生理前や妊娠中はニキビができやすい?
はい。
生理(月経)前後や妊娠中は性ホルモンが乱れがちだからです。ホルモンバランスが崩れやすいタイミングでは、ニキビができてもおかしくありません。
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生理(月経)前後は性ホルモンが乱れがちです。したがって、様々な問題を引き起こします。下記の記事に書いたように、女性ホルモンが崩れる場面や時期はたくさんあります。
ホルモンバランスが崩れる原因
産後に女性がワキガになる原因は? – Inquiry. |
例えば薄毛であれば、生理不順になるとホルモンバランスを崩します。ホルモンバランスが崩れると、FAGA(女性男性型脱毛症)やびまん性脱毛症のような脱毛症になる可能性が高くなります。
また、ワキガはなんらかの性ホルモンの刺激によって起きると考えられており、ホルモンバランスが崩れる生理、出産等のタイミングで一時的にワキガ臭を放つことがあります。
マタニティブルーズなどもそうですね。性ホルモンの乱れによってうつ的な症状を引き起こすこともあります。下記の記事に『ニキビが重症化してしまうケースは実は女性より男性に多い』と書きましたが、女性は女性で様々な問題を抱えていて大変なんですね。
毛穴が汚れているとニキビができる原因は?予防法と対策をしっかり学ぼう – Inquiry. |
『医師によるニキビ・ニキビ跡・毛穴の開き完全治療マニュアル―ニキビは皮膚病の一種です!!』にはこうあります。
ホルモンバランスの乱れが第一の原因
(省略)ただ女性の場合は、月経の前後も性ホルモンの分泌バランスが大きく変化しますから、注意が必要です。というのは、黄体ホルモンは男性ホルモンと似たような働きをするからです。排卵後に黄体ホルモンが多く分泌されると、体温が上昇したり(そのために基礎体温が上がります)皮脂の分泌量が増えます。ですから、排卵が起こって基礎体温が上昇する時期は、ニキビができやすい時期なのです。
男性は男性で、男性ホルモンが女性よりも多く分泌されることが原因で、
といった問題を引き起こしやすく、ニキビができやすい体質だと言えます。しかし女性も女性で先ほど挙げたように、女性ならではの生理や妊娠といった問題を抱えていて、その現象の際に実に様々な問題について悩まされる運命を背負っているんですね。
ということですね。皮脂はニキビの大敵ですので、男性も女性も、それぞれのその特徴からして、同じくらいニキビに悩まされると言っていいかもしれませんね。
男女それぞれのニキビの原因
男性 | 男性ホルモンが多いせいで、毛穴が大きい、皮脂の分泌量が多い、角化異常が起きやすい、という理由でニキビができやすい。 |
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女性 | 生理前後に黄体ホルモンが多く分泌され、皮脂の分泌量を増やし、ニキビを作りやすい。 |
『美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)』にはこうあります。
ニキビができやすい生理前には、ピーリングでケアするとよい。
ニキビができやすい時期には、ピーリングでケアするのもおすすめです。皮膚の余分な角質を取ることで毛穴が詰まりにくくなり、また、皮膚のターンオーバーを高めることでニキビ痕を予防します。
美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)
ピーリングについては下記の記事に詳細を載せましたので、そちらでご確認ください。
注意点としては、ピーリングというのは『不自然行動』であるからして、慎重にやることが大事だということです。不自然な行動は、体に過度な負担がかかります。動物の身体は、自然に生きるように作られていますので、不自然なことをするとその代償を払うことが多々あるので注意が必要です。
こうした生理前後のニキビ対策には、先ほどの記事にも書いた以下のポイントを押さえることが大事です。
毛穴が汚れているとニキビができる原因は?予防法と対策をしっかり学ぼう – Inquiry. |
詳細は記事を見てご確認ください。これらは全て『毛穴汚れ』の対策ですが、そっくりそのまま今回の問題の最適化にも通用します。また、下記の動画はyoutuberの『かわにしみき』さんが出しているものですが、普段からこのような美容の対策をしておくことで、ホルモンバランスが乱れがちな時期の異常反応も、極力抑えることができるかもしれません。
【私流!!】ニキビ肌荒れの治し方!【スペシャルスキンケア!】
動画に出てくる美容グッズは以下の通りです。
※写真サイズが修正できず、大きく表示されています
美容グッズは色々ありますから、どれを選べば迷うかもしれません。そういう時は、やはり『美人』で『有名』な人が使っている人の美容グッズを買いたくなるのが人間心理ですね。もちろん、だからという理由で過信しないようにするべきですが、買う理由にはなりますから、参考になることは間違いありませんね。ただし、見るべきなのは以下の記事です。
ニキビに必要なスキンケア(肌断食)
『合成界面活性剤』というキーワードをしっかり確認してからアイテムを使うようにしましょう。また、これらのグッズを使いこなしても、『睡眠』という大きすぎる要素を最適化していない場合は、努力は水の泡だと思いましょう。先ほど挙げたポイントを確実に全て最適化することが求められています。ではここで、ニキビができる原因を見てみましょう。
ニキビができる原因(内因性)
ニキビができる原因(外因性)
その他
ニキビは一つの原因によって発症するわけではないので、このすべての要素を最適化することが求められます。生理前後の繊細な時期は、それをいつも以上に最適化するようにしましょう。
基本的に女性のニキビができるタイミングとしてピックアップされがちなのは『生理前』です。例えば別の専門書である『素肌美人になれる 正しいスキンケア事典 (基本の美容シリーズ)』にはこうあります。
生理前ニキビを防ぐためピーリング化粧品を使う
(省略)生理前はホルモンバランスの変化によって、ニキビができやすく悪化しやすい時期。これは黄体ホルモンが皮脂分泌を活発にさせることが大きく関わっています。
同じですね。生理前にホルモンバランスが崩れるとあります。しかし、ホルモンバランスが崩れるのは生理前だけではありません。妊娠をしてもホルモンバランスは崩れるのです。例えば、『体臭・多汗の正しい治し方』にはこうあります。
ワキガは性ホルモンの刺激でおきる
(省略)一般には、ワキガのにおいはほぼ初潮の頃からあらわれ始め、思春期をへるなかでにおいが強まっていくのです。ちょうどこの時期に合わせるかのように、アポクリン腺も皮脂腺も発達し、活発な働きをするようになります。そういった意味で、ワキガはなんらかの性ホルモンの刺激、もしくは影響をうけて発生し、強められていくと考えるべきでしょう。女性が妊娠したり、出産したりすると、一時的にワキガ臭を放つことがあります。また、月経周期によっても、ワキガ臭は変化することもあります。
妊娠のタイミングでもホルモンバランスは崩れ、
等の様々な症状や不定愁訴に悩まされることになります。そう考えると女性は色々と体調を崩しやすく、慎重に扱うべき存在であるということがわかります。男性の皆さんは今まで以上に優しく丁寧に女性と接することを心がけたいですね。
ただ、ことニキビで言えば、やはりどちらかというと男性の方がニキビになりやすく、悪化しやすいと言えます。『ニキビのことならまかせなさい』(光文社)にはこうあります。
男と女、どちらがニキビになりやすい?
お男性と女性のどちらにニキビが多いかというと、答えはやはり男性になります。しかも、いちばん多いのは10代から20代の若い男性。これは、一章で述べた通り、男性ホルモンが皮脂腺を刺激し、ニキビをできやすくするためです。(中略)男性と女性のどちらの身体にも、男性ホルモンと女性ホルモンの両方が分泌されます。血液中のホルモンの含有量の比は、女性の場合、男性ホルモン対女性ホルモン=1対2です。つまり女性の体内の男性ホルモンの量は、女性ホルモンの半分程度です。
ところが男性の場合、この比率が7対1になります。男性のもつ男性ホルモンの量は、女性ホルモンの7倍。男性の肌が、女性よりもニキビになりやすいのは、このように数字の上からも説明がつくのです。
このようにして、男性の方が圧倒的に男性ホルモンの量が多く、それゆえに皮脂の分泌量が多く、ニキビができやすい体質になっているわけですね。また、下記の記事でまとめたデータでは、
薄毛関連の本で調べると、『女性は血中のテストステロン濃度は男性の20分の1から10分の1と言われている』というものがあります。どちらにせよ女性は、テストステロンを含めた男性ホルモンの量が少なく、それゆえに基本的には、男性よりも皮脂の分泌量は少ないと言えるわけです。ではここで、思春期にニキビができる原因と流れを見てみましょう。
なぜ思春期のケースを持ちだすかというと、ニキビができる原因というのは複雑であるからして、一例を出すことしかできないからです。ここではわかりやすく思春期にニキビができる原因と流れを載せました。
思春期にニキビができる原因は?なぜ10代に多いの? – Inquiry. |
ニキビの原因は皮脂だけではありませんが、原則として、皮脂が大きな要因であると考えられています。男性ホルモンであるテストステロンのはたらきとして挙げられるのは、
ということです。この中に『皮脂の分泌を促す』とありますね。したがって、男性ホルモンの量が多い男性は、総合的に見るとニキビが出来やすく、更には悪化しやすい体質なのです。
男性がニキビができやすいのは皮脂の分泌量が多いことが原因?できる予防と対策は – Inquiry. |
ですから、女性の皆さんはあまり悲観的になる必要はないということですね。男性も女性も、どちらも平等に、特有の悩みを抱えているわけです。例えば女性は、『波平さんハゲ』になりませんよね。女性も薄毛になりますが、AGA(男性型脱毛症)は原則、男性の悩みです。そう考えると、女性も女性で、男性に優しくしてあげたいと思うのではないでしょうか。
『ようこそ!私のニキビクリニックへ―さあ、お入りください。ニキビ完治への最後のドア…』にはこうあります。
性ホルモンにはアンドロゲン(テストステロン)に代表される男性ホルモンと、エストロゲン、プロゲステロンといった女性ホルモンがあります。それらが微妙なバランスを保ちながら、生体の機能を維持していますが、思春期になるとアンドロゲンの分泌量が多くなり、女性ホルモンに対して優位になります。そこで角質の異常増殖がおこり、毛穴を狭めてしまうわけです。ホルモンバランスが崩れるのは、思春期だけではありません。女性は、生理の前後になるとホルモンバランスが大きく変化します。
つまりこういうことです。
ホルモンバランスが崩れると、ただでさえ普段、洗顔不足によって皮脂が洗い流せない場合はニキビの原因となるのに、毛穴自体が狭くなる現象が起こるので、なかなか皮脂が洗い流せなくなり、ニキビができやすくなるわけなんですね。
しかしやはりまた『生理前後』とあります。『妊娠』について書いてある専門書はないでしょうか。『ニキビ・トラブル肌は諦めないで私にまかせなさい』にはこうあります。
ホルモンバランスとニキビ
(省略)女性ホルモン(エストロゲン)は、アンドロゲンとは逆に作用して、腺刺激ホルモンの分泌を抑制し、男性ホルモンの産出を抑える働きがあります。つまり、女性ホルモンの分泌量が多ければ、ニキビにはなりにくというわけです。したがって、性周期のうちエストロゲンが優勢になる時期、つまり排卵期や妊娠後期、授乳期にはニキビの発生や脂分が過剰分泌される状態がかなり改善されます。かりに、エストロゲンを投与して皮脂分泌を押さえたとすれば、ニキビが減少するということです。女性のニキビは、黄体ホルモンレベルの高い時期、つまり、性周期のうちの黄体期や妊娠の初めには、悪化するということがわかっています。
ありましたね。
には黄体ホルモンレベルが高くなり、つまり皮脂の分泌が過多になり、ニキビが出来やすくなるとあります。そして、
の時期にはエストロゲンの分泌量が多くなり、皮脂の分泌が抑えられ、ニキビは減少してくるということなんですね。ですから、厳密に言うと『妊娠でホルモンバランスが乱れてニキビになる』というよりも、『妊娠初期でホルモンバランスが乱れてニキビができやすく、妊娠後期ではエストロゲンの分泌量が増えて皮脂もニキビも減少する』ということになります。
ちなみに、これら性ホルモンについて詳しく書いた記事がありますので、興味がある方はそちらも併せてご確認ください。
薬指の長さで男性ホルモンが多いか少ないか分かる?男性脳と女性能 – Under”I” |
ED対策としてテストステロンの分泌を増やす方法とは? – Under”I” |
上記の記事にあるように、女性の場合はエストロゲンと似た動きをする大豆イソフラボンなどを摂取することで、様々な問題を未然に防ぐことができます。
しかしこの大豆イソフラボンは、下記の記事に書いたように、男性が摂取すると問題が発生します。もちろん多少なら問題はありませんが、女性ホルモンのエストロゲンと似た動きをするわけですから、男性にとっては女性ホルモンが優位になり、男性ホルモン(テストステロン)が劣位になりがちな大豆イソフラボンの摂取は、あまりよくありません。
豆乳や大豆に含まれるイソフラボンがEDの原因になる? – Under”I” |
女性乳房化といった現象や、テストステロンの減少などに繋がり、EDとなる可能性もありますので、大豆イソフラボンの過剰摂取には気を付ける必要があります。しかし、女性が大豆イソフラボンを摂取することはたくさんのメリットがありますので、ぜひ積極的に摂取するようにしましょう。
ただし、女性にも注意点があります。『健康にいいものばかり食べていると早死にします』にはこうあります。
サプリの過剰摂取に注意
大豆イソフラボンは『自然』の成分なのでサプリなどでたくさん摂取しても安心、という意見を聞いたことがありますが、これは誤りです。動植物に含まれている物質は濃度が低いので、通常の食事で過剰摂取になるケースを心配する必要はほとんどありませんが、排出や濃縮をしてあるサプリの場合は濃度を高めて錠剤などに加工してあるので、一日の摂食上限などをよく理解して利用する必要があります。(中略)イソフラボンは、妊婦と胎児については実験動物で有害作用が報告されており、発がん性の可能性も指摘されています。妊娠中のサプリ摂取は控え、バランスのよい食事を心がけましょう。
下記の記事にも『ベータカロテン神話の崩壊』について書きましたが、そこでも専門家たちが『ビタミンA等の抗酸化作用の、サプリメントによる過剰摂取による、発がん性のリスク』について警鐘を鳴らしています。
アルギニンが勃起に必要な一酸化窒素の分泌を促し、勃起力を高める!副作用は過剰… – Under”I” |
サプリメントは基本的に、過剰摂取に陥りやすいデメリットがあるんですね。ですから、必ず用法容量を守って摂取するようにしましょう。また、妊娠中のサプリメントの摂取はやめた方がよさそうですね。
また、『これでわかるニキビの治療とケア~安易に抗菌薬に頼っていませんか?~』(南江堂)にはこうあります。
妊娠希望なんですが、ニキビの治療による悪影響はありませんか?
ホルモン分泌の変化などから妊娠中にニキビが増悪する場合も多くみられます。ビタミンA誘導体の使用にあたっては催奇形性も報告されていますので、妊娠中、妊娠予定の方が使用してはいけません。(中略)よほど重症の場合は別として、スキンケアとビタミンA誘導体以外の外用薬の治療にとどめておいたほうがいいでしょう。
ニキビ治療によく聞く『ビタミンC誘導体』ですが、この本では『ビタミンA誘導体』についてもその有効性について説いています。しかし、ビタミンA誘導体については、妊娠中に限っては使用してはならないということですね。下記の記事にも書いたように、
妊娠中に服用すると、胎児に何らかの影響がある成分はいくつもあります。この場合はフィナステリドですね。男性型脱毛症に有効な数少ない育毛剤ですが、女性が服用することは絶対にNGとされています。
診療ガイドラインにおけるフィナステリドの『女性』への推薦度は最低の『D』です。ちなみに、診療ガイドラインとは、10人の専門医が考え得るさまざまな治療法について、国内外の論文から科学的根拠の有無を確認し、推奨度を5段階に分類した評価が見れるものです。
参考
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版日本皮膚科学会ガイドライン
妊娠中は『体に悪そうなもの』 だけじゃなく、『ビタミンA誘導体』や『イソフラボン』という、一見すると体によさそうなものまで、摂取を控えた方がいいという事実があるわけですね。ですから、この時期は人生で最も慎重に、優しく生活することを心がけたいものです。周囲の人は、妊婦さんと、その新しい命と、二人分の命に慎重に接するようにしましょう。
先ほどの記事を見ればわかるように、イソフラボンやビタミンAは過剰摂取しなければ女性の体にとって嬉しい作用が盛りだくさんです。妊娠初期の時期は、エストロゲンが優位になるよう意識して生活することが大切ですね。