睡眠不足とワキガには何の関係がある?
寝不足になると、自律神経が乱れ、交感神経が優位になりがちになります。
自律神経は、副交感神経を優位にするように努める必要がありますので、交感神経が優位になることによって、発汗しやすくなり、ワキガ臭を出しやすくなります。
また、『新陳代謝』も重要なカギとなります。新陳代謝は十分な睡眠によって得られますので、悪いものを体内に滞らせることは、すべての問題において悪影響を与えます。
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睡眠不足によって自律神経が乱れると、発汗しやすくなります。するとワキガ臭が外に発散しやすくなるので、睡眠はしっかりととる必要があります。下記の記事に書いたように、
『ササッとわかる「SAD 社会不安障害」 あがり症の治し方 (図解 大安心シリーズ)』にはこうあります。
睡眠不足は『緊張状態』を作り出しやすい
SADの人は激しい動悸や赤面・震えといった体の反応を感じると、それを意識して、さらに緊張感が増すという悪循環の中にいます。こういった体の緊張状態は、睡眠不足によって引き起こされやすくなります。
セロトニン量が低下しているSADの人は、交感神経が緊張しやすいため、夜間の睡眠の質も低下しがちです。質のよい睡眠がとれないと、副腎皮質ホルモンやアドレナリン、ノルアドレナリンといった脳内物質が放出されますが、このホルモンは危険を感じて逃げるときや戦うときに分泌されるホルモンと一緒です。
つまり睡眠不足になると、戦ったり逃げたりする時にドキドキしたり震えたりさせるホルモンが多量に分泌されることになるわけで、そうなると身体がおのずと緊張状態に入ってしまうのです。
ササッとわかる「SAD 社会不安障害」 あがり症の治し方 (図解 大安心シリーズ)
つまり、こういうことですね。
交感神経と副交感神経については下記の記事に書きましたので併せてご確認ください。
そこに書いた『交感神経系と副交感神経系の働き』から『発汗』についてを抜粋すると以下のようになります。
交感神経系と副交感神経系の働き
交感神経優位 | 身体 | 副交感神経優位 |
---|---|---|
促進↑ | 発汗 | 減少↓ |
交感神経が優位になると、発汗が促進されるんですね。従って、睡眠不足によって自律神経を乱し、交感神経が優位になりやすい体になることは、結果的にワキガ臭を外に発散しやすくなってしまいます。
その睡眠不足は、セロトニンという脳内物質の低下によって引き起こされる場合があります。
ですね。つまり、もしセロトニン量が低下した場合は、それだけでも交感神経が緊張しやすくなるのです。それが更に睡眠の質も低下させ、悪循環を生み出します。
ですね。従って、もしセロトニンの量に問題がある場合は、ここを何とかしなければ悪循環から抜けることはできません。ただし、もしその原因が、
等の精神病であった場合はその改善は容易ではありません。『ササッとわかる「SAD 社会不安障害」 あがり症の治し方 (図解 大安心シリーズ)』にはこうあります。
SADの人はセロトニン量が低下している
SADに深く関わっているのが、脳内で分泌されるセロトニンという物質です。セロトニンは、不安や恐怖を抑えて心の平静を保つ働きをしますかが、SADでは、このセロトニン量が低下してしまっていると考えられています。SADの患者にセロトニン量を安定させる薬を飲んでもらうと、症状が劇的に改善することからも、SADの症状にセロトニンが関係することがわかります。
また、『うつとはこんな病気です―症状と治し方』にはこうあります。
神経伝達物質が減少する
(省略)うつ病は、このセロトニンとノルアドレナリンが減少してしまった状態だというのが、現在有力になっている説です。やる気を伝達する物質が少なくなってしまったからやる気が起きなくなった、と考えるとわかりやすいでしょう。神経伝達物質が減る原因は、過度のストレスによることが多いといわれています。けれども、神経伝達物質は増やすことができ、その役割を担うのが抗うつ薬なのです。
このセロトニンの分泌量が不安定な人は、あがり症やうつ病といった病気になりがちになります。そして、このセロトニンは『薬』を用いて量を安定化させるぐらいのことをしなければならないこともあるんですね。
あがり症に大きな影響を及ぼすセロトニンという脳内物質とその役割 – Inquiry. |
それがSSRI等の『選択的セロトニン再取り込み阻害薬』です。要は、『セロトニンの濃度を常に濃くしていたい』わけですが、うつ病やあがり症といった不安定な状態にある人は、このセロトニンの濃度が薄くなってしまう傾向があります。この、薄くなる働きを阻害したいんですね。その、阻害する為の薬を服用するわけですね。
ということですね。うつ病になった人の実に9割が不眠で悩むと言われていますが、やはりセロトニン濃度と睡眠は密接に関係していると言えるのです。
そこには、『メラトニン』という睡眠リズムに大きく影響する脳内物質が関係してきます。セロトニンはそのうちこのメラトニンに変わっていくのですが、そのメラトニンが睡眠の質に大きく関わっているんですね。したがって、セロトニンがなければこのメラトニンも作られず、良質な睡眠ができないということになるのです。
セロトニンという脳内物質の量は、人間の生活リズムに大きく影響を与えるということがわかりますね。今回は、あがり症やうつ病の勉強ではないので『薬』については省きます。薬の投与をしなくても改善する通常の精神状況にある人が読む前提で書いていきましょう。
実は、薬を投与しなくても『L-トリプトファン』という成分を摂り入れれば、それが体内でセロトニンに合成されるんですね。
そのL-トリプトファンが含まれている食材は、
等です。したがって、これらの食材を摂り入れるようにしていけば、この問題を解決に近づけることができます。しかし、実はそれだけではだめです。『ササッとわかる「SAD 社会不安障害」 あがり症の治し方 (図解 大安心シリーズ)』にはこうあります。
3つの栄養素をバランスよく摂ることが大切
セロトニン生成に必要なL-トリプトファンは体内で合成されないため、食事によって摂取する必要がある。このトリプトファンがビタミンB6と結びつき、セロトニンが合成される。ブドウ糖はトリプトファンを脳まで効率よく運び、セロトニン生成を支える。
つまりこういうことです。
従って、
の3つの栄養素をバランスよく摂ることが求められるのです。L-トリプトファンだけではだめなんですね。それに、ヨーグルトはいいのですが、牛乳やチーズというのはたんぱく質が豊富ですから、これを過剰摂取するとワキガ臭の原因となりかねません。
ワキガにヨーグルトや乳酸菌は効果ある?毎日善玉菌が優位になるように意識しよう – Inquiry. |
下記の記事に書いたように、
バナナは、その3つの栄養素をバランスよく含んだ最高の『セロトニンフード』となります。記事に書いたように『身土不二』の考え方がありますから、バナナを食べる際は記事を見てその時期の最適化をしましょう。
睡眠はその他にも『新陳代謝』を考える際に絶対に欠かせない要素となります。『美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)』にはこうあります。
毎日十分に睡眠をとることで肌がスムーズに再生する
肌は、表皮の基底層で生まれ、上に押し上げられていき、古いものがアカとしてはがれます。この肌の再生リズムをターンオーバーといいます。ターンオーバーは、睡眠中に行われます。昼間、起きて活動しているとき、血液は脳に多く集まり皮膚にはあまり行き届きません。しかし睡眠中には脳の活動が休止し、皮膚や内臓などに血液が行き渡るのです。
美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)
睡眠は一日最低6時間はとるべきだと推奨されています。私も基本的には7時間以上はとりたい派なのですが、たまに強引に徹夜をする日々を続けたりすると、やはりニキビができます。面白いくらいにそのタイミングにできますね。
そして、30歳を過ぎていますからターンオーバーも鈍っていますので、色素沈着によってニキビ跡になることが増えてしまいました。これは仕方ないことですね。腹が立ちますが、最終的には人は必ず老化して、死にます。それを避けて通ることはできませんからね。
やはり、この新陳代謝を考えたとき、ワキの下にある『古くていらないもの』はこれによってどんどん消えていくべきですよね。しかし、睡眠不足になって新陳代謝が悪くなると、ワキの下の皮膚環境も当然『古くていらないもの』が滞り、それが細菌のエサとなってニオイに繋がる可能性があるのです。
ですからね。そういった理由からも、睡眠不足はワキガ臭の原因となるので必ず改善すべき問題です。もちろん、鬱病やあがり症の話も出ていたように、ワキガ以外の様々な問題を引き起こす重大な問題ですので、軽く見ないようにしましょう。
睡眠不足はEDの原因になる?交感神経と副交感神経を知ろう! – Under”I” |