銀行・複数の金融機関からの借金を一本化することのメリットとデメリットってなに?
『金利が安くなる』、『返済期日がわかりやすくなる』というメリットが挙げられます。
しかしその裏で『総債務額』、つまり、『支払うお金の総額』は高くなる、『支払い期間は延びる』というデメリットがあります。。
先生
ハニワくん
Contents|目次
借金の一本化とは
銀行や消費者金融などから多くのお金を借りている方の中には、毎月の返済に追われて苦労している方もいるかもしれません。毎月の支払いが滞れば、最悪自己破産になってしまう可能性がありますので注意したいところです。余裕があれば一括返済などの方法もありますが、金銭的に余裕がない方もいるでしょう。
そのような時に便利なのが「借金の一本化」です。この方法は、いわゆる「おまとめローン」や「借り換え」などの方法ですが、複数の金融機関などからの借り入れを、1つの会社にまとめてしまうことをいいます。複数の金融機関からお金を借りると管理なども大変になり、どの会社にいくら支払いしたのかが分からなくなることがあります。また金融機関の管理を怠ると返済計画が狂い、利息だけがどんどん膨らんでいく事態に陥ります。
毎月きちんと支払いをしているのに、気づいたら利息分しか支払っておらず、元本が全然減っていなかったなどのケースも少なくありません。複数の金融機関から借金をしていると、支払い額、支払い期日なども異なりますので、どうしても分からなくなることが多いようです。このような時に借金を一つにまとめれば管理もしやすくなり、また利息だけでなく元本の返済もできるようになります。
多くの借金が一つになれば管理もしやすくなり、支払い忘れも防止できます。借金を一つにまとめると様々なメリットを受けることができますが、同時にデメリットも存在しますので、きちんと理解しておく必要があります。
この章のまとめ
- 借金の一本化とは、複数の金融機関などからの借り入れを、1つの会社にまとめてしまうこと。
- 借金の一本化によって管理もしやすくなり、また利息だけでなく元本の返済もできるようになる。
メリットについて
まずメリットから見ていきます。借金を一つにするメリットは次の通りです。
まず金利が安くなることが挙げられます。複数の金融機関から借金を行っている方は、借金をまとめて一つにすれば低金利のローンを利用できます。金融機関によって金利は異なりますが、その中の最も安い金利の金融機関のおまとめローンを使えば安い金利で支払うことができます。現在利用している金融機関よりも低い金利のローンを利用できれば、総額の返済額も少なくできます。借金を一つにまとめる多くの方は、金利を安くすることが主な目的であるといわれています。毎月の支払いに追われている方は、おまとめローンを利用するのも一つの方法といえるでしょう。
次に返済期日の問題です。借金を一つにまとめることで、返済期日を心配する必要がなくなります。今まで複数の金融機関の返済期日を気にしていましたが、借金を一つにまとめることで一つの金融機関だけの支払いで済みます。複数の金融会社からお金の借り入れをしていると、どうしても毎月複数日の返済期日に追われて落ち着かなくなります。
例えば給料日の25日に1社の返済を行っても、その後次々に支払い日がやってきます。そうなると、仕事に影響が出てくる可能性もあります。しかし借金を一つにすることで返済期日が1日になりますので、これまで受けていた様々なリスクを回避できます。このように複数の金融機関から借りていた借金を一つにまとめることで、様々なメリットを受けることができます。
この章のまとめ
- 複数の金融機関から借金を行っている人は、借金をまとめて一つにすれば低金利のローンを利用できる。
- 現在利用している金融機関よりも低い金利のローンを利用できれば、総額の返済額も少なくできる。
- 借金を一つにまとめることで、返済期日を心配する必要がなくなる。
デメリットについて
借金の一本化はメリットだけが目立ちますが、実はデメリットもありますので注意したいところです。メリットばかりに目が取られると、デメリットに気がつかなくなります。そのため、おまとめローンなどを利用する時は、メリット以外にデメリットも必ず把握しておいてください。
借金を一つにまとめるデメリットとしては、まず総債務額の増加が挙げられます。借金を一つにまとめるというのは、それだけ支払い期間が長くなることを意味します。今まで負担していた毎月の支払い額は減りますが、総支払い額だけに着目すると逆に増えてしまいます。毎月の支払い額が軽減されるので、借金の総額も減少しているような感じになりますが、実際の支払い期間は長くなっています。そのため借金が完済するまでの期間も、前より長くなることがありますので注意してください。
おまとめローンを利用する前に、返済総額のシミュレーションなどをして確認しておくと良いでしょう。返済総額のシミュレーションは、金融機関に依頼すればしてくれますので利用してみてください。また金融機関のホームページや、おまとめローンなどのサイトでもツールなどを利用できる場合があるようです。これらツールは無料で利用できますので、ぜひ一度利用してみてください。
この章のまとめ
- 『返済期日がわかりやすくなる』というメリットの裏にも、『支払い期間は延びる』というデメリットがある。
- 今まで負担していた毎月の支払い額は減るが、総支払い額だけに着目すると逆に増えてしまう。
- おまとめローンを利用する前に、返済総額のシミュレーションなどをして確認しておくと良い。
また、おまとめローンを使って借金を一つにまとめることができても、それで借金がなくなるわけではありません。中には借金をまとめることで、借金自体もなくなると思っている人がいるようです。
確かに言葉だけを聞くと、まとめて一括で支払うような感じがありますが、実際は前と同じ、または総額が増える場合もあります。それゆえ、「借金を一つにまとめても借金は減らない」こともデメリットの一つといえます。これは当たり前のことですが、まとめるということが借金完済ではないことを、しっかり認識しておくことが大切です。借金を一つにまとめたことで借金が減少したと勘違いし、新たに消費者金融から借り入れをしてしまうと、何のためのおまとめローンか分からなくなりますので気を付けてください。
そして、おまとめローンの審査が厳しいこともデメリットの一つになります。金融機関で新たに借り換えを行う時も、通常のキャッシングと同じように金融機関の審査があります。金融機関の審査に受からないと、当然おまとめローンの利用はできません。金利が安い金融機関ほど審査が厳しくなりますので、申請する時は十分に注意してください。
金融機関の種類も様々ですが、その中でも銀行系の金融機関は、低金利かつ審査が厳しいことで有名です。これらの金融機関は現在5社以上から借り入れをしていると、それだけで銀行の審査に落ちる可能性がありますので注意したいところです。おまとめローンの申請を行う時は、自分が審査に受かるのかどうか、よく判断して申込みをするようにしてください。
そして、返済の履歴が不明確になることもデメリットに挙げられています。複数の借金を一つにまとめることで、今までどの金融機関にどれくらい返済してきたのか、詳細が不明確になります。今までの記録を取っていれば問題ありませんが、管理がずさんな方は詳細特定が困難になります。そのため借金を一つにまとめる時は、事前に今までの履歴をまとめておくようにしてください。
この章のまとめ
- おまとめローンの審査は厳しい。
- 金融機関は現在5社以上から借り入れをしていると、それだけで銀行の審査に落ちる可能性がある。
- 金利が安い金融機関ほど審査が厳しくなる。
- 返済の履歴が不明確になる為、事前に今までの履歴をまとめておく。
後の借り入れについて
借金を一つにまとめた後、次の借入をどのようにすれば良いのでしょうか?おまとめローンに受かったとしても、その後にまたお金が必要になることがあるでしょう。新たに借り入れはできますが、今までの履歴を考慮すると、金融機関の審査に落とされる可能性が高いといえます。借金をまとめた方の個人情報は金融機関同士で共有されていますので、審査に大きく影響します。新たに借金をする時は十分に注意してください。
複数の金融機関から借金をしている方は、借金を一本化することで毎月の支払いの負担を軽減できます。毎月の支払いに悩んでいる方は、一度検討してみてはいかがでしょうか。しかしメリットだけではなく、デメリットもありますので注意しましょう。
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この章のまとめ
- 借金をまとめた人の個人情報は金融機関同士で共有されている。
- 借金を一本化すれば、状況によってはとても有利な状況になる。