ワキガ臭がするワキにクレンジング剤やピーリング剤を使うのは効果がある?
ワキガにクレンジング剤が有効だと主張する専門家はいません。
また、ピーリングは確かに肌の新陳代謝を促進し、古いものを除去し、新しいものに生まれ変わらせる効果によって、ワキの下にある不要物質を取り除くことができます。しかし、それを推奨する専門家がいないので、ワキの下にピーリングをすることは推奨されません。
そもそもワキガの原因のアポクリン腺はピーリングによって除去できるものではありませんので、ピーリングをしたとしても『一時的にワキの下の不要物質』がなくなるだけで、またすぐに不要物質は溜まってしまいます。そう考えると、わざわざピーリングをする意味はないということでしょう。
Contents|目次
ワキガ臭がするワキにクレンジング剤を使い、清潔にするという考え方があります。たしかにクレンジングはメイクを落とすために強い洗浄力を持っているので、それでワキを洗ったら結構効きそうな気がしますね。
しかし、クレンジング剤というのは肌に負担をかけるものです。もし使うなら、刺激の弱いものにする必要があります。『美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)』にはこうあります。
クレンジングは界面活性剤で油性の汚れを落とす
そもそもクレンジングは、ファンデーションなどのメイクアップ料を落とすためにするものです。メイクアップ料は油性で、水は洗顔料だけではすっきり落ちないため、油分を『乳化』して落としやすくする必要があります。この乳化を助けるのがクレンジング量に含まれている『界面活性剤』です。界面活性剤は少なからず肌に刺激を与えます。できればメイクをせず、クレンジングもしないことが肌にとってはいいのですが、そうもいかないでしょう。
美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)
つまり、界面活性剤はなるべく肌に使用するべきではない物質なんですね。どうしても油性の汚れを取りたいときに、やむを得ず使う洗浄剤なのです。
例えばシャンプーにもこの界面活性剤が含まれていますが、
リンスやコンディショナーで薄毛になるなら『すすぎ落とし漏れ』が原因! – Inquiry. |
その記事にも書いた、『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! (ノンフィクション単行本)』にはこうあります。
リンスやトリートメントにも当然、界面活性剤や防腐剤をはじめさまざまな化学物質が含まれています。たいていの人がシャンプーは熱心にすすいでも、リンスやトリートメントはさっとすすいで終わりにしているので、シャンプー以上に弊害があります。そもそも毛穴を有する皮膚は汗や皮脂などを体外へ出す『排泄器官』です。からだの中のものを外へ出すために存在する穴であり、外から何かを入れるためのものではありません。何かを受け入れるようにはでいていませんから、口や胃のように自浄作用をそなえていないわけです。
有害毒素を体内に入れ、集積される量が排泄機能を上回ると、頭皮下に蓄積されていきます。この蓄積された不純物は、毛母細胞にとっては完全な毒素であり、髪の成長を阻害するばかりか、深刻な脱毛症をも発症させてしまうことになるのです。したがって、リンス、コンディショナー、トリートメントをするのは良いのですが、するならしっかりとそれをすすぎ落とすことを徹底しなければなりません。
これで界面活性剤が有害であるということがわかりましたね。また下記の記事に書いたように、
その本にはこうもあります。
シャンプーが恋しいなら、『純せっけん+クエン酸』
水洗髪に切り替えたばかりの頃は、まだシャンプーを使いたくなる日もあるでしょう。そのようなときにはできれば、シャンプーではなく、純せっけんの使用をおすすめします。シャンプーなどの合成洗剤が科学的に合成された界面活性剤なのに対して、純せっけんはオリーブ油やヤシ油、パーム油などの植物性の油や、牛脂などの動物の脂をベースに苛性ソーダなどを加えることで、界面活性作用を持たせたものです。自然界にある原料からつくられている点が、合成洗剤のシャンプーとは決定的に異なります。
シャンプーするくらいなら、『水洗い』、あるいは『純せっけん+クエン酸』にした方がいい。そういう意見もあるくらいですからね。多くの人は、クレンジング料を、
といった面を見て選びがちですが、そこだけに注目してしまい、間違った洗浄をしてしまうと、逆に頭皮や肌の状況が悪くなり、違ったトラブルを引き起こす原因となるので注意が必要です。
『美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)』では、クレンジング料の以下の種類において、下に行くほど界面活性剤が多く洗浄力も強く、肌への刺激も強いと説明しています。
ですから、総合的にはクレンジング料というのは『クリームタイプ』を使用したほうがいいということなんですね。
ではここで、ワキガ臭が発生する原因と流れを見てみましょう。
たしかに、このクレンジング料の洗浄力は、皮脂の汚れや細菌などに対して有効かもしれませんが、洗浄力が強すぎて、皮脂を過剰に洗い落としてしまい、それが原因で逆に皮脂の過剰分泌を促してしまう可能性があります。
あるいは皮脂が過剰に洗い落とされる。
ですから、もしどうしてもワキにクレンジング料を使いたいなら、
というポイントを押さえるようにしましょう。
この保湿ですが、下記の記事に書いたように、そもそもワキの保湿というものは重要です。
ワキガや加齢臭のニオイを改善する保湿ケアの重要性とは – Inquiry. |
もしある程度の年齢を過ぎてお風呂上りに乳液をつけて保湿しなければ、その代わりに皮脂が分泌され、それが体臭の原因となります。クレンジングで皮脂を洗い落としすぎると、皮脂が過剰分泌されることは説明しましたが、それによって、
等の問題が生じ、それが皮脂の過剰分泌や細菌のエサとなったりして、体臭の原因となりますので、保湿をすることを忘れないようにしましょう。また、丁寧に洗浄することについてですが、例えば、下記の動画を見てください。
クレンジングの使用方法
ものすごく丁寧にクレンジングを行っていますよね。クレンジングをするときに肌をこする刺激も、肌を傷める原因になるので、もしこれをアカスリなどでゴシゴシとやってしまえば、もう大変ですね。また、下記の記事にも書きましたが、種類別デオドラント剤の概要を見てみましょう。
ワキ汗パットはワキガ対策になる?どれくらい効果があるのか解説 – Inquiry. |
種類別デオドラント剤の概要
スプレータイプ | ワキガではないけれど、ワキの汗や汗臭さを抑えたい場合。 |
---|---|
パウダータイプ | ワキガではないけれど、ワキの汗や汗臭さを抑えたい場合。 |
ふきとりシートタイプ | 急な発汗を抑えたい場合。 |
殺菌作用の強いタイプ | 皮膚のかぶれや黒ずみの原因となるので注意が必要。 |
ロールオンタイプ | アポクリン腺の汗を抑制する効果があり、抗菌殺菌作用が強い。 |
スティックタイプ | アポクリン腺の汗を抑制する効果があり、抗菌殺菌作用が強い。 |
クリームタイプ | アポクリン腺の汗を抑制する効果があり、抗菌殺菌作用が強い。 |
デオドラント剤の中でも、クリームタイプがワキガ臭に有効なんですね。もちろんこれは中身が全然違うものですが、総合的に見てクリームタイプは肌に良いし、効き目があるという印象がありますね。
市販と通販のワキガ対策のクリームは何の違いがある? – Inquiry. |
ワキガ対策としてピーリングを推奨する専門家はいません。ワキガやニオイの専門家が出した本は大体持っていますが、それらの本にピーリングについて書かれているものは一つもありません。
『美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)』にはこうあります。
ピーリング 古い角質を取り除き肌の再生を促す
ピーリングとは、酸などを使って古くなった角質を取り除き、肌の再生を促す美容法。ピーリングというと『危ない』というイメージがあるようですが、これは、日本でピーリングが普及し始めたころ、エステティックサロンなどでトラブルが多発したためでしょう。しかし現在では、日本皮膚科学会のガイドラインに沿って、ピーリング治療はクリニックのみでおこなわれるようになり、安全なものとなっています。また、肌にやさしいピーリングも開発されているので試してみるのもよいでしょう。
ピーリングというのは『酸などを使って古くなった角質を取り除き、肌の再生を促す美容法』です、新陳代謝を活性化させるんですね。人間の身体は常に新陳代謝が行われ、古いものが捨て去られ、新しいものへと生まれ変わり続けます。
例えば下記の動画はボディビルダーの方が出しているものですが、体を鍛え、大会に向けて絞っていく際に、炭水化物や脂質の量を劇的に減らすことがあります。しかし、人間はそれらの栄養素の中から水分を補給しているため、それらを減らす代わりに『水をたくさん飲む』ことが推奨されています。
ボディビルダーが水を沢山飲む理由は?効果やメリット、理想の飲み方を解説
そうじゃなければ十分な水分が取れず、
等に陥り、問題が起きてしまいます。デトックス(解毒)というのはワキガや体臭にも関係がある話ですから、注意するべきポイントです。
新陳代謝が悪くなると、それだけ『古くて悪いもの』が体内に滞りますから、
等の原因になります。このような問題は、
等の条件を満たすと起きてしまう現象ですから、新陳代謝が悪くなり、デトックスが行われないと体に様々な問題を引き起こします。体臭やワキガに関してもこのデトックスは重要です。
ではここで、ワキガ臭と加齢臭が発生する原因と流れは前述しましたが、続いて、加齢臭ができる原因と流れを見てみましょう。
これらの現象は全て、『皮脂等の不要物』が細菌等によって酸化・分解されることで発生するものです。したがって、わきの下を含めた体全体の新陳代謝が良ければ、こうした不要物が滞ることなく、常に新しいものに生まれ変わることができます。
イメージは『卵』ですね。卵の殻を破ると、その下に薄い膜があります。あれをはがすとツルンツルンの卵が出てきますが、あのイメージで、新陳代謝が行われるとツルツルの新しいものに生まれ変わります。ちなみに、下記の動画のように卵に画びょうのようなものを刺してからゆでれば、殻も薄皮も簡単に剥がすことができます。
ゆで卵の殻を簡単にむく方法、その1、ゆで方
このようにデトックスや新陳代謝というのは人間にとって非常に重要なことなのです。ただし、ワキの下もこの卵のように、ツルンといらない不要物を剥がし、ニオイの原因を取り除ければいいのですが、そういうことができると主張する専門家はいません。例えば、『毛穴パック』のようにワキの下にパックを貼り、剥がせば、ワキの下の不要な物質を剥がすことができ、ニオイが発生しない、というような商品もありません。
ちなみに、毛穴パックはあまり推奨されるものではありません。確かにあれをやると毛穴に詰まった皮脂がごっそりと取れ、一時的には綺麗になり、快感を覚えますが、その後すぐにそこに集中して汚れが溜まって黒ずんだり、皮脂の分泌が過多になり、吹出物の原因となるのです。ですから同じようにワキの下もそのような商品が出て、不要物を無理矢理はぎ取るようなことをしても、逆に不要物である皮脂の分泌が過多になり、ニオイを強くしてしまうかもしれません。ピーリングについても同じで、それを推奨する専門家がいないのですから、
ワキガに効きそう!
という素人判断でむやみにやるのは控えた方がいいでしょう。
赤飯を使ってワキガ対策ができるって本当? – Inquiry. |
ピーリングが有効なのは、
等の症状です。その際、ニキビができている状態で使うのは悪化の助長となるため控える必要があり、基本的にはこれらの『新陳代謝不足』によってできた肌トラブルに対して使う美容法となります。
わきの下や体臭の対策として新陳代謝を促すには、ピーリングではなく『汗腺トレーニング』が推奨されています。下記の記事に詳細を書きましたので、併せてご確認ください。
運動不足がワキガ臭を悪化させる原因となる?適度な運動で汗腺トレーニングをしよう – Inquiry. |
等によって『良い汗』をかくようにすれば、ピーリングをしなくても新陳代謝が促されるようになります。また、
には体臭を抑える効果もありますので、新陳代謝を促しながら体臭も抑えるため、これらを行った方が確実だと言えるでしょう。『ピーリングをワキの下に行うのは危険』だという意見は出ていませんが、効果があるなら専門家が意見を出しているはずなので、それよりもこうした汗腺トレーニングを行った方がよさそうです。
私もこの入浴法を行ったのですが、完全になめていましたね。
こんなものは大体効果がない
と、専門家が言っているのにも関わらず、疑っていました。しかし、効果は抜群でしたね。私はある知識を入れ、もう5年以上体をアカスリ等で洗っていないのですが、そのせいもあってか、この入浴法で体中が痒くなってきました。
ネガティブな意味ではありません。私の身体からボロボロとアカがはがれ落ちてきたのです。それで痒かったんですね。私は普段アカスリ等でアカをわざと剥がし落とさない洗体法を取っていたのでそうなったのですが、それでもその現象は、『この入浴法で新陳代謝が活性化する』ことがよくわかるものでした。
また、『唇の乾燥』がありますよね。冬場などで乾燥すると唇が割れてしまうあの現象です。この入浴法では、あの唇の荒れも劇的に解消させることができるのです。
私はサウナや温泉によく行くのですが、兼ねてからそういう場所に行くと、そういった肌トラブルが解消されると自覚していました。そしてこの入浴法を行って悟ったのですが、やはりサウナや入浴をしっかりと行えば、体の新陳代謝は促進され、内からリフレッシュすることができるのです。
もちろんそれには、たっぷりと水分補給をすることが必須となります。そうした高温にさらして水を飲まないのは、逆に体の状態を悪化させ、最悪の場合は脳梗塞等の病気になります。
この汗腺トレーニングでも、途中の水分補給で、
等のドリンクを飲むことが推奨されていて、それによって更に汗腺を鍛えることができ、代謝を促進させることができます。
お風呂にお酢を入れるとワキガ対策になる?効果はどれくらいある? – Inquiry. |
また、加齢臭であってもそうしたピーリングで『外側』から治療するよりは、『内側』から対処したほうが効果を得られます。『気になる口臭・体臭・加齢臭』にはこうあります。
まず、パルミトオレイン酸の原料となる肉類、マヨネーズ、バターなどの脂質摂取を抑えましょう。そして、活性酸素を減らすビタミンCやEを、野菜や果物類から十分にとりましょう。
つまり、いくら外側から新陳代謝を促して不要物を取り除こうとしても、『ニオイの原因物質』を体内に取り入れることをやめなければ意味がありません。まるで、火に水をかけながら、同時に油を注いで『消火』しようとするようなものですからね。
もずくやメカブがワキガに効く?体臭対策をするならやっぱり海藻! – Inquiry. |
つまり、確かにピーリングの効果というのは『新陳代謝を促す』ゆえに、ワキの下に行ってワキガ臭を抑えたいと考えたくなりますが、
ということで、ピーリングを行うよりはこのような汗腺トレーニングで新陳代謝を促す方が効果を得られるでしょう。また、ピーリングというのは肌にある種のダメージを与えるため週に2回ほどしかできませんが、この汗腺トレーニングであれば毎日できます。
人は、毎日行う習慣の方が忘れずに長続きさせることができますから、そういった意味でもワキガ対策の新陳代謝には汗腺トレーニングや食事の最適化が推奨されますね。