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ヘルマン・ヘッセ『我々がある人間を憎む場合、我々はただ彼の姿を借りて、我々の内部にある何者かを憎んでいるのである。自分自身の中にないものなんか、我々を興奮させはしないものだ。』

名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!

ふむ…。

運営者

考察

人を通して、自分の心を見る。そしてそれに腹が立つ。人を見て腹が立つのは、そこに自分を重ね合わせているからである。例えば、当社の部下は入社してもうすぐ7年になるが、知り合っているのは小学生時代からである。その後、中学時代、その他と続いて、なんだかんだでよく顔を合わせることがあった。

 

たまに休みが合えば、銭湯に行ったり酒を飲んだり、誕生日会をしたりしていた。その時は、彼が別にどのような立居振舞をして、どんな服装をしようが、私には一切関係なかった。しかし、彼が私が起業した会社に入社するとなったとき、私は、最初こそ越権的な指導者にならないように、部下の尊厳を尊重することに徹したが、それが裏目に出たのだ。

 

美輪明宏も、

 

と言ったが、私があげていた水は、少し量が多すぎてしまったことを悟った。

 

 

それも理由だったし、しかしやはり圧倒的な要因として挙げられるのは、彼はもう他人ではない、ということに対する自覚だった。つまり私は、彼が私の部下になり、会社の売り上げ次第でお互いの人生が変わることを自覚したとき、自分と運命を共にする、共同体の一部だと思うようになった。従って、彼への要求レベルは引き上げられた。

 

いや、一言、『主体性』と『パラダイム転換』である。これ以上の私の要求はなく、これを達成しなければ私は彼を部下(共同体の一部)として認められなかった。しかし、彼は彼なりの努力こそしているだろうが、7年経った今も、未だにそのたった2つのノルマを達成することが出来ない。

 

私はもちろん、彼を通してヘッセの言うように『人間の弱さ』を見ていて、それは自分の心の中にもある。だがもう一つの理由は、『彼が私の一部だと思っている』という、私の考え方こそが、彼に対する怒りの根源となっていると言える可能性が高い。

 

私は、彼が『友人だと思っていた』時期は、彼が何をしてどこでのたれ死のうが、あまり関係なかった。人はいずれ死ぬし、それを止めることは出来ない。私の父親も死んだのだ。彼の兄も事故で死んだ。しかし、人はいずれ死ぬのだ。だから別に、それを騒ぎ立てることは無かった。しかし、彼が『本当に友人になった』途端に、彼の生き方全てに腹が立ち、彼と人生を共にする為に何をすればいいかの考えが、頭をよぎるようになった。

 

心から胸を張って言う為には、その2つを達成してもらう必要があった。彼が、男のくせに少しでも女々しい態度を取り、言い訳がましく先延ばしにして、甘えに甘えきった人生を生きようとするなら、私は眉ひとつ動かさず、彼の顔面を思い切り平手打ちする。平手打ちで済めばいい方だ。

 

 

彼が失態をさらせば、自分が失態をさらしたかのような怒りを覚え、はらわたが煮えくり返る。しかし、彼が人として成長すれば、自分のことのようにそれを喜び、感動することが出来る。ヘルマン・ヘッセのこの言葉を見て、そんなことを内省した。

 

 

 

MEMO

※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

 

 

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