タバコはニキビの原因になる?
なります。タバコというのは、
というこれだけの理由で、ニキビと深く関係している有害物質なのです。
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タバコはニキビの原因であると考えられています。たしかに、タバコを吸ってもニキビができない人もいるでしょうが、ニキビというのは『~をしたらできる』と確実に決まっているものではないので、それだけではできないケースもあるのです。しかし、それと同時にニキビになる条件をそろえてしまったときなどに、高い確率でできやすくなるということです。
ではここで、ニキビができる原因を見てみましょう。
ニキビができる原因(内因性)
ニキビができる原因(外因性)
その他
ニキビは一つの原因によって発症するわけではないので、このすべての要素を最適化することが求められます。タバコというのは、このうちの『活性酸素』に該当する要因です。『医師によるニキビ・ニキビ跡・毛穴の開き完全治療マニュアル―ニキビは皮膚病の一種です!!』にはこうあります。
『紫外線は美容の大敵』といわれる理由
紫外線は美容の大敵といわれ、シミやくすみの原因になっていることはみなさんよくご存じでしょう。紫外線がなぜよくないかというと、まさに活性酸素を発生させてしまうからです。
紫外線はニキビの大敵!活性酸素がもたらす害は思っているより大きい – Inquiry. |
紫外線を浴びることによって体内に活性酸素が発生してしまい、それによって皮膚が酸化して、ニキビ等のさまざまな肌トラブルを発生させるということについて書かれています。その活性酸素を発生させる原因は紫外線だけではなく、以下のようなものが挙げられます。
活性酸素を発生させる原因
このようにして、人が生きている以上活性酸素とは切っても切れない関係を築かなければならないのですが、ここに『タバコ』と出てきましたね。これは意識をすれば生活から取り除くことができるものです。
活性酸素は皮膚に大きなダメージを与えます。例えば、ここに『体内に侵入してきた細菌やウイルスなどを退治しようと免疫細胞が活動するとき』とありますが、ちょっとここで思春期にニキビができる原因と流れを見てみましょう。
なぜ思春期のケースを持ちだすかというと、先ほど言ったようにニキビができる原因というのは複雑であるからして、一例を出すことしかできないからです。ここではわかりやすく思春期にニキビができる原因と流れを載せました。
思春期にニキビができる原因は?なぜ10代に多いの? – Inquiry. |
それよりも確認したいのは、『常在菌『アクネ桿菌』が皮脂によって増殖し、コメドが炎症する』という部分です。『医師によるニキビ・ニキビ跡・毛穴の開き完全治療マニュアル―ニキビは皮膚病の一種です!!』にはこうあります。
ニキビ痕と色素沈着
(省略)ニキビ痕は治りにくく、場合によっては一生残ってしまうことも少なくありません。なぜなら、炎症を起こした部分の皮膚組織が破壊されてしまうからです。細菌の増殖が始まると、細菌の害から身を守るために好中球という細胞が活発に動き出します。好中球は白血球の一種で、強力な殺菌作用のあるヒドロキシラジカルという物質を作り出し、細菌を退治してくれるわけです。
赤く腫れる炎症が起こるのは、ヒドロキシラジカルと細菌の戦闘がまさに展開されている証拠なのです。そして、膿は退治された細菌の死骸です。
ではまとめてみましょう。
ということですね。このヒドロキシラジカルというのは、活性酸素の一種なのです。これが『体内に侵入してきた細菌やウイルスなどを退治しようと免疫細胞が活動するとき』に活性酸素が発生する理由なんですね。
実際には、活性酸素は『菌を殺して有害物質から身を守る』ためにも働いてくれるのですが、その『攻撃力』は強く、まるで『諸刃の剣』です。つまり、相手にダメージも与えるが、持っている自分の手も切れてしまう。そういう存在が、活性酸素なんですね。
ですから、その活性酸素はなるべく体内に発生させたくないのです。タバコや汚染された空気を吸うということは、まさにわかりやすく体内に活性酸素を取り入れてしまうことになるので、注意したいということなんですね。それだけではありません。下記の記事にも書きましたが、
タバコは体臭やワキガの原因になる? – Inquiry. |
禁煙はEDの改善にどれだけ効果がある? – Under”I” |
私も様々な専門書だけで200冊は読みましたが、
といった様々な人間の心身の問題で、タバコを推奨している本は一冊もありませんでしたし、『むしろNGである』と主張する本が目立ちました。健康であることを追求するときにタバコというものは害でしかないわけですね。例えば薄毛とタバコの関係であればこうです。
タバコに含まれるニコチンが、血管を収縮させる
血管収縮が起きると、栄養分を髪に運ぶのが妨げられ、成長を阻害し、さらに毛乳頭に通っている毛細血管も収縮し、髪に栄養分がいきわたらずに髪が抜けやすくなる
喫煙がテストステロン、DHT等、多くの男性ホルモンを増加させる
活性酸素だけではなく、ニコチンによって血管を収縮させ、髪の毛だけではなく、体の至る所に『酸素と栄養素』を届けられなくなります。『史上最強カラー図解 プロが教える人体のすべてがわかる本』にはこうあります。
血液の役割:運搬作用
酸素や栄養素、ホルモンなど多様な物質を末梢組織や臓器へ供給し、末梢側で産出されたCO2や代謝物を排泄のため臓器に運びます。また、全身を循環することで熱を配分し、体温を均等にします。
血液というのは『酸素と栄養素』を届けるために重要な役割を担っていますから、その血流が阻害されることになれば、体の節々に悪影響が出ます。その一例が、先ほど出ていた、
などですね。姿勢が悪かったり、一日中デスクワークなどをして血流が悪くなると、肩凝りや腰痛などに悩まされることになりますが、あれもそうしたことが原因なのです。
それは肌にとっても同じことです。『美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)』にはこうあります。
タバコを吸うと毛穴が広がる!?
『タバコを吸い続けると毛穴が広がる』というと、ドキッとする人がいるのではないでしょうか。タバコは末梢血管を細くし、血管を悪くして肌への栄養供給を阻害します。その結果、肌老化が進み、肌は弾力を失い、毛穴がたれさがってしまうのです。
美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)
血流が悪くなると肌にも『酸素と栄養素』が届けられません。『酸素と栄養素』は、人間の身体にとってなくてはならないものですから、それが届けられないとなれば、その場所が廃れていくことは想像にたやすいことですね。
『血管の最適化』というのは、多くの人が考えているよりもはるかに重要なことで、これを最適化できれば多くの健康問題を解決することができるくらいです。間違っても軽んじることがないようにしましょう。
更に注目したいのは、『喫煙がテストステロン、DHT等、多くの男性ホルモンを増加させる』という事実です。男性ホルモンであるテストステロンのはたらきとして挙げられるのは、
ということです。この中に『皮脂の分泌を促す』とありますね。先ほどの思春期にニキビができる原因と流れを見てもわかるように、皮脂が多く分泌されるということは、ニキビの原因菌であるアクネ菌が増殖しやすくなるということになります。つまり、喫煙によってテストステロンが増加してしまうのであれば、それだけでニキビになりやすいと言えるのです。
ということなんですね。
また、各記事にも書いているように、『脳とカラダの不思議 (にちぶんMOOK)』にはこうあります。
タバコを吸うと落ち着くのは、なぜ?
ニコチンをアセチルコリンと勘違いする脳
タバコを吸うと、気分が落ち着くとか頭がすっきりしてやる気が出る、とよくいわれるが、これはタバコに含まれるニコチンの効能によるものである。
ニコチンは、記憶や学習に関係の深い情報伝達物質のアセチルコリンと似かよった分子構造をもっている。そのため、受容体はニコチンをアセチルコリンだと勘違いし、結合させてしまうのだ。ちなみにアセチルコリンは、やる気を出させる物質ともいわれる。
体内で生成されたアセチルコリンは酵素によって分解されるが、ニコチンは分解されないため、受容体に長くとどまり、アセチルコリンよりも強い刺激を脳に与え続ける。これによりドーパミンやノルアドレナリン、セロトニンなどの働きも活発になっていく。タバコを吸うと頭がスッキリしたように感じるのはこのためだ。
しかし、喫煙を続けていると、アセチルコリン受容体の感度は徐々に下がっていく。いきなり禁煙した場合、ニコチンの手助けを失ったアセチルコリンは思うように働けない状態に陥る。これがイライラや集中力低下に繋がるため、なかなか禁煙できないのである。
タバコを吸い続ける人の王道の言い訳は、まるで覚醒剤を続ける人のそれと似ています。私も吸っていたからわかりますが、彼ら曰く、
ということ。しかし、実際のからくりはこうなっているんですね。すべて、脳内で起きている錯覚にすぎないのです。したがって、タバコを吸うことに唯一のメリットにも見える『気持ちが落ち着く』という効用も、そもそもがメリットではないのです。ニキビは、
によってホルモンバランスが崩れたり、自律神経が崩れることでも悪化しやすくなるものです。もし、タバコを吸う、吸わないによって自律神経が乱れ、イライラして交感神経の働きが強化されると、
等の様々な問題を引き起こします。また、ストレス状態が長く続くと、『糖質コルチコイド』の分泌が優先されて、性ホルモンや成長ホルモンなどの分泌が抑制されることになります。
一種の抗ストレス作用の強いホルモン。
『医師によるニキビ・ニキビ跡・毛穴の開き完全治療マニュアル―ニキビは皮膚病の一種です!!』にはこうあります。
すでに述べたように肌の健康と美容には性ホルモンの関与が大きいので、その分泌が抑えられてしまうと、ニキビができやすくなったり、皮膚の潤いや弾力を保つ機能が低下したり、角化異常を招くことにつながります。
ということですね。
また、タバコを吸うとビタミンCが破壊されます。ビタミンCというのは美肌にとってなくてはならない栄養素。
という非常に重要な役割を担っています。ですから、ニキビやニキビ痕等にも『ビタミンC誘導体』の入った化粧水等を、ピーリングからのイオン導入器等によって浸透させ、
等の効果を狙うことによって、効果があるわけです。
それなのに、その大事なビタミンCをタバコのニコチンやタール等の有害物質と戦うために発生された活性酸素の『掃除』のために使用するのは、ビタミンCの浪費というものです。
まだあります。『10万円のクリームより効く「何もつけない」美肌ケア』にはこうあります。
タバコには数百種類もの有害物質が含まれているといわれています。その代表であるニコチンは、交感神経の働きを活発にさせ、心拍数や血圧が上昇すると同時に全身の血管を収縮させます。肌に向かう血管も収縮して血流が低下し、肌にとって必要な酸素などの栄養分が少なくなります。その結果、十分な角質細胞間脂質や天然保湿因子がつくられず、バリア機能の弱い肌になってしまいます。また、喫煙によって真皮に含まれるコラーゲン繊維の生産量が低下し、肌のハリが少なく、たるみやクマが目立ちやすい肌になります。
セラミドやフィラグリンなどの脂質で構成されている。多くの水分を引き寄せて離さない性質があるため、『保水能力』に非常に優れている。
角質細胞間脂質と同様に、水と結合する性質があり、保水能力に優れている。水分を角質層に補給し、肌にツヤと潤いを与える。
血流が悪くなり、十分な角質細胞間脂質や天然保湿因子といった最強の天然保護クリームがつくられず、バリア機能の弱い肌になれば、肌にとっては大きなダメージです。専門家から見ればタバコを吸っている人とそうじゃない人の肌の差は雲泥だと言います。やはり、そのようなバリア機能の弱い肌になれば、肌トラブルが起きる可能性も高くなるでしょう。
ですからタバコというのは、
というこれだけの理由で、ニキビと深く関係している有害物質なのです。特にコラーゲンなどは、ビタミンCを浪費することでダメージを負うというのに、更に喫煙そのものによってもダメージを受けるわけですからね。百害あって一利なしのタバコはすでに、『時代遅れ』感がありますね。後数十年もすればきっと子供たちが、
と大人に聞くことになるでしょう。今でもそうですけどね。