ワキガ対策としてココナッツオイルは効果がある?
あまりないと言えます。
ココナッツオイルは体内に蓄積されにくい中鎖脂肪酸でできた脂ですが、『脂は脂』ですから、過剰摂取してしまうと悪玉コレステロールがたまり、腸内フローラが悪玉菌優勢になったりして、逆にニオイの原因となります。
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ココナッツオイルがワキガ対策になるという話がありますが、本当でしょうか。調べてみましょう。『あたらしい栄養事典』にはこうあります。
ココナッツオイル
熱帯アジア原産のココヤシの実で、体内に蓄積されにくくエネルギー効率のいい中鎖脂肪酸を含む。ココナッツウォーターはカリウムを多く含み、『天然のスポーツ飲料』とも。
出てきたキーワードは、
ということですね。炭素が鎖状につながった構造をしている脂肪酸は、炭素の鎖の長さにより、
脂肪酸に分けられます。簡単に言うと、下に行けば行くほど分解が難しくなり、エネルギー転換が難しくなります。身体に残りやすく、脂肪として蓄えられやすいため、肥満や生活習慣病の原因となることもあるわけです。下記の動画がわかりやすく説明してくれています。
バターやラード、長鎖脂肪酸も悪者じゃない 梅田/エイジングケア専門シンザキエステ
長鎖脂肪酸は、動物性油脂や乳製品に多いので、
といった食材に含まれています。見るからに体には悪そうですよね。味はとてもいいし、風味も与えますけどね。それとこれとは別ですから、身体に残りやすく、脂肪として蓄えられやすいんですね。長所として、
とありますが、そのエネルギー効率も結局は中鎖脂肪酸の方がありますし、たんぱく質が多いということは、ワキガ体質の人にとっては嬉しいことではありません。下記の動画ではニオイの専門家が『最もニオイの原因となる食事は、肉類(たんぱく質)である』と断言しています。
食生活と体臭の関係について教えてください。(体臭多汗Q&A 33)
従って、体内に蓄積されにくい中鎖脂肪酸を含むココナッツオイルは、長鎖脂肪酸の特徴と比べたとき、健康的だと言うことができます。
また、カリウムを多く含むという特徴ですが、下記の記事に書いたように、
『あたらしい栄養事典』にはこうあります。
熱中症予防のためにナトリウムは大切
炎天下の運動や高温多湿の環境のなか作業を行うなど、大量の汗をかいたときには、汗と一緒にナトリウムが失われます。そのため、水分とナトリウムを同時に補給することが大切です。
大量に汗をかいて体内の水分が減少した際に水だけ補給すると、血液中のナトリウムの濃度が高まって、これ以上濃度が下がらないようにと、自然とのどの渇きが止まるとともに、体内の水分を尿として排泄しようとします。その結果、ますます体内の水分が減少し、熱中症を引き起こすことになります。
基本的には、熱中症予防の為に必要なのはナトリウムです。しかしこのナトリウムは、カリウムとのバランスがとても大切になるので、カリウムを多く含むココナッツオイルは『天然のスポーツ飲料』と言われているわけですね。それはワキガ対策にはあまり関係ないことなのですが、ココナッツオイルの特徴だと言えます。
次に、下記の動画を見てみましょう。一般社団法人分子整合医学美容食育協会の方がココナッツオイルの真実について説明しています。
ココナッツオイルって本当に健康に良いのでしょうか?ここで決着をつけましょう。
キーワードは、
ということです。確かにココナッツオイルは飽和脂肪酸であっても中鎖脂肪酸であり、エネルギー転換されやすく、体に残りにくいので、他の動物性の脂よりはいい脂になります。しかし、『脂は脂』ですから、過剰摂取してしまうと悪玉コレステロールがたまり、
等の問題を引き起こします。したがって、コーヒーに入れたり、スプーンですくって食べたりするような真似は過剰摂取になるのでやめたほうがいいということですね。賢い食べかたは、バターの代わりにこのココナッツオイルを使ったり、また使い方として推奨されているのは、皮脂に近い成分なのでボディクリームとして使うことです。
ここまで考えると、『長鎖脂肪酸のバターや油を使うよりは、中鎖脂肪酸のココナッツオイルを使った方がまだ健康的である』ということで、それで肥満を予防し、余分な脂肪を体にためずに、ワキガの原因物質を抑制する、という事実が見えてきます。
ではここで、ワキガ臭が発生する原因と流れを見てみましょう。
ワキガ臭の原因の一つは間違いなく『皮脂・脂肪』ですから、それらが抑制されればニオイの抑制にもなるということですね。『これは効く! 食べて治す 最新栄養成分事典』にはこうあります。
また、中鎖脂肪酸を利用したクッキングオイルも開発されています。中鎖脂肪酸はココナッツなどに含まれる天然成分で、体内で燃えやすい性質をもっているのですが、発煙する温度が低いため、以前は食用油としての利用は難しいとされていたものです。
このオイルも吸収されると直接肝臓に運ばれてすばやく分解されるので、体脂肪になりにくくコレステロール値も上がりにくいのです。
中鎖脂肪酸の食用油はいくつかありますが、例えば以下のような商品ですね。
このようなものをバターや長鎖脂肪酸の油代わりに使えば、健康的でワキガの抑制にもつながるとは言えます。また、皮脂と似ている成分なので、ボディクリームとして使うことが推奨されていますので、ココナッツオイルをワキに塗れば、ワキの下で、
もう皮脂っぽいものがあるから皮脂を分泌しないでいいか…
という動きが起きて、皮脂の分泌を抑制し、ワキガの原因を減らすことができる…という推測ができます。しかし、実際にはそういうことはないでしょう。そういうことがあり、それでワキガ臭が抑えられるのであれば、各デオドラント製品を販売している企業が黙っていませんからね。
ココナッツオイルというものは基本的に以下のような商品ですからね。
ココナッツオイルとAmazonで検索しても、先ほどの食用油か以上のような商品しか出てきません。デオドラント剤としてココナッツオイルは使用されていないんですね。他にも、
等の様々な噂がありますが、専門家がお勧めしているのは『リンゴ』です。
リンゴ
ワキガにはリンゴ酢が効く?アポタンパクを減らすリンゴの繊維質 – Inquiry. |
もしワキガ対策として体に塗る場合は、リンゴをすりおろしたものをワキにあてるのがいいんですね。それによってアポタンパクという成分の生成を抑え、それがワキガ臭の抑制となるのです。普段の保湿クリームとして使う場合であっても、下記に書いたような普通のデオドラント剤を使用したほうがいいでしょう。