カビが原因でニキビになる?
いいえ。
カビが原因でできるのはニキビではなく『マラセチア毛包炎』です。
先生
ハニワくん
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カビが原因でニキビにはならない
私の手元にはたくさんの本があり、ニキビに特化したものだけでも以下のものがあります。
『これでわかるニキビの治療とケア~安易に抗菌薬に頼っていませんか?~』(南江堂)
しかしこの中で『カビ』が原因でニキビになるという事実に触れている本は一冊もありません。また下記の記事に書いた『ニキビに似た皮膚炎、肌トラブル』を見てもそうです。
- 毛包中性挫創(もうほうちゅうせいざそう)
- 酒さ(しゅさ)
- 口囲皮膚炎(こういせいひふえん)
- 酒さ性皮膚炎(しゅさせいひふえん)
- 脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)
- 汗疹(あせも)
- 顔面播種状粟粒性狼瘡(がんめんはしゅじょうぞくりゅうせいろうそう)
- 好酸球性膿疱性毛包炎(こうさんきゅうせいのうほうせいもうほうえん)
- 汗管腫(かんかんしゅ)
- 皮膚腫瘍(ひふしゅよう)
- 疣贅(ゆうぜい)
- 外歯瘻(がいしろう)
『ダニ』が原因の毛包中性挫創(もうほうちゅうせいざそう) 、『ウイルス』が原因の疣贅(ゆうぜい)はありますが、『カビ』はないんですね。
先生
ハニワくん
カビが原因で出来るのは『マラセチア毛包炎』
実は調べたところ、カビが原因で出来るのは『背中ニキビ』だと言われます。そして厳密にはそれはニキビではなく、『マラセチア毛包炎』という皮膚病です。マラセチア毛包炎とは、マラセチア菌(カビ菌の一種)が皮膚を刺激することで炎症を起こす皮膚病なんですね。
しかし、このマラセチア毛包炎について、あれだけの本があって一冊もそれに触れていないのは不思議ですね。実際にはマラセチア菌というのは誰の皮膚にも存在していて、アクネ菌と同じようなものです。ではここで、思春期にニキビができる原因と流れを見てみましょう。
なぜ思春期のケースを持ちだすかというと、ニキビができる原因というのは複雑であるからして、一例を出すことしかできないからです。ここではわかりやすく思春期にニキビができる原因と流れを載せました。
このようにしてニキビというものはアクネ菌が原因で皮脂が増殖し、コメドが炎症してできると考えられていますが、皮膚に棲むマラセチア菌もアクネ菌と同じように、皮脂によって増殖し、マラセチア毛包炎になるのです。
このような簡単な構造なのだとしたら、先ほどあった『11の皮膚炎・肌トラブル』を紹介している本で紹介していてもいいんですけどね。あの本は医師が読むような専門的な言葉で書かれているもので、値段も3,600円もするのに、マラセチア毛包炎については書いていないんですね。
先生
ハニワくん
カビが原因でニキビにはならない
ニキビとマラセチア毛包炎は全く違うもの
ただ、『新宿駅前クリニック皮膚科』が下記の動画を出しています。マラセチア毛包炎についての説明を淡々と説明してくれていますね。
マラセチア毛包炎 新宿の皮膚科 新宿駅前クリニック皮膚科
動画にはこうあります。
ニキビとマラセチア毛包炎は全く違うものなので、いくらニキビケアをしても治らない。マラセチア毛包炎はマラセチアという真菌が引き起こされる毛穴の炎症で、ニキビよりもやや小さめで、赤くやや光沢のあるぶつぶつが均一の大きさで分布し、軽度のかゆみを伴う場合が多い。マラセチア毛包炎は男女問わず、10代から中年層まで幅広い年齢層で発症するが、時期的には暑くなって汗ばむ時期に発症する。マラセチア毛包炎は皮膚科を受診して、抗真菌薬や内服薬で治療をする。皮脂や汗で清潔さが保たれなければ簡単に再発する。脂性肌の人は特に注意。高温多湿の環境を避けること。
真菌というのは『カビ(酵母、キノコの仲間)』のことですから、やはりマラセチア毛包炎はカビにマラセチアというカビによって引き起こされる炎症ということですね。『ニキビとマラセチア毛包炎は全く違うもの』ということですから、ニキビの専門書には出てこなかったのかもしれません。マンガ版のこういう動画もありますね。こっちの方がわかりやすいと言う人がいるかもしれません。
新宿駅前クリニック皮膚科 マンガでわかるマラセチア毛包炎
先生
ハニワくん
脂性の人、高温多湿の環境にいることが多い人は注意
ただ、これらを見て思うのは結局、
- ニキビとは違うもの
- マラセチアというカビが原因の湿疹
という2点ですね。ただそれだけのことだということがよくわかります。あまり大げさに取り上げていないことからも、皮膚病としてはそう重くはない部類に当てはまるのかもしれません。私のことで思い返しても、確かにこのマラセチア毛包炎らしきものが過去にできたことは、何度もあります。
しかし気づいたら治っていたり、それよりも面倒なニキビに目が行ったりで、たいしてこの皮膚炎を深刻に考えてこなかったかもしれません。マラセチア毛包炎は『その程度の皮膚炎』ということなのかもしれません。
ただ、脂性の人、高温多湿の環境にいることが多い人などにとっては、深刻な問題になることも考えられます。その場合は早めに皮膚科に行って対策を得るのがいいでしょう。ただしクリニックの言うように、『環境を変えなければ対症療法だけをしても意味がない』ので、生活習慣や環境を変える覚悟がなければ根本解決には至らないでしょう。
『敏感肌』あるいは『乾燥肌・脂性肌・混合肌』だとどれが一番ニキビができやすい?
先生
ハニワくん
生活習慣や環境を変える
まず、
- 念入りなシャンプー
- 念入りな洗顔
はNGです。
- 薄毛
- ニキビ
- ワキガ
- 体臭
といった問題を引き起こすからです。
ワキガ対策になるワキの洗い方やシャワー・お風呂の入り方とは!?半身浴(汗腺トレーニング)で『良い汗』をかこう!
しかし同時に、『念入りにすすぎをしない』こともまたNGですね。すすぎ残しがあるとシャンプー等の余分な物質が皮膚に残り、このような皮膚炎の原因となってしまうかもしれません。
ニキビ同様に毛穴汚れをしっかり洗い落とすこと、
ボディシャンプーではなく石鹸を使うことも重要なポイントです。
先生
ハニワくん
- カビが原因でニキビにはならない。
- カビが原因で出来るのは『背中ニキビ』が多く、『マラセチア毛包炎』という皮膚病。
- ニキビとマラセチア毛包炎は全く違うものなので、いくらニキビケアをしても治らない。
- マラセチア毛包炎は男女問わず、10代から中年層まで幅広い年齢層で発症する。
- 時期的には暑くなって汗ばむ時期に発症する。
- 脂性の人、高温多湿の環境にいることが多い人は注意。
- 生活習慣や環境を変える覚悟がなければ根本解決には至らない。
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