名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!
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考察
ソクラテスは言った。
つまり人間は、一生全知全能にはなれない。とある知識を突き詰めたとしても、とある知識は全く知らない。それなのに、全知全能のふりをして、傲慢不遜な態度を改めようとしない人間が居る。彼らの様な人間よりは、ソクラテスの人生は賢明であり、知的だ。無知者と知者の違いはさしずめ、そこにあるといっても差し支えはない。そう考えると、『自分は無知に決まっている』と考える思慮は、賢明。というか、賢明に考えたからこそ、『自分は無知だ』という事実に辿り着いたのだ。
では、『その思慮』まで辿り着いた人は、その後どういう行動をとるだろうか。『知者』の行動をとるだろうか。何かこう、達観していて、ミスのない、神懸かった行動を取るだろうか。いや、取らないだろう。彼らも『取れるわけがない。無知なのだから。』という考えに辿り着いただろう。
いやもちろん、『歩く足を川辺で止めなければ、川に落ちてしまう』ことは知っている。だから、その行動は取らない。だが、『無知の知』が指し示すように、人は永久に無知なのだ。『川に落ちてしまう』ことは知っていても、その他に知らないことが、山の様にある。それが人生だ。だとしたら、今日、取ったその言動が、読んだ本の理解が、本当に正しいものとは、限らない。
確かに『川辺まで歩いて、ギリギリで止まる』ならば、彼は『川に落ちてしまうことを知っている知者だ』ということになるが、それを大の大人が、毎日毎日、しかも一生繰り返していたらどうだろうか。
(私は無知ではない。こうして落ちることを防げる。知者なのだ!)
周りから見たら、何らかの病を患った者にしか見えないだろう。彼は無知であることを恐れ、『無知な人生』を送ってしまったのだ。ユニクロことファーストリテイリング社長の柳井正は、『一勝九敗』という本を書いた。柳井正がユニクロという勝利を勝ち取るまでには、実に多くの失敗の積み重ねが無ければあり得なかったのだ。
柳井は言う。
『勝利しか体験していない人間(企業)は、ただ挑戦していない(勝ち逃げしている)だけだ。危機につながるような致命的な失敗は絶対にしてはならないが、実行して失敗するのは、実行もせず、分析ばかりしてぐずぐずしている奴ほどよっぽどいい。私も多くの失敗から学び、経験し、そしてようやく一勝を挙げた。』
未踏未達の人生を生きれば、舗装されていない道路のせいで、足を怪我することがあるだろう。しかし、それは人生に挑戦している証なのだ。それはグリルパルツァー曰く、『愚かに行動する』ということなのだ。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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