ニキビを針で潰したり、芯を取ってもいいの?
基本的にニキビは触ってはいけません。ばい菌がうつってニキビが悪化するからです。
しかし、ニキビの出来始めに上手につぶせば、かえってきれいに治ることがあります。ただし、炎症を起こして、いわゆる『赤ニキビ』状態になったニキビは決して自分ではさわらないでください。潰して芯を押しだす方法は、黒ニキビの段階までが有効だとされています。赤ニキビになったらもうできませんので、注意が必要です。ただ、『針で潰す』のは専門家の仕事です。
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ハニワくん
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ニキビは潰してもいいの?
下記の記事に書いたように、基本的にニキビは触ってはいけません。ばい菌がうつってニキビが悪化するからですね。ニキビは内からの治癒力だけで治すよう心がけることが最善です。放っておくのが一番です。
ニキビを触る癖がある人は危険?痒い時はどうすればいい?炎症して悪化させないための対策とは
では、『ニキビをつぶす』のはどうでしょうか。『美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)』にはこうあります。
専用の器具などを使って上手に『コメド』を押し出す
『ニキビをつぶすと痕が残る』と思っている人は多いでしょう。しかし、ニキビの出来始めに上手につぶせば、かえってきれいに治ることがあります。毛穴に皮脂が詰まった状態をコメドと言いますが、この段階で上手に芯だけを押し出すようにします。爪で押すと雑菌が入るので、薬局で手に入る『コメドプッシャー』という専用の器具を使います。これがない場合は、清潔な綿棒2本で挟んで押してみます。お風呂上りなどの肌がやわらかいときにやさしく押し出すのがコツです。ただし、炎症を起こして、いわゆる『赤ニキビ』状態になったニキビは決して自分ではさわらないでください。
美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)
ニキビの潰し方にはコツがあるわけですね。ポイントは以下の通りです。
- ニキビの出来始めに上手につぶせば、かえってきれいに治る
- 『コメドプッシャー』か清潔な綿棒を使う
- 『赤ニキビ』状態になったニキビはつぶさない
コメドプッシャーや綿棒というのは例えば、以下のような商品のことです。
注目するべきなのは、やはりこの際にも『ニキビを手で触るのは控えるべき』だという注意が存在するということです。ただ、私などは面倒なので手で触って潰すことがありますが、それで問題ないことがあります。しかし、王道の答えは『NG』です。それでニキビが悪化しても自分の責任となるので注意しましょう。
ただ、どう考えたってシャワーを浴びているときやお風呂上りなんかに鏡を見て、白いポツンとしたものが浮き上がっていたとき、指で挟んでちょっと押し出そうとするだけで、にゅっとその中身が出てくることがあります。そういうときは、器具や綿棒ではなく指で押し出すことになるわけで、『結果的に指で出してしまうこと』はあるでしょう。
先生
ハニワくん
果物に収穫時期があるように、ニキビにもつまみ出す時期がある
『ニキビのことならまかせなさい』(光文社)にはこうあります。
ニキビの中身を出す(第2期のニキビ)
ニキビができると、つい手で触ってしまう人が多いでしょう。とくに、顔にできるニキビは目につくので、無意識のうちについつぶしてしまう人がいます。しかし、手でニキビをつぶせば、ニキビ痕を残してしまうことになってしまいます。ところが、ニキビを治す近道の一つとして、正しい方法でニキビの中身を出す方法があります。(中略)どんなにニキビをつぶすのが好きな人でも、まだニキビの形ができていない第0期や、ごく初期の第1期のニキビではうまくいかないはずです。なぜなら、つまみ出すべきコメドがまだ出来上がっていないからです。果物に収穫時期があるように、ニキビにもつまみ出す時期があるのです。
第2期のニキビになると、ニキビの中にコメドが出来上がっているので、ニキビの中身を出すことができます。中身さえ上手に出してしまえば、ニキビを第3期に悪化させないですみます。
やはりこの著者の場合も『指、爪で押し出す』ことを強く否定しています。もしそれでも指や爪で押し出したいという人は、ニキビ痕になったり炎症を起こしてしまうことがあることを覚悟しましょう。またこの著者の場合、ニキビができる段階を1~5までの段階をつけていて、下記のようになっています。
- 0.ニキビ準備中
- 1.ニキビの誕生
- 2.白・黒ニキビ
- 3.赤ニキビ
- 4.ニキビ痕
つまり、第2期のニキビである『白・黒ニキビ』の段階でニキビをつぶすことが推奨されているんですね。その点においても、先ほどの『赤ニキビの段階をつぶさない』という意見と一致しています。やはり、赤ニキビにまでニキビを進行させるのだけは避けたいんですね。下記の記事に赤ニキビの対策について書きましたが、結局は『赤ニキビにさせないことが何よりも重要』だとまとめています。
『白・黒・赤ニキビ』ができる原因と対策一挙公開!(注意:赤ニキビになる前に対処せよ!)
そうなってくると、更に白・黒ニキビの段階で解決したいですね。もちろんこれで言うと『第0段階』で何とかしたいのです。動画で言えば、この方の意見は正しいものとなっていますね。
【美容】正しいニキビの潰し方&ニキビを潰しちゃダメは嘘。
また、もし200倍のアップでニキビが潰れるシーンを見たい方はこの動画を見てみましょう。(見る勇気があればですが)
200倍でニキビを潰す(芯を除去) | Pimple(acne) Removal Close up 200X
先生
ハニワくん
ニキビは潰してもいいの?
用意する道具と手順
『ニキビのことならまかせなさい』の著者は、ニキビをつぶすときに用意する道具として、下記を挙げています。
- コメドプッシャー
- 先の細いピンセット
- 肌色の消毒済みのテープ
- ニキビ用のローション
- 綿棒
本にあるニキビの潰し方の流れをまとめてみましょう。
煮沸消毒をするなど、とにかく清潔にすることを徹底していますね。どの薬を塗るかとか、どのタイミングで潰すかとか、そういうことを最適化したい場合は、やはり皮膚科に任せた方が確実でしょう。ニキビの数が多い場合などは余計にそうですね。もし間違ったらニキビ痕だらけになってしまうので、人によっては自分でやらない方がいいでしょう。
もし、1,2個の軽いニキビで、ニキビ体質じゃない人が潰す場合は、このあたりの中身は少しゆるくても悪化のリスクも少ないでしょう。清潔に行い、手順を間違いさえしなければ、どんなニキビ薬であろうがテープだろうが、何を使ってもそう大きなリスクはありません。
また、先ほども言ったように、温かいお風呂に入ったあとなどは毛穴が開いて、鏡を見たらニキビの中から白いポツンとしたものが浮き出ているときがあります。そのときは、ちょっと指で挟むだけで中身が出てくることがありますので、このような手順を踏まずともニキビの中身を出すことができる場合があるでしょう。その際も、清潔にケアをすることに注意を払ことが肝心です。
先生
ハニワくん
汗腺トレーニングで毛穴を開ける
また、下記の記事にも書いた『汗腺トレーニング』によって更に毛穴が開くことがあります。
私の場合、赤ニキビが出来たときにこれをやったのですが、なかなか中身が出てこない赤ニキビの中から、白いポツンとしたものが浮き出るのを確認しました。赤ニキビの中では、ばい菌とそれに抵抗する肌との戦争が行われている状況ですから、その戦によって出た『死骸』がそれに該当するわけです。
死骸は片づけてあげた方が残りの戦もやりやすくなります。この場合、あくまでも清潔さを意識して、中身を取り出すといいでしょう。私の場合はその後に徐々に回復していきました。今まさにそれが治っている途中でこの記事を書いているのですが、ほんのわずかなシミがあるくらいで、ほとんど治りました。このシミ自体も完全に消えるかどうかわかりませんが、3か月もあれば答えが出るでしょう。また追記します。
追記:これから1か月が経ちましたが、まだ完全には消えていません。しかし、ほくろがあるか、何もないかというところまで回復しました。もしかしたら黒く小さい点が残るかもしれませんが、まあ気づけば変なところにほくろができるのが人生ですから、その程度のレベルでしょう。
先生
ハニワくん
細菌の侵入口を作る?
ただ、下記の動画ではニキビをつぶすことは反対しています。細菌の侵入口を作ってしまうので、それが原因でニキビが悪化するというんですね。つぶすくらいなら、『ティーツリーオイル』を塗ってニキビの中を殺菌する方がいいということです。しかしこの『ブライトサイド』というサイト、あまり評判がよくありません。
ニキビの中身は一体何?ぜったい潰さないで!
これで翌日にはニキビがとても小さくなることを実感すると言います。
また、玉ねぎやアスピリンについても記載されています。
その動画のクオリティが高いことからつい信用してしまいましたが、どうも『誤字』が多いので首をかしげていると、『ネットで検索してみましょう』などという文言がよく出てきます。それで妙だと思って更に調べると、このブライトサイドというチャンネルは、ネットの情報をただ読み上げているだけだという噂が耳に入ってきました。
このような情報は、専門家が言っているのかどうかわかりません。本当にニキビに効くのであれば、専門家たちが本でそれを書くはずですが、こういう情報については全く触れていないのです。したがって眉唾物の噂の可能性がありますね。そもそも専門家は『ニキビの出来始めに上手につぶせば、かえってきれいに治る』と言っているのですから。
先生
ハニワくん
ニキビは潰してもいいの?
失敗から学ぼう
さて、ここまで考えた後これらのポイントをまとめると、
- ニキビの出来始めに上手につぶせば、かえってきれいに治る
- その出来始めとは『白・黒ニキビ』の段階のことである。
- 『コメドプッシャー』か清潔な綿棒を使う
- やってみて無理そうなら無理につぶそうとしない
- 『赤ニキビ』状態になったニキビはつぶさない
- 無理矢理やるとニキビ痕になることを知る
ということになります。このポイントを押さえて、自分で無理そうなレベルのニキビなら無理にやらずに専門医にゆだねましょう。私もニキビ痕が残ってしまっているのですが、このいくつかは、無理矢理ニキビをつぶして失敗してしまったものです。
私の場合、10代からニキビが出来たときは、先にちょっと白いポツンとしたものが出ている状態(白ニキビ)で、いつも力任せに押し出して潰していました。しかし、30歳を過ぎたあたりからは、なぜかこのやり方が通用しなくなってきました。
私は猪突猛進型なので、それでも力任せにつぶすのですが、いつもなら潰れていいはずの力を加えてもただニキビが赤く炎症して、挙句の果てには中身ではなく『血』が出てきてしまう始末。『美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)』にはこうあります。
加齢とともに肌が硬くなりシミができやすくなるのはなぜ?
肌は表皮のターンオーバーによって定期的に生まれ変わることで、若々しさを保っています。基底層で表皮細胞が生み出され、角化してはがれ落ちていくまでの期間は、20代で約28日間です。ところが、加齢とともにこの速度は遅くなり、40代では約40日かかるようになるといわれています。ターンオーバーの速度が落ちると、表皮が薄くなる一方で角質細胞がたまり、角質層が厚くなっていきます。死んだ細胞の層が厚くなるわけですから、肌は硬くなり、くすんで見えるように。また、肌の再生が遅くなるためにシミが残り、ニキビなどができても治りにくくなるのです。
私の場合、このターンオーバーの低下がその現象に関係していると考えられます。肌の再生が遅くなってしまっているので、もう10代のような無茶な真似はできないということなんですね。ですから、そのようにして無茶な方法をやめることがなかった私は、ニキビ痕という『失敗の傷跡』を残すことになってしまったわけです。
ただ、なってしまったものを過度に気にしても仕方ありません。どうせ人間最後には必ずよぼよぼになって死ぬのです。いつまでも10代の若々しさを維持することはできない。
イギリスの作家、ロバート・ルイス・スティーヴンソンは言いました。
人は色々と自分で挑戦して失敗し、学んでいくものです。この場合、学んだところでニキビ痕は消えないし、あるいは老化を防ぐことはできません。しかし、そうやって一歩一歩死へと近づいていくことを実感することで、自分の唯一無二の命の尊さを知り、毎日の重要さを思い知るのではないでしょうか。
先生
ハニワくん
- 基本的にニキビは触ってはいけない。
- ニキビの出来始めに上手につぶせば、かえってきれいに治ることがある。
- 『赤ニキビ』状態になったニキビは決して自分ではさわらない。
- 『コメドプッシャー』か清潔な綿棒を使って潰す。
- 果物に収穫時期があるように、ニキビにもつまみ出す時期がある。
- 潰す際はとにかく清潔にすることを徹底。
- お風呂に入れば毛穴が開いて潰しやすくなる。
- 専門家は『ニキビの出来始めに上手につぶせば、かえってきれいに治る』と言っている。
- 人間は失敗をして成長していき、最後には必ず死を迎える。
専門医に任せるか、『自然』に生きるか
先ほども考えましたが、ニキビの芯、つまり中身を押し出すことが可能であるケースがあります。このうち、潰して芯を押しだす方法は、黒ニキビの段階までが有効だとされています。『ニキビのことならまかせなさい』(光文社)にはこうあります。
コメドを押し出すのは、第2期ならば白ニキビも黒ニキビもどちらに行って構いません。ところで、第2期で使ったコメド圧子を第3期(赤ニキビ)でも使おうとして、大失敗をしてしまう人がいます。第2期はまだ感染症を起こしていないので、うまくいけばするっと気持ちよくコメドを取り除くことが出来ました。第3期はニキビが炎症を起こしている真っ最中なので、刺激を与えるのは厳禁です。無理にコメド圧子で押すと、ニキビの中の膿や体液がにじみでてきたり、また皮膚がもろいのでかえって傷痕を大きくしてしまいます。
(中略)繰り返しますが、コメドを押し出すのは第2期だけに有効なホームケアです。
第2期は白ニキビ、黒ニキビで、第3期は赤ニキビの段階のことです。つまりこういうことですね。
ニキビの中身を押し出すことについて
白ニキビ、黒ニキビ | 可能そうであれば、清潔にすることが前提でOK |
---|---|
赤ニキビ | NG。傷痕が残ってしまう可能性 |
黒ニキビの段階であればまだ何とか芯を押し出すことが可能です。その際、各専門家は『必ず清潔にし、コメドプッシャーを使い、自信がないなら自分でやらずに皮膚科を尋ねて』と言っています。ただ、赤ニキビの段階でも専門医がやると綺麗に出せるときがあります。下記の動画は品川美容外科が出しているものですが、潰しているのは赤ニキビですね。針を使って潰しています。
ニキビ圧出 品川美容外科 渋谷院 和田哲行
『潰せるものは潰した方が治りが早い』と言っていますから、やはり専門医に任せるとこの手の問題でも最善策を取ってくれるでしょう。
先生
ハニワくん
専門医に任せるか、『自然』に生きるか
無理やりやらない
ニキビの芯は、出そうと思っても出せないときがあります。そういうときは状況によって、力任せに無理に押し出そうとするのではなく、放置することが最善なときもあります。放置していればそのうち勝手に中身が外に出て、気づいたら治っていることがあります。人の身体はそのようにして『自然治癒能力』がありますから、その能力の邪魔をしないよう、本来はあまり手を加えない方がいいのです。
さしずめ、『西洋医学と東洋医学』の考え方と同じですね。『薬で強引に治療』する西洋医学と、『漢方等で自然治癒』させる東洋医学です。ときには外からの強引な力が必要なときもありますが、人間にとって最も自然で健康的なのは、内に秘められた偉大なる力を解放させることですからね。
例えば、『奇跡が起こる半日断食―朝食抜きで、高血圧、糖尿病、肝炎、腎炎、アトピー、リウマチがぞくぞく治っている!』にはこうあります。
断食は免疫を上げる
断食は免疫の力(病気と対抗する力)を上げ、自然治癒力を高めます。このことは、昔から経験的に知られていたことでした。たとえば、短期の効果でも、風邪をひいたとき、栄養があるものをたくさん食べるよりも、一日何も食べなかったり、重湯だけにしたりしたほうが早く治ります。半日断食を継続している人では、免疫力が高まっていることは明らかで、たとえば、風邪をひきにくくなります。なぜ半日断食を行ったら免疫力が高まるのか、現代科学をもってしても、そのしくみは完全に明らかになっていません。
ただ、断食を実行したら免疫が上がることは、九州大学の久保知春教授が証明しておられます。たとえば、三日間の断食でリンパ球の免疫活性が高まるとか、白血球が多くなるとか、免疫に関する胸腺や副腎の重量が大きくなるなど、確認されています。
薬を飲むとか、何か手を加えるとか、そのような『外部要因』の力に頼るのではなく、むしろ何もしない。例えば、断食等をして、何も摂り入れない。そうすることによって、『内部要因』の力、自然治癒能力や免疫力が活性化します。また、『漢方薬』についても考えてみましょう。『「からだの不思議」雑学事典』にはこうあります。
漢方薬は『体にやさしい』ってこれホント?
私たちは、『体調を良くしてくれたり体を丈夫にしてくれるものであれば、体にいいものなんだろう』思いがちだ。漢方薬がいい例だ。『漢方薬は体にやさしい』というフレーズをよく耳にする。しかし、それが違うのだ。むしろ、漢方薬は『体に良くないものだから、体からの排出が促進されて健康になる』のである。じつは、漢方薬は毒なのだ。とはいえ、漢方薬を飲むなと言いたいのではない。薬になるものは毒でもあるのだ。『毒をもって毒を制す』という言葉があるが、昔の人はうまいことを言ったものだ。排泄というのは、人間にとって大切な機能。体に溜め込まれた老廃物や毒素などがしっかり排泄されると、免疫力が高くなり、体調が良くなる。
ニキビというのは、まさにこの『毒素の排出』です。
先生
ハニワくん
デトックスの重要性
ではここで、ニキビができる原因を見てみましょう。
ニキビができる原因(内因性)
ニキビができる原因(外因性)
その他
ニキビは一つの原因によって発症するわけではないので、このすべての要素を最適化することが求められます。例えばニキビはアクネ菌の増殖が原因だと長い間言われてきましたが、最近の研究ではそうではなく、例えば『抗生物質』の服用が関係している可能性もあるという説も上がっています。
ここに、
- 偏った食生活
- 薬の常用
- 便秘
という要素があります。たしかにニキビというのは、皮脂の分泌が過多になり、それがアクネ菌のエサになってアクネ菌が増殖し、コメドが形成されるという考え方が一般的です。ですから、この『偏った食生活』という要素の中には『高脂肪・高カロリー食品の弊害』が含まれていて、そのような食事をしていると皮脂分泌が過剰になり、ニキビの原因となるというわけです。
チョコレートやアイスって本当にニキビの原因なの?ニキビのない未開地の人々と、先進国の人々との違い
『揚げ物・油もの・スナック菓子・唐辛子』はニキビの原因?その実態を徹底追及!
しかし、その挙げた3つの要素には共通点があります。それは、『有害物質の摂取・蓄積』です。つまり、体内に何らかの有害物質があると、それがニキビという形で外に出てこようとする動きがあるのです。『高脂肪・高カロリー食品』もその有害物質の一種です。詳しくは便秘の記事に書きましたが、
『ニキビのことならまかせなさい』(光文社)にはこうあります。
なぜ便秘がニキビによくないか。その理由は二つあります。一つには便秘によって皮脂の分泌が高まることがあげられます。私たちの身体には脂に溶ける物質の排泄ルートが二つあり、一つが便で一つが皮脂です。その一方が便秘で滞っているのですから、残りのもう一方のルートから一生懸命に老廃物や刺激物を排泄しようとするため、皮脂の分泌が高まります。皮脂の分泌が盛んになれば、毛穴が詰まりやすくなり、ニキビのトラブルのもとになってしまうのです。
つまりこういうことですね。
まだあります。
便秘がニキビによくないもう一つの理由は、便秘によって有害な物質が体内にたまってしまうことです。体内に有害な物質が増えれば、それが皮脂腺からも分泌されていくことになるのです。
まとめるとこうなります。
体内毒素は、
- 便=75%
- 尿=20%
- 汗=3%
- 爪=1%
- 髪=1%
の割合で体外に排出されるので、ほとんどが大便と小便から出るのですが、便秘になるということは、そのうちのほぼ8割を占める『強力な排出ルート』が使えないことになります。その時点で、体は体内毒素をうまく排出できず、あらゆる問題を生じやすくなります。
さらに、大便から出せないとなると、皮脂腺という『もう一つのルート』から出すしかありません。そしてニキビができるのです。こういう流れでニキビができるというパターンもあるのです。
先生
ハニワくん
専門医に任せるか、『自然』に生きるか
『外部要因で無理矢理人体を変える』アプローチは主軸にしたくない
私も薬を常用し、ニキビが出来たことがあります。間違いなくあれは、普段飲まない薬を乱用気味に常用したことが原因だという自覚がありました。『毒だらけ 病気の9割はデトックスで防げる』にはこうあります。
さまざまな病気になるのは、ウイルスや病原菌、あるいは加齢によるもの、病気になりやすい家系だから、などと思っているものが、じつは有毒物質による可能性があるのです。(中略)化学物質に囲まれた添加物まみれの食事をしていると、有害物質が体内に蓄積され、本来の細胞の機能が十分働かなくなります。排泄(排便、排尿、発汗)がうまくいかなくなり、体が酸性に傾いて、生体の防御能が機能しないことによって、病気を起こしているというのです。さらに博士は、『抗生物質や微生物を駆除する薬やサプリメントは根本的な治療ではない。根本治療は内部環境を浄化することで、悪い微生物がすみにくい体にしていけばいいのだ』といっています。
ここで先ほど出た『薬で強引に治療』する西洋医学と、『漢方等で自然治癒』させる東洋医学と似た考え方が出てきましたね。この博士というのはフランスの組織学者、クラウド・ベルナール氏のことですが、西洋人です。しかし、そんな西洋人の博士が『薬で強引に治療』する西洋医学ではなく、『自然治癒』を促す東洋医学の考え方を持っているということは、興味深い事実です。
ただ、この西洋医学、東洋医学というのは昔の話ですからね。今ではもう、全世界が考え方を共有して、最善策を研究しています。例えば先ほど貼った抗生物質の記事、
著者は西洋人ですが、この100年、更に厳密に言えば『抗生物質が普及した1940年代の10年』を境に、人類はこれまでの倍の時間を生きるようになったが、その反面で21世紀病に罹患しやすくなったという、代償を払ったという事実について言及しています。
つまり、『外部要因で無理矢理人体を変える』アプローチは、あまり主軸にしたくないのです。ですから、ニキビを押し出せば潰せる、黒ニキビあたりまでの段階で、無理がないようであれば押し出していいのですが、そうじゃないとき、または無理矢理やらなければできそうもないときは、この事実を思い出してください。
外から無理矢理じゃない。内から自然に、だ。
そうすることでおのずと、
-
- 食事
- 睡眠
- 運動
- 排泄
- ストレス
といった5大要素に目を向けるようになり、免疫力と自然治癒能力が上がり、無駄な肌トラブルや内臓トラブルが起きなくなり、この問題も解決に大きく近づくでしょう。
先生
ハニワくん
専門医に任せるか、『自然』に生きるか
不自然行動とは一体なにか
無理に潰す。このような行動は『不自然行動』なわけです。自然な行動は、それを放置することです。無理につぶすことは自然ではありません。ピーリングや脱毛もそうですが、そうした不自然な行動はすべて体に負荷をかけます。ですから、やるとしても慎重に、頻度も落として行うことが求められます。
各『不自然行動』の頻度の目安
脱毛 | 体調を万全にして、慎重に。 |
---|---|
ピーリング | 週に2度を目安。 |
イオン導入器 | 週に2度を目安。 |
毛穴パック | 2周に1度を目安。 |
クレイマスク | 週に1度を目安。 |
ニキビに有効な洗顔は?ピーリング、酵素洗顔、間違った方法とは何か
ここでこう思う人がいるでしょう。
放置するのが自然なわけあるかよ。こんなにニキビができているのによ
そういう人は、視点をガラリと変える必要があります。インペリアル・カレッジ・ロンドンで生物学の学士号と修士号を取得したのち、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンおよびロンドン動物学協会で進化生物学の博士号を取得したアランナ・コリンが2016年に書いた『あなたの身体は9割が細菌』にはこうあります。
しかしながら、いちばん近い道路まで数十キロメートルあるパプアニューギニアの高地や、インドネシアのスラウェシにあるシージプシー・ビレッジ(漂流民の村)で暮らす人にニキビはない。10代の若者にもない。オーストラリアやヨーロッパ、アメリカ、日本では、みんなニキビになっているというのに。(中略)花粉症と同じく、私たちはニキビを日常生活の一部とみなしがちだ。とくに10代後半のニキビはそうだ。けれども、なぜ未開地の人々にはニキビがないのだろう?
- オーストラリア
- ヨーロッパ
- アメリカ
- 日本
といった先進国では当たり前のニキビ。とくに10代なら余計に当たり前の常識として根付いているこの常識。しかし、実はこの常識は、『全世界の常識』ではないのです。どういうことでしょうか。その未開地の人々に、アクネ菌が存在しないとでも言うのでしょうか。そんなことはないのです。
これと同じポイントをついた話が『アレルギー医療革命 花粉症も食物アレルギーも治せる時代に!』にあります。
200年前から変わらない日々の営み
(省略)『アーミッシュの人はアレルギーが少ないって聞いたのですが、本当ですか?』『アレルギーって花粉症とかアトピーとかのことよね。私の周りでは聞いたことないね。ほとんど話題にものぼらないよ。』
ご主人も奥さんも同じ答えだ。『アメリカでは3人に1人がアレルギーがあるとも言われている。なぜ同じアメリカに住んでいて、アーミッシュの人はアレルギーにならないんですか?』
デービットさんは深くうなずきながら答えた。『それは私たちにもはっきりわからない。でも私たちは普通の人とはちょっと違う暮らしをしているから、それが関係しているのかなあ』
キリスト教プロテスタントの一会派でドイツ系の移民。宗教的な意見の相違から迫害を受け、200年ほど前にヨーロッパからアメリカやカナダに移り住んだ人々。
アーミッシュの人々の生活の特徴をまとめてみましょう。
- 電気を使わずガス灯を使う
- 牛乳は加熱殺菌をせずそのまま飲む
- 食事はすべて自給自足(農薬は使わず、肥料は牛のふん)
- ほとんどの家に牛がいて、馬は大切なパートナー
- 子供の頃から家畜に触れて生きている(排泄物の処理もする)
彼らはこのような200年前(昔)から変わらない『自然との共生』を意識した生活を守ってきました。そのおかげで、あらゆるアレルギーとは無縁の生活をしているのです。ここで見えてきたのが、『先進国ほど21世紀病』にかかりやすくなるという傾向ですよね。
アトピー性皮膚炎、消化器トラブル、心の病気等。
そして未開地の人々にはニキビがない現実。これは一体何を意味するのでしょうか。現段階で言えるのは、アクネ菌はたしかにニキビと『相関関係(なんらかの関係)』があるということ。しかし、『因果関係(確実な関係性)』があるとは断言できず、ニキビの原因はもっと他にあるということです。
先生
ハニワくん
『自然に沿った生き方』とはなにか
『病気にならない暮らし事典-自然派医師が実践する76の工夫-』にはこうあります。
『自然に沿った生き方をしましょう』といっても、私たちの現代の生活、とくに都会での生活は、衣食住そのほかの日常すべてが、すでに本来の自然から大きくかけ離れてしまっています。私は、『これらの現代文明のすべてを捨てて、原始時代の生活に戻りましょうね』と言うつもりは、もちろんありません。ちょっとした工夫で、現代生活のなかでも改善できることがたくさんあるのです。(中略)この地球上のすべての生物は、人も動物も植物も微生物も、さらには鉱物などの生物以外のものも含めて、地球の分身であり、きょうだいであり、すべてが循環してつながっています。どれが上、どれが下もない、同じ地球の一部で、それぞれの役割の違いがあるだけなのです。
人以外のすべての生物は、自然に沿って生きています。人だけが高度な知能をもち、ほかを支配してもいいというのは、きわめて傲慢な考えであり、その結果ゆえに多くの人が病気になっていくのです。つまり、病気にならない心とは、これらすべてのものの役割を認め、感謝する心ということになります。
確かに、明らかに明らかにニキビができてそれを放置するのは不自然かもしれません。しかしその前に考えるべきなのは、『どうしてニキビができたのか』という根本的な理由です。なぜ未開地の人々や自然に沿った生き方をした人々に、あまり病がないのか。そういうことを考えたとき、『自然とはなにか』という疑問の本質に、目が向くかもしれません。
先生
ハニワくん
- つぶしていいのは白ニキビ、黒ニキビ。
- 赤ニキビの段階でも専門医がやると綺麗に出せるときがある。
- 潰せるものは潰した方が治りが早い。
- 潰そうと思っても潰せない場合は放置することが最善。
- 体内に何らかの有害物質があると、それがニキビという形で外に出てこようとする動きがある。
- 体内毒素は、ほとんどが大便と小便から出る。
- 大便から出せないとなると、皮脂腺という『もう一つのルート』から出すしかなく、ニキビができる。『外部要因で無理矢理人体を変える』アプローチは主軸にしたくない。
- 自然な行動は、それを放置することであって、無理につぶすことは自然ではない。『自然に沿った生き方』とはなにか考えてみる。
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