野菜ジュースはニキビ対策になる?
いいえ。
野菜ジュースは栄養がほとんど飛んでしまっているので、スムージーにして摂った方が漏れることなく栄養を摂れ、ニキビ対策になります。
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市販の野菜ジュースは様々なものがあります。
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私もかれこれ15年間はこれらの野菜ジュースを飲み続けてきました。しかし、野菜ジュースでニキビケアをしようと思っても、大した効果は得られないでしょう。市販の野菜ジュースというものは、往々にして栄養があまり入っていません。私はそれを知りませんでした。
まあ、20歳ぐらいのときから飲んでいたので、その時期に飲みたがる様々なジュースなどと比較したら、まだこれらを飲んだ方がマシだったのですが、知識を学んでいくと、どうもこうした野菜ジュースでは満足な栄養が摂れないというんですね。当時、私は若くして野菜ジュースを飲んでいたので周りから少し尊敬されましたが、上には上の境地があったということです。
『健康にいいものばかり食べていると早死にします』にはこうあります。
野菜ジュースでは大した栄養は摂れない
野菜ジュースは、野菜をすりおろしたり、つぶしたりしてから汁を搾り取って作ります。このときに出る搾りかすに食物繊維やカルシウムが残ってしまいます。また、野菜ジュースを作るときの加熱殺菌でビタミンCは減少します。
野菜ジュースでは必要なビタミンの補給はできないし、食物繊維も十分な量の不溶性食物繊維は含まれていません。同じ考え方で、体に良いと言われているオリーブオイルもです。『食事のせいで、死なないために[食材別編]―スーパーフードと最新科学であなたを守る、最強の栄養学』にはこうあります。
オリーブとオリーブオイル
(省略)精製オリーブオイルは、さらに栄養分が乏しい。精製オリーブオイルは、その他の植物油と並んで、赤信号の食べ物に分類すべきだろう。カロリーがきわめて高いのに、栄養がほとんどないからだ。(中略)ファストフードやチーズケーキなどの赤信号のたべものを食べると、数時間も経たないうちに、動脈機能に障害が現れる可能性が高い。オリーブオイルやその他の植物油を摂取したあとも、それと同じ有害な作用が生じるのだ。(中略)油を使わずに調理するのは、実は驚くほど簡単だ。食材がフライパンや鍋にこびりつかないように、ワインやシェリー酒、酢や水でソテーすればよい。
食事のせいで、死なないために[食材別編]―スーパーフードと最新科学であなたを守る、最強の栄養学
野菜ジュースでもそうですが、こういった加工食品は、製造工程で遠心分離機によってオイルと水に分けたりする作業により、栄養がそこで抜けてしまいます。従って、これらの元の果物や野菜がいくら栄養価が高いとかヘルシーであっても、加工された食品にその栄養を期待することはできないのです。
本にはこうもあります。
果物を飲み物として摂りたい人は、ジューサーよりもブレンダーを使った方が栄養分をずっと多く摂れる。ジュースにするとき失われてしまうのは食物繊維だけではない。果物や野菜の植物栄養素ポリフェノールのほとんどは、食物繊維の中に含まれており、腸の善玉菌の作用によって分離され、体内に吸収される。したがってジュースだけを飲んでも、食物繊維やそこに含まれていた栄養素は摂れないのだ。濁ったタイプのりんごジュースには食物繊維がいくらか残っているため、透明なタイプのリンゴジュースの約3倍の植物ポリフェノール成分が含まれている。
ジューサーというのはこういうものですね。野菜や果物を、極めて液状に近い状態にしますから、100%ジュースを作るのに最適です。
野菜・果物のジュースで栄養を摂るなら、それよりもブレンダー(ミキサー)の方がいいのです。ミキサーというのは日本人独特の呼び方で、海外ではブレンダーと呼ぶのが一般的です。これなら少しドロッとした状態に仕上がり、スムージーやスープを作れます。
その他にもフードプロセッサーというものもありますね。これは液状にはなりません。料理の下ごしらえなどに使える器具です。
各調理器具の適した用途
ジューサー | 100%ジュース |
---|---|
ブレンダー(ミキサー) | スムージー、スープ |
フードプロセッサー | 料理の下ごしらえ |
BRUNO マルチスティックブレンダー
先ほど挙げたタイプのジューサーは、分離されづらく、栄養も抜けづらいとありますが、やはり栄養を豊富に摂るためには、野菜ジュースよりも『野菜スムージー』の方がいいのです。野菜や果物のカラフルな色素には、活性酸素の除去に役立つポリフェノール等の抗酸化物質がたくさん含まれています。例えば、
と、それぞれ抗酸化力を持っています。ビタミンACE(エース)も豊富に含まれています。そのどれもが活性酸素の除去に役立ち、ニキビケアに有効です。『ようこそ!私のニキビクリニックへ―さあ、お入りください。ニキビ完治への最後のドア…』にはこうあります。
活性酸素こそ肌の大敵
(省略)この活性酸素は、ニキビを悪化させるだけでなく、皮膚に対してさまざまな悪さをします。(中略)今まで見てきたように、活性酸素は皮脂を酸化することによってニキビをつくり、炎症を悪化させます。日焼けの炎症も活性酸素のしわざですし、メラニン色素の生成を促してシミやくすみの原因をつくるのも活性酸素です。また活性酸素は皮膚細胞を傷つけて皮膚の老化を早め、しわやたるみをつくります。そして究極の害は、DNAを損傷して皮膚がんを誘発することです。(中略)このように活性酸素は、あらゆる肌のトラブルに関わっています。
そう考えたとき、せっかく野菜や果物のその高い抗酸化作用を得たいのに、野菜ジュースとしてそれを摂取しようとすると、満足な結果が得られません。それであれば、ブレンダーを使って自分でスムージーを作った方がよほど高い効果を得られるんですね。例えば、下記の動画で紹介している『ファイバーミキサー』であれば、食物繊維を丸ごと摂れるとアプローチしています。
ジューサー・ミキサー選び分け動画【パナソニック公式】
食材を後入れすることもでき、食べるスムージーを作れるので、食材本来の栄養を摂れますね。ですから、野菜・果物ジュースを飲むときは市販のものではなく、こうしたミキサーで手作りをしてスムージーにして飲むということがベストなのです。
『食事のせいで、死なないために[食材別編]―スーパーフードと最新科学であなたを守る、最強の栄養学』にはこうあります。
果物をまるごとたくさん食べるほど、2型糖尿病の発症率は低くなる。だが、ハーバード大学の研究によって、ジュースをたくさん飲むと糖尿病のリスクが高くなることが明らかになった。したがって、ジュースやゼリーなどの加工食品は、いわば薄い黄信号の食べ物で、果物が本来持っている栄養素を摂れないだけでなく、かえって健康に悪影響をおよぼす可能性がある。
本来、栄養というものは食材から得たいのです。野菜や果物には人間の美容と健康に役立つ栄養素がたくさん含まれています。まさにメンテナンスフードですね。しかし、サプリや加工した野菜ジュースなどでその栄養を摂ろうと思っても、思うようには摂れません。この事実を覚えておきましょう。
例えば、ポリフェノールと同じように抗酸化作用があるビタミンACE(エース)ですが、ビタミンA(ベータカロチン)には注意点があります。『健康にいいものばかり食べていると早死にします』にはこうあります。
ベータカロチン神話の崩壊
ベータカロチンはビタミンAが2つ結合した抗酸化物質で、野菜や果物のがん予防効果の主要因と推測されました。疫学研究では、ベータカロチンは血中濃度が1デシリットルあたり2~10マイクログラム程度の濃度の低い人たちに比べて、20~50マイクログラムという数値の高い人のがんのリスクが低いことも示されました。そこで、米国やフィンランドで、大規模な研究が行われました。たとえば肺がんを減少させる効果があるのではないかと期待されたのです。一方の被験者にはベータカロチンとビタミンAを、他方にはニセ薬(プラセボ)を与えて調査を続けました。
すると、約1万8千人の喫煙者などの肺がんリスク者が参加したフィンランドでも、肺がんリスク者が参加した米国の結果では、喫煙者で肺がん発生率が28%、死亡率で17%高くなったのです。約3万人が参加したフィンランドでも、肺がんになる危険率が18%も上昇しました。(中略)ともかく、野菜や果物から摂るのはいいのですが、サプリでは摂りすぎになり危険性が高まります。
野菜や果物から摂るのはいいのですが、サプリでは摂りすぎになる可能性があり、がんリスクが高くなるというデータがあるんですね。つまり、いくら抗酸化作用が体にいいからといって、それを過剰摂取すると今度は違う問題を引き起こすのです。
サプリメントで栄養を補おうという考え方にも、依存できないんですね。
では、どういった野菜を選んでジュースにすればいいでしょうか。『食事のせいで、死なないために[食材別編]―スーパーフードと最新科学であなたを守る、最強の栄養学』にはこうあります。
野菜の中では緑色野菜が、果物の中ではベリー類がもっとも健康によいのは、おもに植物色素の働きによる。緑色の植物の葉には葉緑素(クロロフィル)が含まれ、活発な光合成を引き起こす。そのとき産生される高エネルギー電子の働きを抑制する為に、緑色植物には抗酸化物質がたくさん含まれている。(中略)では赤玉ねぎと白玉ねぎでは、どちらのほうが抗酸化物質を多く含んでいるだろうか?答えは一目瞭然、調べるまでもない(実際に、赤玉ねぎは白玉ねぎよりも高酸化力が76%も高く、黄玉ねぎはその中間だ)
(中略)だから、いちごは赤みがなるべく強いものを、ブラックベリーは黒々としているものを、トマトは真っ赤なものを、ブロッコリーは緑色が濃いものを、選んで買おう。色素にこそ、老化防止作用、抗がん作用、抗酸化作用があるのだから。
果物や野菜のこうしたカラフルな色素にこそ、抗酸化作用が含まれているのです。だからなるべく色が濃いものを選んで摂るのです。それによって高い美容効果を得ることができます。例えば果物であれば下記の記事に書いたように、
ジュースにするよりも丸ごと食べた方がいいのです。更にミカン単体よりも、『アセロラ+ミカン』の方がいいですよね。それだったら、大量のビタミンC+ビタミンPで、効率よく多くのビタミンCを得ることができます。例えば下記の動画では『フルーツの盛り合わせ』のレシピを教えてくれていますが、
フルーツたっぷり🍊 かわいいフルーツカップ♪ ~ fruits cup 【料理レシピはPartyKitchen🎉】
ここにアセロラを入れればいいのです。また、動画ではオレンジの筋を取ってしまっていますが、見た目はその方が綺麗でも、栄養重視バージョンということで、筋はそのままにします。こうしたフルーツの盛り合わせをちょくちょく食べていれば、常にニキビの予防と対策ができ、かつその他のありとあらゆる美容と健康の維持と向上を望めるでしょう。
ですから、『対ニキビフルーツパーティ』、『スーパー美容フルーツ盛り』、『スーパービューティフルーツ』などと名前を付けて、ニキビケアにうってつけのフルーツの盛り合わせを作ると効果的です。
ニキビに効く果物とその効果
アボカド | 抗酸化作用、美肌効果 |
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イチゴ | 便秘改善作用、抗酸化作用、美肌効果、冷え性改善 |
バナナ | 便秘改善作用、抗酸化作用、美肌効果、精神安定効果 |
アセロラ | 強力なビタミンC |
キウイ | 便秘改善作用、快眠作用 |
ベリー類 | 強力な抗酸化作用 |
アボカドとバナナの白、アセロラの赤、キウイの緑、ベリー類の青、紫、赤。どれもカラフルですから、見栄えもよくなりますね。そしてこのカラフルな色は、決して見栄えがいいということだけではありません。色素にこそ、老化防止作用、抗がん作用、抗酸化作用があるからですよね。
同じ考え方で野菜もやはりそのまま食べたいものです。筑前煮なんかヘルシーでいいですね。たっぷり野菜を摂れます。
美味しい「筑前煮」の作り方 | 私の好きな根菜料理
また、下記のような鶏肉が入っているものでもいいでしょう。鶏肉は脂質が少ないので、豚や牛と比べてニキビができる可能性も低いと言えます。また、コラーゲンを作るためにはたんぱく質が必要ですから、それを補えますね。
【料理動画】プロの簡単おかずレシピ『鶏肉と秋の根菜甘辛揚げ』【よみファクッキング】
それで言うと下記のようなメニューもいいですね。高たんぱく低資質でブロッコリーの豊富なビタミンCが摂れます。ビタミンACE(エース)ですね。しかもビタミンCはコラーゲンの体内合成を促す役割を果たしますから、ニキビにとてもいい影響を与えます。
鶏むね肉とブロッコリーのレンジ蒸し 、 電子レンジ加熱時間の目安
ただ、『正しい玄米食、危ない玄米食~マクロビをしている人はなぜ不健康そうに見えるのか~』にはこうあります。
巷には『○○を食べれば健康になる』という情報が溢れていますが、『○○だけ』を食べていたら大丈夫か、といえばそんなことはありませんよね。ひとつの食物で、すべての栄養素が補えるわけがないからです。なにより『○○だけ』に偏れば、不足する栄養素が出て来たり、摂りすぎのものが出てくることは明らかです。
先ほど出た『たんぱく質とビタミンC』のように、それらがコラーゲンの生成を助けて、結果的に美容に貢献するという食材もあります。野菜や果物は栄養が豊富ですが、どれか一つだけを食べればいいということではありません。様々なものをバランスよく食べるとよく言うのは、意味があるのです。
そういった意味では、ブレンダーを使って様々な野菜や果物でスムージーを作って飲むということは、とても高い効果を得ることが期待できますね。『毒素をごっそり流しだすデトックス大辞典』にはスムージーの一つの例として、『グリーンスムージー』のレシピを挙げています。
本にはこうあります。
グリーンスムージーとは、緑色の葉野菜、フルーツ、水をミキサーにかけて作るスムージーのことを言い、ポイント葉野菜をたっぷり入れること。実は、植物の葉は根っこよりもはるかに栄養の点で優れています。たとえばビーツという野菜は、通常、根っこだけを食べています。しかし、根っこよりも葉の方が、カルシウムは7倍、ビタミンAは191倍も多いのです。
つまり、下記のようなレシピよりも、
ビーツのラペの料理レシピ How to cook Beets
下記のように葉も一緒に使ったレシピの方が栄養価が優れているということですね。
日々の料理 ボルシチ
スムージーにすればこうした葉野菜の葉をふんだんに使えますから、余すところなく野菜の恩恵を得ることができます。また、フルーツとの組み合わせによってもおいしいスムージーができますね。
ひんやりおいしい♪ 4種のベジフルスムージー
このスムージーであれば抗酸化力の高いベリー類も入っていますし、ビタミンCが豊富なブロッコリーも入っています。美味しく豊富な栄養が摂れて、美容と健康に貢献できるなんて、最高ですね。
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