ニキビに効くサプリメントはある?
あります。
が含まれているものはニキビに有効です。
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ニキビにも効く美容サプリは、下記の記事に書いたことがベースとなります。
ニキビに効く飲み薬は市販で買える?薬がもたらす人体への影響は? – Inquiry. |
基本的にニキビ用の飲み薬というものはほとんど市販薬ではありませんので、このようなサプリメントを摂ってニキビを内側からケアしていくことになります。
その他にある商品も大体同じです。
が含まれていて、同じアプローチの方法を取っています。これらの栄養素がニキビに有効だからですね。また、『美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)』にはこうあります。
抗酸化作用のある食品を摂り、肌老化を防ぐ
抗酸化作用とは、体内の活性酸素を除去する働きのこと。活性酸素は反応性の強い酸素の一種で、さまざまな体内の活動にともなって副産物として生まれるもの。有効な働きももつのですが、増えすぎると体内で細胞を傷つけ、老化を促したり、がんの原因となったりするといわれています。肌にとっても、シミやシワなどの肌老化を促し、肌荒れ、ニキビなどを引き起こす原因に。
美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)
抗酸化作用のある食品は色々ありますが、ビタミンの中で最も抗酸化作用が強いのは『ビタミンACE(エース)』です。
ですね。それについての詳細は下記の記事にまとめてありますので、併せてご確認ください。どんな食品に含まれているかということを記載しています。
まずはビタミンAです。ちなみにビタミンAの化学名は『レチノール』です。『ベータカロテン』は体内でビタミンAに変化するので、ベータカロテンもビタミンAと考えます。レチノールは動物性食品から摂れて、ベータカロテンは植物性食品から摂れます。
レチノールを多く含む食品(100g中)
鶏レバー | 14,000ug |
---|---|
豚レバー | 13,000ug |
あんこう(肝) | 8,300ug |
銀だら | 1,500ug |
うなぎのかば焼き | 1,500ug |
ベータカロテンを多く含む食品(100g中)
モロヘイヤ | 10,000ug |
---|---|
西洋かぼちゃ | 3,900ug |
にんじん | 6,900ug |
しゅんぎく | 4,500ug |
あしたば | 5,300ug |
ニンジンは、中くらいのサイズ一本でベータカロテンが12,500ugありますから、ビタミンA含有率はトップクラスです。一日の必要摂取量は男女の平均で約『800ug』です。ベータカロテンは最終的にレチノールに変換されますので、レチノールとしての利用料がどれだけあるかを計算します。
カロテンは腸での吸収が1/6、そこからのレチノール変換が1/2といわれているのでカロテンのレチノールとしての利用量は、摂取分の1/12程度だとされていますので、
12、500(カロテン)÷ 12=1,250(レチノール)
で、ニンジンは、中くらいのサイズ一本で『1,250ugRE』のビタミンAが摂れるということですね。それで十分一日の必要摂取量を摂れます。モロヘイヤもすごいですね。
ビタミンCはコラーゲンの体内合成を促す役割を果たしますから、ニキビにとてもいい影響を与えます。
一日に必要なビタミンCの摂取量は『100㎎』ですが、もしそれが補えないのであれば意識して食材から摂る必要があります。様々な食材のビタミンC含有量を見てみましょう。
様々な食材のビタミンC含有量(100g)
ミドリムシ | 5mg |
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ミカン | 32mg |
イチゴ | 62mg |
キウイ | 69mg |
レモン | 100mg |
アセロラ | 800~1700㎎ |
アセロラはずば抜けていますね。その他にも、ブロッコリーやかぼちゃ、ホウレンソウ等にも多くのビタミンCが含まれていますから、積極的にそれらを『食材で』摂る必要があります。これを『サプリメントで』と言わないのは後で説明します。
次にビタミンEです。
様々な食材のビタミンE(100g中)含有量
パプリカ(黄) | 2.4mg |
---|---|
パプリカ(赤) | 4.3mg |
アボカド | 4.62mg |
うなぎのかば焼き | 4.9mg |
西洋かぼちゃ | 4.9mg |
アーモンド | 30.3mg |
一日の必要摂取量は男女平均でおよそ『6.5mg』です。西洋かぼちゃの煮物一人分がおよそ6.5㎎程度ですね。かぼちゃにはビタミンACE(エース)がバランスよく入っているので、ニキビにもとても有効です。もちろん、ナッツはずば抜けていますね。
ここまで考えると、冒頭に挙げた対ニキビサプリメントになぜビタミンACE(エース)が入っていないのか気になりますね。ビタミンACEに絞ったサプリメントもあります。アマゾンでは以下の商品しかありませんが、
その他にもマルチビタミンという形でビタミンACE(エース)は摂れます。
一緒に配合してはいけないのであれば、マルチビタミンにも入っていないはずですが、こっちには総合的に様々なビタミンが入っています。その詳細はわかりませんが、結果的にはそれでうまくバランスが取れています。
実はこのベータカロチンには注意点があるのです。『健康にいいものばかり食べていると早死にします』にはこうあります。
ベータカロチン神話の崩壊
ベータカロチンはビタミンAが2つ結合した抗酸化物質で、野菜や果物のがん予防効果の主要因と推測されました。疫学研究では、ベータカロチンは血中濃度が1デシリットルあたり2~10マイクログラム程度の濃度の低い人たちに比べて、20~50マイクログラムという数値の高い人のがんのリスクが低いことも示されました。
そこで、米国やフィンランドで、大規模な研究が行われました。たとえば肺がんを減少させる効果があるのではないかと期待されたのです。一方の被験者にはベータカロチンとビタミンAを、他方にはニセ薬(プラセボ)を与えて調査を続けました。すると、約1万8千人の喫煙者などの肺がんリスク者が参加したフィンランドでも、肺がんリスク者が参加した米国の結果では、喫煙者で肺がん発生率が28%、死亡率で17%高くなったのです。約3万人が参加したフィンランドでも、肺がんになる危険率が18%も上昇しました。
(中略)ともかく、野菜や果物から摂るのはいいのですが、サプリでは摂りすぎになり危険性が高まります。
野菜や果物から摂るのはいいのですが、サプリでは摂りすぎになる可能性があり、がんリスクが高くなるというデータがあるんですね。つまり、いくら抗酸化作用が体にいいからといって、それを過剰摂取すると今度は違う問題を引き起こすのです。
したがって、先ほど一つだけあったビタミンACE(エース)のサプリメントですが、実はあのタイプは危険なのです。ここでは『抗酸化サプリ』自体が危険視されていて、まずはベータカロテンだけがピックアップされていますが、ビタミンACE(エース)はすべてが抗酸化物質です。つまり、そのどの栄養素も摂りすぎると、もしかしたらがんのリスクを高める可能性があります。だから『結果的にバランスが取れている』と言いました。
なぜ対ニキビサプリメントにビタミンACE(エース)が入っていないのかはわかりませんが、もし入っていれば一日に何度も摂る人が現れて、問題になっていたでしょう。ビタミンACE(エース)のサプリメントを摂りすぎていた人は問題ですが、規模的に、あの商品よりも『チョコラBB』等の商品を使用している人の数の方が多いといえます。
そのような王道商品があるのに、わざわざ対ニキビサプリメントとしてビタミンACE(エース)を買う人は、よほど抗酸化作用に興味があって知識がある人ですが、そのような人はこの『ベータカロテン神話』の話をとっくに知っていて、手を出していないので、あまり大きな問題が起きていないのかもしれません。
『サプリメント健康事典』にはこうあります。
肌が荒れやすい
- 保湿因子のバランスがくずれると肌荒れに
肌の潤いは、皮脂、天然保湿因子(アミノ酸など)、角質細胞間脂質(セラミドなど)という3つの保湿因子によって一定に保たれています。このうちどれかが減ってしまうと肌の水分量や皮脂が減少し、肌荒れにつながります。(中略)逆に、皮脂の分泌が多すぎると皮脂が毛穴に詰まって炎症を起こし、ニキビを引き起こします。
この本には『症状別』として状況に応じたサプリメントが紹介されていますが、ニキビということで言うと、この項目になります。そして推奨されているサプリメントは、
です。まさに今挙げた二つのタイプのサプリメントですね。しかし、この本はサプリメントの専門書なのに、『ベータカロテンとがんの関係』について書いてありません。この点においては、各分野の専門家から総合的な情報を集めている当サイトに分が上がると言っていいでしょう。もちろん、この点だけですが。
とにかく覚えておきたいのは、ビタミンACE(エース)を野菜や果物から摂るのはいいのですが、サプリでは摂りすぎになる可能性があり、がんリスクが高くなるというデータがあるということ。つまり、いくら抗酸化作用が体にいいからといって、それを過剰摂取すると今度は違う問題を引き起こすのです。
ですから、ニキビを食品から治療する際は、決してサプリメントに依存してはいけません。サプリメントに対する意見は真っ二つに分かれていますが、きちんと使えば有効になります。例えば、サプリメントだけを摂取して食材を口にしないという極端なやり方をすれば、もちろんNGです。
しかし、ベースとなる5大栄養素(たんぱく質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラル)をまずは食材からしっかりと摂り、そのうえで更に『補助・強化』という位置づけでサプリメントを摂る。これならば、サプリメントは『あってもなくてもいい』状態の上で『補助・強化』として摂取するので問題はありません。もちろん、過剰摂取に注意することが必要です。
例えばイソフラボン。大豆からとれるイソフラボンは女性の強い味方です。最強の抗酸化物質と言われるエストロゲンに似た働きを期待できるので、ビタミンACE(エース)よりも強い力を手に入れることができます。
しかし、『健康にいいものばかり食べていると早死にします』にはこうあります。
サプリの過剰摂取に注意
大豆イソフラボンは『自然』の成分なのでサプリなどでたくさん摂取しても安心、という意見を聞いたことがありますが、これは誤りです。動植物に含まれている物質は濃度が低いので、通常の食事で過剰摂取になるケースを心配する必要はほとんどありませんが、抽出や濃縮をしてあるサプリの場合は濃度を高めて錠剤などに加工してあるので、一日の接触上限などをよく理解して利用する必要があります。(中略)イソフラボンは、妊婦と胎児については実験動物で有害作用が報告されており、発がん性の可能性も指摘されています。妊娠中のサプリ摂取は控え、バランスのよい食事を心がけましょう。
ベータカロテンだけじゃなく、大豆イソフラボンでもNGなのです。また、大豆を食べすぎると、それが男性だった場合、摂りすぎると女性乳房化といって胸が女性のように膨らんでしまう危険性もあります。
また、亜鉛も肌荒れに確かに有効な栄養素です。しかし、亜鉛を過剰摂取すると、今度は『銅』が排出されてしまいます。銅が排出されると貧血を起こしますし、銅も活性酸素を撃退する抗酸化物質ですから、抗酸化作用がなくなってしまいます。
亜鉛が不足するとニキビや肌荒れの原因となる?クエン酸と同時に摂ろう! – Inquiry. |
では、ビタミンB群はどうでしょうか。『これは効く! 食べて治す 最新栄養成分事典』にはこうあります。
ビタミンB2
(省略)過剰摂取による副作用はないという意見もあれば、1日30㎎の投与により、吐き気、嘔吐があるとの報告もあり、意見が分かれています。
意見が分かれていますね。もうこうなったら、どの栄養素をサプリメントで摂っても何かしらの問題があると考えた方が早いかもしれません。
サプリメントでは栄養が摂れないという話がありますが、そんなことはありません。以前、テレビで摂食障害の女性の話があったのですが、その女性はフランスパン一つと、後は大量のサプリメントを摂って生活していました。すっかりやせ細り、顔色が悪くなった彼女を心配して、ついに家族が彼女を病院に連れて行くことに成功しましたが、そのとき医者が言ったのはこういう内容でした。
先ほど、5大栄養素(たんぱく質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラル)をまずは食材からしっかりと摂ることが必要だといいましたが、フランスパンにはたんぱく質も脂質もほとんど含まれていません。その他、人間に必要な栄養素というのは数多くあります。
ニキビに有効なビタミンとは?一つの栄養を摂っても効果は低い – Inquiry. |
その例の場合、あまりにも極端な食生活で栄養素が不足していました。しかし重要なのは、『血中にビタミン濃度がしっかりとあった』という事実です。これはつまり、サプリメントが体に栄養を補給するという間違いない事実なのです。
というか、先ほどから『過剰摂取の害』の話をしているわけですから、それらで栄養が補給できることはわかりますよね。ですから、サプリメントにある栄養は、適切な使い方をすれば間違いなく人間の生活の支えになるのです。
こういうことを常に考えている最前線にいる医者は、以前『日経PRESIDENT』の特集で、『医者が摂りたいサプリメント』として以下の2つを挙げていました。
サプリメントではこの2つさえとっていればよく、後は食材から摂ることを忘れないようにしたいということなのです。
これらのことをすべて考えたうえであえて挙げるなら、私は冒頭に挙げた『チョコラBB』等のサプリメントを推奨します。私も使っていますが、口周りのニキビならこれが結構効きます。
しかし、重要なのは一にも二にも、食材です。色のついたカラフルな野菜や果物を中心に、しっかりと食事から栄養素を補給するようにしましょう。
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