胃腸病は口臭の原因?
はい。
胃腸病は歯周病と並んで多い口臭の原因だと言えます。胃腸病の原因は以下のようなものが挙げられます。
ですから、胃腸病が原因の口臭であれば、このような部分の最適化をすれば口臭対策になります。
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下記の記事に書いたように、口臭の原因はたくさんあります。ですから、『口臭の原因は○○だ!』と簡潔にまとめることはできません。原因がそのうちのどれに回答するのかをまず見極めて、そして対応する必要があります。
様々な口臭の原因とニオイの種類
歯周病・虫歯 | イオウのニオイ |
---|---|
胃腸病 | 卵の腐ったニオイ |
肝臓病 | ネズミ臭(濡れ雑巾とニンニクが混ざったようなニオイ) |
糖尿病 | 甘い、甘酸っぱいニオイ(ケトン体) |
腎臓病 | アンモニアのニオイ |
呼吸器系疾患 | 生臭い、肉の腐ったニオイ |
心臓病 | 生臭い、肉の腐ったニオイ |
唾液の減少 | 雑巾や布巾のような生乾きのようなニオイ |
口臭の原因は一つではない!様々な種類とその対策 – Inquiry. |
今回取り上げるのはこのうち『胃腸病』ですが、これによる口臭は上にあるように『卵の腐ったニオイ』ですね。『気になる口臭・体臭・加齢臭』にはこうあります。
口臭の原因の中で、歯周病に並んで多いのが胃腸病です。胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍などにかかると、消化不良を起こしやすくなります。その結果、食べたものが胃の中に停滞し、異常発酵するのです。そこで発生したニオイ物質が長官から吸収され、血流に乗って肺から排泄、『卵の腐ったようなニオイ』の口臭となって出てくるのです。
また、腸の働きが低下したり、腸内に疾患がある場合は、腸内の細菌バランスが崩れ、悪玉菌が増加してニオイ物質を発生させます。胃腸の病気を起こす最大の原因はストレスといわれています。その他、睡眠不足や暴飲暴食、偏食、美食(動物性たんぱく質の過剰摂取)、便秘なども胃腸病の原因にあげられます。
冒頭に張った記事に『たんぱく質系のニオイは『腸肝循環』の悪化が原因』と書きましたが、つまりこういうことですね。
基本的に多くの口臭はたんぱく質系ですが、そのニオイは『腸肝循環』の悪化が原因です。口臭の原因の中でトップ2を上げるとしたら以下の2つですが、
口臭の原因トップ2
やはり口臭の一番の原因は『歯周病』が多いのですが、胃腸病というのは歯周病の次に多い口臭の原因です。『腸肝循環』というのはこのうち『胃腸、肝臓』に問題がある場合のことを言います。胃腸病というのは、
などですが、それら胃腸病ににおける腸機能の低下によって消化不良が起こり、飲食物が腸内で異常発酵し、ニオイ物質を生み出すわけです。
胃腸病の原因は以下のようなものが挙げられます。
胃腸病の原因
ですから、胃腸病が原因の口臭であれば、このような部分の最適化をすれば口臭対策になります。今回は病気そのものよりも『胃腸病と口臭』というテーマですから、それら胃腸病の原因に絞って、各胃腸病の原因についてまとめてみましょう。
胃腸病の原因
概要 | 原因 | |
---|---|---|
胃炎 | 胃に炎症が起きる状態。急性胃炎と慢性胃炎がある。 | ストレス、アルコールの過剰摂取、暴飲暴食。ピロリ菌(慢性胃炎) |
胃潰瘍 | 胃の粘膜がただれて胃壁に穴が空いた状態。 | ストレス、暴飲暴食、タバコ、飲酒やコーヒーの大量摂取、香辛料等の過剰摂取、薬の長期服用、ピロリ菌の感染 |
胃がん | 肺がんに次いで2番目に多いがん。 | 塩分の多い食事、タバコ、添加物、ピロリ菌 |
十二指腸潰瘍 | 胃潰瘍は中年が多く、十二指腸潰瘍は若い人が多い。 | 9割がピロリ菌感染 |
盲腸 | 虫垂炎。虫垂内部が炎症を起こした病気。 | はっきりした原因は不明。便や異物などで虫垂がふさがれることで発症することが多い |
腸閉塞 | イレウスともいう。腸管が何らかの原因でふさがり、内容物が通過できなくなる病気。 | 腸の手術や炎症などによって腸管が閉塞されて起きる(機械的イレウス)、腸管の血管や神経に障害が起きるこおで腸内に内容物が滞る(機能的イレウス) |
腸炎 | 急性腸炎と慢性腸炎がある。 | O-157やコレラ菌、サルモネラ菌などの細菌やロタウイルスなどにウイルスが腸管に感染することで起きる(急性腸炎)、暴飲暴食、過度のアルコール摂取、食物によるアレルギー、薬 |
やはり先ほども挙げたようなものが主な原因ですね。その他、
などが影響してきます。このようなウイルスに感染しやすくなるのも、『睡眠不足』や『ストレス』等によって免疫力が下がってきたときだったりしますから、先ほど挙げた要素は非常に重要です。もっとわかりやすく言えば、
の5大要素ですね。この最適化をすることで、これらの胃腸病を予防することができます。とにかくこの5大要素は重要で、この問題を含めたありとあらゆる問題につながっています。例えば当サイトや姉妹サイトで扱っている主要テーマである、
これらすべてのテーマに関係しています。この5大要素を無視してこれらの美容・健康問題を考えることは絶対にできません。ですから、この5大要素を最適化して得られる恩恵は一石二鳥どころの騒ぎではないのです。そう考えると、とてもやりがいがありますね。ありとあらゆる心身の問題につながっていると思って、必ず最適化しましょう。
例えばストレスについて調べるために見るべきなのは以下の記事です。これ以上ネット上でストレスの害悪について書いた記事はないでしょう。
例えば一部を抜粋してみましょう。東京大学大学院教授、池谷祐二の著書、『脳と心のしくみ』にはこうります。
免疫物質が慢性疲労を引き起こす
慢性疲労患者の脳を詳しく調べた調査では、意欲、計画性、創造性などをつかさどる前頭前野が委縮し、脳内のさまざまな場所でアセチルカルニチン、セロトニンといった神経伝達物質の代謝が減少していたという。
さらに、強制的に運動させて疲労状態にさせたラットの脳脊髄液を健康なマウスの脳に注入したところ、元気のよかったマウスが突かれた状態になってしまったという結果も出ている。その原因を分析してみると、マウスに疲れをもたらしたのは、免疫物質のTGF-β(トランスフォーミング増殖因子ベータ)であることがわかった。
TGF-βはウイルスや細菌などの病原体が入ってきた時に攻撃命令を伝える物質として知られる。ストレスを抱えると、TGF-βが過剰に放出され、病原体だけでなく、脳にも好ましくない影響を与えてしまうというのだ。
人は、ストレスを負うだけで病気になってしまうのです。胃腸病は特にストレスの悪影響を受けやすいですからね。このほかにもその記事にはストレスと心の問題についてたくさんの文献をまとめていますが、体の最適化を考える際に、心の最適化をないがしろにすることは決してできません。
また『暴飲暴食』ですが、その対策のためにも『よく噛んで食べる』ことが求められます。例えば、いくら『食物繊維がたっぷり摂れるスムージー』が美容と健康にいいからと言ってそれに依存すると、
という『口臭の原因』を作り上げてしまう可能性があるのです。たしかに、野菜ジュースよりもスムージーであれば食物繊維を余すところなく摂取することができ、カラフルな果物や野菜の色素にある抗酸化物質を得て、あらゆる美容にアプローチすることができます。しかし、スムージーに依存してしまうとこういうデメリットがあるんですね。これを覚えておく必要があります。
無理なダイエットは口臭の原因?空腹になると出る『ケトン臭』とは – Inquiry. |
ここで言う胃腸病の原因の暴飲暴食は、お酒の飲みすぎや、胃に負担を与えるような食べ物の食べすぎ等が挙げられます。しかしこれも同じように『よく噛んで食べる』癖をつけることで満腹感を煽ることができ、摂取量を減らすことにつながります。
例えば、一日6食ダイエットがあります。人が一度に吸収できる栄養の量は決まっているので、一回でドカ食いしても、吸収されない分は脂肪として蓄えられるため、太ってしまうわけです。ですから、一度に食べる量を減らし、その代わり何回にも分けて食事をするのです。
『一食で2,000キロカロリー』ではなく、『350キロカロリー×6食=2,100キロカロリー』の方が太りにくいということですね。
私も長い間これをやっていましたが、これだけ一日に多くの食事があると、そのうち食べるのが面倒になってきます。食事の楽しみというのは、
やっとご飯の時間だ!ご飯は、休憩の時間だ!
という図式に深く関係しています。つまり、『ごはん=休憩』という図式があり、『ご褒美タイム』のような感覚に陥るのです。その感覚の中ではつい人は油断しがちであり、自分を甘やかしてしまいます。
仕事頑張ったし、スイーツ食べよう!
とか、
お酒を飲んで、リセットして、また明日も頑張るぞ!
というような言い訳を見つけては、自分を甘やかすわけです。しかし、一日に何度もその『ご褒美タイム』があると、そのうちご褒美タイムに対する快感値が下がってきます。これを『限界効用の逓減(ていげん)』と言います。
限界効用の逓減とは例えば、仕事終わりの一杯目のビールは美味いのに、二杯目、三杯目と味が落ちていく現象のことです。つまり、人間が感じる『効用』には『限界』があって、それは徐々に『逓減していく(下がっていく)』ようになっているのです。
イギリスの詩人、ミルトンがこう言い、
ドイツの作家、ジャン・パウルもこう言いましたが、
この背景にあるのもすべてこの『限界効用の逓減』です。人はその『ご褒美タイム』で満足感を得るためには、一度『枯渇』する必要があります。『我慢』です。ダムの水を思い浮かべてみてください。ダムで水を堰止めします。そして水が溜まった状態でその堰を外すと、その溜まった分だけの水が一気に流れ出しますよね。
あれと同じ原理で、人は、『我慢すればするほど、ご褒美タイムに快楽を覚える』ようになっているのです。これを食事の問題に当てはめて考えみましょう。『一食で2,000キロカロリー』も食べる人は、つまり『ドカ食い』する人は、相当我慢したんでしょう。それが暴飲暴食の原因になってしまったのです。
では、『一日6食』も食べる人はどうでしょうか。ダムの水を溜めては放出し、溜めては放出するので、あまり一度に流れる水の量は多くありません。したがって、
別に後でまたすぐ食べられるから、今回はこれだけでいいや
ということで、一度に食べる量を抑えることができるのです。この、『限界効用の逓減』の仕組みをうまく利用すれば、暴飲暴食を抑えることができるでしょう。私がそうでしたからね。間違いありません。
また、刺激物やアルコール等を過剰摂取するという心理には、何らかの『ストレス』が関係しています。ストレスも食事と同じように、あまり『ため込んではいけない』のです。それは先ほどの記事にも詳しく書きました。
私の知人もストレスによって口から口臭を発していました。それは胃腸病ではなく、ストレスからくる自律神経の乱れによる口臭でしたが、
ストレスや自律神経の乱れ、そして冷えも口臭の原因だった! – Inquiry. |
ストレスは放っておくと胃腸病につながりますからね。その彼は、どうも『無理をして生きている』ようでした。見栄を張るのをやめられなかったり、正々堂々と他人に胸を張れる人生を生きていませんでした。
そう考えると、病気というのは『ある種のサイン』かもしれません。人が歩くべき道から逸れると、口臭やニキビ、あるいは様々な病気等となって『サイン』が出る。人は、そのサインにしたがって王道を歩くことが求められているようにも見えます。
『病気にならない暮らし事典-自然派医師が実践する76の工夫-』にはこうあります。
『病気にならない生き方』とは?
(省略)どの面からみても、はじめに述べたように、自然の摂理や自然の法則に反した生活や生き方が、すべての病気の原因であったことがわかります。このことが、病気についてもっとも根本にある、たったひとつのシンプルな法則なのです。
健康になるためには、身体的なことと精神的なことの両方とも大切です。身体的なことは、食べ物、飲み物、身につけるものなど、あらゆる生活環境を、からだにとって害にならないものにするということです。精神的なことは、心に過度のストレスがなく、喜びと感謝をもって、自由に生きるということです。
同じような見解にたどり着いているお医者さんもいるようですね。というか、素人である私が、彼ら専門家の突き詰めたある境地に、たどり着いたのかもしれません。5大要素の最適化がどれだけ重要で、『自然である』かを知りましょう。
そして、『腸』の話になると更に奥行きは深くなります。下記の記事に書いた、
こうした人々は、200年前(昔)から変わらない『自然との共生』を意識した生活を守ってきました。そのおかげで、あらゆるアレルギーとは無縁の生活をしているのに、『先進国ほど21世紀病にかかりやすくなる』という傾向があります。
アトピー性皮膚炎、消化器トラブル、心の病気等。
そして未開地の人々にはニキビがない現実。これは一体何を意味するのでしょうか。現段階で言えるのは、アクネ菌はたしかにニキビと『相関関係(なんらかの関係)』があるということ。しかし、『因果関係(確実な関係性)』があるとは断言できず、ニキビの原因はもっと他にあるということです。
『あなたの体は9割が細菌: 微生物の生態系が崩れはじめた』にはこうあります。
腸と脳はつながっている
チャールズ・ダーウィンは根っからの観察好きで、1872年の著書『人及び動物の表情について』に、『消化管の分泌物が感情の影響を強く受けるようすは…消化管にある感覚器が直接作動していることを示しており、それは意志によってどうにかできるものではない』と書いた。
(中略)脳と腸は、離れた場所で別の機能を担っているにもかかわらず、深いところでつながっている。感情が腸の働きに影響するだけでなく、腸の活動が気分やふるまいに影響する。お腹がゴロゴロしたときのことを思い出してほしい。そのとき、消化管が不機嫌を起こしていただけでなく、あなたの感情も不機嫌になっていたはずだ。
腸と脳はつながっているのです。5大要素の最適化がどれだけ重要で、『自然である』か、見えてきましたよね。『胃腸病が原因の口臭対策』と言いますが、その『胃腸』や『人体』自体が、とても複雑で奥が深い要素なのです。ニキビ同様、それを完全に支配し、コントロールすることは難しいのですが、一つ言えるのは、5大要素の最適化が人に与える影響は、計り知れないということです。