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考察
つまり、『リンゴに特別な意味がある』わけではない。そしてもちろん
キリスト教の常識である、
聖書にある『ブドウ酒』も、『ブドウ酒自体に意味がある』わけではない。それは、たまたまそこにあっただけだ。それを目にした、あるいは思い浮かべた人間が、その個体を名指ししただけであり、リンゴやブドウ酒に何か特別な意味を持たせようとするのは、狂信的である。
それが『ミカン』だったら、ミカンに何か特別な意味を見出そうとし、『白ワイン』だったら、白ワインに何か特別な意味を見出そうとする。その相対的で虚ろな心模様は、とても滑稽である。見るべきエッセンス(本質)はそこではない。それが問題なのではないのだ。重要なのは『人間の罪』について。キリスト教の7つの大罪は、
- 傲慢
- 強欲
- 暴食
- 色欲
- 嫉妬
- 怠惰
- 憤怒
が挙げられるわけだが、これらの共通点はみんな『欲望を暴走させた結果』である。
孔子が定めた『罪』は、『利己』。
ソクラテスは、『無知』。
ブッダは、『執着』。
キリストは『罪』だ。
キリストの罪の定義が『罪』といいうのはどういうことかというと、罪という言葉は、紐解くとヘブライ語で『的を取り違える。的を外す。』という言葉に辿り着くようになっている。つまり、7つの大罪でも挙げたように、『欲望の持っていき方を間違える』ことこそ、キリスト教の教える『罪』ということになるのだ。
『アダムとリンゴ』の話然り、人間はその人生を生きていると、実に多種多様な『甘い罠』や『落とし穴』に遭遇することになる。そんなとき、『アダムとリンゴ』の話や、上に挙げた賢人たちの罪の定義の話のエッセンスを思い出せば、首を横に振って冷静さを取り戻し、その誘惑に負けて、堕落の道に足を踏み外すことは激減するだろう。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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