名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!
運営者
考察
私はこれを身に沁みてよく理解している。10代前半の頃の私は、知識も教養も、それから大したトレーニングもせず、自分が生まれ持っているポテンシャルだけで、自分の抱いている理想のメンタルを演出し、傲慢不遜な態度を取ることがあり、そしてそういう場合はいつも必ず打ちひしがされていた。つまり、『偉くもないのに、偉そうにしていた』のだ。『偉そうな人に、偉い人はいない』のである。私は口が達者だったが、それは過信しているからだった。つまり、自信があるなら、私の口は達者ではなかったはずだった。
オー・ヘンリーは言った。
私の口が達者で軽薄だったのは、ただ私が無知で未熟なだけだったのだ。
だから大抵、その無知が相手に露呈して、相手を言いくるめることはおろか、逆に足元を見られて見下され、言い返されることになった。そしてその度に私は、自分の無力さにただただ打ちひしがされ、自分の理想のメンタルと、実際とのギャップがあることを思い知らされていったのだ。
私は、チェーホフの言うように、『優しい口調』であっても、人を自分の思い通りの展開に誘導することが出来なかった。慰めたり、励ましたり、勇気付けたり、戒めたり、どの道、その全ての思い通りの展開に誘導することは出来なかった。それはただただ、自分が無知で無力で、およそ『自信』という言葉を言う資格などなく、せいぜい『過信』という言葉を、自分勝手に振り回すことぐらいしか出来ないことを意味していた。
その『恥』たる経験を幾度か積み重ねたことも手伝って、人間の威厳が最も厳かになるのは、ベラベラとしゃべって、その勢いで誤魔化そうとするその態度にあるのではなく、まず、本当に自分の実力を引き上げる努力をして、その努力の影を微塵も見せないような立居振舞をすることで、自然と、いいわけ、揶揄、罵倒、虚勢といった口数が減る、そのような態度にあるということを確信していった。
『能ある鷹は爪を隠す』だ。南フランスのモラリスト、ヴォーヴナルグは言った。
つまり、まず『きつい言葉で人を征服する』ことを考える人間に、自信のある人間などいないということである。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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