どちらにせよ、食事も睡眠も排泄も、一生ものですからね。だとしたら、そこは悲観的に考えないで、
どうせ全部が一生ものだ
と考え、前向きに捉えるようにすればいいだけのことですからね。ちなみに、ミョウバンを使ってワキ汗を抑える方法、香水を使ってワキ汗を誤魔化す方法については、下記の記事をご覧ください。
ミョウバン水はワキ汗を抑えてワキガを抑える効果がある? – Inquiry. |
香水はワキガ対策になる?ニオイを悪化させるだけ? – Inquiry. |