名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!
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考察
時代の流れに逆らうべからず。しかしそれは『同調する』ということではない。『同調』と『協調』は違う。『頑固』と『頑迷』も違うのである。『不易流行』とは、変えるべきところは変え、変えないべきところは変えない、という教え、戒め、心構え、教訓である。
かつて江戸自体の名刀工、虎徹は、命を懸けて作り上げてきた刀鍛冶という仕事に対し、時代の転換期に直面したとき、大きく舵を取ることを決意した。頑固一徹な職人の匠が、柔軟な対応をして見せた。ここは極めて軽率に見るべき点ではない。厳かに、心中を察して教訓を得るべきなのである。
『変えるべきところは変え、変えないべきところは変えない。』
これが、諸行無常に流れゆくこの人生という川の流れの中で、自分らしく生きていくという、矜持なのである。
テレビ東京の『カンブリア宮殿』を10年見て、実に多くの一流経営者たちの半生や考え方を見てきた。その中で、司会の村上龍がよく言うセリフ、つまり、彼もその共通点をしみじみと感じているということだが、それに、このテーマを突いたものがある。
『伝統を守りながら、革新をする。』
伝統をひた守るだけでは流動変化するこの世の中を生き延びることはできない。番組に登場する生き残った企業、つまり、私は嫌いな言い方だが『成功した企業』とは、往々にしてこのあたりの真理をよく理解していた。
逆に、ニュースのトップに出てくるような話で、『300年続いた呉服屋がつぶれた』などというものもある。こういうことを見ていてもやはりこのテーマの重要性は大きい。
『流れに逆らっちゃいかん。しかし、流れに流されてもいかん。』
この両方に重きを置いた弘世現は、さすが日本生命の社長、そして松下幸之助との関係も深いだけある、見識ある人物だ。つまり、『流れに逆らわない』だけなら誰でもできる。多くの若者を見ればすぐにわかるはずだ。しかし彼らの多くは『流れに流されている』。それでは主体性がない。重要なのは主体性だ。それがその後に続く『流れに流されてもいかん』とう言葉で強く諭されている。
『流れに逆らう』というのは確かに主体性である。だが、彼が言うのはこうだ。
『その主体性があるのは良い。だが、頑固と頑迷は違う。頑固だからこそやってこれたのだ。しかし、頑迷であるということは、時に人間に致命的なダメージを与える足かせとなる。人間を過信してはならない。この世の大きなうねりの力は、決して一人の人間ごときが逆らえるものではない。その流れに逆らうのではなく、逆に利用するのだ。それであれば、流されるということにはならない。まるで、波乗りが波をうまく掴んで優雅に海上で風を切るように、それであれば、そこには主体性がある。主体性があるなら自分を曲げたことにはならない。自分で決めたからだ。』
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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