ニキビに一番効く塗り薬はどれ?
人によって効果は異なります。
状況も体質も人それぞれですので一概には言えません。
Contents|目次
ニキビ用の塗り薬はたくさんあります。例えばAmazonで買えるのは下記のような商品です。クレアラシルや、メンソレータムといった有名なものから、抗生物質(テラコートリル)もありますね。
中にはこのような薬で治るという人もいるでしょう。また、ニキビがどの段階か、自分がどのくらいの年齢なのかということによっても効果に差はあります。ニキビには以下にまとめただけの段階がありますが、例えば『クレーターニキビ痕』になった場合、これらの薬で治すことはできないでしょう。
私などは10代の時、どんな薬を塗ってもニキビが治ったという印象を持ちますが、30歳を超えると逆にどんな薬を塗っても効果はそれほど感じない印象を持ちました。つまり、そう考えるとそれらの薬の効果は、単に『本来の人間の治癒能力』であって、薬そのものの効果ではない可能性もあります。薬だと思ったけど、本当は自分の治癒能力だったということですね。だから年を取るとともに、
効果が低いなあ
治りが遅いなあ
と感じるようになる可能性があるということなのです。ですから、一概に何の薬が一番効くかということは言えないんですね。
また、下記記事をご覧下さい。
ピーリング剤の主成分でもあるサリチル酸はニキビに効果的? – Inquiry. |
記事には、クレアラシルやプロアクティブ等の有名な市販薬について書いていますが、それらには『サリチル酸』という成分が含まれています。別に、これ自体は有害物質ではなく、むしろ少々の効果を期待できるものです。『これでわかるニキビの治療とケア~安易に抗菌薬に頼っていませんか?~』(南江堂)にはこうあります。
ニキビにおけるCosmeceuticals
ニキビにおけるCosmeceuticalsは後述する市販薬に含まれているものが多く、表4に示す、サリチル酸は市販薬としても多くのものに含まれているが、油溶性を有し、コメド内の皮脂に溶解してコメドの毛包性角化を軽減させる効果を有する。また弱い炎症効果も有している。クレンジングで容易に除去されるため使いやすい点も長所である。角質除去作用を有することから、ピーリング効果を期待して抗加齢を目的として配合されることもある。
『表4』というのがこれですね。
ニキビに用いられるCosmeceuticals
原料 | 効果 | 備考 |
---|---|---|
サリチル酸 | 皮膚の軟化、角質除去作用 | 抗コメド作用 |
グリコール酸 | 皮膚表面の剥離 | ケミカルピーリング剤としても用いられる |
レチノール | 皮膚の活性化 | 抗加齢効果も有する |
ナイアシンアミド | 角質剥離作用の増強 | 皮脂分泌抑制効果も報告されている |
亜鉛 | 抗炎症作用 | 内服、外用で用いられている |
参照『これでわかるニキビの治療とケア~安易に抗菌薬に頼っていませんか?~』(南江堂)
サリチル酸は、
という特徴があります。市販薬として薬局で買える薬は、素人が素人判断で誤って使用することを想定して、毒にも薬にもならないレベルの成分か、含有量で設定して販売されています。もちろん、用法用量を無視して大量摂取すれば別ですが、基本的にはそう大きな問題にならないようになっています。サリチル酸は、効果が弱いからして、医師たちはあまり注目していないようですが、その多様な効果と使いやすさから、市販薬には含まれることが多いようです。
しかしここで見えてくるのは『毒にも薬にもならぬ』という事実。市販で買えるものは飲み薬であろうと塗り薬であろうと、最初から大した効果が期待できないという見解があります。
更に本にはこうあります。
本人は良いと思って使っていても、接触性皮膚炎の原因物質であり、その外用薬を使ったためにかえって悪化することもあり得る。最近の市販薬で虫刺されの小児用外用薬でも局所麻酔薬を含んだものを時に見るが、局所麻酔薬に感作されて麻酔薬アレルギーを引き起こす可能性があることを考えると安易に配合するべきではない。市販薬を使ってニキビの症状が悪化した場合、ニキビ自体の症状が悪化して市販薬では抑えられなくなった可能性のほかに、ニキビ外用薬自体による悪化の可能性もあるので、症状の悪化をみた場合には速やかに皮膚科専門医を受診させることが望まれる。
毒にも薬にもならないはずなのに、むしろ市販のニキビ薬で何らかのアレルギー症状を引き起こしたり、ニキビが悪化する可能性もあるというのです。ですから、薬というものは『何が誰に効く』というのは一概には言えないのです。
更に、抗生物質を使って治療する際には注意点がありますので、下記の記事を併せてご確認ください。ただ、抗生物質の『少量の利用』なら問題ないと言う専門家もいます。
ニキビを抗生物質で治すと副作用で他の病気になる?~カギを握る腸内細菌~ – Inquiry. |
私はこの抗生物質を使用したテラコートリルを『びらん(鼻の中にできる吹き出物)』に使いますが、高い確率で一晩の間に治ります。人によっては、この薬で治ったという人もいますので、どの薬が適しているかということはなかなか一概には言えないでしょう。抗生物質で治るケースもあれば、その抗生物質で何らかの違う病気を呼び込んでしまう体質の人もいるかもしれません。
『ようこそ!私のニキビクリニックへ―さあ、お入りください。ニキビ完治への最後のドア…』にはこうあります。
こうしてみると、日本の治療は化膿や炎症を抑えることに主眼がおかれていることに気づかれたと思います。いってみれば対症療法で、ニキビの主因である皮膚の異常角化や活性酸素には有効な対策をほとんど講じていません。これではニキビを根本から治すのは不可能です。
ニキビ治療に使われる抗生物質には、
抗生物質はニキビの化膿や炎症を抑えても、根本治療にはならず、対症療法であり、耐性がついてしまうことを考えると、いささかニキビ治療の最良の策とは言えそうもありません。しかし、実際に治った人がいるんですからね。なんともいえません。
上記の記事に書いたように、ニキビとオロナインについて語っているyoutuberの『歩乃華』さんの動画を見てみましょう。
【最強説】3日でニキビを治す方法【40個→0個】
彼女の場合、オロナインと下記の2つの商品『プロアクティブ』と『ニベア』は、全く効かなかったと言っていますね。
そして、 『テラ・コートリル軟膏』が効いたと言っています。
ただ注意したいのは、『治るときもあれば、ニキビ痕になることもある』と言っていることです。つまり、『オロナイン等のよく聞く商品よりもテラコートリルが効いたが、確実に治るわけではない』ということですね。人によっても効果に差はあるでしょう。
ただ、オロナインの効果がやはりそれほどであるという事実が、この動画からも何となくわかってきますね。ニキビにオロナインを塗るという考え方がありますが、オロナインは『古くから日本人に愛される万能薬』であって、『ニキビに特化した薬』ではないのです。マキロンも同じことです。
また、私はニキビの初期段階であれば、美容室で買っているオーガニック系の塗り薬を使えばよく治ったという印象を持ちました。購入ボタンがないのですが、例えば下記のシリーズです。この商品ではないのですが、AVEDAの美容室で買えます。人によって何が効くか、というのは違ってくるかもしれませんね。
下記の動画では、同じく先ほどの『歩乃華』さんを含めた数人のyoutuberが、ニキビに効く塗り薬を紹介していますが、やはりそれぞれで意見が違うので、あくまでも個人的な感想でしか伝えられないと言っています。
【ニキビの治し方】一人ずつ方法を紹介します!
各女性youtuber推奨の塗り薬
お勧めの薬 | |
---|---|
『歩乃華』さん | テラ・コートリル |
『きぬ』さん | ダラシンTゲル |
『ろあ』さん | メラノCC |
『ねお』さん | クレアラシル |
さて、抗生物質の記事では書かなかったのですが、『科学でわかった正しい健康法』にはこうあります。
リスクと値段を考えれば問題はない 肉に含まれる抗生物質
(省略)そう言われれば、どちらの説にも説得力があるように思える。だが『抗生物質は邪悪だ』という医療関係者からの主張のほうが、僕たちの耳に入ってきやすい。そこで僕は、抗生物質擁護派の意見をさがすことにした。カンザス州立大学の獣医学教授のマイケル・アプレイは、畜産農業を経営するかたわら、ビーフ・マガジン誌に寄稿している。彼はいわゆるカンザスの農場主タイプの人物ではなく、栄養学の権威として語ることのできる科学者だ。
『たしかに、君や私の腸のなかにあるものは自分が食べた物と無縁ではないし、そうした食べ物が環境や家畜と無縁であるわけでもない』と、彼は僕に話し、家畜に使用された抗生物質と僕たちの身体には関係があること、よっておリスクがあることを認める。だが、例によって量が問題なのだ。(中略)だが病気に罹患するリスクを心配しているのなら、抗生物質をそれほど心配する必要はないということだ。
先ほどの記事には抗生物質の使用が人体にどんな影響を与えるかということを詳細に説いていますが、この本では『少量の抗生物質なら問題はない』と言っています。このようにして、薬の使用というのは時と場合、状況、そしてその服用する人によって全く異なった感想を持つことになります。
ただ、この本よりも、先ほどの記事に書いた本の著者の方が専門性が高く、長期的かつ客観的な視野を持っているように見えます。例えばこの本のまとめの締めくくりにあるのはこういう文です。
私はよく畜産農家の人たちと合うんだが、正直なところ、彼らが唖然としている表情をよく目にする。とくに、現代農業がさんざん非難されるとね。われわれがなにをしたと言うんだ?国民の食糧源として、きわめて安全で高品質の食品を提供しているというのに』
何か感情的ですよね。『一体我々が何をしたと言うんだ?』という感情的なこの意見を最後に持ってくるあたり、論理的思考の邪魔をさせようとしています。一方、先ほどの記事に書いたインペリアル・カレッジ・ロンドンで生物学の学士号と修士号を取得したのち、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンおよびロンドン動物学協会で進化生物学の博士号を取得したアランナ・コリンが2016年に書いた『あなたの身体は9割が細菌』では、もっと論理的に『可能性』を推察しています。
簡単に言うと、『20年間抗生物質入りの食事を食べたけど何も起きていない』という現実を主張するのが前者、そして『抗生物質を使用し始めた1940年代以降から21世紀病が増えた』と主張するのが後者です。どちらが長期的で客観的思考を持っているかは一目瞭然ですね。
実際に冷静に考えても、抗生物質が体によくないことは事実。『寿命は延びたが、その代償にさまざまな未知の病気を患うようになった』というのは、まことに興味深い事実です。
このような21世紀病は、実は抗生物質の服用を始めてから発生するようになったかもしれないのです。腸内細菌のバランスが崩れるからですね。
更にそういう有害物質は何も薬だけではなく、大気汚染や化学物質等の様々なものにも含まれています。『毒だらけ 病気の9割はデトックスで防げる』にはこうあります。
しかし、これらに含まれる有害物質が密かに私たちの体の働きを悪くし、排泄能力を低下させ、糖尿病や発達障害、認知症や神経疾患、湿疹、高血圧や肥満、アトピー性皮膚炎やぜんそく、子宮筋腫や子宮内膜症、不妊症やさまざまながんを発生させる原因となっているのです。
大気汚染がニキビに与える影響は?有害物質をデトックス(解毒)しよう! – Inquiry. |
ですから、抗生物質の話は大げさではなく、抗生物質以外のありとあらゆる『人体にとっての有害物質』も我々の見えないところで、人体に悪影響を与えている可能性があるということを、常に忘れないようにする必要があります。そう考えると、まずそもそもが先ほどの専門家が言っていたように、
ということが抗生物質の実際のところだと考えられます。したがって、
このどの薬を使用しても、結局それは 化膿や炎症を抑えるだけでの対症療法で、ニキビを根本から治すのは不可能だと考えるのが賢明です。
ではここで、ニキビができる原因を見てみましょう。
ニキビができる原因(内因性)
ニキビができる原因(外因性)
その他
ニキビは一つの原因によって発症するわけではないので、このすべての要素を最適化することが求められます。例えばニキビはアクネ菌の増殖が原因だと長い間言われてきましたが、最近の研究ではそうではなく、例えば『抗生物質』の服用が関係している可能性もあるという説も上がっています。
ニキビを抗生物質で治すと副作用で他の病気になる?~カギを握る腸内細菌~ – Inquiry. |
ニキビの原因はアクネ菌!…というのは本当なのか?知られざる真実とは – Inquiry. |
ここに『薬の常用』や、『抗生物質』というキーワードが出ていることからもわかるように、『ニキビを薬で治す』治療に依存するのは、あまり賢明ではありません。ニキビの原因というのはとても複雑であり、例えば、
俺は薬を使っているから、夜更かしもしてタバコも吸って、風呂にも入らず暴飲暴食するぞ!
という人がいた場合は、本末転倒なのです。あくまでも『塵の一つ』として考え、塵を積もらせ山とするために、その他の要素を全て最適化するようにしましょう。もしかしたら単純に、常日頃のスキンケアやメイクの根本的な考え方が間違っているのかもしれませんよ。
ニキビに必要なスキンケア(肌断食)