仏教の開祖 釈迦(画像)
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内省
答えはこうだ。
『執着は罪』。
それをまず絶対原則として理解することが重要である。しかし『執着を捨てる』というと、なにかこう『手放す』ような、『損をする』ような、そういう感覚に襲われる人がいるのではないだろうか。とくにこの『物欲を捨てる』ということなど、特にそうではないだろうか。
人間はそうだろう。 欲しくて欲しくて仕方ないのだから。 人間はそういうものだろう。 しがみつくのが人間なのだから。当たり前だ。 欲があって何が悪いんだ。当然だ。 あれもこれも全部欲しいんだ。次から次へと、新しい物から高価な物から人が持っている物まで、全部手に入れなければ気が済まないのだから。
これが人間じゃないか。 そうだろう? 人が持っていて自分だけ持っていないのが耐えられないのだ。 妬ましんだ。羨ましいんだ。 憎いんだ。嫌気がさすんだ。 自分だけ損するなんて、耐えられないんだ。
もういいだろうか。もうわかっただろうか。その苦しみの原因が、理解できただろうか。それが『執着』である。
参照文献
仏典
中部経典『無諍分別経』。