オーガニックコスメはニキビに効くの?
いいえ。
オーガニックコスメという名前だけで過信することはできません。『合成界面活性剤』が入っていればNGです。
先生
ハニワくん
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『オーガニックコスメ』は安全なのか
オーガニック的な商品を使うと、体によさそうなイメージですね。そういうもの、例えばコスメやスキンケア商品を使えば、ニキビにも効きそうです。『Q&Aでオーガニックを知ろう!』にはこうあります。
Q.オーガニックの意味はなにか?
A.オーガニックは、有機と同じ意味です。
農薬や化学肥料に頼らず、太陽・水・土地・そこに生物など自然の恵みを生かした農林水産業や加工方法をさします。オーガニックが広まることにより、人や動植物、微生物などすべての生命にとって、平穏かつ健全な自然環境・社会環境が実現します。
参考
オーガニック、有機の意味、無農薬との違い、有機農法、有機肥料|Q&Aページ知ろう!日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会
オーガニックとは広い意味で、『人為的なものを取り払い、なるべく自然体で生きる』という意味です。人為的、つまり、人が手を加えたものに頼らないということですね。農薬や化学肥料などがそうです。例えば、下記の記事で再三再四考えたのは、『合成界面活性剤の有害性』です。
ニキビに必要なスキンケア(肌断食)
つまりこういうことですね。
つまり、化粧水というのは使えば使うだけ『化粧水依存体質』になり、美肌とは逆方向に進んでしまう事実があるのです。これは、見識があり、化粧品会社とズブズブの関係『ではない』公明正大な意見を言う人が、必ず言うことです。
化粧品に含まれる合成界面活性剤というスコップで皮膚に穴を掘り、一時的にその穴に水を溜めれば、水分があるように見えます。しかし、膜を失ったその穴にある水分は、すぐに蒸発して消えます。水溜まりがすぐに蒸発するのと同じです。すると、そこにあるのは『乾燥肌』です。バリア機能を失ったその肌は、抵抗力がなくなっていてニキビや肌荒れのリスクが高くなってしまうわけです。
化粧水にどうしても合成界面活性剤を入れなければならない理由は、『すべすべした実感を得られるから』という、『人間の実感重視』があるからです。
- 良い香りがする
- サラサラになる
- もちもちになる
- しっとりする
- スベスベしていい感じ
等、人間というものはこのような『実感』を頼りに物事の善し悪しを決めるところがあります。ですから、マクドナルドが『安くて美味しい』のであれば、それが『良し』となるんですね。
つまり、商品を売るためにはそうした人々の『実感』に訴える必要があります。人々が意識できるところで、実感として効果を得られるものであれば、人々は、
この商品いい!
と感じることはできないのです。合成界面活性剤を使ってバリア機能を破壊すれば、一時的にその掘った穴の部分に美容成分を入れることができます。その一時的な成分の効果なら、すぐに人は実感することができます。しかし実際には、いくら外部からアプローチをしたところで角質層の奥深くに何かを浸透させることはできないのです。
それであれば、オーガニックコスメであれば、その合成界面活性剤を含めた有害物質を体内に取り入れる、あるいは塗布することを避けられそうです。界面活性剤や防腐剤など、有害物質はたくさんありますからね。
先生
ハニワくん
植物=自然=安全?
例えば、『植物系』のアイテムならどうでしょうか。『バカがつける化粧品―あなたの素肌は、20代で乾燥肌、30代で小ジワ、40・50代でカサカサ・シワシワ (危険警告!Books)』にはこうあります。
植物=自然=安全 だからこの化粧品も、という図式
シャンプー『植物物語』は合成洗剤だ!
植物と言えば誰でも自然を連想します。自然といえば安全を連想します。これお当然です。それを十分計算したうえで、この『植物物語』という名がつけられたのに違いありません。うまいですね。(中略)『植物物語』ははっきりいえば合成洗剤です。感触を良くした頭髪用の合成洗剤。安全だなんて、とんでもありません。合成界面活性剤で固めたその成分をご覧ください。この内容で、どうして自然を連想させる植物というイメージを付けることができるのでしょう。
ライオンが出している『植物物語』ですね。合成界面活性剤が入っています。したがって、『植物=自然=安全』という図式は成り立たないのです。
合成界面活性剤等の有害物質が入っているかどうかを調べるサイト『美肌マニア』で調べると、合成界面活性剤や防腐剤が入っているかどうかがわかります。『オーガニック』うんぬんで判断するのではなく、直接このサイトで調べたり、もしこのサイトに載っていなくても、『その視点』で商品を見極めるのが最善だと言えるでしょう。
先生
ハニワくん
- オーガニックとは広い意味で、『人為的なものを取り払い、なるべく自然体で生きる』という意味。
- 化粧水にどうしても合成界面活性剤を入れなければならない理由は、『すべすべした実感を得られるから』という、『人間の実感重視』があるから。
- 『植物=自然=安全』という図式は成り立たない。
石鹸で落とせる『ナチュラルコスメ』
ただ、先ほど冒頭に張ったスキンケアやメイクの記事に、『クレンジングをやめたら肌がきれいになった』で推奨しているナチュラルコスメを掲載しています。本にはこうあります。
自然由来の成分で、肌に頑固に密着して落ちないというものはほぼありません。落ちにくい合成成分を使わずに作られたナチュラルコスメを選べば、たとえフルメイクしてもクレンジングを使わず洗顔だけで落とすことができます。
『ナチュラルコスメ』というキーワードが出てきましたね。『オーガニックコスメ』ととても良く似ています。正直、広い意味では同じでしょう。しかしこの本が指し示すナチュラルコスメとは、『落ちにくい合成成分を使わずに作られたもの』です。
つまり、お湯や石鹸だけですっきり落ちるメイクアイテムであれば、ニキビに優しいメイクができるのです。更に本では、『石鹸オフメイク(お湯や石鹸だけですっきり落ちるメイク』のメリットについて、こうまとめています。
肌が本来持つ『天然の保護クリーム』をいかんなく発揮し、バリア機能を損なわないよう力を維持して、メイクも楽しむ。そのためには、この『石鹸オフメイク』は、有効な手段の一つだと言えるでしょう。先ほどのスキンケア一覧の記事に、そのナチュラルコスメの例を載せていますので、併せてご確認ください。
例えばこの本の著者は『MiMC』というブランドを持っているのですが、この合成界面活性剤についての事実を避けて話さない人です。このブランドでも『本当のナチュラルコスメとは何か』について考えて商品を出しているので、ウソがありません。例えば同じように、『植物』について語っている文章を引用しましょう。
植物オイル
なめらかなつけ心地と、しっとりした潤い感、ツヤを生み出す
化粧品原料としてのミネラルは、そのままではルースパウダー状。使いやすいブレストタイプのミネラルファンデーションの多くは、ミネラルに植物オイルを混ぜて固めています。また、口紅やチーク、アイシャドウにも液状や固形の植物オイルが配合され、しっとりなめらかなつけ心地に一役買っています。
化粧品にはこんな成分名で配合されています
ヒマシ油/アーモンド油/ヤシ油/ブドウ種子油/バオバブ種子油/アボカド油/オリーブ果実油/アサイヤシ果実油/マカデミアナッツ油/ステアリン酸/トコフェロール/キャンデリラロウ/コメヌカロウ
植物由来エキス
主にリキッド状コスメに配合。肌をみずみずしく、メイクしながらスキンケア
リキッドファンデーションやリキッドアイシャドウなど、主にウォーターベースのコスメの乾燥を防ぐために使用。植物から抽出したエキスはそれぞれパワーを持っていて、メイクしながら素肌をいたわり、美しく整えてくれます。MiMCではマクロビオティックの『ホールフーズ発想』で、植物の皮も実も種もできるだけ丸ごと使用し、栄養たっぷりのエキスを抽出しています。
化粧品にはこんな成分名で配合されています
セルロース/ユーカリエキス/ラベンダーエキス/ローズマリー葉エキス/アロエベラ葉エキス/カミツレ花エキス/カンゾウ根エキス/ハスエキス/アルニカ花エキス/モモ葉エキスなど
そして実際に、ここで紹介されている商品を検索しても、合成界面活性剤が入っていないんですね。例えば『アムリターラ アメージングオーガニックファンデーション』を先ほどの美肌マニアで検索してみましょう。
黄色く表示されている『アロエベラ葉エキス』が、唯一『保湿剤、口腔ケア剤』として含有されているだけで、赤く表示される合成界面活性剤や防腐剤等は入っていません。では試しに、『オーガニック』と名の付く『アクア・アクア オーガニッククッションコンパクト リフィル ナチュラルベージュ』について調べてみましょう。
合成界面活性剤が入っています。このように、この本で紹介しているナチュラルコスメは、合成界面活性剤等の有害物質をなるべく入れないようにしています。ですから、もしオーガニックコスメでニキビ肌に優しいスキンケアをしたいなら、このような視点で商品を探してみるといいでしょう。
例えば、以下の動画で紹介されているのはなかなかいいですね。有害成分がほとんど入っていません。この本が推奨する『アリマピュア』というブランドも入っています。
CosmeKitchen+白鳳堂でお買い物してきました|オーガニックコスメ
※写真サイズが修正できず、大きく表示されています
また下記の動画はまさに先ほどの著者のブランド『MiMC』のコスメですね。
【土曜企画】話題のオーガニックコスメ♡MiMC縛りメイク 市原彩花編 ♡MimiTV♡
MIMCコフレ2017でヘルシーすっぴんメイク【コフレ開封Week】
下記の動画もいいですね。合成界面活性剤等が入っていないオーガニックコスメが多く紹介されています。ただ、『リップ&チークステイン』などには結構色々入っていますね。ただ、合成界面活性剤は入っていません。
エマ・ワトソンのお墨付き!オーガニックコスメ紹介 久恒美菜編♡MimiTV♡
先生
ハニワくん
石鹸で落とせる『ナチュラルコスメ』
農薬を使わず有機(オーガニック)肥料を使うということはどういうことか
さて、とにかくこれで『オーガニック=安全で安心』という考え方に依存するべきではないということがわかりましたね。オーガニックコスメの中にも、有害物質が入っているものと、そうでないものがあります。
インペリアル・カレッジ・ロンドンで生物学の学士号と修士号を取得したのち、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンおよびロンドン動物学協会で進化生物学の博士号を取得したアランナ・コリンが2016年に書いた『あなたの身体は9割が細菌』にはこうあります。
菜食主義者ならそんな心配をせずにすむかというと、そんなことはない。野菜は家畜の糞を肥料に使った土壌で育てられることが多い。家畜の糞は栄養に富んでいると同時に薬も含んでいる。家畜に投与された抗生物質のおよそ75%はそのまま糞となって排出されている。有機肥料とは、そういうもののことだ。
農薬を使わず有機(オーガニック)肥料を使う。 それはつまり、抗生物質の入った糞で農業をするということです。抗生物質が人体にどのような影響を及ぼすかということは下記の記事に書きましたので、併せてご確認ください。
この剣に関しては下記の記事で『病気に罹患するリスクを心配しているのなら、抗生物質をそれほど心配する必要はない』という主張をする専門家もいる話を書きましたが、
どちらにせよ『オーガニック=安全で安心』という考え方に依存するべきではない事実に変わりはないのです。
先生
ハニワくん
天然・自然にも怖いものはある
『健康にいいものばかり食べていると早死にします』にはこうあります。
天然・自然ものだからといって安全とは限らない
食品で天然、自然といわれると、体にやさしく、安全だと思ってしまう人が多いようです。しかし、天然=安全とはいえません。どんな食品でもリスクはゼロではないのです。天然物でも4つのリスクがあります。
- アレルギー(小麦、卵、落花生など)
- 食中毒(カキなど)
- ヒ素やカドミウム、水銀(米や魚など)
- 有毒化学物質(フグ、野菜、果物など)
我々は、これら『自然』にある『天然』のものを服用すると、異常反応を示しますよね。また、毒キノコやトリカブトなどはどうでしょうか。『自然』にある『天然』のものですよね。トリカブトなどは『植物』でもあります。
更に本にはこうあります。
本当は怖い”天然農薬”
無農薬野菜と聞くと、体によく、安全・安心だというイメージが広がっています。しかし、虫の食害に対抗するために、野菜自身が多種類の防虫成分(天然農薬)を作り出していて、それが健康に悪い影響を与える可能性があります。(中略)どんな野菜も、農薬を使って育てた野菜の残留農薬よりも、はるかに多量の天然農薬を含んでいます。よく『無農薬野菜』が体にいいといわれますが、無農薬で育てたから天然農薬が少なくなるのではなく、逆に無農薬のほうが虫の食害などで天然農薬が多くなっているとも考えられます。
つまり、『無農薬野菜=安全で安心』という図式にも依存するべきではないということなのです。
『ノンカロリー・カロリーゼロ食品、人工甘味料、食品添加物』は頭皮に悪影響を与える?
また、『科学でわかった正しい健康法』にはこうあります。
低農薬な僕らの日常食 遺伝子組み換え作物
(省略)それどころか、遺伝子組み換え作物は農薬を減らせるというメリットを挙げることができる。
農薬を減らして、有機(オーガニック)農業をしようとするとき、遺伝子組み換え作物の発想が頭をよぎる場合があります。この遺伝子組み換え作物は、摂取しても健康上のリスク増加は認められません。つまり、知らぬ間にこれらを食べても人々は気づかないのです。
ここまで考えると、『オーガニック』という概念は非常に奥が深く複雑で、簡単にコントロールできるものではなく、とにかく言えるのは『オーガニック=安全で安心』という考え方に依存するべきではないということですよね。
先生
ハニワくん
- 石鹸で落とせるナチュラルコスメには合成界面活性剤や防腐剤等は入っていない。
- 農薬を使わず有機(オーガニック)肥料を使うということは、抗生物質の入った糞で農業をするということ。
- 『オーガニック=安全で安心』という考え方に依存するべきではない。毒キノコやトリカブトは天然であり、自然のもの。
- 『無農薬野菜=安全で安心』という図式にも依存するべきではない。
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