口が臭い人の共通点は?
あるとしたら『不潔』というぐらいですね。その他の共通点はありませんので、差別意識につながるような発想はやめましょう。
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口が臭い人に共通点があるとしたら『不潔』というぐらいですね。その他の共通点はありませんので、差別意識につながるような発想はやめましょう。例えば下記の記事にも書きましたが、『外国人は口臭がしない』という考え方があります。
日本人の口臭は残念?外国人は口臭がない?アメリカ人のキス文化と危機意識 – Inquiry. |
しかし実際には『お口のさわやかエチケット』(三省堂)にはこうあるように、
なぜ欧米人には口臭を持つ人が少ないの?
(省略)欧米人にも口臭を持つ人はけっこういます。肉食中心の食生活は、むしろ日本人よりも口臭を発しやすいのです。
別に外国人のすべてが口臭がないということにはなりません。日本人はしょうゆ臭かったり、韓国人はキムチ臭かったり、中国人はニラ臭かったり、食文化が違うためにそのような違いこそがありますが、むしろそのように各々の食生活の違いだけでも口臭とちうものは違いますので、『キムチを食べない韓国人』からはキムチのニオイはしません。それは冷静に考えればわかりますよね。
また、例えば下記の記事では、イケメン、縄文顔、顔が濃い人がワキガである可能性について書きました。
イケメンにワキガが多いと思うのは勘違い! – Inquiry. |
詳細は冒頭の記事で確認していただくとして、ワキガ=アポクリン腺です。そこで、『顔が濃いほどアポクリン腺が多い』と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
という考え方があり、確かにそれぞれが記事に書いたような特徴があります。日本人やモンゴル人は弥生顔であり、平べったくて薄い顔をしています。それに比べて黒人は色が黒いということもあるからか、顔が濃い、縄文顔をしているように見えます。この事実を短絡的に考えると、
という解釈ができますが、実際にはそうではないのです。ですから、
ということではないのです。
この『日本人=口臭がある』ということについては冒頭の記事にも書きました。まさに『日本人はなぜ臭いと言われるのか 体臭と口臭の科学 (光文社新書)』という本にはこうあります。
日本人は、外国人から『口が臭くて残念な国民』と思われているのだ。一方で、多くの日本人は、そのことについて認識しておらず、対策ができていない。前出のオーラルプロテクトコンソーシアムによると、在日外国人の約7割が、『日本人の口臭にがっかりした経験』があり、『オーラルケアをもっと徹底してほしい』と願っていると回答している。
つまり日本人こそ口臭がある民族と思われているというのです。ですから、『口臭がある人の共通点は?』という疑問を世界レベルで考えると、
うーん、まずは日本人だろ?それと…
などという考え方が浮かび上がってしまうということになるわけです。厳密に言うと、それは『共通点』というよりも『口臭がある民族は?』というテーマのときに浮かぶ考え方ですから、最初のテーマのときにまず日本人のことが頭に浮かんで、次に共通点を探そうとします。
日本人の特徴か…たしか日本人は…
として、『口の臭い日本人は普段どのような生活をしているか』ということを考えるわけです。では一例として、下記の動画を見てみましょう。
【外国人】日本の嫌なところは??街角おもしろぶっちゃけインタビュー☆English編 Vol.1 @道頓堀
【インタビュー】外国人に日本の好きな/嫌いな所を聞いてみた
正直、動画を見る前から予想していた感想とほとんど同じだったでしょう。日本人は外国人から見て以下のように思われています。
やはり日本人というのは外国人から見てこのように思われているようです。もちろん、デメリットとしては、
等が挙げられ、逆にこれらの特性が彼らの『型』にはまらず、窮屈な思いをしてしまうということがあるわけです。しかしやはり日本人は世界的に見ても、『きれい好きで真面目で、モノ作りが優秀な国』という印象を強く抱かれていることでしょう。
また日本が東日本大震災で余計な犯罪を増やさなかったことを見て、世界中の人々が『何て誇り高き民族なのだ』として、絶賛したことがあります。さらに、電車事故で、ホームと電車の間に落ちてはさまった人を助ける為に、その場にいた人々が協力して電車を押して動かし、命を助けたというニュースを受け、『日本がまた世界を驚かせた』として、大きな話題となったこともありました。
とっさにこのような行動ができる日本人は、どのような教育を受けているのか
アメリカは、
イタリアは、
香港は、
ロシアは、
タイは、
世界中の人々が、その『日本人の固い絆と高潔な精神』に敬服し、畏敬の念を抱いたのです。とにかく日本人は『命』を大切にしていて、それ故にまじめで、サービス精神(奉仕の心)があり、利他的で、人を優先でき、だからこそ自己犠牲ができ、きっちりしていて、繊細なモノづくり等の仕事に長けているということでしょう。
アメリカの文化人類学者ルーズ・ベネディクトは、『菊と刀』という著書の中で、『欧米の文化=罪の文化。日本の文化=恥の文化』という表現をしています。日本人が失敗し、恥をかき、誇りを失う結果になるぐらいなら、切腹によって自ら自決する。そういう思想と行動は、欧米人から見て不気味の一言だったわけです。
欧米人の多くはキリスト教徒です。従って、自らの行動を律するのは『神』であり、その神の規範に反すると罰すると考えますが、日本人は違います。神よりも、村八分(仲間はずれ)にされることを恐れてきたのです。そういう環境の違いが、現在のそれぞれの特徴に繋がっているわけですね。
ですから『対人恐怖症』というのは日本独自の精神病で、海外にはないのです。このように、『人目をとても気にする』という特徴も、日本人は持っているということになりますね。
ただ、『[図解]池上彰の 世界の宗教が面白いほどわかる本 (中経の文庫)』にはこうあります。
アメリカ大統領とキリスト教の関係
(省略)でも、なぜ大統領の候補者はそんなにも自分がキリスト教徒であることをアピールするのでしょうか。それは、アメリカという国が『神様』、つまり『キリスト教』を信じていることを前提にして成り立っている国家だからです。ですから、イスラム教徒や仏教徒、ユダヤ教徒などが大統領の地位に就くことはあり得ないのです。
実際にはアメリカ人も『人目を気にしている』わけです。例えば、行動経済学者ニック・ボーダヴィーの著書、『幸福の計算式』にはこうります。
1940年代の終わりには、少数の経済学者たちの間に、もしかすると人間は私たちが思っているほど理性的ではないのかもしれない、という過激な考え方が現れた。当時のもっとも過激な考え方は、アメリカの経済学者ジェームズ・デューゼンベリーによって示されたものだ。彼によると私たちの行為は、頭の中にある抽象的ルールだけでなく、コミュニティの他の人たちの行為によっても決定づけられるという。
消費に関する主流派経済学の理論である『恒常所得仮説』とは、家庭における消費活動は、現在の収入よりも長期にわたる平均の収入に左右される(つまり恒常的な)、 というものだ。
ノーベル賞受賞者であるミルトン・フリードマンによって初めて示されたこの仮説によると、人々は─彼らが完全に理性的であると仮定すると─気まぐれな消費活動よりも安定した消費活動を選び、収入に一時的なあるいは短期的な変化があっても、その消費傾向はほとんど、あるいはまったく影響を受けないという。つまり消費活動は、その人が生涯にわたって得ることを期待できる収入だけに左右され、他人の消費活動には影響を受けないというわけだ。
この仮説に従えば、マサチューセッツ工科大学を卒業して投資会社で研修を受けている若者は、歴史学の博士号を取得したヨーク出身の若者に比べて、現在の収入が同じであっても、より多く消費するだろう。ビジネスを先行した人のほうが将来ずっと多くの収入を見込めるので、それに見合った消費活動をする。それだけの余裕があるとわかっているからだ。
一方デューゼンベリーは、個人の消費活動は、自身の抽象的な生活水準よりも隣人と張り合おうとする気持ちに左右されると主張した。後に『相対所得仮説』と呼ばれるこの説によれば、歴史学の博士号を取得した若者が、隣人であるマサチューセッツ工科大学卒の若者が自分より多くお金を使っているのを目にすれば、生涯にわたって得る収入が違うかどうかに関係なく、もっと多く消費するようになる。
『隣人と張り合う』ためにお金をより多く使うようになると言う考えは、当時の主流派経済学にとっては受け入れがたいものだった。人々の選択が他人の行為によって大きく左右されるという考えは、多くの人にとっては突飛で非合理的だと思われたのだ。
私はホンダ車が好きで、買う余裕があるから、ホンダ車を買ったのだ。─隣人がホンダ車を持っているから、自分も持っていないと不幸になるから、ではない!
ノーベル賞を受賞したフリードマンは『消費活動は、その人が生涯にわたって得ることを期待できる収入だけに左右され、他人の消費活動には影響を受けない』と言い、、無名のデューベンゼリーは『個人の消費活動は、自身の抽象的な生活水準よりも隣人と張り合おうとする気持ちに左右される』と主張しました。どちらが正しいでしょうか。本は、デューゼンベリーだと言います。
つまり、よく『日本人は人目を気にしすぎる』と言い、『日本人はあいつよりも収入が上かどうか』を気にするが、『アメリカ人はどれだけ自分らしく生きているか』という考え方をすると言います。ですから、アメリカ人は日本人ほど細かいことを気にしないし、おおざっぱで、かつ自由で、人と比べないから幸福度が高いと言われることが多くあります。
確かに日本人の仕事は『無駄に細かい』と言われますし、アメリカ人の食べる料理は日本人からしたら『大味』が目立ちますから、そういうそれぞれの性格の違いはあるように見えます。ノーベル賞を受賞したフリードマンも、『人の影響は受けない』と主張しています。
しかし幸福度を計算する専門家や、デューゼンベリーは違います。アメリカ人も日本人と同じように『人目を気にする』のだと。背を比べるし、見栄も張る。そして、自分がキリスト教徒であることをアピールし、人の人気を獲得しようとします。
『人目を気にする』ということで言えば世界的に見ても同じことなのです。ですから、カメラの前に立つとみんな同じように恥ずかしがったり、あるいは、オシャレをして人からよく思われようとするわけですね。ただ、たしかに、
など、日本人には独特の考え方があり、それが先ほどの震災や電車事故の際には『世界的に見ても素晴らしい動き』をすることにつながるし、逆に、その礼儀正しさが窮屈さを味わわせることにつながるわけです。
同じ『人目を気にする』でもとらえ方が違いますね。例えば先ほど、『イタリア人だったら眺めるだけだろう』とか、『中国で同様の事故が起きれば、大多数の人はやじ馬見物するだけだ』という声が各国で上がった例を挙げましたが、日本人からすれば、逆にその考え方は信じられないわけです。
そこまでして自分ひとり生きたくないよ…
ここで見て見ぬふりをしたら人間じゃないよ…
という声が心の底から聞こえてきて、それに従います。そしてそこには多少なりとも『人目』も関わっています。
あの人も動いたし、俺も動くべきだ!
助けたかったけど、自分ひとりじゃできなかったからよかった!
とか、そこに人がいて、その人がどう動くか、ということを軸にして考えることがあるわけです。このように考えると、『どの人目の気にし方も、メリット、デメリットがある』ということになるでしょう。しかしとにかくこのようにして、日本人は『人目を気にする』人種であるということは間違いないようです。
では口臭の話に戻りましょう。冒頭の記事に書いたデータをまとめるとこうなります。
やはりこのデータを見る限りでも、日本人は、きれい好きできちっとしていて清潔で、しかも毎日のように、2回以上歯を磨いていて、中には3回以上歯を磨いているようですね。しかしどういうことでしょうか。それなのに外国人から見て『口臭が臭い』と思われているというのは。実は日本は、『先進国でもっとも虫歯の多い国』なのです。その理由は恐らく、
という『日本人独特の考え方の甘え』が関係しています。虫歯と歯周病は違う病気で、虫歯も悪化すると口臭が出ますが、どちらかというと口臭がひどくなるのは歯周病です。では歯周病になる流れを見てみましょう。
そして虫歯になる流れは以下の通りです。
もう一つの流れがこうですね。
ただ、虫歯として穴が空いた場所に歯垢が溜まれば、その歯垢はニオイを出しますから、虫歯も口臭の原因になります。またもちろん、それだけ歯を磨いているのに虫歯になるということは、歯周病にもなる可能性があるということですよね。『歯を磨くのが下手』ということなわけですから。
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ただ実際には『歯周病予防と口腔ケア (ホーム・メディカ・ブックス・ビジュアル版)』にはこうあります。
それでは、虫歯になりやすい人は歯周病にもかかりやすいのでしょうか?歯磨きがきちんとできていないなど、口腔ケアが適切でないという意味では、虫歯にもなり歯周病にもなるリスクはあります。しかし、虫歯の原因となる細菌と歯周病の原因となる細菌はまったく違う種類のもので、増殖する条件も異なるのです。ですから、虫歯が1本もない人でも歯周病になるケースはあるのです。
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虫歯の原因となる細菌と歯周病の原因となる細菌は違うので、必ずしもそこに因果関係はありません。しかし相関関係はあります。確実ではないけど、関係はあるということですね。それが先ほど言った、『歯を磨くのが下手なら、結果的に歯周病にもなる可能性がある』という見解になるわけです。
つまりこういうことです。
日本人は世界から見ても、口臭がある民族だと思われている。しかし綺麗好きで、礼儀正しく、細かい部分に目が届き、奉仕の心があって見習うところも多い。ただ日本人独特の人目の気にし方があるからか、対人恐怖症などという独特の精神病を患うデメリットも持っている。そういう事実も手伝ってか、つい『自分への奉仕』が怠ってしまい、働きすぎて過労死したり、あるいは、歯を磨くことを怠り、虫歯や歯周病のリスクを上げ、あるいは歯垢を掃除しきれずにいて、口臭を出してしまっている。
こういう考え方が浮かびあがってくるわけですね。結局は冒頭で言ったように、口が臭い人に共通点があるとしたら『不潔』なのです。日本人は清潔そうに見えて、実は『自分への奉仕』を怠るところがあり、結果的に不潔になりがちだからゆえ、口臭があるということになるわけですね。
ただ、『日本人に口臭がある』ということについては冒頭の記事でも更に掘り下げて分析していますので、それに疑問を抱くという人はそちらをご確認ください。しかしとにかく、口が臭い人に共通点があるとしたら『不潔』です。結果的に不潔になってしまっているということになるわけですね。また、口臭というのは下記の表にあるように、様々な原因と種類があります。
様々な口臭の原因とニオイの種類
歯周病・虫歯 | イオウのニオイ |
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胃腸病 | 卵の腐ったニオイ |
肝臓病 | ネズミ臭(濡れ雑巾とニンニクが混ざったようなニオイ) |
糖尿病 | 甘い、甘酸っぱいニオイ(ケトン体) |
腎臓病 | アンモニアのニオイ |
呼吸器系疾患 | 生臭い、肉の腐ったニオイ |
心臓病 | 生臭い、肉の腐ったニオイ |
唾液の減少 | 雑巾や布巾のような生乾きのようなニオイ |
口臭の原因は一つではない!様々な種類とその対策 – Inquiry. |
歯の清潔さだけが影響しているわけではありません。病気も関係してきます。そう考えると口臭がある人の共通点とは、
ということになるかもしれませんね。