名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!
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考察
『恋』は奪うもの。『愛』は与えるもの。だとすると、『愛』してなお、『得た』なら、それは最上である。『恋』して『得る』など当たり前に近い。なにしろ『奪う』のだから。そう考えると、『愛した。そして失った。』ということは、サッカレーの言う様に、それはそれで当たり前に近い。なにしろ『与えた』のだから。それが『愛』なのだ。
例えば、片思いをしている人がいる。そしてその人が違う異性と付き合ったとする。その時、その人を好きでいればいるほど、心がかきむしられる思いに衝き動かされる。例えば、ある日のニュースで、こういうものがあった。
元交際相手の女性に、「このままじゃ貴女を殺してしまいそうで怖いんです」などとメールを送り、女性を脅したとして、21歳の大学生の男が逮捕された。
この男性はその女性を『好きだった』のだ。好きだから心がこのような方向に傾いた。だが、その『好き』のレベルはサッカレーの言うように『愛のレベル』として、まだ低い。何しろ、その人を殺してしまって、命を奪っておいて、『愛している』という資格はないのである。確かにその人のことを想う気持ちは、人一倍強いのだろう。だが、『恋』は奪うもの。『愛』は与えるもの。本当にその人を愛しているなら、その人の自由と幸せを願って、没我しなければならない。
トルストイは言った。
没我。それは文字通り、『我を没する』、つまり、『エゴよりも優先させるべきものを意識する』ということ。そこにあるのは『愛』だ。愛がなければ没我の境地には立てない。ここまで考えると、サッカレーの言葉は更に重みを増す。世の中には、本当にそのまま命を奪ってしまう人がいる。彼の場合はまだ本当に彼女の命を奪ったわけではないので、彼の中にはまだ『彼女への純粋な愛』が、少しだけ残っていたのかもしれない。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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