汗はニキビの原因?
汗自体はニキビの原因ではありません。
しかし、汗に様々な汚染物質が付着するとそれがニキビの原因になります。また、汗には『良い汗』と『悪い汗』がありますが、悪い汗はアルカリ性で、皮膚常在菌が繁殖しやすくなります。それが原因でニキビができる可能性もあります。
先生
ハニワくん
Contents|目次
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ニキビの原因はアクネ菌!…というのは本当なのか?知られざる真実とは ニキビの最大の原因に等しいのは『活性酸素』!この対策が大きな予防になる ニキビと花粉の関係は?花粉症を治す薬に問題がある? 睡眠不足がニキビの原因?その通り、とても大きな原因の一つです! 『口周り、頬、顎、頭皮、耳、背中、胸、お尻』にニキビができる原因は全部違う?取るべき予防と対策を一挙公開!
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汗とニキビに何の関係がある?
ニキビの原因は、『皮脂』です。ではここで、思春期にニキビができる原因と流れを見てみましょう。
なぜ思春期のケースを持ちだすかというと、ニキビができる原因というのは複雑であるからして、一例を出すことしかできないからです。ここではわかりやすく思春期にニキビができる原因と流れを載せました。このようにして、皮脂が毛穴に詰まってコメドが形成されることが、ニキビの根本的な原因だと考えられます。
では、汗はニキビにとって全く無関係と言えるでしょうか。ニキビができる原因を見てみましょう。
ニキビができる原因(内因性)
ニキビができる原因(外因性)
その他
ニキビは一つの原因によって発症するわけではないので、このすべての要素を最適化することが求められます。ここに『皮脂や汗などの皮膚の汚れ』と出てきましたね。皮脂よりは原因として小さいですが、汗もニキビの原因として数えることができることがわかります。まず、汗で想像できる様々なケースをイメージしてみましょう。
- スポーツ
- 良い汗、悪い汗
- エアコン
- 自律神経
汗をかく場面というのは色々ありますが、このあたりのキーワードが汗と非常に密接に関係しています。
先生
ハニワくん
スポーツ
『ニキビのことならまかせなさい』(光文社)にはこうあります。
スポーツでニキビがひどくなったのはなぜ?
適度なスポーツは新陳代謝を高め、私たちの体にとってプラスの効果があります。しかし、ことニキビに関しては、スポーツは手放しには歓迎できません。スポーツが、常に汗、埃、日光といったニキビの大敵と隣り合わせだからです。スポーツに汗はつきものです。たしかに、スポーツで汗を流すのは爽快ですが、汗をかくと肌に汚れがつきやすくなり、あまり好ましいものではありません。
汗をかくとそこに様々な外界の汚れが付着しやすくなります。そこにはばい菌などもあるわけですが、それらが毛穴にある皮脂やアクネ菌と混ざってしまうと、炎症を起こしたり、ニキビの原因となってしまう可能性があります。
- 汗+様々な汚染物質(埃、細菌等)=ニキビ悪化の原因
汗だけで考えれば問題ないのですが、そこに汚れが付着すると問題があるということなんですね。
先生
ハニワくん
『良い汗』と『悪い汗』
更に下記の記事に書いたように、汗には『良い汗』と『悪い汗』があります。
ワキガ対策になるワキの洗い方やシャワー・お風呂の入り方とは!?半身浴(汗腺トレーニング)で『良い汗』をかこう!
『気になる口臭・体臭・加齢臭』にはこうあります。
よい汗はサラサラしていてすぐに乾く
(省略)体温が上昇すると、血液からミネラル分と水分が汗腺に摂りこまれます。ただし、このとき、体にとって必要なミネラル分は血液に再吸収され、水分とわずかな塩分だけが汗として皮膚面に排出されるのです。これが本来の汗であり、『よい汗』と言えます。(省略)ところが、汗腺の機能が鈍って、ミネラル分を再吸収せず、水分と一緒に体外に排出される汗は、べたべたしていて蒸発しにくく、体温調節機能がうまく働きません。現代人がかく汗のほとんどは、この『悪い汗』と言えます。肉中心の食生活や生活環境・人間関係におけるストレスの他、運動不足に加えて汗をかく習慣がないことが悪い汗をかく大きな原因です。
良い汗というのは、体にとっても必要なミネラル分が血液に再吸収され、水分とわずかな塩分だけが汗として皮膚表面に出るものです。
悪い汗というのは、汗腺の機能が鈍って、ミネラル分を再吸収せず、水分と一緒に体外に排出される、べたべたしていて蒸発しにくい汗ですね。べたついて気持ちが悪いし、体温調節機能がうまく働きませんので、不快指数が高くなる汗です。
また、良い汗は『酸性』であり、皮膚常在菌の繁殖を抑えます。しかし悪い汗は『アルカリ性』であり、皮膚常在菌が好んで繁殖しやすい状況を作ってしまいます。良い汗であるエクリン汗は、
- 水分(99%)
- 塩分(1%)
で、ほとんどが水です。先ほどの本に『運動不足に加えて汗をかく習慣がないことが悪い汗をかく大きな原因』と書いてあったように、運動によってかく汗は『良い汗』ですので、エクリン汗です。つまり、ほとんどが水分です。しかし、先ほど言ったように、そこに汚れが付着すると、それが有害物質となってしまうわけですね。
- 酸性。
- 皮膚常在菌の繁殖抑える。
- ほとんどが水分で、わずかに塩分がある。
- エクリン汗は良い汗だが、皮脂腺の分泌物と混ざって悪い汗になるときもある。
- アルカリ性。
- 皮膚常在菌が繁殖しやすい。
- 蒸発しにくくべたべたする。
- アポクリン汗は基本的にべたつく成分が入っているが、発生直後は無臭であり、必ずしも悪い汗とは限らない。
また、もし運動不足の人がいる場合は、その人がかく汗は『悪い汗』である可能性があります。汗腺機能が弱っているので、ベタベタした『アルカリ性』の汗をかいてしまう可能性があるんですね。すると、そのアルカリ性を好む皮膚常在菌が繁殖してしまう可能性があります。ワキガや体臭の場合、それがニオイの原因となります。
細菌の繁殖は、体臭やニキビ等の問題で考えても、なるべく避けたいのです。ニキビの場合は、アクネ菌と交じり合ったりすると、炎症のリスクが出てきますからね。また、そのアクネ菌自体も増殖する可能性があります。
先生
ハニワくん
汗とニキビに何の関係がある?
エアコン
それからエアコンです。汗をかく場面ではエアコンを使用することがありますが、『ニキビのことならまかせなさい』(光文社)にはこうあります。
空調が効きすぎたオフィスは、ニキビにとって大敵です。
(中略)例えば夏、私たちの身体はホルモンの働きが活発になり、本来、皮脂の分泌が高まるシーズンです。(中略)ところが、オフィス内の冷房が強く効いてくると、皮膚表面の温度が下がり、毛穴が閉じてしまいます。すると活発に分泌される皮脂は出口の前で詰まり、ニキビの引き金になってしまいます。
この『皮膚表面の温度を下げると毛穴が閉じる』というのは、冷たい風だけじゃなくて、『冷たい水』も同じです。ですから下記の記事に書いたように、洗顔のときにも注意が必要です。
冷たい水を使うと毛穴が収縮するので、余分な皮脂が毛穴の中に詰まったままになりがちですから、それはニキビの原因となるのです。ですから、汗をかいていて暑いから、あるいはさっぱりしたいからと言って、
- エアコンの冷たい風を浴び続ける
- 冷たい水で顔を洗う
等の行為をすると、毛穴が収縮し、余分な皮脂が毛穴の中に詰まったままになり、ニキビの原因を作ってしまう可能性があるということなのです。
先生
ハニワくん
自律神経
また、先ほど挙げた『気になる口臭・体臭・加齢臭』にはこうあります。
不安や緊張などによる『精神性発汗』も、突発的かつ大量にかくため、ミネラル分の再吸収が追い付かず、悪い汗となります。
自律神経を乱し、精神性発汗をかくことがあります。その汗は往々にして『悪い汗』であり、ニキビにとっても悪影響を与えがちとなります。
多汗症とワキガの因果関係は?緊張からくる精神性発汗もワキガの原因?臭う汗と臭わない汗の違いは?
上記の記事に書いた、『交感神経系と副交感神経系の働き』の『発汗』を見てみましょう。
交感神経優位 | 身体 | 副交感神経優位 |
---|---|---|
促進↑ | 発汗 | 減少↓ |
交感神経が優位になると、発汗しやすくなるとありますね。したがって、自律神経が乱れるような生活習慣は避ける必要があります。例えば以下の記事に書いたように、睡眠の最適化をすることが大事ですね。
『敏感肌』あるいは『乾燥肌・脂性肌・混合肌』だとどれが一番ニキビができやすい?
睡眠不足がニキビの原因?その通り、とても大きな原因の一つです!
きちんとした睡眠が取れていれば自律神経は安定し、副交感神経が優位になりがちになり、発汗も抑えられます。しかしその逆で、睡眠不足が続くと交感神経が優位になりがちになり、発汗しやすくなります。しかもそのときにかく精神性発汗は『悪い汗』であり、細菌を繁殖しやすく、ニキビ菌も悪化させやすいリスクを抱えているのです。
さらに自律神経のことで言うなら、『医師によるニキビ・ニキビ跡・毛穴の開き完全治療マニュアル―ニキビは皮膚病の一種です!!』にはこうあります。
ストレスが原因になることも
(省略)また、ストレス状態が長く続くと、糖質コルチコイドの分泌が優先されて、性ホルモンや成長ホルモンなどの分泌が抑制されることになります。すでに述べたように、肌の健康と美容には性ホルモンの関与が大きいので、その分泌が抑えられてしまうと、ニキビができやすくなったり、皮膚の潤いや弾力を保つ機能が低下したり、角化異常を招くことに繋がります。
つまりこういうことです。
この『糖質コルチコイド』と『交感神経の活性化』によって、ストレスに対抗し、ホメオスタシスを保ちます。
人間が正常でいるための機能。
しかしそれによって性ホルモンや成長ホルモンなどの分泌が抑制され、ニキビができやすい体質となるのです。したがって、睡眠不足も含めた一切のストレスは、自分の身から遠ざける必要があるんですね。そうしなければ、
- 精神性発汗(アルカリ性の悪い汗)をかく
- 性ホルモンや成長ホルモンなどの分泌が抑制される
といった理由により、ニキビができやすくなってしまいます。先ほどの体臭の記事には、『肉食→魚食→大豆食』にすることのメリットはとても大きく、たんぱく源を『大豆』に変えることにより、
- アポクリン汗腺の発達の抑止
- 皮脂腺の発達の抑止
- 腸内悪玉菌の増加の抑止
- 刺激臭物質発生の抑止
- 抗酸化作用の摂取
という効果を得ることが出来ると書きました。また、
- 適度な運動
- ホットヨガ
- 岩盤浴
- サウナ
- 入浴
によって、汗腺トレーニングをすることができます。それによって『良い汗』をかく習慣ができれば、『悪い汗』をかくことを抑制することができます。
ワキガ対策になるワキの洗い方やシャワー・お風呂の入り方とは!?半身浴(汗腺トレーニング)で『良い汗』をかこう!
人が汗をかくことは避けて通ることはできません。むしろ汗は体温調節の為に必要不可欠なことです。これもホメオスタシスの一つです。ですから、『汗をかかないようにする』というよりも、『汗をかいたらすぐに清潔にする』ことを意識しましょう。汗をかかないように、かかないようにと思うと、いざ汗をかいたときに余計に汗をかいてしまいますからね。その際に洗顔をする際は、以下の6つのポイントを押さえることが必要です。
- ぬるま湯のお湯を使う
- メイクや汚れなどをしっかり落とす
- 余分な皮脂を取り除く
- シャワーを利用するなど、きれいな水で洗顔料を洗い流す
- ゴシゴシこするなど、強い刺激を加えない
- 清潔なタオルを使用する
このうちのいずれかを怠っている場合は、無意味な刺激、皮脂の増加等の理由により、ニキビの原因、あるいはニキビが悪化する原因を作っていることになります。それからその後のスキンケアですね。これもやり方を間違えると、かえってニキビが出来やすい肌になってしまいます。
ニキビに必要なスキンケア(肌断食)
色々と注意点があり、実はニキビから自分の身を遠ざけるのは至難の業です。ただ、『真の健康』の意味と原則を理解していれば、自ずと一つ一つの要素を自分のものにして理解することができるようになるでしょう。
先生
ハニワくん
- 『皮脂や汗などの皮膚の汚れ』はニキビの原因。
- 汗をかくとそこに様々な外界の汚れが付着しやすくなる。
- 汗には『良い汗』と『悪い汗』がある。
- 悪い汗は『アルカリ性』であり、皮膚常在菌が好んで繁殖しやすい。
- 汗をかいていて暑いからという理由でエアコンの冷たい風を浴びたり、冷たい水で顔を洗うことはニキビの原因となることがある。交感神経が優位になると、発汗しやすくなり、悪い汗をかきやすくなる。
- 精神性発汗は『悪い汗』であり、細菌を繁殖しやすく、ニキビ菌も悪化させやすいリスクを抱えている。
- ストレス状態が長く続くとニキビができやすくなる。
- 汗腺トレーニングや食生活の改善で『良い汗』をかくことができる。
- 『汗をかかないようにする』というよりも、『汗をかいたらすぐに清潔にする』ことが大事。
- スキンケアの基本を間違えていたら元も子もない。
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